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考える言葉

 

”考える言葉”シリーズ(2019.9.16)第20回 NN大会

”考える言葉”シリーズ(2019.9.16)第20回 NN大会
 
2019年9月16日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-33

 

第20回 NN大会

 

 先週末(12~13日)、今年もホテル椿山荘東京で『NN構想の会・第20回全国大会』を開催することができた。
 今年は、第20回目となる節目の大会でもあったが、過去最高で470名ほどの職業会計人及び関係者のみなさんが全国各地から駆けつけてくれた。壇上から開会の挨拶をさせて頂くときは、満席となった会場を見て、感謝の気持ちがいっぱいで、身が引き締まる思いであった。(毎回そうであるが・・・)
 2000年(平成12年)に、「新しい時代のパラダイムに貢献できる“日本の礎”を構築するために、会計業界のフロンティア集団を目指す」を合言葉(理念)にスタートする。
亀の歩みではあるが、世の中の進化に貢献する「社会的インフラ」としての自覚を高めながら、一歩一歩確実に目的に向かっているように実感している。
 全国各地から参加してくれる多くの会計人の熱意、17の支持団体の無私の協力、そして協賛企業の方々の励ましの言葉など、当大会が醸し出す全体の雰囲気からそう感じるのである。
 さて、今大会のテーマは『限りなき創造・変化への挑戦~楽しく、豊かで、エキサイティングな一年にしよう』である。
 節目と共に、これからの5年ないし10年後、その先の時代環境の変化を見据えたとき、私たちの未来に対する担うべき役割の重さを自覚し、その巡り合わせを真摯に受け止めたとき、楽しく、豊かで、エキサイティングな日々を過ごそうと決意・・・・・。
 大会第1日目、「基調講演」は渋澤健氏(実業家で、渋沢栄一の子孫)による『渋沢栄一の「論語と算盤」で未来を拓く』であった。
 さすがである。「と」の力(分離から統合へ)など、「論語と算盤」(小生の座右の書)を新しい視点で読み直す機会を頂戴し、非常に得した気分になった。「論語読みの論語知らず」にならないように、学んだことを正しく実践したいと思う。
 続いて、「パネルディスカッション」の第一部と第二部。支持団体の代表自らが登壇し、それぞれの立場から会計業界の未来をどう予見し、創造していくべきかについて忌憚のない意見を語って頂いた。そのあとに続く「情報交流パーティー」会場でも、その内容について盛り上がっていたようだ・・・。
 第二日目の支持団体主催の「分科会(A~G)」も7会場に分かれて行われたが、選択に苦労するくらいにどれも充実した内容であった。「主催する側と参加する側」の思いが一致しつつ、「と」の力で、シナジー効果が生じてきているのであろう。
 来年以降も原点を忘れることなく、もっといい企画を目指したいと思う。(感謝!)
 

Ja-BIG(JaBIG)@2019

 

”考える言葉”シリーズ(2019.9.9)双曲割引

”考える言葉”シリーズ(2019.9.9)双曲割引
 
2019年9月9日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-32

 

双曲割引

 

 “双曲割引”とは、行動経済学の用語で、「遠い将来なら待てるが、近い将来ならば待てない」という。
 アメリカのジョージ・エインズリー教授(テンプル大)が唱えた理論だそうで、今までの経済学理論では説明できない非合理的な行動を説明する概念として注目されているそうだ。
 人間の意識は、「今すぐできること」の価値を非常に過大評価する傾向があり、「ちょっと待つ」ことでより大きな利益を得る行動が、とても苦手だという。つまり、今すぐにできることを優先してしまう“双曲割引”の心理が働くのだという。
 例としてよく挙げられるのが、ダイエットとケーキの話・・・。
 さて、「ダイエットの成功」と「ケーキを食べる満足」のどちらが大事だろうか?恐らく、「ダイエットの成功」と答えるに違いない。しかし、その答えには“双曲割引”の心理が無視されている。
 つまり、「ダイエットの成功」には長い時間が必要となる。一方、「ケーキを食べる満足」は今すぐに得ることができる。今すぐケーキを食べられる効用には割引はないが、
ダイエットは成功するまでの時間分割引されてしまう。そこで誘惑に負けて、目の前のケーキに手を出してしまうことになる・・・。“双曲割引”の罠である。
 経営や仕事においても“双曲割引の心理が常に働いている。未来会計のお手伝いをしていると気づかされるのだが、その組織にとって非常に価値あるヴィジョン(長期目標)を掲げてあるにもかかわらず、目先の業務を優先し、形骸化してしまう。
 やはり、必要なことは“双曲割引”対策である。どうすれば、その罠から抜け出せるのであろうか?次の2点を参考にしてみよう。
 ①戦略的思考を鍛えること。(つまり、思考の三原則(長い目、多面的、根幹的)を意識し
  、大局的な視点をもつ)
 ②もう一つは、成功体験を積み上げること。(つまり、今を我慢すればもっと大きな成果が
  得られるという体験を重ね、習慣化すること)
 これらの思考と行動の習慣化に最も有効なのが「IG式目標管理システム」であると考える。その仕組みをつくり、運用のお手伝いをするサービスが、未来会計(=MAS監査)である。そして、その第一歩を踏み出すために用意されているのが、「将軍の日」(=中期五ヵ年計画策定教室)である。
 余談だが、➀ 男性、➁ 年寄り、➂ 余裕がない人は“双曲割引”が強いそうだ。
“双曲割引”の存在を常に意識し、目先の欲に駆られ、未来を失う愚をなくそう。
 

Ja-BIG(JaBIG)@2019

 

”考える言葉”シリーズ(2019.9.2)自己責任

”考える言葉”シリーズ(2019.9.2)自己責任
 
2019年9月2日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-31

 

自己責任

 

 IG会計グループの経営システムの根幹をなすものに、「IG式目標管理システム」がある。そして、このシステム導入の主たる目的は主体的な人材の育成にある。
 ここでいう主体的な人材とは、コヴィー博士の『七つの習慣』の第1の習慣にもあるように、率先力を発揮するだけではなく、人間として自分の人生に対して“自己責任”の原則で物事を考えることができる人のことをいう。
 職業柄、多くの中小企業のトップ経営者の人たちと出逢い、お付き合いを頂いているが、立場上、否応なく自立しなければならず、成功も失敗もすべて自分の責任となる。つまり、彼らは“自己責任”を自覚せざるを得ないのである。
 さて、問題は組織(=集団)の中に身を置く社員一人ひとりの自覚である。多くの人たちは、上司や周囲からの影響を受けて、受動的に反応してしまう・・・。トップ経営者のように、組織の中で起こるすべての問題を“自己責任”の原則で捉える習慣はどうすれば身につくのだろうか。
 実は、社員一人ひとりが“自己責任”で物事を考える習慣を培うことができるような職場環境をつくろうと思い、導入したのが「IG式目標管理システム」である。
 基本的な考えは、「任された仕事に対する成果目標を自分の意思で掲げ、その達成のために自己管理を徹底して行う」ということである。この考えをベースにして、「仮説~実践~検証」という経営サイクルが持続していけるような仕組みをつくり、組織としての運営体制をつくっている。
 コヴィー博士も述べているが、「人間は刺激と反応の間に選択の自由」を持っている。この選択の自由の中にこそ、人間の本質である「四つの独特な性質(自覚・想像力・良心・自由意思)がある」という。
 組織(集団)で働く社員一人ひとりが“自己責任”の習慣を培うために必要な要因の一つは、「選択の自由」を与えることではないかと考える。つまり、外部からの刺激に能動的に働きかけることができる自由である。
 もう一つ挙げるとすれば、「参画型経営」のスタイルであろう。IG会計グループでは創業間もない頃から、小さいながらも事業部制構想を掲げて組織化を図り、17年前から事業部を分社化し、それぞれに社長をやってもらっている。
 これも、経営支援という社長のお手伝いをさせてもらう以上は、社長の気持ちがわからないと無理・・・。そのためには自ら社長を体験することが一番という発想だ。
 曲がりなりにも、IG会計グループに“自己責任”を育む組織風土があるとするならば、「選択の自由」と「参画型経営」を尊重しようという「経営の意思」の現れであろう。
 

Ja-BIG(JaBIG)@2019

 

”考える言葉”シリーズ(2019.8.26)経営の意思

”考える言葉”シリーズ(2019.8.26)経営の意思
 
2019年8月26日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-30

 

経営の意思

 

 先週末(22~23日)、クロスウェーブ船橋で『未来会計実践塾・定例会(第11回)』(Ja‐BIG主催)を終えたばかりである。
 その日の懇親会での雑談であるが・・・。『将軍の日(中期5ヵ年計画立案教室)』
に参加してもらいたい社長がいて、勧誘をするのだが、なかなか「ウン」と言ってくれないそうだ。
 その理由を聞くと、日常業務に追われ、時間がとれないらしい。叩き上げで、オールマイティな中小企業の社長によくある話である。そんな社長を説得して、『将軍の日』に参加してもらうにはどうしたらいいのか・・・。悩ましい話である。
 その会社の現状分析をきちんとしてあげて、問題意識をもってもらえるように指導しようと思っているという。そうすれば、その社長に危機感が生まれ、参加する気になるのではないかという。
 それも非常に大事なことだが、それだけではすぐに参加に至らないだろうと思い、次のような助言をした。
 「その社長に、“経営の意思”があるのかどうかを一度ちゃんと尋ねたほうがいいよ」と・・・。
 何故かと言うと、中小企業の社長には叩き上げの人が多く、現場に行って従業員の人たちと一緒に汗を流し、人一倍働き、面倒見もよく、部下を指導する・・・。これも勿論、社長の仕事ではあるが、それは日常業務的な部分に過ぎない。
 では、“経営の意思”でいうところの経営とは何を言うのだろうか?
 「経営とは組織のあるべき姿(目的や目標)を描き、人材をはじめとする持てる経営資源をその実現のために条件付けしていくこと」と定義したい。
 『将軍の日』は、次の3つの視点から自社の未来を考える一日である。
 ① 自社分析(現状を正しく知る)
 ② 経営理念(目的・信念を持つ)
 ③ 数値計画(前向きな数値を持つ)
 まさに、“経営の意思”を持って、自らが率いる会社の成長を自らの手で統制しようという決意をする一日である。“経営の意思”を持っていないと一日がムダになってしまう可能性がある。
 しかし、多くの参加者の感想を聞くと、場の雰囲気から刺激を受けて、社長としての自覚が足りなかったことに気づき、自己革新できたという。
 つまり、“経営の意思”を持った社長に生まれ変われたと・・・。
 

Ja-BIG(JaBIG)@2019

 

”考える言葉”シリーズ(2019.8.19)体験

”考える言葉”シリーズ(2019.8.19)体験
 
2019年8月19日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-29

 

体験

 

 「経験と“体験”と何がどう違うのだろう?」って、少し気になって『類語大辞典』(講談社)を調べてみた。
 経験とは、「実際に見たり聞いたり試みたりして知ること」。一方、“体験”とは、「自分自身で実地に経験すること」とあった。つまり、経験は一般的、客観的であるが、“体験”は個別的、主観的といった感じであろう。
 経験上、概ねそのような使い分けをしていたのでホッとした。しかし、『類語大辞典』を改めて見ると、類語がなんと多いことか、その一つひとつをチャンと使い分けできているかというと疑わしい・・・・・。
 さて、本日のテーマである“体験”について考えてみたい。
 学校教育において“体験学習”ということが盛んにいわれているが、自身の“体験”の積み重ねが自らの人生における習慣や人格形成に及ぼしている影響を考えてみても、非常に大事なことだと思う。
 経験を通して、多くの知識や技術を身につけることも大切であるが、咄嗟の判断や対応は“体験”で身につけた感覚ではないだろうか。
 どんなことであろうと、多くの“体験”を持つということは貴重である。ここでいう“体験”
とは、何か特別な、大きな“体験”というのではなく、日々の仕事を通して考え、行動している小さな、平凡な“体験”でもいい。
 大切なのは、その“体験”にどのような意識を持って向き合っているかどうかである。
つまり、その一つひとつの“体験”を自分のことだと真摯に受け止めて、自分の血肉になることを意識して、かみしめて深く味わっているかどうかである。そのような日々の“体験”の積み重ねは、確実に自らの経験値を高め、生産性の向上にもつながる。
 IG会計グループが実践している『目標管理システム』は、一人ひとりの主体性を引き出すことを目的としているが、自らの“体験”を自覚的につくりだそうとするシステムだと考えてもよいだろう。
 あるべき姿と現状との差を明確にして、その差を埋めるための思考と行動(=戦略と戦術)を目標化して、日々の実践スケジュールに落とし込む。自ら“体験”したいことの具体的意思の表現でもある。
 組織として『目標管理システム』を活用することによって、「仮説~実践~検証」のプロセスを通して、メンバー各人の“体験”を共有化できる機会でもある。つまり、“疑似体験”というシナジー効果が期待される。
 

Ja-BIG(JaBIG)@2019

 

”考える言葉”シリーズ(2019.8.5)尖る

”考える言葉”シリーズ(2019.8.5)尖る
 
2019年8月5日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-28

 

尖る

 

 先週末(8月2~3日)、クロスウェーブ(船橋)で、「NBM(第18期⑥・(最終講)」と「Ja‐BIG後継者育成塾(第1期③)を同時開催で行った。猛暑日が続く中であったが、
参加者の熱意に心から感謝したい・・・。
 雑談中の学習チームの横を通ったときのことであるが、次の質問が飛んできた。
 「何でも“尖(とんが)る”ってことは大切ですよね・・・?」 
 場の状況は飲み込めないまま、質問者は、“尖る”という言葉を個性的、先鋭的、目立つなどの意味合いで言っているのだろうと咄嗟に判断し、「“尖る”ことは大切だと思うけど、バランスも大事だと思う」と応えたのであるが・・・。
 この時期、地方大会を終えて、いよいよ夏の甲子園がはじまる。どのチームにも、いつも“尖った”存在の球児がいて、紙面を賑わし、注目されて、プロ野球入りする者も多い。そこで課題が生じる・・・。
 何故か?プロとは、もともと“尖った”存在で、“尖る”ところがあってこそ、プロである。
つまり、“尖り”があるのは当たり前で、差別化の要素にはならない。課題は、その“尖り”をどう生かし、進化させ続けることができるかどうかであろう。
 先ず、認識すべき共通課題は、仕事の本質についてである。
 一つは、仕事の繋がり、関係性である。どんな仕事でも他の仕事との関わりにおいてしか成り立っていないということ。お互いの仕事を通して、お互いの“尖り”を認め合い、生かし合うことにおいてしか、大きな成功はないということである。
 もう一つは、仕事の進化である。世の中は常に進化している。その進化に伴い、仕事そのものも進化し続けることができなければ、不要なものとなってしまう。つまり、自らの“尖り”を磨き続ける努力が必要となる。
 さて、“尖る”ということは、その人の持つ能力(才能、才覚、技術など)の鋭さをいうのだと思う。能力とは、何かを成し遂げるときの「手段」として働く。つまり、「手段」は「目的」が明確になってこそ機能するものだ。
 「何のために」という目的を決めるのは、能力ではなく、その人の考え方、つまり価値観である。能力の“尖り”を磨き上げれば上げるほど、価値観のレベル(位相)を高めていく必要性だろう。そうでないと、間違った方向へ行ってしまうと尖っているがゆえに厄介な事態が生じかねないと思う。
 「“尖る”ことは大事だが、バランスも大事・・・」ということは、価値観との関係である。
個性と個性がぶつかり合っては、せっかくの“尖り”も台無しになる。
 能力を高める(尖る)と同時に、価値観の位相(バランス)も高めていきたいと思う。
 

Ja-BIG(JaBIG)@2019

 

”考える言葉”シリーズ(2019.7.29)ステージアップ

”考える言葉”シリーズ(2019.7.29)ステージアップ
 
2019年7月29日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-27

 

ステージアップ

 

 先週7月26日、東証のVIPルームで打鍾するという貴重な体験をさせてもらった。
 今度、日本M&Aセンターが “J‐Adviser”(東証のTOKYO PRO Marketへの上場をサポートできる資格)を獲得した。そのセレモニーに、日本M&A協会を代表して参加させてもらったお陰である。
 「TOKYO PRO Market」とは、東証が運営する株式市場の一つであるが、プロ投資家に限定されているために、自由度の高い上場基準・開示制度となっている。そのため、中小企業にとっては自らの“ステージアップ”のスタートポイントとして活用できるチャンスが大きいといえよう。
 今回の日本M&Aセンターの最大の目的は、「TOKYO PRO Market」をもっと活用し、全国各地に「スター企業」を育成することによって、地方創生の加速化に貢献したいということであろう。いつもながら、目の付けどころが素晴らしい。
 但し、「TOKYO PRO Market」は2009年6月に開設されたそうだが、未だ知名度が低いせいか、上場会社数は31社と少なく、本来の機能を果たしていないような気がする。
 そこで、日本M&Aセンターの出番である。同社の全国に広がる会計事務所及び地域金融機関を活用し、それぞれの地域で連携を図り、優良中小・中堅企業の掘り起しや育成を行い、上場会社数の倍増を図る。スター企業の輩出により、地方創生の加速化に貢献できるという算段である。
 確かに、上場効果は大である。次のようなメリットが考えられる。
 ① 上場によりブランド力が高まり、知名度・信用力が向上する
 ② 優秀な人材が確保できる。
 ③ 従業員のモチベーションアップにつながる
 ④ 業界内での差別化が可能となる
 ⑤ 社内管理システムの構築、体制化がすすむ
 故に、多くの企業にとって、“ステージアップ”の絶大な機会になると期待される。
 日本M&センターは、企業成長にコミットする“J‐Adoviser”を目指しており、次の3つの「レバレッジ戦略」を準備しているという。
 ① 買収戦略、➁ パートナー戦略、③ 海外戦略。
 今後、地域の会計事務所や金融機関と連携しながら、「TOKYO PRO Market」
に関するセミナーや説明会を随時に開催していく予定だという。
 私たちJa‐BIGとしても、大いに期待すると同時に協力していきたいと思う。
 

Ja-BIG(JaBIG)@2019

 

”考える言葉”シリーズ(2019.7.22)価値化

”考える言葉”シリーズ(2019.7.22)価値化
 
2019年7月22日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-26

 

価値化

 

 先週末(19~20日)、IG後継者育成塾(第6期⑥)を終えたばかりである。
 当塾は、「全12講」を2年間かけて行うので、ちょうど半分を消化したことになる。毎回テーマがあって、導入講義のあと、準備された質問に対してのグループ討議をメインに進行していくのであるが、今回のテーマは『仕事の“価値化”~「仕事の報酬は仕事である」』であった。
 ここでいう“価値化”とは、「何のために(目的)」を問い正すことによって、「価値の次元を高める」という意味でいっている。
 まず、仕事の本質を考える・・・。仕事の「仕」も「事」も「つかえる」と読む。つまり、他への貢献を旨とし、「世のため人のために尽くす」のが仕事である。自分の利害得失を介在させる余地は微塵もないという覚悟が求められよう。
 さらに、「仕事の報酬は仕事である」とは・・・?仕事の報酬は、給料ではなく、仕事である。つまり、いい仕事をする人には、もっと難しい仕事が与えられるという。これを割に合わないと感じるのなら、プロとは呼べないだろう。
 以上のような仕事への考え方をベースにおいて、下記のことについて考え、議論してもらう。
 ① 仕事と自己成長との関係性について
 ② 仕事における成果とは、何をいうのか
 ③ 仕事における生産性と人間関係について
 ④ 人はなぜ、組織で仕事をするのか
 ⑤ 仕事と社会との関りについて
 私たちは、人生の大半を仕事との関りの中で生きており、それぞれの仕事を通して社会との絆を保ち、強化している。にもかかわらず、仕事の“価値化”について、日々省みることをせず、怠っているような気がする。
 仕事の“価値化”に成功した先達者たちは誰もが次のことを知っている。
 「仕事の本質は、社会貢献である」とするならば、「どんな仕事でもそれは世の中に必要とされるべきものであって、世の中の人たちが求めていなければ、自分の仕事は存在していない」という事実である。つまり、世の中の支持があってこその自分の仕事なのである。
 「自分の仕事は世の中の仕事である」という発想を持っている人は、小さな自己満足に陥らないものだ。つねに創意工夫を重ね、世の中の進化に少しでも貢献したいと願っている。それ故に日々新た、“価値化”である。
 

Ja-BIG(JaBIG)@2019

 

”考える言葉”シリーズ(2019.7.15)CSR

”考える言葉”シリーズ(2019.7.15)CSR
 
2019年7月15日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-25

 

CSR

 

 書棚の整理をしていると、ずいぶん以前に読んだ、『CSR企業価値をどう高めるか』(日経新聞社)という本が目に止まった。
 “CSR(Corporate Social Responsibility)”とは、一般に“企業の社会的責任”と訳されているが、「責任」をここでは「存在意義と価値」という風に捉え、考えてみたい。
 ピーター・F・ドラッカーは、「組織の社会的責任」について次のように述べている。
 「社会的責任の問題は、企業、病院、大学にとって、二つの領域で生ずる。(1)第一に、自らの活動が社会に与えるインパクトから生ずる。(2)第二に、自らの活動とは関わりなく社会自体の問題として生じる。いずれの組織も社会やコミュニティの中の存在であるがゆえに、マネジメントにとって重大な関心事たらざるをえない」(『マネジメント(上)課題、責任、実践』 ドラッカー著)
 つまり、企業を含めたあらゆる組織のマネジメントは、自らの活動による社会に対して与えるインパクトについての責任を持つ。同時に、自らが原因ではない社会自体の問題の発生においても、その解決に貢献することを期待されているという。
 日本ではかつて、60年代の公害問題、70年代のオイルショックに伴う便乗値上げ、80年代の地価高騰、90年代のバブル崩壊と金融危機、そして食品偽造事件等・・・、企業の不祥事問題に対する社会的責任という形で取り沙汰されたことがあった。しかし、ここで言う“CSR”は、企業の本質である社会的存在性から考えたい。
 企業を含めたあらゆる組織は、社会に貢献するために存在し、そして社会の中に存在する。つまり、それらは社会環境の中においてのみ存在する、社会の機関であるということだ。
 したがって、社会自体の問題の影響を受けざるを得ない。健全な組織は、不健全な社会では機能し得ないのである。ゆえに、社会の健康はマネジメントにとって不可欠な条件である。
 ドラッカー曰く、「自らが社会に与えるインパクトについては責任がある。これが第一の原則である」。そのうえで、「社会に存在する諸々の問題に対しては、企業のマネジメントにとっては挑戦である。機会の源泉である」という。
 パラダイムシフトが起きている21世紀における“CSR”の課題は、この点にあるのではないだろうか・・・。環境の激変によって生ずる諸々の社会問題を事業機会として捉え、その解決のためにリスクを負う。
 社会的イノベーションこそが、まさに21世紀の“CSR”ではないだろうか。
 

Ja-BIG(JaBIG)@2019

 

”考える言葉”シリーズ(2019.7.1)道~コピー

”考える言葉”シリーズ(2019.7.1)道~コピー
 
2019年7月8日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-24

 

けじめ

 

 毎日寝起きの30分、『道をひらく』(松下幸之助 著)を読むようにして一週間以上が経つが、気づかされることが多く、日々新たな気分である。読書って、ホントにお金のかからない自己投資ですね・・・。
 今回は、「仕事をより向上させるため」には、“けじめ”が大事だということを改めて気づかせてもらった。
 よく考えてみると、仕事に限ったことではない。朝起きてから夜寝るまで、私たちの日常性は、習慣化された“けじめ”の中で生かされている。朝起きたら顔を洗い、「おはよう!」とあいさつを交わす。夜寝るときも同じである。
 松下幸之助さんは、何事をするにも、この“けじめ”のつけ方が大事だと説く。形に捉われる必要はないが、ふだんの諸々の行為に対して、どれほどに“けじめ”を意識しているだろうか・・・。
 「岡目八目」という言葉はあるように、他人の行為についてはよく見える。“けじめ”が
ある人とそうでない人、つまりだらしない人とでは、一目瞭然である。じゃ、自分はどうかと問うと危なっかしいところがある。しかも、習慣化した行為に関しては無自覚なところが多いので、要注意だ。
 ただ、仕事に関していうと、ハッキリしていることがある。それは、仕事の成果である。
けじめのある人の仕事は、始末が良く、安心できる。つまり、期待外れがないのである。一方、だらしない人の仕事は危なっかしくて、不安が残る。
 ましてや、経営においては、もっと明暗がハッキリするので、心してかかる必要がある。“けじめ”のない経営をしていると、組織にほころびが生じ、いずれどこかで破綻する・・・。
 今日的な経営環境においては、企業間格差が生じるのは否めない。ちょっとした“けじめ”のゆるみが大事に至る。油断は大敵である。
 例えば、赤字決算・・・。経営者だったら誰もが嫌がる現象であるに違いない。しかし、人間って恐ろしいもので、一期、二期と続けているうちに、その状態に慣れてしまう。病気でもそうだ。初期の段階で“けじめ”をつけて、キチンとした心掛けをもって対処すれば治るはずだったのに、つい油断してしまい、取り返しがつかないところまでいってしまう。
 “けじめ”というと、物事の区分、節度や責任といった言葉が思い浮かぶ。これは、普段の心掛けだと思う。しっかりとした躾を身につけて、“けじめ”のある一日一日を過ごしたいと思う。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2019

 

”考える言葉”シリーズ(2019.7.1)道

”考える言葉”シリーズ(2019.7.1)道
 
2019年7月1日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-23

 

 

 先日、日本橋界隈の書店に立ち寄ると、松下幸之助さんの書籍がズラリと並んでいるコーナーがあった。そこで目に止まったのが『道をひらく』の文庫本での三部作。もうだいぶ前に読んだ本ではあるが、改めて読んでみたくなり購入する。
 “道”といえば、老子の説く「道(タオ)」を思い浮かべる。それは「宇宙の永遠不変の法則」のこと。老子の言葉としてすぐに思い浮かぶのは、「無為自然」と「上善如水」・・・。「我を張らずに、自然に生きる」「柔軟、かつ謙虚であれ」という生き方、“道”を学ばしてもらった。
 松下幸之助さんは、『道をひらく』の中で、“道”について概ね次のように述べている。
 「人それぞれに天与の尊い道がある。それは自分だけしか歩めない、かけがえのない道である。・・・だから、他人の道に心を奪われるのではなく、心を定め、自分の道を歩むべきだ」と。つまり、“道”とは人生そのものであり、その生き方だといえよう。氏は、自らの経験と人生に対する深い洞察を通して、“道”の本質を説きながら、次のようなときにその人の“道”の価値を問われるのだと示唆している。
 ① 運命を切りひらくために
 ② 日々を新鮮な心で迎えるために
 ③ ともによりよく生きるために
 ④ みずから決断を下すときに
 ⑤ 困難にぶつかったときに
 ⑥ 自信を失ったときに
 ⑦ 仕事をより向上させるために
 ⑧ 事業をよりよく伸ばすために
 ⑨ 自主独立の信念をもつために
 ⑩ 生きがいある人生のために
 ⑪ 国の道をひらくために
 「素直さを失ったとき、逆境は卑屈を生み、順境は自惚れを生む」
 「志を立てれば、事はもはや半ばは達せられたといってよい」
 「人生は真剣勝負である。だからどんな小さな事でも、生命をかけて真剣にやらなければならない」
 「死を恐れるのは人間の本能である。だが、死を恐れるよりも、死の準備のないことを恐れた方がいい」
 今回は、読書感想文のようになったが、座右の書がまた一つ増えた。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2019

 

”考える言葉”シリーズ(2019.6.24)非居住エリア

”考える言葉”シリーズ(2019.6.24)非居住エリア
 
2019年6月24日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-22

 

非居住エリア

 

『未来の年表』(河合雅司 著)がベストセラーとなり、話題を呼んでいる。
 本書は、「日本が少子高齢社会であることは常識であるが、その実態を正確にわかっている日本人は、どれだけいるのだろうか?」という問題意識から始まっている。
 人口減少は、社会基盤の衰退やインフラの劣化を招く重大な問題であるが、「人口減少カレンダー」にして、年代順に、将来において何が起きるかを示している。
 例えば、①2020年 女性の2人に1人が50歳以上に、②2022年 「ひとり暮らし社会」が本格化する、③2026年 認知症患者が700万人規模に、④2035年 「未婚大国」が誕生する、⑤2042年 高齢者人口が約4000万人とピークに、⑥2050年 世界的な食糧争奪戦に巻き込まれる、⑦2065年~外国人が無人の国土を占拠する等など。これら以外のどれを取っても、かなり深刻な問題が指摘されてある。
 また、人口減少の統計データでは、日本の総人口は100年後に約5060万人、200年後に約1380万人、そして西暦3000年には2000人まで減少する、というから驚きである。
 氏は、先ずは人口減少において生じる問題を正しく認識すること。その上でいかに対処すべきかを考えるべきだと提唱し、「日本を救う10の処方箋」を提示している。
 その中で、最も関心を持てたことを一つだけ紹介したい。
 人口減少がどうしても避けられない現実であるとするならば、先手を打って「戦略的に縮む」ことを選択し、その一つの方策として「“非居住エリア”を明確化」することを提言している。
 つまり、「人が住む地域とそうでない地域とに国土を色分けしてコンパクトで効率的な国につくり変える」のだという。歩道の拡幅も含めインフラを計画的に再整備し、人々が自然に歩きたくなる街を目指す・・・。
 そして、“非居住エリア”は、大型農業などを生み出す集積地に転じていくことを提唱している。この提案には大賛成である。小生には、以前から過疎化が進んだ地域に農業を中心とした町づくりをするという、「農業城下町構想」というのがある。
 宿泊施設やシッピングモールを兼ね備えた農業研修施設の建物を中心に町づくりを展開する。農業を本業する個人や法人、老後を田舎で過ごし趣味で農業をする老人たち、教育としての農業を経験する若者たち、様々な形の農業がある。
 安心で、うまい、高付加価値な農産物のつくり方を学びに海外からの就労者たちが集い、滞留人口が町を活性化させる・・・。食料の自給率は高まり、さらに農業先進国としての日本のステータスが高まる。まさに、一石二鳥である。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2019

 

”考える言葉”シリーズ(2019.6.17)台湾雑感

”考える言葉”シリーズ(2019.6.17)台湾雑感
 
2019年6月17日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-21

 

台湾雑感

 

 IG会計グループ35周年の記念旅行(4泊5日)を兼ねて、みんなで“台湾”旅行を楽しんできた。
 福岡から台北への飛行時間は、約2時間半ほどである。機内食を食べて、読書等をして、寛いでいると、あっという間に着く感じだ・・・。ハワイなどと比べると、本当に近くて、気軽に行けるという感じだ。
 そのせいか、日本からの旅行者が年々増えているそうで、昨年で年間約200万人弱の日本人が訪れているという。ハワイへの渡航者数は例年約150万人弱だそうだから、日本人にとって今や、台湾は人気スポットだといえよう。気軽さもあるが、親日的な国民性が受けているのであろう・・・。
 宿泊したホテルは、台北市の中心、中山区に位置する「リージェント台北」。さすが、5つ星ラグジュアリーホテルだけあって、部屋やバスルーム等も広めで、ゆったりとできる空間であった。朝食会場のバイキングは、料理の種類が豊富で、何時間でも時間をかけて過ごしたくなる気分だ。現に、最終日は2時間以上朝食を楽しんでしまった(日頃は、5分程度・・・笑い)。
 二日間はゴルフを予約していたが、一日目は何とかワンラウンド回ったものの、二日目はハーフでギブアップ!30℃を超えるむし暑さで、久々に流れるような汗を経験した・・・。ゴルフ場も広く、手入れが行き届いていたが、カートの乗り入れができないので、ハワイのようにはいかない。(料金もハワイより高め・・・)
 夜は中華料理を食べに、外に出かけたが、台湾、北京、四川いずれも当たり外れがなく、旨かったと思う。料金は、食べた場所にもよると思うが、以前に来たときほどの安さを感じなかった・・・。
 40年ほど前(1075~1985年頃)に何度か、台湾へは行ったことがある。本当に久しぶりの訪台であったが、昔の面影がほとんどなく、高層ビルが立ち並び、東京のように都会化してしまったと思う。
 思うに、台北に限らない、当時の後進諸国であったアジアの国々の首都がどれも都会化し、東京のような外観になってしまった・・・。目覚ましい発展の30数年である。
 バブルの崩壊後、失われた10年とか20数年とかいわれているうちに、「日本に追いつけ、追い越せ」でやってきた国々が、見違えるほど経済発展を成し遂げてきたことを改めて、思い知らされたような台湾旅行であった・・・。勿論、経済だけが全てではない。では、何をもって今後、日本はリーダーシップを発揮して行ったら良いのだろうか?雑感の中での気づきであるが、熟慮すべき課題であると思う。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2019

 

”考える言葉”シリーズ(2019.6.10)ルーズ

”考える言葉”シリーズ(2019.6.10)ルーズ
 
2019年6月10日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-20

 

ルーズ


 “ルーズ”な性格の人は、知らず知らずのうちに他人に嫌な思いをさせており、敬遠されている人が多い。
 「度が過ぎると致命傷」という言葉があるが、人生のあらゆる関係性(人、お金、時間、仕事、約束、異性など)において“ルーズさ”は悪しき影響を与えるので気をつけたほうがいい。
 “ルーズ”とは、「態度や行動にしまりがないさま。だらしないさま」をいう。“ルーズさ”とは、その人にとって小さい頃から生活習慣化されてしまっているので、自分の“ルーズさ”に気づかないことが多いのではないだろうか・・・。
 次のような症状がある人は、ルーズな傾向が自分にあると思った方がいい。
 ① 面倒くさがり。
 ② 物事の優先順位が決められない。
 ③ 無責任なところがある。
 ④ 人に頼って代わりにやらせようとする。
 ⑤ 5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)ができていない。
 ⑥ 自分本位で、自分に甘い。
 ⑦ ミスが多く、人のせいにする。
 ⑧ 取っ散らかすような仕事をして、後始末ができていない。
 ⑨ モノやお金を借りても返さない。
 ⑩ その他・・・・・。
 最近、「働き方改革」においても、生産性の向上などが盛んに言われている。“ルーズ”という意味は、「やるべきことをキチンとやらないこと、手抜きあるいは慢心」と捉えてよいだろう。これは、非生産的な行為で、経営や仕事において致命的である。
 では、自分の“ルーズ”な性格や習慣というものは、どうすれば直すことができるのであろうか?
 ① 先ずは、自覚すること。
 自分の仕事の成果や人間関係に悪しき影響を与えていることを自覚しよう。
 ② 「仮説(Plan)~実践(Do)~検証(See)」を習慣化すること。
 日々の単位で、このサイクルを実行し、仮説・検証のフードバックを習慣化すること。
 ③ 5Sの徹底。
 5Sを徹底することによって、日常的に、面倒くさがる“ルーズ”な性格を変えよう。
 “ルーズ”に悪意はないと思う。だからこそ、自己革新が求められる。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2019

 

”考える言葉”シリーズ(2019.6.3)修養

”考える言葉”シリーズ(2019.6.3)修養
 
2019年6月3日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-19

 

修養


 渋沢栄一の『論語と算盤』を読んでいると、「“修養”は理論ではない」という言葉に心が惹かれた・・・。
 そういえば、“修養”という言葉を耳にすることが少なくなったような気がして、辞書で調べ直してみると、“修養”とは「学問を修め、徳性をみがき、人格を高めるよう努めること」とある。
 戦前の日本の教育には、「修身の時間」があったが、GHQの占領政策の一環で日本の教育現場から姿を消してしまったという。その修身と同義である。その政策を聞いたある外国人有識者が、その当時、アメリカの占領政策に対して「非人道的な行為だ」と批判をしたらしい。
 “修養”とは、自分の精神的な成長のために取り組むことであるが、今風の言葉でいうと、「自分探しをする」、「自己啓発する」、「アイデンティティを確立する」等々であろうか。つまり、「自己実現」をめざすことであろう。
 かつての修身の教科書には、「吉田松陰を始め、勝海舟、加藤清正、米国初代大統領ワシントンなど、古今東西の偉人の話が載っていたのです。そして、その方々の具体的なエピソードを通して、“正直”、“勤勉”、“正義”、“公益”などの徳目を教えていました」とある。
 歴史上の偉大な人物の生き様から、人間としてのあるべき姿を学ぶことによって、自らの徳性をみがき、人格形成をするための学習には、大変意義深いものであっただろうと想像に難くない。
 よく指摘されてきたことでもあるが、戦後の日本の教育は、知識教育を偏重し過ぎて、
修身で教えていた徳目や、日本の歴史、文化、慣習を蔑ろにしてしまったのではと思う。その結果、エコノミック・アニマルと揶揄され、日本人の精神性の低さが問題視されるようなこともあった。
 小生にとって運が良かったのは、20数年前の『経営人間学講座』(主催・竹内日祥上人)との出逢いである。「人間としていかに生るべきか?」という問いに対して、大切なのは「能力ではなく、価値観の高さ」であるということを教えて頂いたことである。
 読む本の選び方、尊敬すべき人物とはどんな人なのか、物事の優先順位の決め方など、すべてが変わったような気がする。
 「“修養”は理論ではない」という渋沢栄一の一言は、胸に突き刺さる一言である。
頭でっかちではなく、学後の実践にこそ、“修養”の意味があるのだ。心・技・体のバランスを考えて学び、そして実践し、“修養”を積みたいと思う。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2019

 

”考える言葉”シリーズ(2019.5.27)ES(社員満足)

”考える言葉”シリーズ(2019.5.27)ES(社員満足)
 
2019年5月27日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-18

 

ES(社員満足)

 

 『IG後継者育成塾(第6期⑤)』(2019.5.24~25 in福岡)を終えたばかりである。今回は、『ES(社員満足)~選ばれる職場づくり』というテーマに基づいて、リーダーの思考と行動特性が“ES”に与える影響について、グループ・ディスカッションを通して、塾生にしっかりと考えてもらった。
 導入講義は、㈱ニューマンブレークスルーの代表・志田貴史氏。12年ほど前から“ES”に専門特化したコンサル事業を展開しており、“ES”に関する書籍も数冊手掛けているその道のプロである。
 1990年代に、CS(顧客満足)という活動が流行し、その後に「“ES”なくして、CSなし」という形で、“ES”が注目され、多くの企業で取り上げられるようになったと記憶している。市場の成熟化と共に、プロダクトアウトからマーケットインへと発想の転換がなされた時代環境の中から生まれた経営課題のような気がする。
 “ES”とは、会社と社員あるいは社員同士の関係性だと思う。“ES”を満たすことができる職場環境について考えてみたい。
 P・F・ドラッカーに次のような言葉がある。
「対人関係の能力をもつことによって良い人間関係が持てるわけではない。自らの仕事や他との関係において、貢献に焦点を合わせることによって人間関係が持てる。そうして人間関係が生産的となる。生産的であることがよい人間関係の唯一の定義である」(経営者の条件)。
 つまり、関係性はテクニックではなく、モノの考え方すなわち価値観の問題であるということであろう。“ES”も同じことであると考える。ハーズバーグが提唱するように「衛生要因」だけでなく、「動機づけ要因」を満たすことができる環境を創っていく必要があるだろう。
 例えば、「仕事の報酬は仕事である」というようなことをみんなで議論し、考える場を設けるなど・・・。つまり、「何のために働くのか?」といった目的思考を共有することによって、モチベーションの高い職場環境を創っていくことが大事である。
 A・マズローは、人間性心理学を経営学に持ち込んだ最初の人としても有名であるが、氏の提唱した「マズローの欲求5段階説」は、自分あるいは自分以外の人達がどの段階の欲求レベル(生理的欲求・安全欲求・社会的欲求・承認欲求・自己実現欲求)にあるのかを知るには貴重な説である。
 以上のように、人間としての原理原則的な考え方を学び、価値観学習を組織的にきちんと行うことが、“ES”活動には重要だと考える。
Ja-BIG(JaBIG)@2019
 

”考える言葉”シリーズ(2019.5.20)向上心

”考える言葉”シリーズ(2019.5.20)向上心
 
2019年5月20日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-17

 

向上心

 

 「IGグループの特徴又は強みは、何ですか?」と問われたとき、すぐに頭に浮かぶのは、『IG式目標管理システム』であり、そう応えるであろう。
 目標管理をやり続けて30年以上になるが、すでにIG式として制度化され、組織風土になっているといっても過言ではないと思う。このシステムは、一人ひとりの主体性を引き出してくれると同時に“向上心”を培ってくれていると確信する。
 日常業務のマンネリ化はよく言われていることであるが、“向上心”を培ってくれるはずの『IG式目標管理システム』においても、油断をしているとマンネリに陥ってしまうから、本当に注意が必要だ。慣れとは恐ろしいものがある。
 物事に慣れてしまい、思考省略してしまうことがマンネリの原因である。つまり、“向上心”の停滞だといえよう。どんなにシステムが優れていたとしても、それを活用する人たちの怠慢があると、その成果は望めない・・・。
 つねに、問題意識と“向上心”を持ち得ているか、次の自己チェックしてみよう。
  • あなたの仕事環境において、どのような変化が起きていますか?
  • あなたは、その変化をチャンスと捉えていますか?
  • その変化に適応するために、あなたの何をどのように変えましたか?
  • あなたは、その自己革新によって、どのような成果を得ることができましたか?
  • あなたの自己革新は、あなたの組織にどのような影響を与えることができた
でしょうか?また、これまでに自らが行った決定で組織全体の変革に大きく貢献
できたものは何ですか?
 解答が曖昧だとすれば、“向上心”が低下している証拠・・・。その原因として次のような事が考えられる
  • 普段から、仕事に対する踏み込み方が足りない。
  • 依存心が強く、主体性を持って仕事をしていない。
  • 結果が出るまで、やり続けることをしていない(中途半端)
  • 自分の問題として捉えることができていない(当事者意識の欠如)
  • 仕事の基本が身についていないため自己チェックができていない等々。
 “向上心”とは、現状に満足せず、よりすぐれたもの、より高いものを目指して努力する心のことである。それは、マズローの欲求五段階説のように、自らの欲求基準を高めていくことによって、“向上心”のレベルは螺旋階段を昇っていくが如く高みを究めていくのではないだろうか・・・。
 “向上心”は、自己成長を支える礎である。その心を磨き続けたいと思う。
Ja-BIG(JaBIG)@2019
 

”考える言葉”シリーズ(2019.5.6)士魂商才

”考える言葉”シリーズ(2019.5.6)士魂商才
 
2019年5月6日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-16

 

士魂商才

 

 ふと気になって、十数年前に購入していた『小説 渋沢栄一』(竜門冬二 著)を再読し、新たに『論語と算盤』(道添進編訳)を購入し、読み終えた矢先のことであった。新1万円札の顔に渋沢栄一が採用されたというニュースが飛び込んできたのは(政府4月9日発表)。
 渋沢栄一は、「日本資本主義の父」と呼ばれ、日本経済の発展に大きな功績を残した人物として有名である。若き日の渋沢は、血気盛んな尊王攘夷の青年だったようだが、平岡円四郎(徳川慶喜の側近)との出逢いで自己変革をし、その後の大隈重信との出逢いで大蔵省に入所し、財界人としての才を発揮するようになる。
 さて、GWに入って前述の書を再び読み直して気づいた、渋沢栄一の思想・価値観について考えてみたい。
 渋沢栄一といえば『論語と算盤』という著書が思い出されるように、氏の思想・価値観の形成に大きな影響を与えたのは、孔子の教え、『論語』であることに間違いはないと思う。
 「論語読みの論語知らず」という言葉があるが、渋沢栄一の凄いところは『論語』を実業の現場で活かし、実践したところにある。さらに、『論語』と『算盤』は近い存在にあるとし、次のように語っている。
 「算盤、つまり金儲けは論語によってうまく動かされる。また、論語は算盤を用いることで本当の価値が生まれてくると考える・・・」と。
 この思想・価値観をベースにして、世の中を真に豊かにするために、“士魂商才”という考え方を提唱した。
 「人の世で自立していくには、武士道精神が必要なことは言うまでもない。しかしそれだけに傾倒し、商才をないがしろにしていると、経済的に自滅を招くのは必至だ。だから、士魂と商才の両方が必要なのだ・・・」と。
 つまり、「論語による人格の形成(=士魂)」と「資本主義の利益追求(=商才)」のバランスこそが、社会の豊かさ・繁栄を約束してくれるのだという。そして、渋沢は『士魂』と『商才』のいずれも『論語』を熟読し、深く学ぶことによって習得できるものだと述べている。
 “士魂商才”つまり、「事業(=商才)の持続的な成長を欲するならば、道徳(=士魂)を礎として築き上げなければならない」という考えは、ひたすら、社会を良くしたいと念じ続けた渋沢栄一が、私たちに残してくれた「黄金の言葉」であると考える。
 令和のはじめに、社会の公器として恥じることのない企業人でありたいと誓う。
Ja-BIG(JaBIG)@2019
 

”考える言葉”シリーズ(2019.4.22)ハッスル・マップ

”考える言葉”シリーズ(2019.4.22)ハッスル・マップ
 
2019年4月22日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-15

 

ハッスル・マップ

 

 ドラッカーの言葉を引用するまでもなく、「企業の唯一共通の目的は、顧客の創造」にある。いまや、この意見に異論を唱える人は少ない・・・。
 「新規事業の立ち上げ」というテーマで、セミナーや研修会を行う機会があるのだが、その成果を問うと、意外と、挙手が少ないのはなぜだろうか?要するに、「学後の実践」、則ち「顧客の創造」に結びついていないのである。
 書棚をみていると、5~6年前に購入した『ザ・ディマンド』(エイドリアン・J・スライウォツキー著)という本を思い出し、再読をした。
 その中に、“ハッスル・マップ”という言葉が出てくる。
 「ハッスル(Hassle)」とは、「面倒、煩わしさ、不快」という意味であるが、この本では「顧客体験のなかに隠れている失望感、不便さ、潜在的な厄介事の数々」のことで、“ハッスル・マップ”とは、「顧客のハッスルがどこに潜んでいるのか、地図のように書き出したもの」という意味である。
 そして、ジョブズなど「ディマインドの新しい大潮流を創り出した人たち」は、顧客を理解する明晰な洞察力と、ハッスル改善につながる粘り強い創造性を兼ね備えたハッスルのエキスパートであったと指摘している。
 “ハッスル・マップ”とは、「トレードオフの関係にある顧客ニーズを並べたリスト」でもあり、「それらを統合的に解決するための手法」であるといえよう。
 本書では、アメリカの医療機関で統合型医療システムを展開している「ケアモア・メディカル・グループ」の事例を取り上げて、“ハッスル・マップ”の効用について述べてある。
 ①まず、高齢患者のニーズのリストアップをする(顧客の声に耳を傾ける勇気)。
 ②医療のハッスルを患者の視点で捉え、それを排除するために全体的なシステムをつくり 
  変える。
 ③病気(問題)に対する早期発見と予防医療を徹底することで、コストと苦しみの双方を
  削減できる
  (すべてのはじまりは、見えるか見えないかの小さな傷一つ)。
 ④患者に最適医療を保証するために、調整と統合のスペシャリストを育成する。
 ⑤患者との健全な信頼関係を築くためのコミュニケーション力を養う。
 ケアモア(創業者・ジンバーグ博士)は、『最良』の医療プログラムを提供するという使命観のもと、“ハッスル・マップ”という手法を用いて、初の統合型医療システムの創造に成功した。
 “ハッスル・マップ”の考え方は、医療に限らず、すべての業種に有効である。
Ja-BIG(JaBIG)@2019
 

”考える言葉”シリーズ(2019.4.15)コメント力

”考える言葉”シリーズ(2019.4.15)コメント力
 
2019年4月15日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-14

 

コメント力

 

 今の世の中、コメンテーターという仕事が溢れている。コメンテーターとは、解説者あるいは評論する人のこと。特に、テレビやラジオ放送のニュース番組の解説者をいうであるが、タレント化しているような気がする。
 情報化社会の中で生きている現代人にとって、情報をどのように捉え、解釈するかは、生活の豊かさを守るためには、欠くことのできない要素なのであろう。
 しかし、彼らコメンテーターの“コメント”を聞いていると、「なるほど!」と感心することも多いが、耳障りな“コメント”もけっこう多いような気がする。その差は、どこから生じるのであろうか?
 日常の仕事においても、“コメント力”が問われる時代である。少し、“コメント力”について考えてみたい。
 まず、“コメント力”において大切なことは、「簡潔で、切れ味のいい発言」ができるかどうかであろう。言葉を変えていうと、「なるほど!」と思わせるような、物事の本質をついた内容を一言で表現する力であろう。(ここまで書いて、ふと、「普段の自分の発現はどうだろうか?」と、疑問がよぎる・・・)
 下手なコメンテーターの話を聞いて、批判めいたことを感じても、自分の話しぶりに“コメント力”を意識してはいないのではなかろうか。ただ、講演のレジュメを作成するときには、画面に映し出される一枚一枚の内容は、一目で読み取れるように簡潔にポイントをまとめるように心掛けているつもりだ。
 では、“コメント力”を磨き上げるのに必要な心掛けとは何だろう・・・?
 ①世の出来事に対する観察眼を磨く。(観察力)
 ②自分のポジショニングを心得ている。(基軸)
 ③物事の本質、的を外さない。(本質)
 ④納得させるような表現力がある。(表現力)
 ⑤人の興味を引くような面白味がある。(関心)
 ざっと、このようなことが頭に浮かんだが、コメンテーターのモノの考え方、すなわち価値観(思考の枠組み)が“コメント”に対して大きな影響を持っているような気がする。
 となると、自分の価値観を磨くことを日常的に意識しておく必要がある。人間の価値観には、① 個性的な側面と、② 位相的な側面があるといわれている。日頃から、その両面から自らの価値観を顧みる訓練が必要である。
 世の中には(歴史上の人物も含めて)、優れた価値観を持った人たちがたくさんいる。素晴らしい出逢いを活かして、学ぶ姿勢が大切だと思う。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2019
 

”考える言葉”シリーズ(2019.4.8)SEE(検証)

”考える言葉”シリーズ(2019.4.8)SEE(検証)
 
2019年4月8日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-13

 

SEE(検証)

 

 過日の”考える言葉”シリーズ(19‐10、19‐11)で、すでに「Plan(仮説)」と「Do(実践)」について、それぞれの課題等を考えてみたが、今回は“See(検証)”について考えてみたい。
 当然のことであるが、「P~D~S」の経営サイクルは、循環し続けてこそ意味があるのだが、頓挫してしまう企業が意外と多いような気がする・・・。
 何故だろうか?その原因に“See(検証)”の拙さが挙げられる。つまり、“See(検証)”の稚拙さが故に、「P~D」で終わってしまう企業が多く、現状を振り返り、次につなげるという段階まで踏み出せないのである。
 “See(検証)”の目的は、改善策を明確にすること。つまり、「P~D」の結果を受けて、改善すべき点を明確に把握し、次の「P~D」へフィードバック機能を働かせることにある。故に、この段階で機能不全に陥ってしまうと、「所詮、Planとは絵に描いた餅、食えない!」ということになり、断念してしまう・・・。
 では、改善策を明確にできる“See(検証)”とは、どうすればいいのだろうか?
①まず、現状を正しく把握すること。
「P~D」の結果に対して、正しく事実を認識し、それをどう理解するかである。結果には必ず原因がある。真の原因にたどり着くまで、「なぜ?」を徹底して問い続けることが肝要である。
②次に、改善点に対するスピーディーな対応を行うこと。
 “See(検証)”の目的は、改善にある。①の結果に対するフィードバック機能が正しく、スピーディーに働くように心掛けておこう。
③目標に見合ったKPIの設定をすること。
 目標に対する的確な振り返りの手段として、KPI(重要業績評価指標)の設定が注目されている。確かに、KPIを設定することによって、プロセス管理が容易になり、スピーディーな検証が可能となり、効果的である。
 その他に、IG会計グループでは、“See(検証)”ための時間の確保を徹底している。
個人レベルでは、日報による一日の反省を必ず行う。週末には、分社・部署としての反省を行う。そして、月末・月初の二日間で、組織全体の“See(検証)”を行い、情報の共有化を図っている。
 平成元年に導入した目標管理システムの一環として、「Plan(仮説)~DO(実践)~See(検証)」の経営サイクルを回し続けているのであるが、未完のままである。
 だが、当たり前のレベルは相当高くなっていると確信している。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2019
 

”考える言葉”シリーズ(2019.4.1)パリ国際会議

”考える言葉”シリーズ(2019.4.1)パリ国際会議
 
2019年4月1日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-12

 

パリ国際会議

 

 この時期開催が恒例となっている“M&A国際会議”(日本M&A協会主催)であるが、その舞台は芸術の都“パリ”であった(31724日)。昨年同様、日本各地から500名を超える参加者が集まる。日本M&Aセンターの勢いの凄さを物語っているといえよう。

 一日みっちり国際会議を行った翌日からは、自由行動である。朝早くからベルサイユ宮殿を見学し、そのあとパリ市内をゆっくりと散策しようと思っていたが、ストの影響でベルサイユ宮殿(ルイ14世がつくった贅沢の極み)が夕方までかかってしまい、車窓からパリの町並み(凱旋門、シャンゼリゼ通り、エッフェル塔など)を見るという結果になり、残念!(もう一度、パリを訪れるチャンスを頂いたのだと思う)

 翌日からのオプションは、南仏(コートダジュール・モナコ観光を含む)二泊三日の旅である。

 パリ(=シャルル・ド・ゴール空港)からニース(=コート・ダジュール空港)まで一時間半の空の旅。気温はさほど変わらない感じであったが、地中海を望む景色は開放的で、気分は最高!

 翌朝早く、ホテルで朝食を済ませて、ニースの海岸沿いに旧市街地へと散策する。

途中のカフェテラスでは、飲食を楽しんでいる人たちでいっぱいだが、全員がひまわりのように太陽に向かって坐り、寛いでいる姿がなにか微笑ましい感じだ。

 ニースの旧市街地は、露店の市場が開いており、果物やお菓子(マカロンなど)、手作りの衣装や宝石などが並んでおり、けっこう楽しんで、のんびりと時間を過ごすことができる。カフェテラスのあるレストランもあり、不自由しない・・・。

 その次の日は、モナコ公国(バチカンの次に狭小な国で、人口は約38千人)へ行く。ニースから地中海の沿岸を一時間ほど走ると、モナコだ。境界線はあるが、もちろんフリーである。

 モナコの旧市街地はロシェ(岩山)と呼ばれ、山頂からモナコの町と地中海が一望できて、遠方にイタリア半島を望むことができる。要塞を兼ねた町づくりは、ローマやフランスという大国に囲まれた小国に歴史がうかがえる。今やモナコは、高層のマンションが立ち並び、世界の金持ちが集まる場所として有名である。モナコの歴史を考えると、日帰りコースではなく、モナコに宿泊し、ゆっくりと街を散策したい気分になった。

 ニースに戻る途中、エズ村(鷲の巣村)に立ち寄る。これも中世の名残であろう、海から垂直に切り立つ崖の上(海抜420m)に位置する村である。中世の街並みと地中海を一望できる絶景!宿泊できればノンビリとできる絶好の場所に違いない・・・。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2019
 

”考える言葉”シリーズ(2019.3.18)DO(実践)

”考える言葉”シリーズ(2019.3.18)DO(実践)
 
2019年3月18日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-11

 

DO(実践)

 

 先週の“考える言葉”シリーズ(19‐10)で、「Plan(仮説)」についてその問題点を検討した。今回は、次のStepである「“DO(実践)”」においての問題点について考えてみたい。

 IGグループでは、30年以上も前から、月末と月初めの二日間をつかって目標管理を徹底して行っている。一日目は、予実管理(予算と実績の差異を徹底して究明すること)を中心に、話し合いを部署単位で行う。

 なぜ、予算(目標)と実績に差が生じたのか?その差の原因を明確にすることが求められるのであるが、部署あるいは個人によっては真の原因がつかめず、困った状況に陥ることがある。

 綿密な計画を立て、実行の段階へ入ったはずなのに“DO(実践)”そのものがほとんどなされてなかったというケースである。つまり、予実の差異の原因が“DO(実践)”しなかったという理由である。

 なぜ、“DO(実践)”しなかったのかと問うと、概ね次のような理由が挙げられる。

   日常業務に追われ、時間が取れなかった。

   月末近くに期限を設けていたが、想定外の仕事が舞い込み、手つかずのままで終わった。

   協力者との日程調整がつかず、できなかった。

   チャレンジしたが、難しく頓挫した。

   面倒くさくなって、途中であきらめた。

 さて、①と②は時間さえあればできたけれど、その時間が取れなかったということだろうか・・・。仮に、時間の問題だとすれば、どうすれば時間を確保できるのか、あるいが優先順位のつけ方を学び、日々のスケジュールをもっと厳密に行う必要があるだろう。

 ③は、普段からのコミュニケーションの問題であろう。どんな仕事でも関係性で成り立っている。相互依存の関係にあることを認識し、目的・目標を共有化し、相互理解を深める努力をしておく必要がある。

 ④と⑤は、「何のために」という目的意識が稀薄なのでなかろうか。どんな目的を持って、自らの目標を掲げたのかを問い直してみる必要がある。目的の中に、真の価値が存在する。真の価値が分かり、主体性を持ち得ているのであれば、中途半端な状態で投げ出すはずがないと思う。

 「Plan(仮説)」を立てた以上は、「DO(実践)!」。“やり続ける”しかないのである。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2019
 

”考える言葉”シリーズ(2019.3.11)PLAN(仮説)

”考える言葉”シリーズ(2019.3.11)PLAN(仮説)
 
2019年3月11日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-10

 

PLAN(仮説)

 

 「Plan(仮説)~Do(実践)~See(検証)」の経営サイクルは、その大切さを誰もが認識しており、否定する人はいない・・・。

 しかし、その成果を満喫しているリーダーは意外と少ないのではないか・・・?いざ、「5年後のあるべき姿」を描こうと試みたものの、見通しが立たないで悩んでいる人や高邁な理想(目標)を掲げてみたものの、なかなか達成のイメージが湧かずに、諦めた人もいるという。

 本来、“Plan(仮説)”とは、孫子の言葉を引用するまでもなく、「勝つための作戦」をとことん考え抜くことで、組織全体で「勝てるイメージ」をつくり上げ、勝利のシナリオを

みんなで共有するためのものだ・・・。

 厳しい環境だからこそ、“Plan(仮説)”作成はやりがいのある仕事であり、意義あるものであると考える。

 では、なぜ、俗にいう「絵に描いた餅だ!」と揶揄されるのであろうか・・・?その原因を考えてみたい。

(1)      まず、考えられる要因は、計画そのものの不完全性である。

つまり、目標に対して実行可能性の検証が不十分であり、「何を」「誰が」「いつまでに」「どうやって」実行するのかという達成プロセスの課題が十分に検討されていない。

(2)      次には、手段(目標)の目的化の問題である。

  自分が「何のために」仕事を頑張るのかという目的とそれを達成するための手段

を混同しているケースである。目的は一つで、ずっと追い続けるものであり、モチ

ベーションの元となる。目標は、目的を達成するための手段であり、幾通りもある。

いったい何のための目的・目標化なのかを見失ったとき、計画は間違った方向へ

と進んでしまう。

(3)      そして、セクショナリズム的な思考に陥ってしまっている。

組織は協働行為の体系であるにも関わらずセクショナリズム的な思考が蔓延り

他部門との話し合いや協力関係を疎かにして、自分本位な計画になってしまっている。

以上の外にも、“Plan(仮説)”が成果に結びつかない要因はあると思う。これは、論

外ではあるが、「やらされている」という思い込みだ。つまり、自分の手でつくり込めていない、主体性に欠如・・・。

 “Plan(仮説”は、「勝つためのシナリオづくり」であることを肝に銘じておきたい。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2019
 

”考える言葉”シリーズ(2019.3.4)間

”考える言葉”シリーズ(2019.3.4)間
 
2019年3月4日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-09

 

 

私たちには、“間(ま)”という微妙な意識感覚がある。

 剣道では“間”の取り方が勝敗を決めるといわれているし、話の上手な人は“間”の取り方が実に上手い・・・。

 “間”とは、間取りとか隙間(すきま)といった「空間意識の“間”」と、太鼓の“間”とか、“間”を外すといった「時間意識の“間”」とがある。そして、「“間”が抜ける」、「“間”に合わず」「“間”が延びる」、「間がいい」、「“間”が悪い」など、普段でもよく使っている。

 高校生の頃、地学の先生で面白い授業する方がいた。黒板に向かってひたすら数字を書きながら、ブツブツとしゃべっているかと思えば、突然こちらを振り返って、笑えないダジャレをいう、誰も笑わないでいると、急に自分で笑い出す。それが面白くてみんなが大笑いすると、真顔になって「何が可笑しい!」と怒り出す。その先生には、コペルニクス転換というあだ名がついた。今思うと、先生なりの“間”を取っていたのかも知れない。確かに、その瞬間から内職をやめて、その先生の話を聞き出していた。

 日常的なコミュニケーションにおいても、“間”はたいへん重要だと思う。

 “間”を取ることは、話にメリハリをもたせ、相手との呼吸を合わせる効果がある。また、相手の理解を促すために、「そうだろう?あなたはどう思う?」と問いかけるのも重要な“間”の取り方だと思う。

 では、“間”を取るタイミングについて考えてみたい。講演をしているとき、自然と“間”を取っている場面がある。

 一つは、「重要なポイントを話そうとする前」。「この点は、非常の大切なことですが・・・」といって、少し“間”を置く。それから、二つ目は「疑問を投げかけたとき」。「どう思われます・・・?」といって、“間”をつくることが多い。会場の誰かに目線を合わせて、少し長い“間”を置いて、みんなに考えてもらうと、その後の聞く姿勢の変化を感じるときもある。最近は、「パワホ(PowerPoint)」を使う講演が多いので、“間”が取れやすくなったと思う。活用のコツは、一枚のレジュメを、数秒で読める程度の文字に留めておくこと。または、写真などを導入して、視覚に訴えるような形で、上手く“間”を取っている人もいる。

 “間”の効用は、一つに相手の注意を引き寄せ、こちらの話に関心を持ってもらうこと。さらに、相手の理解度を図ることができるので、話の展開がしやすくなるなどが挙げられる

 ある政治家曰く、「人生はすべて“間”だ。一本調子で前に進もうとしても、何も前に進まない。“間”が取れない人間はどうしようもない。大成しないぞ」と。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2019
 

”考える言葉”シリーズ(2019.2.25)教養

”考える言葉”シリーズ(2019.2.25)教養
 
2019年2月25日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-08

 

教養

 

 学生の頃の話・・・。行きつけだったスナックのカウンターで飲みながら、読書談義をしていた時のことを、今でも懐かしく思い出す。

 常連さんの一人だった社会人の中に大変な読書家がいた。その人が曰く、「20代のときの読書は、読んだ分だけ自分の血肉なる。だから、自身のために、読書は大いにした方がいい」と・・・。

 その人はもう30半ばだったと思うが・・・、「じゃ、先輩は何のために読書をしているのですか?」と尋ねると、「“教養”のためかな・・・。自分の血肉にはならないけど、立場の違う相手の気持ちを理解するためには、読書は必要だよね・・・」と・・・。

 その人の妻や子供、職場の上司や部下、その他いろいろな形で関りを持った人たちの立場や価値観を理解し、受け入れるためにも、いろんな本を読むべきだという。

 そんな視点で、本を読んだことがなかった小生にとって、大変衝撃的な動機であった・・・。相手を理解するためにも、読書は必要だ・・・。まさに、“教養”なのだ。

 小生の父も大変な読書家だった。これは父の友人だった方から聞いた話である。

 「あんたは、暇さえあれば、本を読んでいるね。しかも裁判官が、法律の本だったら分かるけど、文芸春秋は関係なかろうに・・・」と。

 父は、こう答えたという。「時代の背景(価値観)が分からないと、他人を裁くことはできない」と。つまり、犯罪の動機には、必ず時代の背景が影響しているという。小説家は最も時代の流れに敏感な人たちだから学ぶことが多い、と・・・。

 その人は、そんな話をしてくれながら、小生に助言してくれた。「専門バカではダメだ。

あんたのお父さんのような“教養”のある税理士になりなさい」と。つまり、人の気持ちが分かる税理士になれということであろう。

 ある本を読んでいたとき、「知識と“教養”は違う」というくだりがあった。「相手に合わせて、状況に合わせて、答えが変わってくるのが“教養”である」と・・・。つまり、人間関係においては、ある質問に対して「正しい答えが一つあれば、それでいい」ということはない。

 “教養”の書といえば、昔から、「仁」をテーマに説く『論語』であろう。孔子は、教養に詩と音楽、そして礼を挙げている。詩とは文学であり、物事を観察する訓練になる。文学を通して、様々な人物の経験や感情を追体験できるという。音楽は感性を豊かにしてくれる。そして、礼とは人との関係性であり、心がけの美しさ、相手への敬意を教えてくれるという。

 古稀を過ぎても、“教養”を高め、磨き続けるためにも、読書に励みたいと思う。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2019
 

”考える言葉”シリーズ(2019.2.18)カニの分

”考える言葉”シリーズ(2019.2.18)カニの分
 
2019年2月18日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-07

 

カニの分

 

 飛行機の中で、『渋沢栄一 100の金言』(渋澤健 著)を読む。著者の渋澤健氏(1961~)は、渋沢栄一(18401931)の5代目の子孫らしい。

 渋沢栄一が逝去して、88年経つが、いまだ「論語と算盤」への関心はますます高まっており、全国からの講演依頼が絶えないという。

 著書の中に、「正しい生き方」という章があり、その中の「カニのような心構えが大事」という項目があり、カニの心構えと正しい生き方にどんな関係があるのだろうかと不思議に思い、読むと次のようなことが書いてあった。

 「蟹は甲羅に似せて穴を掘るという主義で、渋沢の分を守るということに心がけておる」(「論語と算盤」・処世と信条)

 つまり、「カニが甲羅で身を守り、穴を掘って身を伏せているように、事情に合わせて分をわきまえるという姿勢を心がけるべきだ」という。

 傲慢あるいは慢心(仏教でいう煩悩の一つ)という言葉があるが、人間はちょっと物事がうまくいくと、図に乗ってしまい、取り返しがつかない事態を招いてしまうことが多々ある。

 カニの行動を例にとって、私たち凡人が陥りやすい傲慢・慢心の罠を示唆してくれたのであろう。「何事も図に乗るな」と、調子に乗っていると、おだて上げられ、身の程を弁えずに、リスクを背負わされてしまうことだってある。そして、痛い目にあっている人がけっこう世の中にはいる。

 分をわきまえる姿勢ができていると、不用意に物事を引き受けるような愚行はしない。断るべきときは断るという賢さや勇気が身につく。確かに、堅実な経営を心がけて着実に業績を伸ばしているトップ経営者には、分をわきまえている人が多い。断る時はきちんと断る。YesとNoを明確にいえる人・・・。

 さらに納得したのは、“カニの分”は「成長する分をわきまえる?」ということだ・・・。

 カニとは脱皮する生き物である。自分の成長に伴い、古い殻を捨てて、新しい殻で分を守るのだという。つまり、「分とは一定しているのではなく、常に成長している」のだという。

 しかし、カニと人間では違う。人間に場合は、自らの意思で脱皮を図らない限り、器の成長はあり得ない、つまり分は成長できないままである。一年前の自分と今の自分では、何がどう変わり、成長できたのか?分の成長をちゃんと見極めることができているだろうか?

 成長のために目標設定を明確にして、成長する“カニの分”をわきまえたいと思う。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2019
 

”考える言葉”シリーズ(2019.2.12)節目

”考える言葉”シリーズ(2019.2.12)節目
 
2019年2月12日(火)

”考える言葉”シリーズ(19-06

 

節目

 

 今年は、IG会計グループにとって創業35周年という一つ“節目”の年を迎える。

 不思議な心地だ・・・。一年365日、いままでもずっと同じ時間の流れの中で生きてきたはずなのに、“節目”を意識するだけで、昨年とは違う何かを成し遂げたいという意識が動いている。

 例年のことであるが、10月に入ると次年度の「基本方針」を考え始めて、幹部会で発表するようにしている。“節目”の年を意識しながら、色々考えた挙句、選んだのが『「限りなき“創造・変化”への挑戦」~楽しく、豊かで、エキサイティングな一年にしよう!』であった。

 創業したのが1984年(S59年)61日。もちろん、ゼロからのスタートである。幸い、仲間には恵まれ、ヤル気だけは十分だった。毎日夕方になると、缶ビール等を買ってきて酒盛りが始まる。

 「一年くらいは無報酬でもいい」といって、駆けつけてくれた3人の仲間。何もなかったけれど、夢・志だけは溢れんばかりであった・・・。

 「よその会計事務所がやらない、できないようなことをしましょう」

 「業界を変える、先駆的な役割を担おう」

 「がむしゃらに働いて、遊ぶときは遊ぶ・・・。家族も連れて、皆で海外旅行にいこう」

 「プロ集団をつくり、中小企業のシンクタンクになろう」

 「パートナーシップ制を確立し、みんなに社長をやってもらおう」等々。

 何か、いつも胸騒ぎがしていた創業当初の頃の思いが蘇ってきて、気付いてみると前述のような「基本方針」を、みんなに発表していた。

 IGグループ創業の年(1984年)は、時代の大きな“節目”の年でもあったようだ。暦学の180年周期説によると、時代が治世(上元と中元)から乱世(下元)へ変わった年だという。

 この事実を知ったとき、妙に心ときめいたのを、今でも覚えている。激動、激変の時代、何かが動いていくような予感して、ワクワクドキドキした気分である。そのときから、何かにつけて、「変化・革新・創造」という言葉がつねにキーワードとなってしまったようだ。創造的破壊、イノベーションなど。また、「治世の能臣、乱世の奸雄」という言葉も意味深いものだ・・・。

 話が少し飛んだが、“節目”とは物事の区切りとなる大事なところである。“節目”を意識するだけで、気が引き締まる思いである。また、その時々の“節目”に、様々な出逢いがある。なぜか、自然と感謝の気持ちがあふれ出してくる。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2019
 

”考える言葉”シリーズ(2019.2.4)やりがい感

”考える言葉”シリーズ(2019.2.4)やりがい感
 
2019年2月4日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-05

 

やりがい感

 

 Ja‐BIG主催の『未来会計実践塾』の定例会(第9回)が、今年もクロス・ウエーブ船橋でスタートした。

 月初めの週末という日程(2月1~2日)のせいか、普段より少し参加者が少なかったようだが、万障繰り合わせの上、足を運んでくれた人たちだ、士気が高くて会場の雰囲気も上々だった。

 “やりがい感”というか、やりがいを持って仕事をするということは、何事においてもいろんな意味で大切な心構えである。それ故に、社内における日常的な仕事ぶりは勿論、定例会などの研修会を開催したときも、参加者がどんな気持ちで臨んでいるのか、気になることでもある。

 “やりがい感”の反対語に、“やらされ感”という言葉がある。主体性が欠如している人間は往々にして、そうなりがちである。仕事へ取り組む姿勢が義務的で、下手すると被害者意識に陥っている者さえいる。これでは、生産性が向上するはずもない。だから、評価されない。ゆえに、モチベーションがさらに低下する・・・。そんな悪循環だけは避けたいものだ。

 今、「働き方改革」ということが盛んにいわれているが、“やりがい感”というのはその根本にあるべき課題ではないかと思う。その意味においても、トップリーダーはどうすれば“やりがい感”をもって働いてもらえるかを真剣に考える必要があると思う。

 では、人はどんなときに“やりがい感”を持つのであろうか?自分の経験から次の三つのことが思い浮かぶ。

   人から必要とされているとき。

   自分の成長・成果を感じられるとき。

   未来に希望を感じるとき。

 だとすれば、これら三つのことを感じてもらえるような状態をつくる必要がある。

 例えば、経営計画や事業計画を策定するときに、上記3つのことをテーマにして話し合うとか、IG式目標管理などを活用し、主体性のある人材育成を行い、セルフモチベーションを高めるのも効果であると思える。

 IG会計グループの今年度・基本方針である『限りなき「創造・変化」への挑戦~楽しく、豊かで、エキサイティングな1年にしよう!』は、まさに“やりがい感” のある仕事をつくり出していく戦いだとも言えよう。

 そのためにも、「偶然ではなく選択基づいた生き方、怠慢ではなく計画に基づいた生き方」を習い性にしたいと考える。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2019
 

”考える言葉”シリーズ(2019.1.28)総力戦

”考える言葉”シリーズ(2019.1.28)総力戦
 
2019年1月28日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-04

 

総力戦

 

 寒さが底をつく、この時期になると「今年も確定申告が始まるぞ!“総力戦”だ」と心が躍る。やはり、長年の職業柄であろう・・・。

 会計事務所の仕事も多様化し、一昔ほどではないが、少なくとも、税務の仕事を担う税理士法人あるいは部署・部門においては、“総力戦”の様相を呈せざるをえないであろう。

 少し気になり、インターネットで調べてみると、「“総力戦”(Total War)=国家や組織の全分野にわたる力を一つに集めて行う戦い」とあり、第一次世界大戦以降使われるようになったらしい。まさに、力づくでも敵を撃退するという戦争用語なのである。

 そして、“総力戦”(Total War)といえば、日本が国家総動員法に基づいて全国民を巻き込み、「欲しがりません、勝つまでは!」というスローガンのもと、戦って敗北した第二次世界大戦の悲劇を思い出す。

 確定申告の仕事は、短期決戦型・・・。つい、「戦力を集中し、一気呵成に!」という思いに駆り立てられてしまう。税務の関係部署が一丸となって、全力を尽くし期限との戦いをやると、一定の成果は期待できると思う。だが、しょせん消耗戦だ、疲れ果ててしまうだろう。

 イギリスの有名な戦略思想家に、故サー・リデル・ハート(18951970)という人がいて、次のようなことを述べている。

 「従来の“総力戦”(Total War)は、直接アプローチ戦略(戦力の集中と機動的な運用)であり、それだけでは限界がある。先ずは、間接アプローチ戦略(外交、心理、経済などで外堀を埋めて優位に立つこと)が大切だ・・・」

 そして、「間接アプローチ戦略と直接アプローチ戦略を効果的に組み合わせる“総力戦”(Grand Strategy)が大切である」と述べている。

 氏のいう“総力戦”(Grand Strategy)は、私たちが普段いうところの関係性思考の徹底ではないだろうか。自分が関わっている仕事(部分)は、組織(全体)におけるどのような役割であり、価値に関わっているのだろうかを、先ず考える。

   確定申告は、何のためにあるのか?(目的)

   それによって、どんな価値が生じるのか?(社会、顧客、組織、個人)

   責任を全うするだけの準備は万全か?

   協力者への根回しは済んでいるか?

   不測の事態は想定できているか、その具体的な対策は?

 “総力戦”には、リーダーは勿論、一人ひとりの主体性が問われることなる。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2019
 

”考える言葉”シリーズ(2019.1.21)21折れない心

”考える言葉”シリーズ(2019.1.21)21折れない心
 
2019年1月21(月)

”考える言葉”シリーズ(19-03

 

折れない心

 

 

 先週の“考える言葉”シリーズ(19‐02)でも紹介をしたが、新年合宿(12~13日)を行い、今年度におけるIG会計グループが目指すべき方向性は明確になり、全員で共有できたと確信している。 

 あとは、掲げた未来への理想を信じて、戦い抜くだけである。そのためにも、「楽しく、豊かで、エキサイティングな一年にしよう」というサブ・テーマを掲げた。長くもあり、短くもある一年はすでに始まった・・・。

 昨年の暮れに、近くの本屋さんに立ち寄ったとき、『中村天風 折れないこころをつくる言葉』(イースト・プレス)が山積みしてあり、その表紙カバーに次のように書かれてあり、手に取った。

 「打たれ強く人生を生きよ!」

 「生まれながらこうだと思えば、何でもねえじゃねえか。およそ人生の一切の事件は、ほとんどそのすべてが自己の心の力で解決される」

 最近、読み直している渋沢栄一に関する本の中でも、同じ意味合いの言葉に出逢ったので紹介したい。

 「一時の成敗は、長い人生、価値の多い生涯に於ける泡沫(うたかた)のごときものである」

 「不自由を世の常と思わば、別に苦情も起らなければ、下らぬ心配も起るはずがない」と・・・。

 人間は自分自身の尊さを信じ切れなくなると、心の中に迷いが生じる・・・。そうすると、雑念・妄念の虜になり、消極的な考え方に陥ってしまうものだ。つまり、心の鏡に曇りが生じて、真実が見えなくなるのだという。仏教でいうところの煩悩のなせる業である。

 人生や仕事を楽しく、豊かで、エキサイティングに生きたければ、天風先生曰く「心を磨き、“折れない心”をつくれ」と・・・。

   「迷わない、恐れない!」・・・先ずは、やり抜き通す意志を持とう。

   「あきらめない、ふりむかない!」~正直、親切、愉快をモットーに。

   「くすぶらない、おちこまない!」~つねにステージアップを意識しよう。

   「ふりまわされない、くるしまない!」~雑念や妄念の虜になるな。

「人生のなかでつくりあげるべき自分とは何かを自覚し、それを信念に変える生き方

をしなさい」と示唆してくれる。

 「美事は自然に進歩する」(渋沢栄一)という言葉も有り難い言葉である。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2019
 

”考える言葉”シリーズ(2019.1.15)選んだ言葉

”考える言葉”シリーズ(2019.1.15)選んだ言葉
 
2019年1月15日(火)

”考える言葉”シリーズ(19-02

 

選んだ言葉

 

 「Land nagasaki(旧名称やすらぎ伊王島)」に泊り込んで(1月12~13日)、IG会計グループの「2019年度・行動計画発表会&新年会」を行なった。
 今年は、『Next Innovation~次なる革新!』という中期ヴィジョン(H27~31)を掲げてから5年目、仕上げの年になる。
 そして、今年度のIG基本方針は、『限りなき“創造・変化”への挑戦~楽しく、豊かで、エキサイティングな一年にしよう!』である。
 例年の如く、まず各分社・部門長が自部門の行動指針、売上目標、組織体制や改善計画等について大枠の発表を行い、続いて部員一人ひとりに個人目標(能力や業務のレベルアップ、自己改善など)について発表してもらう手順である。
 各人の発表を聞くのは、やはり楽しみである。どんな新しい挑戦をしようとしているのか、具体的な一歩を踏み出す決意はできているのか、一年後の自己の成長イメージは鮮明に描けているのだろうか・・・。
 今年は、各人の“選んだ言葉”に注目をして聴いてみた。
 「達成感・信頼」「想定内」「己事究明」「関係性思考」「俯瞰力」「モデルチェンジ」「コラボで成果」「Evolution」「機を起こし、汗をかけ」「開拓」「変革の火種」「覇気」「百言一行に如かず」「凡事徹底」「自立」「結果」「共創」「プラス思考」「その一歩先へ」「躍動」「自信」「自己革新」「“ヨダレかけ”から“エプロン”へ」「未来の共有」「業」「成果」「上げる」「早期完了」「変わるパートⅡ」「勝敗は戦う前に決している」「やり抜く」「初志貫徹」「実行・継続」「典故」「Refine!」「未来に繋ぐ」等など・・・。
 人間は言葉を使って考え、生きている。そして、古来より「言霊」という言葉があるように、何気なく使う言葉でも、思っている以上に私たちの心の持ちようや行動に大きな影響を与えている。ましてや、意識して“選んだ言葉”は計り知れない影響力を持っていると考えたほうがよい。
 幸い、各人が“選んだ言葉”には、自らが掲げた目標を達成したいという意志や願望、自己実現欲求、堅実な仕事への願望、未来志向、周囲とのコラボレーショイン、変革への挑戦意欲など前向きな言葉が多く、嬉しくなった。
 IG会計グループにとって、今年は、1984年に創業して35年目に入る節目の年となる。創業して4~5年は、ダボハゼのような仕事ぶり・・・。その反省から導入した「IG式目標管理システム」体制の構築から30年が経つ。
 「会計人は社会的インフラである」、その言葉に恥じないように互いに切磋琢磨し、いい仕事ができる組織風土を培っていきたいと考える。

 

a-BIG(JaBIG)@2019
 

”考える言葉”シリーズ(2019.1.7)美運

”考える言葉”シリーズ(2019.1.7)美運
 
2019年1月7日(月)

”考える言葉”シリーズ(19-01

 

美運

 

 初詣の楽しみの一つは、おみくじ。今年の運勢は、“美運”だという。確か、去年は「活運」だったと思うが・・・。

 “美運”って、どんな運勢なのだろうか?

 「貴方の運勢は、富貴・栄誉に恵れ、華やかな人生をおくり得る、美化結実の象である。大いに努力して将来の幸運を掌握されよ」(高島易断所)、とある。

 “美運”とは、聞きなれない言葉なので、辞書を引いてみたが載っていない。試しに、ネットで調べてみると、「輝いている人は、運を引き寄せる力を持っています。これを“美運”といいます」という紹介記事のブログがあった。

 「分かったような、分からないような気分である」が、要するに、「美」をキーワードにして、今年一年を輝かしい年にしようと努力すれば、幸運な年になれるということにしておこう・・・。じゃ、「美」とは・・・?

 最近、読み直している中に、中村天風の書物が数冊ある。その中に「真・善・美」という言葉を、次のように紹介してある。

 「真・善・美は、洋の東西を問わず、いずれの宗教でも、それを“神の心意”なりとしている。・・・「真」とは「誠」であり、一点の嘘偽りもないこと。「善」とは「愛情」のことであり、普遍的な愛。そして、「美」とは「調和」である」と・・・。

 つまり、“神の心意”に同化するためには、心に「誠」と「愛」を満たし、「和」を旨とした生活を心掛けることだという。

 「美」とは「調和」だという。つまり、「完全調和の状態」をつくり出せば、そこに「美」が生じて、皆の人生が“美運”となる・・・。これは、IG会計グループが日頃から心掛けている「関係性思考」と同質のキーワードではないかと思う。

 私たち一人ひとりが、自らの内面的主体性を磨き上げ、輝く存在となる。さらに互いに切磋琢磨することによって、輝き合える場をつくり、「世のため、人のために貢献できるいい仕事をしよう」という思いである。

 今年のIGグループの基本方針は、『限りなく“創造・変化”への挑戦~楽しく、豊かで、エキサイティングな一年にしよう!』である。それをベースにして設定された部門・分社及び個人の目標は、限りなくチャレンジ性の高いものとなっているはずである。

 つまり、「美とは何か?」を徹底して意識し、輝ける思考と行動を行い、“美運”を引き寄せようと自覚し、覚悟を決めるしかないと考える。

 “美運”というおみくじは、「真・善・美」という考え方・価値観の重要性を自覚させるために、自らが引き寄せた運なのであろう。

 

a-BIG(JaBIG)@2019
 

”考える言葉”シリーズ(H30.12.25)コラボ

”考える言葉”シリーズ(H30.12.25)コラボ
 
2018年12月25日(火)

”考える言葉”シリーズ(18-45

 

コラボ

 

 いつの頃からだろう?“コラボ”という言葉をよく耳にするようになった・・・。

 “コラボ”とは、collaboration(名詞)、collaborate(動詞)であり、「共に働く」、「協力する」などの意味がある。この中にはよく知っている単語が隠れている。「労働」の"labor"である。そして、頭に「co=いっしょに」がついて、collaborateは「いっしょに働く」ということになる。

 実は、“コラボ”という考え方は、IG会計グループの経営理念(IG理念)のバックボーンとなる思想といっても過言ではない。

 (IG理念)

一、業界において常に先駆的役割を担い、品質の高い知的サービスを通じて企業の

繁栄に貢献する。

一、我々相互の主体的価値を尊重し、互いに切磋琢磨する。

一、全人類の自己実現のために衆知を集める。

 この理念のキーワードは、変革のリーダー的役割、プロ人材の育成とネットワーク化、自己実現のステージ創りであるが、「世のため、人のために貢献できる存在になるために、互いに切磋琢磨し、衆知を集めること」を旨としている。

 チェスター・バーナード(18861961年)の組織論で定義されているように、「組織とは協働行為の体系」である。小生が、組織というものの在り方に強く関心を持ち始めたのは、この言葉との出逢いからである。

 NN構想の会で掲げている、「個人の限界を組織の限界にしない。さらに、組織の限界を業界に限界にしない」というスローガンも、「協働行為の体系」という関係性思考に基づいた活動である。

 もちろん、個人の努力は大前提であるが、個人には限界がある。その限界を超えたより大きな社会貢献をしたいと願うならば、はやり、夢や志、目的を共有できる仲間たちと“コラボ”をすることであろう。

 先日も、「日本の経済はどうなっていくのだろうか?」という質問を受けたが、人口問題など様々な課題を抱えている中で、舵取りが難しい環境にあることは否定できないだろう。だが、逆境はつねにイノベーションにとって機会である。

 成熟化した社会環境の中で、一つの特徴として出てきたのが「多様性」という現象である。この多様性という環境に適応する一つの手段として“コラボ”という考え方は最高の切り口として使えないだろうか・・・。お互いの違いを認識したうえで、対立ではなく共存を選択する。まさに“コラボ”思考は時代の申し子である。

 

a-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.12.17)危機意識

”考える言葉”シリーズ(H30.12.17)危機意識
 
2018年12月17日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-44

 

危機意識

 

  IG式目標管理をやっていると、自ら掲げた目標であるにも関わらず、その達成の度合いに相当の個人差が出てくる・・・。その差が、なぜ生じるのか?気になるところである。

 なぜ、達成度合いに差が生じるのか?

 目標の立て方や手段・方法の拙さなど原因があると思うが、要は目標達成に対する考え方や習慣を身につけているかどうかであろう。その考え方や習慣において、最も重要なことの一つとして“危機意識”を挙げることができよう。

 なぜなら、目標とは次のように定義することができる。

 「あるべき姿(理想)-現状」との差(=リスク、問題)を埋めること。つまり、その差を埋めるために何をなすべきかを考えて、具体化したものを目標という。

 このように目標を定義すると、目標が未達成であるということは、「リスク、問題」を放置したままの状態にあることを意味し、極めて危機的な状況にあるといえよう。その危機をしっかりと認識し、それと向き合う、健全な“危機意識”が大切である。

 先だっての、目標達成率が極めて低い者との対話である。

 「なぜ、こんなに達成率が低いのか?」、暫し考えて「決めたことを実行しなかったから・・・」 「なぜ、実行しなかったのか?」 「他にやる仕事ができて、優先順位を怠ってしまった・・・」 「じゃ、優先順位を怠らなかったら、上手くいったのか?」 「・・・・・」沈黙が続く。

 目標に対する健全な危機意識の欠如が、「仮説~実践~検証」という経営プロセスの各段階における詰めを曖昧にしてしまっている。つまり、目標管理に対する考え方や習慣を身につける努力を怠り、無価値な仕事ぶり、生き方になってしまっている。

 かつて、ドラッガーは『哲学という言葉を安易に使いたくないが、自己管理による目標管理こそ経営の哲学たるべきものである』という名言を残したが、肝に銘じている言葉の一つである。

 目標とは、他人から課せられたノルマではない。自分の人生を豊かで、楽しくするために立てるものである。つまり、自分の生き方を考えることでもあるのだ。そのように考えると、目標達成に対する考え方や習慣を身につけることがいかに大事であるかが分かると思う。

 若い頃の教訓、「有頂天になっていると、思わぬ罠に嵌まるぞ・・・」 「傲慢や慢心ほど、危険なことはない。自重を怠るな!」と。

 ハザードラインを予め定め、日頃から健全な“危機意識”を培っていきたいと思う。

 

a-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.12.10)二項共存

”考える言葉”シリーズ(H30.12.10)二項共存
 
2018年12月10日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-43

 

二項共存

 

  私たち現代人は、どちらかというと“二項対立”の考え方をする傾向がある。つまり、「AかBか」と分けて、互いに相容れないものとして分離してしまう。

 それは、近代から現在に至る科学のめざましい発展をもたらしたパラダイム(=思考の枠組み)が要素還元主義(reductionismという機械論的世界観(分離の思考)であり、時代の価値観に大きな影響を及ぼしてきたからだという。

 「真・善・美」という概念は、「偽・悪・醜」というものと対立的なものとして捉え、「真・善・美」の追求こそ、人間としての正しい生き方だと考える。つまり、「善」でなければ「悪」であると・・・。

 それに対し、“二項共存”とは有機体的システム思考(統合の思考)で、対立する概念を統合する考え方である。

 「善から生まれる善は偽善。悪から生まれる善こそが真善である」(経営人間学講座)

という言葉がある。自分は善人であると同時に悪人でもあることを知っておくことが大切である・・・。それでこそ、善悪の統合が可能となる。

 21世紀は、パラダイムシフトの時代だという。つまり、時代の価値観(=思考の枠組み)が崩れ、シフト(転じる)する。これまで当然だと思われていたことが、根本から劇的に変わる時代である。

 そんな中、多様性(ダイバーシティ)の時代という言葉が盛んに使われている。それぞれの「違い」を尊重し、認め合い、受け入れることによって、新たな価値が生じてくる時代であるといえよう。

 2000年から活動をはじめた「NN構想の会」は、会計業界に存在している様々な研究団体(ネットワーク)が持つそれぞれの価値を尊重し合いながら、さらに大きなネットワーク活動をしていける関係性のステージ(環境)を創ろうという発想から生まれたものである。これもそれぞれの「違い」を認め、対立するのではなく、共存の在り方を思考することによってできる、高次元の関係性(ネットワーク)である。

 先週行われた「新ビジネスモデル研究会(NBM第18期)」も、同業者が全国から集い、お互いのノウハウをオープンにして、より高いレベルのサービスを提供できる会計人になろうという志によって支えられ、18年も活動を続けている・・・。

 多様性という時代の環境を生かし、成長し続ける人や組織には、“二項共存”という考え方がしっかりと身についている。

 「違い」をしっかりと認識したうえで、その違いを生かし合い、統合する“二項共存”という考え方、価値観を養いたいと思う。

 

a-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.12.3)ゴム紐

”考える言葉”シリーズ(H30.12.3)ゴム紐
 
2018年12月3日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-42

 

ゴム紐

 

  書棚の整理は、楽しい。以前に感銘し、影響を受けた書物に再会できるからだ。

 今回は、『「般若心経」生き方のヒント』(ひろさちや著)という本に目が止まり、ぱらぱらとめくっていると、次の言葉に心が惹かれて、再読が始まった。

 「人間の物差しは“ゴム紐”だ」・・・・・。

 「物差し」とは、価値観(=思考の枠組み)と置き換えてもいいだろう。「人間はそれぞれ自分独自の、自分勝手な、そのときの気分に左右される物差しでもって、物事をみている」のだという。

 つまり、勝手に伸び縮みする“ゴム紐”のような物差しでものを測っているのが、私たち人間であると・・・。「同じ物が、人が違うと違って見える。同じ人でも、気分が違うと違って見える」 そんなあやふやな物差しを信じて生きているのが、私たち人間であると・・・。

 じゃ、「ゴム紐の物差し」を「プラスチックの物差し」に変えればいいという話なのかというと、著者はそう簡単な話ではないという。人間は、「ゴム紐の物差し」しか持てないのだという。なぜか?際限のない欲望(=渇愛)こそが人間の本質であるから・・・。

 では、どうしたらいいのだろうか?

 先ず大事なのは、① 自分が身につけている物差し(=価値観)は、後生大事にしているが「ゴム紐の物差し」であって、あやふやなものであるということを自覚することである。そして、その次に大事なのは、② その物差しをどのように使えば、幸福になれるのだろうか、を考えることだ。

 物差しを価値観と置き換えてみると、その糸口がみえてきそうな気がする。

 まず、私たちが身につけている価値観が“ゴム紐”のように伸び縮みするのであれば、その価値基準(判断軸)は不安定で当てにならないということになる。それを解決するためには、独善的(独りよがり、身勝手、自己中心的)にならないこと・・・。社会的絶対性(真・善・美)をつねに意識し、自己反省を日々するように心掛ける。

 さらに、価値観には位相差(レベルの違い)があるという。経営人間学では、レベルの低い価値観のことを分離思考の価値観(自他分離)といい、レベルの高い価値観を統合思考の価値観(自他非分離)として教えている。

 価値観の位相(レベル)を高めることによって、私たちは独りよがりな判断や他との優劣で物事を見るような不安定さから解放されるという。

 「世のため人のために尽くすことが自らの幸福である」と考えることができるようになれば、“ゴム紐”の物差しも安定的な使い方ができるようになるのでないだろうか。

 

a-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.11.26)未来の記憶

”考える言葉”シリーズ(H30.11.26)未来の記憶
 
2018年11月26日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-41

 

未来の記憶

 

 

 先週の”考える言葉”シリーズ(18‐40)で紹介した『企業生命力(TheLivingCompany)』(アリー・デ・グース著)の本の中で、紹介してあった“未来の記憶”(Memory of the Future)について考えてみたい。

 この考え方は、小生が推奨する「未来会計を経営に活かすことの重要性」を端的に表現しており、参考になる。

 “未来の記憶”という思考を提唱したデービット・イングバール(ルンド大学教授)によると、「人間の脳には絶えず未来を予知する能力があるという。毎日の生活で、我々は本能的に時々刻々、未来への行動計画・指針を想像している」という。

 例えば、「もし、あることが起これば、自分はこうしよう」という具合に、起こりうる活動を時系列に順序立てて整理する。これは、予測でも予言でもなく、仮定の下で予想される出来事である。つまり、未来に予想される出来事を行動の選択に結びつけることを意味している。

 脳はこのように時系列的な思考をし、記憶するという。つまり、未来に記憶を持ち、想像の中で絶えず作り替え最適化を図りつつ、未来と現在のあいだの時間の経路を行き来するのだ。イングバールは、こうした思考を“未来の記憶”という言葉を使って表現している。

 これはまさに、あるべき姿を描き、現状との差を認識する。その差を埋めるために目標設定して、「仮説~実践~検証」という経営サイクルの仕組みをつくり、運用するという未来会計の基本概念である。

 “未来の記憶”とは、脳内活動であり、人間の言語能力と認識力に関係があるという。

そして、次のような効用があるという。

 「“未来の記憶”は脳内にインプットされる沢山のイメージや感覚を識別して、それらを関連付ける働きを持つらしい。我々は、予想される未来に関する記憶と合致するものを意味あるものとして認識する・・・・」

 つまり、“未来の記憶”に伴う行動を引き起こさせる。さらに、"“未来の記憶”がフィルターの役割をして、多くの人たちにとって避けられない情報過剰を緩和する役割を果たしてくれるのだという。

 自らが想像する“未来の記憶”が、自らの行動の選択に大きな影響を与えているとするならば、「仮説~実践~検証」の経営サイクルを習慣づける未来会計サービスの実践は、企業経営にとって極めて重要な意味をもっていると言えよう。

 経営計画の策定は、まさに“未来の記憶”を活用するためにあるといえよう。

 

a-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.11.19)長寿企業

”考える言葉”シリーズ(H30.11.19)長寿企業
 
2018年11月19日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-40

 

長寿企業

 

 最近、よく耳にするのが、「100年企業を目指す」という言葉だ。

 一説によると、第一次世界大戦(19141918)を契機に起業した企業が100年の節目を迎えるというのと、100年企業は世代交代期に入った二代目、三代目経営者の憧れだともいう。

 だが、現実は厳しい・・・。かつて、「企業の平均寿命30年説」と言われていたが、最近の調査では17年だという。また、多くの場合100周年を迎えられる企業は3%に満たないという。

 なぜ、若死にする企業が多いのか・・・?これに関して、以前に読んだ『企業生命力(TheLivingCompany)』(アリー・デ・グース著)という本に、次のようなことが書かれていたのを思い出す。

 「企業の死亡原因は、経営者が商品やサービスの生産活動という経済面に目を向けすぎ、企業の本質が人間集団であることを忘れているのではないか。・・・」

 そして、“長寿企業”の条件として、次の4つを掲げている。

 ① 環境に適応する。(学習能力と適応能力)

 ② アイデンティティがある。(強い結束力、強力な独自性)

 ③ 分散型の意思決定ができる。(寛大さ、自由度、建設的な関係性)

 ④ 余裕とあそび心がある。(保守的な資金調達、柔軟性、独立性)

 この著者の核心は、企業を生き物として捉え、考えてみたらどうなるのだろう、という視点である。

 これは、組織論でいうと、機械的な組織ではなく、有機的な組織としての企業をベースに据えて、“長寿企業”の条件をまとめ上げたのもだといえよう。有機体的思考の特徴は、目的思考であり、関係性思考であり、そして全体的思考である。一言でいうと、システム思考である。(分離思考ではなく、統合思考)

 企業そのものが生き物であるとするならば、他(環境)との関係性を無視しては生きていけないのは当然だ・・・。組織を構成するメンバー、環境あるいはその変化に対して、主体的に関わっていって初めてその存在価値が生まれるのだと思う。

 「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることができるのは、変化できる者である」(ダーウィン)を引用するまでもなく、変化に適応できるように自己革新し続ける必要である。

 “長寿企業”とは、絶えざる変化に対するマネジメントの達人をトップに据える企業に他ならないといえよう。(もう一つ加えるとするならば、運を引き寄せるトップ・・・)

 

a-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.11.12)水

”考える言葉”シリーズ(H30.11.12)水
 
2018年11月12日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-39

 

 

 「上善如水(上善は、水の如し)」は、老子の教えである。老子は、“水”に最上の生き方を感じとったようである。

 「水善く万物を利して争わず。衆人の悪む所に処る。故に道に近し」(老子)。“水”はあらゆるものに分け隔てなく恵みをもたらし、他と争って傷つけたりしない。また、“水”は高いところから低いところへ流れ、低いところに留まろうとする謙虚さがある・・・。

 老子には「無為自然」という有名な言葉もあるが、“水”のようにしなやかで、謙虚さがあれば、他と争わなくても生きていける、そんな生き方を理想としたのであろう。

 豊臣秀吉の軍師としても有名な、黒田官兵衛(如水)も“水”に生き方を学んだ一人である。「水五訓」として、次のような教えを残している。

 一、自ら活動して他を動かしむるは水なり

 一、障害にあい激しくその勢力を百倍にし得るは水なり

 一、常に己の進路を求めて止まざるは水なり

 一、自ら潔うして他の汚れを洗い清濁併せ容るるは水なり

 一、洋々として大洋を充たし発しては蒸気となり雲となり雨となり雪と変じ霰(あられ)と化し凝(ぎょう)しては玲瓏(れいろう)たる鏡となりたえるも其(その)性を失はざる

は水なり。

① 率先垂範、② 精神力の強さ、③ 向上心の大きさ、④ 器・度量の大きさ、⑤ 臨機応変な柔軟性・・・。いずれを取っても、経営者にとって欠くことができない大切

な資質である。

 もうだいぶ前の話だが、ある人から、「水五訓(ごくん)」は「水五訓(ゴックン)」と覚えたらよいと、教えてもらったことがある。そうすると、水を飲むたびに思い出すことができるので、その考えが習慣化できるというのだ。(さすが、機智に富んだ人は、発想がユニークだ)。

 考えてみると、“水”だけではない。私たちは自然の中から様々なことを学び、恩恵を受けている。創作活動をしている人たちは、芸術にしても、何らかのツールなどにしても、自然からインスプレーションを得て、デザイン化し、形にしている。

 都会と田舎の二極化が進む中、田舎の優位性はなんといっても自然環境の豊かさであろう。老後の人生を田舎で過ごし、自然と共生できるようなライフ・スタイルを身につけることができたら、どんなに創造的な余生を迎えることができるだろうか・・・。

 ずっと温め続けている『農業城下町構想』は、まさに、晴耕雨読の人生、自然との共生から学ぶ、豊かな生き方ではないだろうか。

 

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.11.5)IG合宿

”考える言葉”シリーズ(H30.11.5)IG合宿
 
2018年11月5日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-38

 

IG合宿

 

 先週(31日~2日)、恒例の“IG合宿”を行った。

 宿泊施設は、昨年と同じ、国立諫早青少年自然の家。多良山系の五家原岳(1057.3m)中腹に位置しているために、少し肌寒い感じであるが、気持ちが引き締まって、ちょうど良い・・・。

 合宿の目的は、本来、次年度・行動計画書(2019年度)の作成にある。つまり、各部門や個人ごとに、次年度一年間でなすべき成果を目標化し、具体的な実行プランのたたき台をつくってもらうのが主たる目的である。

 作成の手順は次の通り。

 (1) 次年度IG基本方針の確認(小生が説明する)

 (2) (1)に基づいての各部門・分社の行動指針の確認(各部門長が説明)

 (3) 下記目標に対して、部門ごとに討議し、計画を立てる。

  ① 売上計画、② MAS監査推進計画、③ 組織計画、④ 業務改善計画、⑤ 研修計画、⑥ 個別企画書の作成、⑦ 個人目標(能力、業務改善、考え方・習慣)。

 以上が、毎年のパターンである。

 但し今回は、次年度がIG会計グループの35周年であること、また中期ビジョンである「Next Innovation:次なる革新」の最終年度(20152019年)であるなどの事情で、少し趣向を凝らして、パネルディスカッションなどをやりながら、合宿の3日間を過ごしてみた。

 最近、思うことがある。創業して34年間の歴史を刻んで、来年一つの節目として35周年を迎える。傍からみて、IGらしさを感じてもらえているようだ。ただ、思うに、創業者である小生の生き様がIG理念として確立され、浸透し、IGの組織風土を創ってきたという一面が強いような気がする。つまり、IG=創業者である岩永というイメージ・・・。

 では、IG組織を構成する40数名の個性や主体性は、どんな存在として生きているのであろうか?IG=40数名だといえるのか?

 組織そのものは、目的ではなく、手段である。事業や仕事を通して、世のために貢献するための手段であり、またその組織を構成するメンバーの個性や主体性を発揮するための手段であると考える。

 「組織は戦略に従う」という言葉があるように、組織の存続・発展性は、組織を構成するメンバーの個性的価値、彼らがそれを以ていかに組織に参加し、その影響を受け、さらに影響を与えるかという働き(=主体性)にかかっているような気がする。

 次年度の課題は、そのあたりにありそうな気がする。

 

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.10.29)事業機会

”考える言葉”シリーズ(H30.10.29)事業機会
 
2018年10月29日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-37

 

事業機会

 

 先だっての日本M&A協会理事総会(札幌)のとき、開会挨拶で『21世紀はパラダイムシフトの時代である。故に、激しく成長していなければ激しく落ち込む時代だ』(京大・中西輝政教授)の言葉を紹介したら、何人かの人から共感の言葉を頂いた。

 パラダイムとは、思考の枠組み(=価値観)のことだ。パラダイムシフトが起きると、過去の延長線上に未来が描けなくなるのである。その一つの要因として言われているのが、グローバル化である。

 その特徴は、バウンダリーレスといわれ、あらゆる境界が融けていく時代である。つ

まり、経済的にいうと世界の市場が一つになる。競争が激しくなると同時に、ビッグ・チャンス到来の時期でもあるのだ。

 札幌から東京へ向かう飛行機のなかで、何気に日経新聞を読んでいると、次のような記事が目に入った。

 『インド格安ホテル、日本へ』・・・インド発の新興格安ホテル運営会社OYO(オヨ)が2018年度内にも日本進出。

 OYOの創業者でCEOのリテッシュ・アガルワル(24歳)は、個人経営で品質がまちまちの低価格ホテルのチェーン化の“事業機会”を見出し、19歳で起業したという。13年の創業から2年で、客室数でインド最大手になり、中国では昨年10月に進出し、10か月でトップ10入り。現在の客室数は全世界で27万室であるが、四半期の増加数が14万室だそうで、20年末までには世界最大手のマリオットを追い抜くのではないかといわれている。

 成長の最大要因は、既存施設FC化。詳細の説明は省くが、AIやスマホのアプリなどの技術を活用し、次のような改善を可能して、安定した高稼働率と低コストで高収益を確保するビジネスモデルをつくって、既存施設FC化に成功したという。

 ① 宿泊需給データを常時分析し、稼働率の最大化を図る。

 ② ホテル運営に必要な機能をスマホのアプリにして、経営の効率化を図る。

 ③ 客室設備や清潔度をブランドごとに標準化し、従業員教育を徹底する。

 ④ 一定の品質で割安で泊まれる仕組みをつくり、リピーター率が高める。

 ⑤ 安定した高稼働率と低コストで高収益を確保できるため追加投資ができる。

 彼の凄いところは、AI等の最新技術を使いこなすところにもあるが、徹底したマーケットイン(相手の立場、困りごと)の発想のあると思う。日本への進出も、「東京五輪に向けてホテルを展開し、日本のホテル不足解消に少しでも貢献したい」と話す。

 “事業機会”は、自分都合では掴めない。他者への貢献が主眼となる。

 

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.10.22)M&A理事総会

”考える言葉”シリーズ(H30.10.22)M&A理事総会
 
2018年10月22日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-36

 

M&A理事総会

 

 先週(1019日)、第7回日本M&A協会理事総会が札幌で開催された。好天に恵まれ、日中はもちろんのこと、二次会で繰り出した夜のすすきのもさほど寒さを感じることなく、楽しむことができた。

 さて、記念講演は先ず、スキージャンプ選手の葛西紀明氏登場。「夢は、努力でかなえる」というテーマで、40分ほどの話であったが、アスリード界のレジェンドと呼ばれるだけあって、努力の大切さを語る言葉に説得力がある・・・。

 スキージャンプは、一言でいうと、恐怖心との戦いだという。滑走時のスピード(約120km前後)やジャンプ台の高さ(東京タワーの展望台から見た景色と同じ)だ。失敗でもしたら、命の保証はないという恐怖心だ。

 この恐怖心に打ち勝ち、夢を叶えるためなら、徹底して“努力”するしかない。心身ともに鍛え上げ、無心になれるかどうか・・・、つまり目の前の自然環境と自らを一体化できるまで努力をし続けることだ。(努力とは、自己を超越すること!)

 もう一つ感じたのは、ひたむきな努力を続けている人を周囲の人たちは放っておけないのだと思う。努力によってその人の持つオーラが磨かれるのだろう。共感・共鳴してくれる協力者が夢の実現を支えてくれるのだと思う。(二部で講演してくれた、土屋ホームの創業者・土屋公三氏もその一人である)

 様々な偉業を成し遂げたレジェンド葛西氏は、努力の副次的な効用も分かっているのだろう。だから、謙虚で、明るさがある。講演中の笑顔にも感謝の気持ちが溢れているような気がした。

 次に登場された土屋公三氏は、77歳と思えないほど元気である。「生き方改革~人生で金メダルをとる方法」というテーマで講演・・・。

 氏は、「3KM」という目標管理システムを開発した人でも有名である。個人のいきがい、家族の幸せ、会社の繁栄を融和させ、それぞれの発展・成功を勝ち得ていく考え方である。

 オリンピックの金メダルが一人なので大変だが、人生の金メダルは誰でも取れるものだ。まさに、「心一つの置きどころ」(中村天風)で、全員がゴールドメダリストになれる。そのためには、「理(哲学)から入り、技におぼれてはならない」という。

 大変な勉強家で、話をしていても、歳を感じさせず、元気。つねに、人間学を学び続ける姿勢が素晴らしい。明るく、謙虚で、爽やかさを感じた・・・。

 基調講演の外、地元・先生方からM&Aの事例発表もあり、あっという間の理事総会であった。その後の懇親会・二次会でも会話が弾んで盛り上がっていた。

 

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.10.15)杞憂

”考える言葉”シリーズ(H30.10.15)杞憂
 
2018年10月15日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-35

 

杞憂

 

 “杞憂”とは、取り越し苦労のこと。昔、中国の古典で教わったとき、「天が崩れ落ちることを心配して、夜も眠れないなんて、世の中には変な人間がいるんだな・・・」と思い、ずっと印象に残っていた言葉だ。
 “杞憂”とまではいかないが、案外、心配性の人が多いような気がする。仕事において、何か新しいことへチャレンジしようとするとき、失敗を恐れてのことか、一歩を踏み出しきれないで、現状に踏みとどまっている人が多い・・・。
 何かにつけて、消極的で、やらないことへの言い訳に終始している。まだやってもいないのに、失敗を先に考えるというのは、マイナス的な思考である。こうしたムダ骨の思考は、ある種の“杞憂”であろう。
 IGグループでは、「目標管理」のもと、各部署・各人ごとのなすべき、改善改革は、具体的な目標として掲げているにも関わらず、過去を悔やみ、未来を心配して、いたずらに時間を消化してしまっているものがいる。
 現代人は、ストレスによる心身症を患っている人が多いと聞く。ストレスは、“杞憂”の原因となるので要注意だ。次の点を自己チェックしてみよう。
 ① 行動に一貫性がなくなり、気分に左右される。
 ② 何かとイライラして、怒りっぽくなる。
 ③ 仕事に対する持久力がなく、中途半端にする。
 ④ 食欲不振、頭痛、不眠。
 ⑤ 神経過敏で、恐怖や不安を感じ、緊張しすぎる。
 ⑥ 集中力が低下し、仕事に専念できない。
 ⑦ 何事にも消極的になる。
 これらは、ストレスによる心身症の初期的症状らしい。
 数か月前に、定期診断をしてもらったが、数字的には完璧だという。ただ、慢性的な肩凝りが気になると話をしたら、「仕事のし過ぎでストレスが溜まっているのではないか」と指摘。
 忙しくはあるが、楽しんでやっているので、ストレスがないと思ったが、精神的というよりも、肉体的な疲れでストレスが溜まるのだそうだ。だから、しっかりと睡眠をとり、規則的な生活を心掛けないとダメだそうだ。
 しかし、病は気からという。肩凝りは慢性的で、職業病だろうとあきらめていた節がある。要するに、肩凝りを治すという積極的な意志力が働いてなかったようだ。
 幸い、“杞憂”に陥る暇がないが、心身のメンテは心掛けたいと思う。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.10.9)算段

”考える言葉”シリーズ(H30.10.9)算段
 
2018年10月9日(火)

”考える言葉”シリーズ(18-34

 

算段

 

 長崎では、「おくんち」(1079日)を過ぎると急に暑さが和らぎ、秋の気配が漂い始める。

 この時期、IG会計グループでは第4四半期に入り、今年度目標に対しての追い込み時期であると同時に、「次年度・基本方針」を決めて、次年度に対する仕込みをする時期でもある。小生が、10月中旬までに「次年度・基本方針」を幹部会で発表をする。それを受けて、各幹部はそれぞれが率いる分社・部門の「行動指針」を決めて、「次年度・行動計画書」の作成合宿(23日)に備える・・・。

 今年は年初から、以前に購入していた『孫子』に関する書物を何冊も再読しているせいか、計画を立てること、すなわち“算段”の重要性を改めて嚙みしみている次第である。

 「勝兵は先ず勝ちて而(しか)る後に戦いを求め、敗兵は先ず戦いて而る後に勝ちを求む」(第四 軍形篇)。

 (勝つ方は勝つ見通しをつけておいて戦いを始めるが、負ける方は戦いを始めて勝機、勝ち目をさがす)

 「算多きは勝ち、算少なきは勝たず」(第一 計篇)。

 (事前に、情報とデータから理論的に勝算の有無を解明し、勝算が多ければ勝ち、少なければ敗れる)

 経営においても然りである。業績の良くない会社は、具体的な目標がなく、無計画である。つまり、確かな“算段”をしていないのである。赤字企業の9割方以上は、事前の“算段”さえすれば、すぐに黒字転換できると確信している。

 さて、IG会計グループは、来年35周年を迎える。まさに、転換期である。創業の原点に立ち返って、抜本的な“算段”を断行しなければならないと感じている。そのために先ず、何を為すべきか?

 35年も経つと、組織風土が定着化し、その空気を吸っているメンバーは、良くも悪くもIGイムズ化(集団化、組織化)していないだろうか・・・。主体性を失い、没個性化が進むと、互いの切磋琢磨がなくなり、結果として組織の進化も止まり、衰退化していく恐れがある。

 そこで、今回の「次年度・行動計画書」作成合宿は、メンバー各人に焦点を当て、徹底して自己を見つめ直す合宿にしたいと考えている。「①自己成長のために何を為したか?②組織のために何を為したか?③世のために何を為したか?」

 自らに問う!先ずは、徹底して自己の“算段”をしてみたいと思う。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.10.1)問題意識

”考える言葉”シリーズ(H30.10.1)問題意識
 
2018年10月1日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-33

 

問題意識

 

 同じ職場環境で日々の仕事をしているのに、一年も経たないうちに、仕事の覚えが早く、著しく成長する人と、そうでない人がいる。

 その差はどこから生じるのだろうか・・・?人を採用し、育成する立場にある者にとっては、つねに悩ましい問題であると同時に、興味深い課題でもある。

 随分前に読んだ本の一節に、次のようなことが書かれていた。

 「問題を持たない人は何も発見できない。平生何かに精神を集中していると意外な発見をする。ここに人生、事業、学問の秘訣がある」(安岡正篤)。

 つまり、常日頃の“問題意識”の差、その積み上げが、人の成長力の差となっているということであろう。さほどの“問題意識”も持たず、指示されるままに、自分の頭を使わずに、手だけを動かしていたのでは、脳も錆びついてしまうものだ。

 向上心をもって前向きに問題を探し、自らの創意工夫をしながら、日々の仕事に取り組んでいると、脳は活性化し、性能を増すものである。日曜・祭日などにノンビリし過ぎてしまうと、調子が出るのに時間がかかったという経験は、誰もがあるだろう。

 やはり、自己成長を促したければ、つねに“問題意識”をもって、問題から逃げないような習慣を身につける必要があるだろう。では、その“問題意識”は、どうすれば養うことができるのだろうか・・・。

 ① 目的を確認すること(手段の目的化という罠に陥らない)。

 ② 向上心をもって努力をし続けること(慢心や傲慢。上には上がいる!)。

 ③ 自己正当化しないこと(謙虚さ、素直さ)。

 ④ 難しいことにチャレンジすること(リスクはチャンス)。

 ⑤ 世のため、人のために尽くすこと(利他心)。

 ⑥ 失敗を恐れず、やってみること。

 ⑦ 身近に素晴らしいライバルを探すこと。

 他にもいろいろとありそうだが、自分にとって、しっくりといく課題を絞り込んで、真摯に取り組んでみることだと思う。

 「山中の賊は破るは易く、心中の賊は破るは難し」(『陽明全書』)を以前に習ったことがある。

 王陽明は、上記のような表現で、自分を律することの難しさを指摘している。つまり、「人生最大の敵は、自分の心である」ということだ。日々慢心することなく、心中の賊を破るべく、修養することが大事。経営とは、つねに問題と向き合う姿勢である。

 “問題意識”を磨けるように、向上心をもって仕事に専念したい。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.9.25)未来会計

”考える言葉”シリーズ(H30.9.25)未来会計
 
2018年9月25日(火)

”考える言葉”シリーズ(18-32

 

未来会計

 

  時代の転換期においては、必ず古いものが捨て去られて、新しいものが生まれてくる。新旧交代という新陳代謝は、避けがたい自然の摂理(the low of nature)である。
今私たちが生きている21世紀という時代は、パラダイムシフトの時代だといわれ、様々な変化がどのような業界においても生じ、あらゆる常識やルールを創造的破壊へと導いている。
さて、先週の"考える言葉"シリーズの続きになるのだが、NN大会の「基調講演」の内容について紹介をしたい。
今回の基調講演のテーマは、「会計で世の中を変える!~未来会計事業化の重要性」で、講師は澤邉紀生・京都大学教授(もう数年も前から、NN大会には出演して頂いたり、いろんな助言を頂戴して頂いたりしている・・・)。
同教授は、「自分の研究は世の中に役立っているのだろうか?」という疑問から臨床会計学を提唱された方で、まさに今回のテーマそのものである。
会計には、大きく二つの領域がある。一つは、財務会計と呼ばれるもので、企業活動の結果を整理して、ステークホルダーに報告をすることを旨とする領域で、報告会計あるいは制度会計とも呼ばれているものだ。(一般に普及しているもの)
もう一つは、管理会計と呼ばれるもので、経営者の意思決定に役に立つ会計情報を体系化したものである。京セラの稲盛さんがいう、「会計が分からないで、経営ができるのか」は、まさに管理会計の重要性を指摘されたのだと思う。
日本の中小企業の数は、1990年代のピーク時(約500万社)からすると、3割減だといわれている。その7割弱は赤字であり、さらに127万社が後継者未定という問題を抱えているのだ。
同教授は、中小企業経営者の特徴を次のように指摘している。
「中小企業の経営者は、直感力に優れ、直感的に行動する人が多い、上手くいっているときはいいが、上手くいかないと軌道修正が難しい・・・」と。
そこで、経営と会計を結びつけることができる管理会計を熟知した会計人が、助言者・コーチ役を果たすことができれば、「会計で世の中を変える!」ことができるというのが、同教授の主張である。全く同感である!
IG会計グループでは、それを未来会計(=MAS監査)と称し、20数年前からサービス展開をしているが、約9割近くの顧客が黒字である。
澤邉教授と共に、「会計で世の中を変える!」という気概で仕事に挑みたい。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.9.18)追い風

”考える言葉”シリーズ(H30.9.18)追い風
 
2018年9月18日(火)

”考える言葉”シリーズ(18-31

 

追い風

 

 先週末(13~14日)、今年もホテル椿山荘東京で「NN構想の会・第19回全国大会」を開催することができた。全国から415名の職業会計人及び関係者のみなさんが参加してくれた。感謝の気持ちがいっぱいで、身が引き締まる思いであった。
 2000年(平成12年)に、時代の変化を肌で感じつつ、業界革新の一翼を担うことによって、世の中に貢献できる社会的インフラをつくりたいという一念でスタート・・・。
 亀の歩みであるが、世の中の進化に貢献しつつ、一歩一歩確実に目的に向かっての“追い風”を感じている。
 全国各地から参加してくれる多くの会計人の熱意、16の支持団体の無私の協力、そして協賛企業の方々の励ましの言葉など、当大会が醸し出す全体の雰囲気からそう感じるのである。
 さて、今大会のテーマは『時流を見極め、貢献戦略を鮮明にしよう』である。次の3つの考え方を共有したいと思い、掲げてみた。
 ① 時流を見極めることの大切さ
 大廃業時代の幕開け(中小企業の127万社が後継者未定)が叫ばれているなか、私たち会計人の使命・役割を考える。
 ② 会計で世の中を変えることの意義
 「算多きは勝ち、算少なきは勝たず」(孫子)。中小企業の約7割近くが赤字・・・。会計の力で、黒字化の算段をしっかりと整えて、企業価値を高める支援をする。
 ③ 「ピンチはチャンス!」
 AIに取って代わられるのは、部分(目先き)の仕事のこと。全体からの視点に立って、輝く未来をつくる社会システムの構築に貢献する。
 大会一日目第一部は、澤邉紀生氏(京大教授)を招いての基調講演『会計で世の中を変える』から始まった。会計人による未来会計サービスを事業化することの重要性を、論理的にきちんと語って頂いた。(内容の詳細は、次回に紹介したい)
 続いて第二部、澤邉教授のコーディネートのもと、氏が懇意にされている管理会計の研究者である3名の論客をお招きして、管理会計(=未来会計)の研究的課題及び実務との統合について、論じてもらった。
 その後の情報交流パーティーによる親睦、そして二日目の支持団体主催の分科会も充実した企画が盛り沢山で、満足して頂いた大会であったと思う。
 さて、来年は、いよいよ第20回大会の節目を迎える。今大会で感じた“追い風”に乗って、さらに邁進していけるように精進したいと思う。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.9.10)IG Way

”考える言葉”シリーズ(H30.9.10)IG Way
 
2018年9月10日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-30

 

IG Way

 

 月末と月初めの二日間は、IGグループにとって特別な日である。「徹底して考える一日」と称して、全体会議を行う。いわゆる「IG式目標管理」の実践である。
 第一日目は、小生の講話からはじまり、みんなで「予実のチェック」を行い、まとめる。翌二日目午前中は、「ジョブリストの棚卸し」を行い、当月の為すべきことを確認し、各自の重点目標を決める。そして、午後からはまとめの発表をして、全員で議論し、衆知を集める時間としている。
 さて、今回は“IG Way”について講話をして、みんなで議論をした。“IG Way”を問われたら、どう応えるのか・・・?
 まず、思い浮かべるのは、やはり『IG理念』であろう。端的にまとめると、次の3つの言葉が浮かぶ。
 ① 先駆性(世の中の進化に貢献)、② 主体性の確立(切磋琢磨)、③ 自己実現(衆知・統合の価値観)。ドメインを問われたら、はやり「未来会計」の領域で活躍している自分の姿を思い浮かべるに違いない。
 これら“IG Way”の基本的な概念をベースにして、「俺流」というものを確立していくと、きっとワクワクして、面白いかもしれない。
 問題は、“IG Way”をどれだけ徹底して実践しているかだ。そこで、徹底されていないとすると、何が問題なのかを考えて、その原因をみんなで共有し、是正したい。
 ① 優先順位をつけていない(もっと、フォーカスしよう!)。
 ② 熱意を持って語り合っていない(日報やミーティングの活用)
 ③ やり遂げるための計画が不徹底である(ジョブリストの徹底活用)
 ④ 時間の確保・配分ができていない(緊急と重要のマトリックス)
 ⑤ 繰り返さずにやめてしまう(失敗こそ、チャンス!)
 一言でいうと、何事も中途半端な取り組みをしていたのでは、‟Way”を口にするのもおこがましというであろう。
 IG会計グループでは、年二度の事務所見学会が開催されており、全国各地から同業者の人たちが足を運んでくれる機会がある。そのときの懇親会などで、「“IGさんらしい”雰囲気を感じることができて、勉強になりました!」という感想を頂くことがあるが、何を感じてそう言ってくれたのか・・・。
 「IG」とは衆知、「Intelligent Group」の略称で、「衆知を集めて世のため人のためにいい仕事をしよう」という思いを込めている。
 これからはもっと、「IGらしさ」、“IG Way”を探求、実践していきたいと思う。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.9.3)熟慮断行

”考える言葉”シリーズ(H30.9.3)熟慮断行
 
2018年9月3日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-29

 

熟慮断行

 

 “熟慮断行”とは、十分に考えた上で、思い切って実行するという意味である。
 『孫子を読む』(武岡淳彦 著)の中に、次の一文が紹介してあった。
 「弱体な国家は、常に優柔不断である。決断力に欠ける人々が、いかにまじめに協議しようとも、そこからでてくる結論は、常にあいまいで、それゆえ常に役立たないものである。また、優柔不断さに劣らず、長時間の協議の末の遅すぎる結論も、同じく有害であることに変わりない」(マキャベリの『政略論』)。
 経営者であれば、誰もが同意する内容であろう。だが現実には、不決断の壁に悔いることが多いのではないだろうか・・・。ビジネスでは商機というのがあり、そのタイミングに乗るか否かで商談の可否が決まることが多い。
 にも拘らず、なぜ不決断になるのか?著者は、その原因を『孫子』を引用し、次のように考えている。
 「算多きは勝ち、算少なきは勝たず」(孫子)の算が読めず、迷ってしまう(心が逃げる)からだという。ではどうしたらいいのか?「進みて名を求めず退いて罪を避けず」(孫子)であり、邪心を去れ、邪心がなければ迷うことはないと示唆してくれている。
 不決断、迷いの本質は、邪心にあるという。先ずは、意思決定において大切なことは、邪心を捨てること。すなわち、哲学・理念・信条に基づいて、論理的に行う必要があるのだという。蓋し、同感である。
 さて、“熟慮断行”についてだが・・・。
 “熟慮断行”の根本には、哲学・理念・信条が反映される必要がある。そして、達成すべき目的や目標に対して、次のような手順で戦略的な展開を行い、実行の可能性を高めていくことになる。
 ① 先ず、情報の収集と分析を行う
 ② ①に基づいて、統合的な状況判断を行う
 ③ ②に基づいて、実行可能な行動計画を作成する
 そして、組織全体で行動計画の共有化を図り、実行に勢いをつくることが肝要だと考える。
 IGグループで提唱している「未来会計サービス」の本質は、“熟慮実行”による意思決定をオペレートするのに有効な、目標管理システムにあると考える。
 さらに、「仮説~実践~検証」の経営サイクルを繰り返し行うことによって、仮説の質が高まり、意思決定の必然性が高まっていく。まさに、経営者の“熟慮断行”をサポートする考え方、仕組みではないだろうか。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.8.27)自己革新

”考える言葉”シリーズ(H30.8.27)自己革新
 
2018年8月27日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-28

 

自己革新

 

 ”考える言葉”シリーズで、過去において何度となく取り上げたテーマの一つに“自己革新”がある。今回は、トップの“自己革新”について考えてみたい。

 ある企業コンサルタントの一言、「会社は良くも悪くもトップ次第です・・・」。どんな赤字の会社でも、トップが変われば一年もしないうちに黒字転換できるし、見違えるほどの成長軌道に乗せることができるのだという。

 小生も仕事を通して、多くの中小企業経営者とお付き合いさせて頂いているが、確かに「良くも悪くも、トップ次第だな・・・」と思うことが多い。経営革新を断行するとき、先ずは、トップの“自己革新“からスタートしなければ、何ら効果が生じないことが多いのである。

 だが、これはなかなか難しい課題である。なぜならば、人材や資金不足等を嘆くが、多くの経営者は、自分自身の経営手腕そのものに業績不振の原因があると思っていないからである。「やるべきことは沢山あるのに、人材不足だ」と嘆く。

 そこで、いくつかの質問を投げかけてみる。

 ① 経営理念や人材ヴィジョンは明確になっていますか?

 ② 5年後、10年後の会社のヴィジョンは明確になっていますか?

 ③ 社長自身がやるべきこと、やるべきでないことは明確に区分できていますか?

 ④ すべての責任を取る覚悟はできていますか?

 ⑤ 後継者の育成は万全ですか?

 ⑥ 自らの引き際は明確にしていますか?

 ⑦ 現場を掌握する仕組みはできていますか?

トップの姿勢として、外にも問うべきことはあると思うが、以上のことについても具体的な答えを頂けることは意外と少ないのである。

 昔から、「他人と過去は変えられない」という言葉があるように、トップ自らが率先して“自己革新”をしなければ、組織も社員も変えることは難しいのである。

 「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」(山本五十六)という有名な言葉があるように、トップの姿勢や考え方そして行動にすべてが委ねられていると思って“自己革新”をするしかない。

 “自己革新”とは、あるべき姿(新し自分)と現状(古い自分)との差を認識し、その差を埋める戦い、すなわち自分との戦いである。

 自らの価値観(思考の枠組み)を変え、行動を変える戦いなのである。それゆえに、先ずは、トップの“自己革新”、覚悟が求められるのである。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.8.20)片付け

”考える言葉”シリーズ(H30.8.20)片付け
 
2018年8月20日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-27

 

片付け

 

 幼少の頃の躾で最も大切なことの一つに、“片づけ”の習慣があげられる。

 確かに、「遊んだ後は、ちゃんと“片づけ”なさい」と母親からいわれた記憶がある。最近も、お母さんたちが子供たちに、そんな注意をしているのをよく耳にする。

 だが、大人になると、その“片づけ”の習慣がちゃんと身についている人とそうでない人とに、はっきりと分かれているような気がする。

 ひと頃、『5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・躾)』というのが流行ったのは記憶に新しい。弊社においても、コンサルタントにお願いし、取り組んだ時期がある。確か、5Sの責任者まで決めて職場ぐるみで実施したが、どうだろうか?その活動の成果はどうだったのか・・・。問題意識のレベルが低かったような気がする。

 『トヨタの片づけ』(OJTソリューションズ/中経出版)という本がある。その本の中に、

「“片づけ”は雑務ではない。仕事そのものである」という一節がある。何のために“片づけ”をするのか?

 ① 作業や時間のムダを省く

 ② 乱雑さから発生するミスなどを省く

 ③ 仕事の効率化を推進する

 「生産性の向上」という経営課題に取り組むための手段として、“片づけ”に全社で取り組んでいるというスタンスが素晴らしい。

 「歳をとると、何事も面倒くさくなる・・・」というある人の一言で、「面倒くさいと感じたら歳をとった証拠だ」と思うようにして、心掛けてやり出したのが“片づけ”である。

 日常的などんな事でもいい。朝起きて着替えたら、パジャマをたたむ。ご飯を食べ終えたら、すぐに茶碗を洗う。使い終わったものは、元に戻すなど・・・。大切なことは、やり続けて習慣化することだ。完了感をいつも味合うことができて、頭の中がすっきりと片づいて、気持ちの切り替えができて、次の仕事への転換がスムーズにいく。そして、心の余裕ができるから不思議だ。

 ここまで書いていて、ふっと気になったことがある。ずっと前から、机の下の置きっ放しになっている段ボール・・・。整理棚の中の、一年以上も触れていない過去の書類関係など・・・。片づけの第一歩は捨てることから始まるという名言。それから、最近気になるのがメールやラインの量が多すぎて、返信が遅れがちになっていること。これも、さっさと“片づけ”をしないと、相手に対して失礼になると思いつつ・・・。

 “片づけ”は、生産性の向上(仕事の質化・効率化)につながるし、人間関係の良否に関わる大切な仕事である。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.8.6)配慮

”考える言葉”シリーズ(H30.8.6)配慮
 
2018年8月6日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-26

 

配慮


 

 先週末(8月3~4日)、NBM(第17期⑥)最終講が終えたばかりである。
 NN構想の会に参加している会計事務所を中心に声かけをし、新ビジネスモデルの共同研究を行っている勉強会である。
 未来会計を事業化するために必要なビジネスモデルの習得、組織体制のつくり方、そして営業展開の手法などについて、グループ討議を通して一年間で学んでもらう内容になっている。2003年にスタートして、もう17年が経つ。
 同業者が一同に会し、意見を交換し合いながら、自社の成長戦略を描く機会をもてる場は滅多に得られるものではない。グループ討議のテーマは、予め質問形式で準備されているので問題ないのだが、その運営のあり方に課題が残る
 それは何か?メンバー相互の“配慮”の力量であろう・・・・・。
 というのは、一グループが7~8名のメンバーで構成され、グループごとに2日間協議をするので、お互いの意見を交換し合い、衆知を集めるためのいい機会になるはずだが、ほとんど自分の意見を言わない人がいるかと思えば、独壇場で喋りすぎる人もいる。いずれも“配慮”のなさであろう。“配慮”とは、心づかい、気づかい、心配りである。つまり、他人や他の事のために気をつかうことである。
 今後、AIに取って代わられる職業がたくさん出てくるといわれている。それは時代の流れであって、避けて通れないことであろう。でも、どんな職業であろうと、AIに丸投げというわけにはいかないような気がする。
 それは、“配慮”という行為ではないだろうか。“配慮”は人間にしかできない究極のマナーではないだろうか。AIに向かって、「おまえは配慮が足りなすぎる!」と嘆いてみてもしょうがないだろう。
 職業柄、多くの経営者の方々にお会いする機会があるが、優れた経営者は得てして“配慮”の達人が多い・・・。ちょっとした気配りをさり気なくするあたりは、流石としかいいようがない。その行為に全く嫌味がないのである。
 NBMも期を重ねるごとに、若い会計人の参加者が増えてきているが、場の盛り上がりが良くなってきているような気がする。学ぶ姿勢が良いのはもちろんであるが、参加者の“配慮”のレベルが、年々、高くなってきているような気がする。
 “配慮”の度合いとは、人や物事に対する関心の高さと比例しているような気がする。
優れた経営者に配慮の達人が多いのも、自らの経営に対する関心(=思いの強さ)の高さであろう。また、場の空気を読める人でもある。
 AT化等が進むに連れ、“配慮”が仕事における成果のキーワードになりつつある。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.7.30)職業の道楽化

”考える言葉”シリーズ(H30.7.30)職業の道楽化
 
2018年7月30日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-25

 

職業の道楽化


 

 最近、書棚を整理していると、かつて読んだ良書に出逢うことが多い。『本多静六 人生計画の立て方』(本多静六 著)も、その中の一つである。

 本多静六博士(18661952年)は、林学博士、造園家、株式投資家で、日本の「公園の父」という略歴の紹介があるが、氏の人生哲学に基づいた『人生計画の立て方』は、感銘に値するほどに素晴らしい。また、とても65年以上も前に書かれたものと思えないほど、斬新で、普遍性がある。

 「人生即努力、努力即幸福」という人生観に基づいた『人生計画の立て方』は、理に適っており、「計画は向上を意味し、努力を意味するもの」であり、人生コースの四分法(教練期、勤労期、奉仕期、楽老期)は、長期的な視野に立った計画目標と計画方法の描き方が明確となり、参考になる。

 生き方としては、やはり決めたこと(計画したこと)は「焦らず、休まず、怠らず」で、やり続ける意志力を培うことの必要性を説いていると思う。

 これに関連してだと思うが、この本の「我等いかに生くべきか」という章で、“職業の道楽化”について述べている箇所がある。

 「好きこそ物の上手なれ」という言葉があるように、実際何事でも好きになるまで努力すれば、自然とそれが必ず上手になれるものであって、努力はついにその人を天才にし、名人にまですると、いう。

 まさに、同感である。私たちも普段から、新人研修などを行うとき、「仕事は嫌々していたのでは、いつまでも上達しないぞ。何でも与えられた仕事は、好きになれるように創意工夫が必要だ・・・」と諭している。

 氏は、「不慣れな仕事でも、これを天職と確信し、これを命運と甘受し、迷わず、疑わず、最善を尽くして努力するならば、初めの間こそ多少の苦痛は伴っても、いつとはなしその仕事に慣れ、自分もそれに適応するようになって、能率も上がり、成績もよくなり、自然とその仕事に趣味も生じてくる。ついにはそれが面白くてたまらなくなるところまで展開される・・・」

 つまり、“職業の道楽化”が達せられたわけで、「あとは全く人と職業とが一体化せられて、その大成功は求めずとも必ず向こうからやってくるのである」という。

 “職業の道楽化”とは、実に面白い表現であるが、働くことを価値化するための唯一手段となり得る考え方だ。

 「熱心は工夫を生む母となり、努力はまた趣味を生じる父」となる。みんなで、“職業の道楽化”を図ると、日本の生産性は間違いなく向上すると確信する。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.7.23)理念を語る

”考える言葉”シリーズ(H30.7.23)理念を語る
 
2018年7月23日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-24

 

理念を語る


 IG後継者育成塾・第5期生の卒業式が無事終了した(7月20~21日)。2008年9月に第1期がスタートして、10年の歳月を経たことになる。
 当塾の恒例であるが、卒業する塾生一人ひとりが二年間で学んだ成果をビジョンに込めて、駈けつけてくれた現社長たちの前で、発表するセレモニーがある。少しの緊張と同時に、感慨深い想いが胸に込みあがってくる瞬間でもある。
 “後継者塾”の主たる目的は、世代交代期の経営者に求められる「自己革新力」の習得だ。つまり、あらゆる変化に敏で、何故を問うイノベーション力と周囲を巻き込む強力なリーダーシップ力の育成である。
 10年前と比べると、さらに自己変革、イノベーションの重要性が痛切に問われて
いるような気がする。
 そんな時代の背景もあってか、今回の発表における内容は、自社あるいは自らの“理念を語る”塾生の姿勢が、強く印象に残った。何を学ぶべきかを、十分に理解したうえで2年間付き合ってくれていたのだと嬉しく思った。
 自己革新を推し進めようとするとき、大切なのはいうまでもなく、ブレない軸の置き方である。その軸とは、まさに理念であり、その人の生き様だ、と考える。小手先のテクニックでかわせるような安直な時代ではない、という健全な危機意識を持ってくれているのであろう
 だが、“理念を語る”ということは、決して生易しいことではない・・・。覚悟が必要だ。
崇高な内容であればあるほど、周囲への影響力なども考えると責任が伴う。そのプレッシャー堪えるためには、何が必要なのだろうか?
 それは一言でいうと、自尊心であろう。自尊心とは自分を信じる力であり、自らの可能性へのチャレンジ精神である。そして、それは他人を信じることにつながるものだ。
 ニーチェの言葉に、つぎのようなものがある。
「自分をたいしたことがない人間だなんて思ってはならない。それは、自分の行動や考え方をがんじがらめに縛ってしまうようなことだからだ。そうではなく、最初に自分を尊敬することから始めよう。まだ何もしていない自分を、まだ実績のない自分を、“人間として”尊敬するんだ・・・」
 “理念を語る”ことは、365日の生き様だ(渡辺美樹氏)。後継者としての自覚が生まれ、その道を一歩踏み出す覚悟が生まれたことだと思う。
素晴らしい発表をしてくれた塾生と見守ってくれた現社長に心から感謝に意を表したい。さて、IG後継者育成塾・第6期(9月)がスタートします。ぜひ、ご参加を!

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.7.16)まさか

”考える言葉”シリーズ(H30.7.16)まさか
 
2018年7月16日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-23

 

まさか

 

  
 まだ、携帯電話がなかった頃だが、渋谷のハチ公前で待合わせ。時間が過ぎても待ち人現れず・・・。“まさか”事故にでも巻き込まれたのでは・・・?(携帯が普及した今日では、考えられない“まさか”である)

 では最近、思い当たる“まさか”・・・。

 自然災害(地震、水害、がけ崩れなど)、交通事故(居眠り運転など)、病気(とくに、癌にかかる)、受験や資格の結果、人の裏切り、仕事上のケアレス・ミス等々・・・・・。

 “まさか”とは、「予期しない事態が目の前に迫っていること」「どう考えても、そのような事態は起こりそうもないと予想する気持ち」のことをいう。いわゆる、想定外のことをいう。

 ある本を読んでいると、次の一節に出くわす・・・。

 「人生をなめてはいけない!人生の至る所に落とし穴がある。“まさか”は誰にでも、いつ何時でも起こり得る。それが人生の現実である」

 全く、同感だ。

 思うに、2500年前、お釈迦様は人生の本質は苦(四苦八苦)だと悟り、一寸先がどうなるかわからないという未来への不安の苦しみ、それから万事自分の思うようにならないという不満の悩み・・・。その人生をいかに生きるかを説かれたのだと思う。

 また、孫子は乱世の時代を生き抜く知恵を「兵法書」としてまとめたが、「兵は国の大事にして、死生の地、存亡の道なり」「彼を知り己を知れば、百戦して殆からず」という有名な言葉を残し、万事に備え、隙を見せないことの重要性を説いた。

 順風満帆・・・。人間は、上手くいっているとき、絶好調のときに失敗の原因をつくってしまうということが、よく言われる。何故だろうか・・・?恐らく、過信して、慢心(煩悩)に陥っているのだと思う。

 慢心とは、驕り高ぶることであり、つまり、思い上がり。自分の実力以上にできると思ってしまうことである。自分の足元が見えなくなり、周囲との関係性まで疎かにしてしまうことである。

 この世は無常・・・。すべてのものは移りゆくものである。自己革新を怠らず、精進することを一時たりとも忘れてはならない。 “まさか”はいつ何時でも起こり得るものだ。偶然ではなく選択に基づいた経営を、怠慢ではなく計画に基づいた経営をやろうと、心に決めることが大事だと思う。

 羽生義治棋士は、結果を出し続けるためには、「実績とは、常にリセットするもの」と語っている。“まさか”への備えを徹底しようと思う。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.7.9)人手不足

”考える言葉”シリーズ(H30.7.9)人手不足
 
2018年7月9日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-22

 

人手不足

 

  
 「人手不足 欧米でも壁」(日経新聞7月8日)という記事が目についた。
 世界の最先端を走る日本の少子高齢化がどこへ向かうのか、あとを追う世界の先進諸国が固唾をのんで見守っているといわれてきたが、その一つの現象としての“人手不足”は、欧米でも壁となりつつあるという。
 先進国で失業率が下がっているのに、賃金が上がらない。その背景にあるのが、“人手不足”が足かせとなって経済の活力が落ちる供給側の要因だという。つまり、企業は成長への期待を失えば、賃金を上げるのをためらうのだという。
 かつて日本にも高度経済成長期(1954~1973年)というのがあり、世界に衝撃を与え、その後発展途上地域の経済発展のモデルともなったこともあったが、そのときの賃金上昇には凄まじいものがあった・・・・。やはり、企業の成長への期待が大きかったのであろう。
 “人手不足”の解消方法として、よく次の二つのことがいわれる。
 一つは、高齢者の活用だ。
 ただ、停年退職後、年金生活をしている人は短時間労働を選ぶ傾向にあるという。そういう人は、時給が上がると、労働時間を短縮してムリなく働きたいという。
 もう一つは、移民の受け入れだ。
 だが、移民には賃金を下げる面もあるという。
 このように考えると、“人手不足”という問題を、その問題を抱える企業側の都合だけで解決しようとしても根本的な解決に結びつかないということが容易に理解できると考える。
 真に“人手不足”を解消しようと思うのならば、先ずは企業自らの人材ヴィジョンを明確にしておく必要がある。
 生産的で、働きがいのある職場とはどんな職場なのか?そんな職場を実現するには、どんな価値観をもった人材が必要なのか?高齢者であろうと移民であろうと働く目的、つまり「何ために働くのか?」という問いに応えられるような、人材育成の場や機会を提供する必要があると考える。
私が知るかぎり、世の中から必要とされる人は、生涯現役で仕事をし続けることができる人である。また、仕事をしている以上は生涯において成長し続けることができる人だともいえる。
働き方改革ということがさかんに言われているが、“人手不足”の根本的な改革は働く人の意識改革なくして成し得ないことだと考える。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.7.2)誉める

”考える言葉”シリーズ(H30.7.2)誉める
 
2018年7月2日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-21

 

誉める

 

  
 自ら経営をして、34年になる。やはり、経営で一番難しい課題は人をどうあつかうかではないだろうか・・・。
 昔から、人材育成論に「“誉める”育て方と“叱る”育て方どちらがいいのだろうか?」という課題がある。その優劣を決める前に、経験上、叱るのは簡単だが、“誉める”のは難しいと感じている人が多いのではないだろうか・・・。
 何故だろう?上司が部下を見るとき、どちらかというと、欠点や悪いところのほうへ、長所や良いところよりも、目につきやすいからだ。
 それに、上司が部下を変えたいと思うときは、その人の言動に悩まされているときである。だから、会話がいきなり問題に対する注意から始まる。相手からすると批判されることから始まる。
 では、相手の反応はどうだろう?
 “誉める”と、必ず笑顔が戻ってくることが多い。笑顔はポジティブな雰囲気をつくり出す。お互いの共感性は高まり、場のモチベーションが高まっていくことは間違いない。
 では“叱る”と、どうだろう?相手は顔をこわばらせ、沈黙してしまう。口に出さないまでも、目が睨んでいる。ネガティブな雰囲気が漂い、反感だけが残り、やる気が失せてしまうことになるだろう。
 こう考えてみると、“叱る”より“誉める”ことの方が、効用的にずっと大きいのは明らかなのだが、なぜ“誉める”ことに専念できないのだろうか?
 よく聞くのが、「“誉める”とすぐに図に乗る」という言葉がある。確かにそんな傾向の人もいるが、単におだて上げるのではなく、“誉める”という行為にはそれなりの努力が必要だし、ルールがあるような気がする。
 人は誰にも、良いところがあれば悪いところもある。できるだけ人の良いところに目がいくように、日頃から意識して、訓練しておく必要があるだろう。
 特に、怒りぽい経営者は意識して訓練した方がよい。なぜなら、“誉める”ことによって生じる場の共感性は、業績の向上と極めて連動しているという研究レポートがあるという。
 それから、おだてる行為と“誉める”行為は、本質的に違う。“誉める”行為は相手に対する敬意の表現であり、良いところをさらに伸ばしてもらいたいという成長への期待である。
 人を“誉める”という行為は、正直で、心からの言葉でなければならない。自らの価値観のレベルを高めることで、真に“誉める”という行為が身につくのであろう。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.6.25)やり抜く

”考える言葉”シリーズ(H30.6.25)やり抜く
 
2018年6月25日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-20

 

やり抜く

 

  
 小生の口癖・・・、「成功の秘訣は、結果が出るまでやり続けること!」 当然のことであるが、途中で諦めた人は、絶対に成功の歓喜を味合うことはできない。それは、過去の失敗から学んだ有難い教訓である。
 若い頃、苦境に立つと誰彼となく口にした言葉に、「Never give up!(絶対に諦めるな!)」がある。今考えると、最後まで“やり抜く”ことの重要性をお互いに叩き込み、叩き込まれていたのだと思う。
 IG会計グループでは、未来会計の考え方をベースにした「IG式目標管理システム」を徹底活用しているが、やはり成功の鍵は“やり抜く”に尽きる。つまり、一度決めた目標は、どんなことがあっても、知恵と汗を振り絞って“やり抜く”というマインドが大事だと思う。
 前回テーマとした“マインドセット”(心構え)にも通ずることだ。とに角、まずは、一人ひとりが最後まであきらめずに“やり抜く”ことだ。
 そして、組織においても、各人が“やり抜く”ことを組織風土として培い、習慣化できるようにフォローアップする体制づくりが必要だと考える。IG会計グループでは、報連相の徹底、進捗管理の仕組み、動機づけなどを、互いに意識し、重要視するようにしている。
 では、“やり抜く”ために必要な心掛けとは・・・。
 ① 先ずは、価値ある目的であるかどうか。
 「何のために・・・」を問う。やろうとしていることは、社会性の高い(自利自他的)価値ある内容か?“やり抜く”のは個人の意志力の強さであるが、それを支えるバックボーンに社会的な意義性が必要である。
 ② 熱意と信念は十分か。
 自らが心から楽しんでやりたいことなのか。心底、楽しんでやっているからこそ情熱が生まれ、周囲の人たちの共感・共鳴も得られ、協力者も生まれ、衆知を集めることができる。
 ③ 行動に結びついているか。
 ToDoリストが明確に描かれ、やることがはっきりしているので、日々の行動に結びついている。だから、「自分はできる」という確信をもって、揺るぎない行動が生まれる。
 “やり抜く”ことが、なぜ重要なのか?
  その背景には、独りよがりではなく、その社会的な意義をしっかりと考え抜いた人において、培われるマインドがある。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.6.18)マインドセット

”考える言葉”シリーズ(H30.6.18)マインドセット
 
2018年6月18日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-19

 

マインドセット

 

  

 先週末(61516日)、『新ビジネスモデル研究会』(NBM第17期⑤)を終えたところである。今回のテーマは「組織論」で、「人材」について考える機会でもあった。

 NBMは、『NN構想の会』主催のもと、2003年からスタートして今年で第17期を数え、参加者数も延1000名を超えている。当研究会の趣旨は、「会計人は社会的インフラである!」という理念のもと、参加者同士が互いに切磋琢磨し、時代のニーズに応えられるように、職業会計人として自己革新し続けることを目的としている。

 どんな研究会(=学習組織)においてもいえることだと思うが、参加を機会に著しく成長する人もいれば、変化がみられず、日常性に埋没してしまう人もいる。同じ機会を得ながら、格差が生じてしまう・・・、悩ましい問題である。

 同じ環境に身を置きながら、なぜ格差が生じるのか?

 その一つの重大な原因として、“マインドセット”(心構え、基本精神)にあるのでないか。「会計人は社会的インフラである!」という強い自覚のもと、生産性の高い、稼ぐ人間に生まれ変わり、組織貢献あるいは社会へ大きなインパクトを与える存在になりたいという、ベースとなる“マインドセット”を身につけているかどうかだと考える。

 「成功の秘訣は何か?」と問われると、必ず「成果が出るまでやり続けること!そのしぶとさだ・・・」と答えるようにしているが、やり続ける覚悟、そのための“マインドセット”が必要だ。ビジネスで(人生においてもそうであるが・・・)成功するためのベースとなる“マインドセット”は、どうすれば身につくのだろうか・・・?

 ① すべては目的からスタートする(目的思考)

  恐ろしいのは手段の目的化に陥ることである。常に、「何のために」を問う。

 ② 全体の流れ(一連のプロセス)を俯瞰する(全体思考)

  部分にとらわれず、全体最適をつねに意識する。

 ③ 仕事の段取りを描く(逆算思考)

  重要度×緊急度のマトリックスを活用する。

 ④ 協働行為で組織を活かす(関係性思考)

  お互いの強みを生かし合い、自らの強みに集中する。

 ⑤ 「仮説~実践~検証のサイクル」で勝利の方程式を確立する(仮説思考)

  真のプロは仮説から始める。そして、仮説が真説に変わる。

 「価値ある目的を描き、その達成を心から信じ(信念)、行動し続ける」その“マインドセット”をつくるのは自分自身である。さて、あなたはどんな“マインドセット”で、毎日を生きていますか?

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.6.11)自己実現

”考える言葉”シリーズ(H30.6.11)自己実現
 
2018年6月11日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-18

 

自己実現

 

  
 
 仕事を通しての“自己実現”は、IG会計グループにおいては基本的なテーマの一つである。IG経営理念の中にも、「全人類の“自己実現”のために衆知を集める」と謳っている。
 小生と“自己実現”という言葉の出逢いは、心理学者マズロー(1908~1970年)の欲求5段階説である。マズローは、人間の欲求を五段階に分け、人間は究極の欲求として“自己実現”を目指して生きているとした。
 小生にとって、“自己実現”という言葉は、極めて魅力的な響きを感じる。無限の可能性を感じさせてくれて、勇気を与えてくれる。何かにチャレンジしたくなるような刺激を与えてくれる・・・。
 では、自己とは何だろう?マズローは自己超越という言葉を用いているが、自我(私利私欲)にとらわれない、自他非分離である統合の思考に近い概念だといえよう。仏教でいうところの無我あるいはユングのいう自己(セルフ)と同義だと考えてよいのではないか。
 “自己実現”とは、「自分の目的や理想を掲げて、それに向かって努力し、成し遂げること」であるが、その掲げる目的や理想が自我の次元を超えている必要があるといえよう。
 つまり、自らの社会的存在と意義を問うような内容であるかどうか。自らの強みを生かし、社会貢献できることは何か?自らに問い続ける必要がある。小生は、職業会計人は社会的インフラとしての使命を担っていると考えている。
 中小企業のゴーイングコンサーンを下支えするインフラとして為すべき役割は何か?これを問い続けることによって、IGグループにおいて未来会計というドメイン(存在領域)が確立できたのだと確信している。
 では、“自己実現”のために大切な心構えとは何かを考えてみたい。
 ① すべては目的を明確にすることからスタートすること
 ② 目標管理を徹底すること(「仮説~実践~検証」のサイクル)
 ③ やると決めたら、やり続けること
 ④ 同志や協力者との関係性を大事にすること
 ⑤ 学び続けること
 不確実性が高い時代環境のなか、自らの意思で選択し、社会貢献できる人材が求められている。
 まさに、全人類の“自己実現”のために衆知を集めることにチャレンジしたい。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.5.28)ドラマ

”考える言葉”シリーズ(H30.5.28)ドラマ
 
2018年5月28日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-17

 

ドラマ

 

  

 

 
 「人生は、“ドラマ”である」 いろんな人からいろんな場面で見聞きしてきた言葉の一つである。
 最近、ある会合があったとき、この言葉が脳裏に浮かんで「この会合に集う我々はどんな“ドラマ”を演じようとしているのか?また、世の中にどんなインパクトを与えたいと考えているのか?」と自問・自省していた。
 “ドラマ”(Drama、劇)とは、ギリシャ語のドラン(行動する)に由来するらしい。人生には様々な出来事がつきものだが、進むべき方向は自分で選択できる。人は皆、自らの思考と行動で、“ドラマ”を演じることができるのである。
 では、我々はどのような“ドラマ”を演じようとしているのだろうか?自らの人生を通して、世の中の進化にどんな貢献ができるのだろうか?どのようなストーリーに命を賭けようと覚悟をしているのだろうか?
 我々会計人だったら、会計という仕事を通して、世の中の発展に貢献したいと考えるだろう。ただし、すでに慣れ親しんだ快適ゾーン(制度会計)にとどまっていては、貢献にも限界がある。
 では、どうすれば、より大きな貢献を行動につなげるような“ドラマ”をつくり、目的を実現できるのであろうか?
 ① 先ずは、視点を変えてみることだろう。世の中は常に変化している。その変化によって様々なリスクが生じている。多くの中小企業が赤字や後継者難に苦しみ、倒産や廃業を余儀なくされているという・・・。
 倒産という悲劇を世の中からなくすことに貢献できる会計と何か?もっと経営者の意思決定に役立つ会計を体系化し、提供することができたら・・・、その視点から生まれたのが未来会計というサービスである。
 ② 次に、もっと壮大な“ドラマ”にするためには、何が大切か?それはいうまでもなく、共演者との絶大な協力関係であろう。共感・共鳴してくれる人がいて初めて、目的の実現が可能となる。同業者は戦う敵ではなく、壮大なドラマの共演者である。
 ③ そして、そのドラマを演じるためのシナリオづくり、舞台装置や小道具をどう整えるのか(ビジョン、戦略、戦術など)。それらを準備するための一日として、「将軍の日」を定期的に開催している。
 経営とは、三つの戦い(組織、環境、変化)をしている。人生とは、戦いの“ドラマ”でもある。時流を見極め、かつ独自性のある“ドラマ”を創造できないだろうか。
 どのような“ドラマ”を世に問いたいのか。常に自問・自省する機会をつくろうと思う。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.5.21)頭でっかち

”考える言葉”シリーズ(H30.5.21)頭でっかち
 
2018年5月21日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-16

 

頭でっかち

 

  

 

 学生の頃に、“頭でっかち”という言葉をよく耳にする機会があったが、もうずっと忘れていたような気がする。先日、ある人から次のような示唆があって、“頭でっかち”という言葉が記憶の中から、ふと蘇ってきた。
 「会計人って、数字のプロですよね・・・。財務分析の手法も知っていて、分析報告書もつくれる。ただ、それを活かしてビジネス提案をして、コンサルティング業務に結びつけている人がどれだけいるのかというと、疑問ですよね・・・」
 鋭い指摘だと思う。知的サービス業である以上、専門的知識の習得は大切な仕入業務であり、それを怠るようでは論外である。問題は、それらをうまく活用し、顧客に喜んでもらえるように価値化できるかどうかである。
 「知は行の本たり。行は知の実なり」(『覚悟の磨き方』超訳吉田松陰)という言葉がある。王陽明の『知行合一』と同義だと考えるが、「思考して、行動してこそ価値が生じる」という意味であろう。
 知識の習得は手段であって、この活用の先に目的がある。つまり、「何のために学ぶのか?」をつねに自問自答する必要がある。
 「あるべき姿(理想、志、目的)を明確に描き、現状との差を明らかにする」。そして、その差(=課題)を埋めるために何を学び、身につける必要があるのか(手段)、この手順を踏んでいる人は、“頭でっかち”にはならない。なぜなら、目的と手段が合致しているからである。
 IGグループでは、「学後の実践」を心掛けるように意識している。セミナーや研修に参加して学ぶことも大切であるが、もっと大事なことはお客様に喜ばれるように仕事に活かせるかどうかである。
 『覚悟の磨き方』の本を読み進んでいると、松陰の次のような言葉に出逢った。
 「知識は、過去のこと。行動は、今これからのこと。したがって、行動を起こす前には、まず知識を疑うこと」
 まさに、これこそ胆識力を磨くベースとなる発想だといえよう。
 アンラーニング(学習棄却)という言葉はあるが、知識の入れ替えはいつの時代においても大切なことである。特に、“頭でっかち”の人間にとっては、デッドストックだらけの自分を自覚することから始めるべきだ。
 歳をとると、物忘れが激しくなる。その原因の一つは、タンスの引出しの中ように、ムダな知識を詰め込んだからだという。
 “頭でっかち”だと行動が鈍る。日頃の整理整頓が肝要である。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.5.14)期限

”考える言葉”シリーズ(H30.5.14)期限
 
2018年5月14日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-15

 

期限

 

  

 仕事には、すべて“期限”がある。その“期限”にいつも追われている人もいれば、余裕をもって前倒し処理をしている人がいる。それが、2通りにきれいに分かれてしまうから不思議だ・・・。

 だが、その原因は実は明白である。つまり、“期限”に対して受動的になっている人と能動的になっている人の差である。
 受動的とは、「自分の意志からではなく、他に動かされてするさま」をいい、能動的とは、「自分から他へ働きかけるさま」という意味である。能動的な人とは、仕事の“期限”
を守ることの重要性を強く認識しており、信頼関係のベースだと考えている
 私たち職業会計人は、日常的に、税務申告など法定“期限”に追われる仕事をしているが、不思議なことに、どんなに仕事を抱えてバタバタしていても、その“期限”がくるとちゃんと終わらせてしまう。だったら、一日前に済ませるのも可能だったはずだと思うのであるが・・・。
 仕事をすすめるにおいて重要なことは、他との関係性にある。すべての“期限”は、他との約束事であるといえよう。だとすれば、“期限”ギリギリの仕事をしているとすれば、相当に気を揉んで、イライラしている他人がいるのではないだろうか。
 いつも“期限”に追われ、受動的になっている人の特徴をイメージしてみた。
 ① 物事の優先順位を決めきれず、目先の仕事に意識を取られてしまう。
 ② 時間の感覚がなく、感情に流されやすい。
 ③ 計画性に欠けて、プロセス管理ができない。
 ④ 自己中心的なタイプで、報連相ができていない。
 ⑤ 面倒くさがり屋のタイプで、細かいことの積み上げができない。
 他にもあると思うが・・・。
 仕事の本質は、他との関係性にある。仕事の相手に気を揉ませるようなギリギリの仕事をしていては、衆知も集めることもできないし、質の良い仕事ができるはずがない。結果、非生産的で、人間関係も損なうことになるだろう。
 では、どうしたらいいのだろうか?
 ① 先ずは、“期限”の前倒しを意識すること。(能動的“期限”を決める。納期の三分の一を   
   目指す)
 ② 自分の職責よりも上の目線で仕事をする。(全体と部分の関係性が見える)
 ③ 関係者に対する報連相の徹底を行うこと。
 これらは、仕事のできる人の特徴であるといえよう。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.5.7)人間力

”考える言葉”シリーズ(H30.5.7)人間力
 
2018年5月7日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-14)

 

人間力

 

 

 

 卓越した人物と出逢う度に、自らを省みる機会を頂くことが多い。自分なりに修めてきたはずの“人間像”にゆらぎが生じる瞬間でもある。

 「七十にして心の欲する所に従いて矩(のり)を踰(こ)えず」と、孔子は自らの人生を述懐し、自在の境地を語っている。いつの間にか、その年齢に到達しつつある自分の心境はというと、いささか心許ない感じだ。

 GWの間は、人間学に関する書物を中心に再読しながら、ゆったりした時間を過ごせた。お陰で、自省と共に、新たなエネルギーを蓄えることができたような気がする。

 『老子の人間学』(守屋洋 著)という本の中で、老子が思い描く理想の“人間像”について説明してある箇所があったので紹介したい。

 一、氷の張った河を渡るように、慎重そのもの(一か八か危険な賭けはしない)

 一、四方の敵に備えるように、用心深い(隙がない)

 一、客として招かれたように、端然としている(顔つき、態度、姿勢の問題)

 一、氷が解けていくように、こだわりがない(わだかまりがない)

 一、手を加えぬ原木のように、飾り気がない(一本芯が通っていて飾り気がない)

 一、濁った水のように、包容力がある(清濁併せ呑む)

 一、大自然の谷のように、広々としている(心の広さ)

 「道」を体得した人物は、底知れぬ味わいがあり、その深さを測り知ることができず、説明のしようがないのであるが、あえて形容すると、こうなるのだという。

 学生の頃に出逢った『老子』の思想・・・。倫理道徳的な、孔子の『論語』とは違って、

どこか厭世的で分かりづらかったが、何度か読み直していくうちに、「強かで、しなやか、そして逞しい、乱世を生き抜く知恵のようなもの」があり、自分の価値観(=思考の枠組み)が崩れていくのを感じた瞬間であった。

 『老子』と言えば、「無為自然」「和光同塵」「上善如水」「大器晩成」「無用の用」など、もうすでに有名な言葉が見事に概念化されて随所に出てくる。つい時間を忘れて、はまってしまう書物である。

 その中でも、ずっと座右の銘にしてきたのが「無為自然」という言葉だ。ただ無為に時間を過ごすという意味ではない。「何もしないことを為す」という積極的な意思をもった生き方である。人為が過ぎると自然を害する・・・。一歩退いて考えてみる。

 「負けるが勝ち」「損して得をとれ」「柔よく剛を制す」などの格言も、『老子』の思想から学んだ強かで、しなやかな知恵なのではないだろうか。

 改めて、理想の“人間像”を考える時間をもてたGWの期間であった。

 卓越した人物と出逢う度に、自らを省みる機会を頂くことが多い。自分なりに修めてきたはずの“人間像”にゆらぎが生じる瞬間でもある。

 「七十にして心の欲する所に従いて矩(のり)を踰(こ)えず」と、孔子は自らの人生を述懐し、自在の境地を語っている。いつの間にか、その年齢に到達しつつある自分の心境はというと、いささか心許ない感じだ。

 GWの間は、人間学に関する書物を中心に再読しながら、ゆったりした時間を過ごせた。お陰で、自省と共に、新たなエネルギーを蓄えることができたような気がする。

 『老子の人間学』(守屋洋 著)という本の中で、老子が思い描く理想の“人間像”について説明してある箇所があったので紹介したい。

 一、氷の張った河を渡るように、慎重そのもの(一か八か危険な賭けはしない)

 一、四方の敵に備えるように、用心深い(隙がない)

 一、客として招かれたように、端然としている(顔つき、態度、姿勢の問題)

 一、氷が解けていくように、こだわりがない(わだかまりがない)

 一、手を加えぬ原木のように、飾り気がない(一本芯が通っていて飾り気がない)

 一、濁った水のように、包容力がある(清濁併せ呑む)

 一、大自然の谷のように、広々としている(心の広さ)

 「道」を体得した人物は、底知れぬ味わいがあり、その深さを測り知ることができず、説明のしようがないのであるが、あえて形容すると、こうなるのだという。

 学生の頃に出逢った『老子』の思想・・・。倫理道徳的な、孔子の『論語』とは違って、

どこか厭世的で分かりづらかったが、何度か読み直していくうちに、「強かで、しなやか、そして逞しい、乱世を生き抜く知恵のようなもの」があり、自分の価値観(=思考の枠組み)が崩れていくのを感じた瞬間であった。

 『老子』と言えば、「無為自然」「和光同塵」「上善如水」「大器晩成」「無用の用」など、もうすでに有名な言葉が見事に概念化されて随所に出てくる。つい時間を忘れて、はまってしまう書物である。

 その中でも、ずっと座右の銘にしてきたのが「無為自然」という言葉だ。ただ無為に時間を過ごすという意味ではない。「何もしないことを為す」という積極的な意思をもった生き方である。人為が過ぎると自然を害する・・・。一歩退いて考えてみる。

 「負けるが勝ち」「損して得をとれ」「柔よく剛を制す」などの格言も、『老子』の思想から学んだ強かで、しなやかな知恵なのではないだろうか。

 改めて、理想の“人間像”を考える時間をもてたGWの期間であった。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.4.23)ミーティング

”考える言葉”シリーズ(H30.4.23)ミーティング
 
2018年4月23日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-13)

 

ミーティング

 

 

 C.バーナード(18861961年)は、「組織とは協働行為の体系である」と定義付けし、その成立の3条件として、① 目的の共有、② 貢献意欲、③ コミュニケーションを掲げた。

 この考え方は、組織をマネジメントする立場にいる人間だけでなく、組織人として生きている現代人のすべてが、しっかりと学んでおくべき原理原則の一つではないかと考える。

 今、日本の企業(=組織)の生産性の低さが問題となっている。この問題に触れる度に、P・ドラッカーの次の言葉を思い出す。

 「間関係の能力をもつことによって、良い人間関係がもてるわけではない。自らの仕事や他との関係において、貢献を重視することによって、よい人間関係がもてる。こうして人間関係が生産的となる。生産的であることが、よい人間関係の唯一の定義である」(『経営者の条件』)。つまり、生産的でないということは、人間関係においても問題が生じているのではないかと・・・。

 さて、社内でのコミュニケーションを円滑にする手段として“ミーティング”がある。“ミーティング”に関しては、一長一短の様々な意見があるようだが、その存在の当否を争うのではなく、いかにあるべきかという内容の問題を議論すべきである。

 “ミーティング”を行う目的とは何か?基本的に2種類の“ミーティング”がある。

 ひとつは、「進捗管理のための“ミーティング”」である。各部署や個人が掲げた組織への貢献目標がどの程度進んでいるかを確認するためのもので、定期的に行われる必要がある。

 マネジャーはその状況に応じて、適切な指導や情報の提供を具体的に行い、フォローをしなければならない。IGグループでは、IG式目標管理の手段として、朝礼、週末の部門会議、月末の全体会議などを定期化し、実施している。

 もうひとつは、「目的共有のためのミーティング」である。協働行為の体系である組織の存在そのものに関わるような内容について、組織全体で共有すべきときに、随時開催されるものである。

 かつて、京セラの稲盛和夫氏は、コンペと称して酒を酌み交わしながら、自らの経営哲学を語り、京セラで働くことの意味と価値を熱く語ったそうであるが、それも「目的共有のためのミーティング」の機会だったのだと思う。

 確かに、“ミーティング”は多くの人の時間を拘束する。しかし、コミュニケーションの大事な時間であり、手法である。つねに運営の在り方を創意工夫すべきであろう。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.4.16)視点

”考える言葉”シリーズ(H30.4.16)視点
 
2018年4月16日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-12)

 

視点

 

 

 “視点”とは、物事を見たり、考えたりするときの目のつけどころや観点をいう(類語大辞典)。

 よく、「“視点”を変えて考える」とか「相手の“視点”に立つ」などという使い方をすることがあるが、仕事に限らず、人生においても、極めて重要なことだと心得ている。“視点”という言葉には、次の二つの意味で用いられているようだ。

 ① どこを見ているかという、注視点のこと。

 ② どこから見ているのかという、立脚点のこと。

 いつの時代においてもなくならない「嫁姑問題」を例に少し考えてみよう。

 昔の嫁姑問題は、嫁いできた嫁が夫の両親のところで同居して、姑から嫁の分際を弁えていないと“視点”(=立脚点)から、自分の嫁いできた時の苦労話を聞かせながら、「苦労が足りない!」と虐められるケースだ。

 今の嫁姑問題は、同居していないのに、息子可愛さに、嫁の妻としての至らなさの視点(=注視点)から始まり、嫁の両親の悪口まで言い出すという。息子(嫁の夫)に聞くと不自由を感じていないはずなのに、ホントは嫁の態度が気に入らないのだ。離婚騒動にまで発展するというから恐ろしい・・・。

 結婚というのは、元来、育った環境(土壌)が違う二人が出逢い、結ばれて、新しい家庭を築く営みだから、お互いの価値観を共有し合い、統合されていくのに時間がかかるのが当たり前・・・。

 お互いが、相手の立場に立って、相手の尊敬できるところに“視点”を置くことを心掛けなければ、いい関係性ができるはずがないと思う。それこそ、“視点”を間違えないようにしないといけない。

 さて、仕事においても、“視点”の置き方は成果に大きな影響を及ぼす大切なテーマである。

 一生懸命に仕事に精を出しながらも、大きな成果を挙げる人とそうでない人がいる。

その原因の多くは、“視点”にあると考える。

 ① 自分の仕事に対する努力の方向性は、協力し合う相手の“視点”と合っているのだろうか。

 ② その仕事の目的という“視点”から思考し、行動しているのであろうか。

 ③ つねに、全体と部分との関係性という“視点”から見直し、独りよがりにならないように配慮しているだろうか。

 そして、現在と未来とのバランス思考の“視点”も心得たいと考える。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.4.9)伝統

”考える言葉”シリーズ(H30.4.9)伝統
 
2018年4月9日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-11)

 

伝統

 

 

 “伝統”って何だろう? 

 日本の“伝統”的な国技の一つである大相撲・・・。貴乃花問題や人命よりも「女人禁制」という“伝統”的なシキタリを最優先する場内アナウンスなどで、何かと物議を醸し出しているが、改めて“伝統”とは何かを考えてみたい。

 小生が高校時代に過ごした学校は、藩校の流れをくむ学校として知られ、歴史と“伝統”が色濃く残っていた・・・。「“伝統”に恥じないように!」「“伝統”を汚すような行為をするな!」など、“伝統”を口にすれば、問題はすべて解決できるような雰囲気があったくらいである。

 では、その当時に口にしていた「“伝統”って何か?」と問われると、確かに感じてはいたものの、それが何かというと言葉にできない。ただ、折にふれて、伝統に恥じないように思考し、行動していたような気がするのだが・・・。その証拠に、校訓であった三綱領は今でも覚えている。

 「正倫理、明大義。重廉恥、振元気。磨知識、進文明」

 伝統的な形としてのバンカラ風な生き方は、懐かしくはあるが、今はこだわりとしてはない。でも何となく自分の一部のような気がする。

 改めて問う、“伝統”とは何か?

 それは「土壌」ではないだろうか。自分自身の心を高め、魂を磨くのを培ってくれる「土壌」のような気がする。“伝統”という土壌からしっかりと養分を吸収して、価値観が形成され、その価値観にもとづいて思考し、行動する。そして、いろいろな出逢いを経験し、その時々の花を咲かせているのだろう。

 その花はいずれ散り、朽ちて、新たな土壌の養分となる。そして、土壌は明らかに改良され、質を変えているのである。つまり、“伝統”も同じで、進化し続けることによって、いつもでも継承されていくのだろう。

 以前に読んだ本の内容を思い出した・・・。柳生新陰流は、なぜ時代を超えて継承されているのだろうか?それは千変万化の剣さばきにあるという。「人を活かす剣」という崇高な思想のもと、変化し続ける剣だからこそ、時代を超越するのだという。

 “伝統”という土壌の本質は、基本的には変わらないと思うが、その養分を吸収して成長する価値観は、その時々の状況において色々な花を咲かせては散り、成長を重ねていくのではないだろうか。

 何事においても、つねに本質を見失わず、臨機応変に対応して、仕事をしていけるように精進を重ねたいと、改めて思う。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.4.2)ドバイ国際会議

”考える言葉”シリーズ(H30.4.2)ドバイ国際会議
 
2018年4月2日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-11)

 

ドバイ国際会議

 

 

 

 世界で今、最も注目を集めている国の一つに“ドバイ”がある。

 さすが狙いどころがいい!毎年この時期に開催されるM&A国際会議(日本M&A協会主催)であるが、その舞台は“ドバイ”であった(31621日)。海外での会議に500名を超える参加者を集めるのだから、M&Aセンターの勢いそのものである。

 「“ドバイ” って、どんな国? 一度いってみたいと思うのだが・・・」 一言で表現するのは難しいが、とにかく、エキサイティングな国だと思う。やる以上はなんでも、世界一を目指そうという国家的な戦略、その気概がそう感じさせるのであろう。

 ほんの半世紀前までは、ほとんど砂漠に覆われたただの漁港にすぎなかった“ドバイ”が、なぜ歴史に残るような観光都市に生まれ変わったのか?油田の発掘が、その一要因だというが、それは単なるきっかけに過ぎないと思う。

 最大の要因の一番目は、その当時のトップリーダーであったラシード首長の先見力と構想力そして実行力にあったと考える。

 いずれ石油資源は枯渇することを予見し、それらに頼らず、貿易による国造りという明確なビジョンを掲げ、そのために必要なインフラの整備(港、道路、病院、学校など)を最優先して実行したのである。まさに、100年の大計である。

 二番目の要因は、人材の育成であろう。志を承継した子息たちのさらにパワーアップしたリーダーシップが素晴らしい。

 世界一の超高層ビル(828m、206階建て)、宇宙空間からも見えるという人口島の造成、道路の建設、七つ星といわれる超豪華ホテル、ショッピングモール。それから世界一であろう空港の広さ・・・。砂漠なのに、ゴルフ場の数も半端ではない。

 私たちの宿泊先は、ホテルでは世界一高いといわれるマリオット(72階建て)であったが、周辺のビル群がすべて高い摩天楼・・・。いろいろと“ドバイ”の凄さを伝えようと思ったが、難しい。それに、すべてを知るには、短すぎる滞在だったと思う。

 これは、今回の大きな収穫の一つであるが、国であろうと企業であろうと、組織が大きく成長する要因は同じであるということへの再認識である。

 たった一人の偉大なトップリーダーの先見力、そしてその構想を実行するため必要な人材育成力だということだ。さらに、もう一つ付け加えるとすると、継続し続けることによって培われるブランド力(安全神話も含めて・・・・)ではないだろうか。

 今でも至る所で、砂漠が都市化していっている“ドバイ”を観ていると、その後“ドバイ”はどうなるのだろうと、ふと思った。

 これからも、ドバイを見続けてみたいと感じた。(この機会を頂いたことに感謝!)

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.3.12)無為自然

”考える言葉”シリーズ(H30.3.12)無為自然
 
2018年3月12日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-10)

 

無為自然


 

 老子の有名な一節である。「道常無爲、而無不爲」(道は常に無為にして、而も為さざる無し)。
 「道はいつでも何事も為さないでいて、しかもすべてのことを為している」という意味であるが、作為がなく、自然のままであること。我を張らずに、自然に生きろということであろう。
 高校の頃、中国の古典と言えば、「論語」。その道徳的な価値観に慣れ親しんでいた小生にとって、大学の頃に読んだ書物の中でも、最も不可解な書物の一つが「老子」であったような気がする。それが、いつの頃からか、座右の銘を問われると「“無為自然”です!」応えるようになっていた・・・。
 戦後のベビーブームの時代に生まれ育った団塊の世代にとって、人生とはつねに他人との競争社会であった。誰にも負けない努力をして、いい成績を残すこと。そのためには目標設定が大切だと教えられ、育ってきた環境である。最初は、すべてを否定されたような気がして不可解だったが、どこかで共感している自分がいたという感じだ・・・。
 「無為、何も為さない?」そうではなく、無為とは「意図や作為がないさま」だという。それだったら、何となく分かる。ある意味、人間は欲求的な生き物であり、自我的な欲求をつねに持っている。だとすれば、自我的な欲求に支配された有為には、その人の打算が生じることになる。それでは、他人との良好な関係性は期待できない。つまり、何を為しても、事がうまく運ぶことにはならないだろう。
 人間は、環境に支えられた生き物である。環境に逆らっては生きていけないともいえよう。その環境と、一体化するには、どうすればいいのか?そう、無為。あるがままで受け入れる勇気が求められるだろう。
 「上善如水」(上善は水の如し)という。老子は、最も理想の生き方は水のようなものだという。「水は万物に恩恵を与えながら相手に逆らわず、人の嫌がる低い所へと流れていく・・・」。それこそが、「道」のあり方だという。
 “無為自然”を座右の銘にしているといったが、「柔軟、かつ謙虚であれ」という風に受け止めている。
 釈尊は、宇宙の真理を「無常と無我」と説いた。変化して止まない環境とその環境との関係性においてしか、すべては存在しえないという真理。老子がいう“無為自然”も同じ真理への悟りではないだろうか。

 たくましく、しなやかに、そしておおらかに生きる知恵を学びたいと思う。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.3.5)精進

”考える言葉”シリーズ(H30.3.5)精進
 
2018年3月5日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-09)

 

精進


 “精進”という言葉は、日常的な仕事の場面でもよく使われている言葉である。
 先だっての、IG新春セミナーにおける髙田明氏の講演テーマも『夢を持ち続けて日々精進』とあった・・・。“精進”料理、“精進”明けあるいは“精進”落としなどいうように、仏教に由来する言葉であることは違いない。
 気になって調べてみると、語源はサンスクリットの「ビールヤ」という言葉だそうで、「勇敢さ」という意味があるそうだ。修行者は、ひたすら勇敢に努力して励むという、人並みを超えた努力の状況を表現しているのだろう。
 小生の学生の頃は、団塊の世代で受験競争の最中だったが、「がり勉」という言葉が流行っていた。そんな中、「努力して結果を出すのは野暮で、努力をしないで結果を出せるのがカッコいい・・・」という風潮も一部にあったが、やはり、きちんと“精進”した者によって栄光の道はつくられたような気がする。
 自分の思い描いた人生を送りたいなら、やはり、努力に勝る手段はないと確信をもつようになったのは、次の言葉との出逢いであったような気がする。
 「天才とは努力する才能である」(ゲーテ)。
 それまで、天才とは生まれつき備わった才能があり、努力しなくても成果を出せる人だと思って、羨ましがっていたが、そうではないと・・・。
努力なしで手に入る「自分のもの」など、存在しない。家庭が裕福で、親の遺産を引き継げるのは、その子の特権であろう。しかし、それを本当に「自分のもの」にしたければ、それを守り続ける努力が必要となるし、棚ぼた的な利益は儚いもので、反って不幸のもとになることがしばしばある。
 IG会計グループも来年には35周年を迎えるが、振り返ってみると、創業期の5年間は倍々で業績が伸びていった時期であったが、みんなでひたすら努力、“精進”をした時期でもあったのだろう・・・。
 “精進”し、懸命に生きていると、それだけで有難いことがある。それは、周囲から信用されて、お客様の紹介を頂戴したり、相談事が増えたりで、仕事が忙しくなることである。だから、一層“精進”する!(良循環のリズムが生じる)
 人間はなぜ“精進”をするのか・・・?“精進”をし続けている人を観察し続けていると、その意味が分かってくる。自らの人生に価値ある目的を見出した人は、決まって“精進”し続けているということだ。
 また逆も言えよう。一つのことに“精進”し続けることによって、価値ある目的に出逢えるのだともいえる。努力に勝る“精進”をしよう!

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018
 

”考える言葉”シリーズ(H30.2.26)都会と田舎

”考える言葉”シリーズ(H30.2.26)都会と田舎
 
2018年2月26日(月)

”考える言葉”シリーズ(18-08)

都会と田舎

 

 もう慣れたはずの東京の雑踏であるが・・・。
 最近、長崎を訪ねてきた人の驚嘆の一言であったと思うが、「人って、こんなに少ないのか・・・!?」 その日は平日とはいえ花金で、夜の歓楽街(思案橋・丸山界隈)にくり出したときの話である。
 バブル崩壊前の当時、路地裏まで人が溢れ、タクシーが立ち往生していたころからすると、隔世の感がある。夜の街の人気のなさは、若い世代のライフスタイルの変化もあると思うが、人口減少の問題が頭によぎり、この町の10年後、20年後はどうなっているのだろうかと、気になった。
 そんなことがあった翌週であったが、上京すると人混みの多さに驚かされる。ちょっと立ち止まって周囲を見ることすらままならない人の流れとテンポのはやさ。お昼をとりに外へ出ると、すでに食堂の前には行列ができている。
 「人って、こんなに多いのか!?」って、改めて感じさせられた。一極集中ということがいわれ始めて久しいが、“都会と田舎”のバランスをどうやってとっていけるのか大きな課題の一つのような気がする。難題ではあるが・・・。
 なぜ、人は都会へ集中するのだろうか?一言でいうと、多様性の魅力であろう。多士済々というか、人材がなにしろ豊富である。それらを活用しようとするとき、留意すべき点が一つある。それは、「類は友を呼ぶ」ということだ。
 東京の多様性に惹かれて、田舎の単純ない日々に不満を感じ、漠とした期待を抱きつつ上京する若者たちが多いと聞くが、その多くが都会の雑踏に飲み込まれ、その日暮らしの生活に追われ、無目的になっているという・・・。
 一方、田舎の魅力は何といっても自然が豊富であることだ。人工物のない自然の中にいるだけで、人はリフレッシュできるような気がする。それに都会と違ってテンポが緩やかなのだ。ユタっとした気分のなかで一日一日が過ぎていき、呼吸をしている自分を実感できるというか、そんな感じである。
 そこで、生活の基盤は田舎に置き、ビジネスは東京でやるというのはどうか?普段は田舎にいて、必要に応じて東京にいく・・・。都合のいい話だが、うまくいかない。はやり、ビジネスとは日常的な、密なコミュニケーションが大事!そこから生まれるアイデアが決め手になるということもあるし、決断実行のスピードも違ってくるのだ。
 今、全国的なネットワークの活動をしているが、大きな課題は日頃のコミュニケーションの密度であり、タイミングなのだろうと考えている。
 都会と田舎の統合・・・。一つの構想がある。時期を見て、語りたいと思う。

 

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018

 

”考える言葉”シリーズ(H30.2.18)キーワード

”考える言葉”シリーズ(H30.2.18)キーワード
 
2018年2月18(月)

”考える言葉”シリーズ(18‐07)

キーワード

 

 

 

 鍵になる言葉、“キーワード(key words)”・・・。
 ヒントを探す検索の手がかりとなり、特定の問題を解くときの鍵(キー)となる有用な言葉のことである。
 先だってのIG新春セミナー(2月9日)やJa‐BIGの定例会(2月16~17日)においても講演のなかで触れた内容であるが、ここ数年、「新たな成長戦略を描けないでいる・・・」という経営者の悩みを耳にする機会が多い。
 先が見えない、時流の見極めが難しい時代である。そんな中で、新たな成長戦略を描くためには、先ずは「その時代を読み解くための“キーワード”」を探り当てる必要があるだろう。実は、言葉は時代に先行するのである。
 パラダイムシフトの時代であるといわれる21世紀に入って、18年目になる。やはり、時代の“キーワード”は、「変化」であろう。
 「変化」にどう適応するのか・・・?「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残るのは、変化できる者である」というダーウィンの有名な言葉がある。
 そして、ドラッカーに次の名言がある。
 「変化をマネジメントする最善の方法は、自ら変化をつくりだすことである」
 つまり、イノベーション!これこそが、今日における最も重要視すべき経営課題であろう。自己革新における創造的な破壊・・・、その先にどんな未来があるのか?あるべき姿を鮮明にすることができた企業が、時代をリードするのであろう。
 日々、日常業務に追われている人がいかに多いことか・・・。しかし、目の前の現実といくら闘ったとしても、何も変えることはできない。現実を変えたければ、イノベーションするしかない。
 自分の目の前で生じている問題だけにとらわれず、より大きな社会的な視点で変化を観察してみよう。例えば、① 人口減少の問題、② グローバル化の問題、③ 情報化(ITやAIなど)の問題・・・。
 それらが引き起こす時代環境の変化に対して、自らの貢献(ミッション)を見出してみよう。それによって自らのあるべき姿が浮かび上がってくるのではないだろうか?すでに、時代の潮流を見切って、先駆的な役割を担っている個人や企業を知っている。その人たちを見習うのも良いと思う。
 私たちが提唱している未来会計サービスとは、まさに自らの手で未来を創る「選択と計画」の経営的思考であり、その手法である。

 

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018

 

”考える言葉”シリーズ(H30.2.12)伝える力

”考える言葉”シリーズ(H30.2.12)伝える力
 
2018年2月12(月)

”考える言葉”シリーズ(18‐06)

伝える力

 

 

 

 毎年恒例のIG会計グループ主催・『新春セミナー』が、今年も開催された(29日ニュー長崎ホテル)。

 今年の基調講演は、まさに時の人・髙田明氏。ジャパネットたかたの創業者であり、数年前に見事な世代交代を果たしたかと思うと、昨年の春には「Vファーレン長崎」の社長に就任し、秋には長くJ2だったサッカーチームはJ1に昇格!驚くべき強運というか、運の引き寄せ方だ・・・。

 もちろん、セミナーの案内を出すと直ぐに満席!お断りをせざるを得ないという嬉しい悲鳴であったが、当日も会場は熱気ムンムン、懇親会でもひっきりなしの名刺交換で、ご本人も大変だったと思う。(感謝!)

 第一部は、今年度のIG会計グループの基本方針である『時流を見極め、貢献戦略を鮮明にしよう』というテーマで小生が戦略の描き方について持論(「逆算の本」を参照してほしい)を述べさせて頂いた。

 そして、いよいよ第二部『夢持ち続けて日々精進』、髙田明氏の登壇・・・。

 トーンの低い声で少し笑わせたあと、シナリオなしの一時間、氏の“伝える力”を十分に堪能させてもらった。

 生き生きした人生を送るためのキーワードをいろんな表現で話して頂いたが、氏の信念として伝えたかったのは、題目の通り、「夢(志、目的)を持って、その実現のために、今という一瞬一瞬を全力で生きること」の大切さだったと思う。

 同感である。一生懸命にやっていたら、必ずといってよいほど乗り越えるべき壁にぶつかる。その壁こそが、真の自己成長に必要な、解決すべき問題なのだ。そのとき大切なのがポジティブ思考・・・。自らの心構えが問われる瞬間でもある。

 氏は、今を生きるという決意はシンプルなことだという。うまくいかないとすれば、それは「つもり」の自己満足(我見)に陥っているのだと。本物の決意(離見の見)は、自分に対する安易な妥協を許さない。だからこそ、自己成長し続けられるのである。

 氏が“伝える力”として心得ていること。それは、「難しいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことを面白く・・・」話すことだ、という。(小生は、難しいことをさらに難しく話している感がある・・・。笑い)

 今回のセミナーでいろいろな気づきを頂いたような気がする。

 新たな成長戦略を描けないで困っているという相談をよく受けるが、もう一度原点に立ち返って考えてみよう。「売れない」=「伝わっていない」・・・。売れないときは、「伝えたつもり」になっていないだろうか?もっと、精進を続けたいと思う。

 

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018

 

”考える言葉”シリーズ(H30.2.5)天職

”考える言葉”シリーズ(H30.2.5)天職
 
2018年2月5(月)

”考える言葉”シリーズ(18‐05)

天職

 

 

 「自分の“天職”って何だろう?」と、考えた時期が幾度となくある・・・。

 小さい頃は、学校の図書館で多くの伝記を読んでは、その人のようになりたいと心が膨らみ、憧れたことを思い出す。小中の頃は、プロ・スポーツ選手の活躍に憧れていたし、高校の頃は、父の職業である司法界の道も考えたことがある。

 大学の頃は就職の選択を迫られ、迷いの時期であった・・・。その頃、ある人との出逢いがあって、会計人としての職業を知り、その道を選択し、今がある。しかしそのとき、この道が“天職”だと思って、選んだのかというと必ずしもそうでもない。

 幸いなことに、この業界には、素晴らしい業績を残された多士済々の諸先輩方がおられるし、また身近にも“天職”と思えるようなセンスのいい仕事ぶりをしている同業者がたくさんいるおかげで、向上心を高め続けることができたと思う。

 なぜ、同じ職業でありながら、差が生じるのか・・・?「自分の“天職”とは何だろうか?」と折にふれては考えていたような気がする。

 そんな時、出逢ったのが、本田宗一郎氏(ホンダの創業者、1991年に逝去)の感動的な辞世の言葉、「人生を楽しませてくれて有難う!」である。氏には、「世界一の車をつくろう」という夢・志があった。

 そして、その実現のために、一日一日、その瞬間を無我夢中に生きたのだと思う。人より多くの苦労やリスクを背負って生きたに違いない。でも、楽しかったはずだ。だからこそ、悔いのない人生、“天職”を全うできたのだ、と直感できた。

 私たちは誰もが、潜在的な価値をもって生まれ、それを追求し、自己実現して、世の中に貢献するために生きているのだと思う。つまり、「何のために」という人生の目的を自らの問うことから、“天職”の道を歩み始めるのではないだろうか。

 “天職”を見つけるといっても、それは必ずしも転職を意味するのではない。今出逢っている仕事にもっと打ち込んで、尽くしていると、自分の強みに気づかされる瞬間が必ずくる。どんな状況でも、受け身では何も生まれない。主体的に生きることだ・・・。

 ピーター・ドラッカーの「5つの質問」を自分自身への問いとして受け止め、自らに問うてみるのも面白いと思う。

 自分の人生に、もっと大きな意味を見つけるためには、本田宗一郎氏のように大きな夢・志を掲げるところからはじめよう。変化へ挑戦する勇気、それを乗り越えるための弛みない努力、そこから生まれる信念こそが、“天職”を見出すのであろう。

 やはり、「人生は心一つの置き所」である。苦労やリスクを楽しかったといえるような一日一日にしたい。その先に、“天職”への機会が生まれると思う。

 

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018

 

”考える言葉”シリーズ(H30.1.29)言い訳

”考える言葉”シリーズ(H30.1.29)言い訳
 
2018年1月22(月)

”考える言葉”シリーズ(18‐04)

言い訳

 

 

 職場等でよく見かける風景であるが・・・。
 上司あるいは他の人から注意を受けたとき、私たちはどんな対応をするだろうか?概ね、次の二通りのタイプにわけることができよう。
 一つは、「すみません!」と素直に謝るタイプ。もう一つは、とっさに“言い訳”に走るタイプである。ただ、「すみません」の一言がいえる人と、“言い訳”に走る人とでは、人生の質が全然違ってくるので注意をしたほうがいい。
 もちろん、“言い訳”タイプは要注意だ!また、“言い訳”に走るという行為は習慣のような気がする。だから、“言い訳”タイプは、注意を受けた瞬間から“言い訳”が口をついて出てしまうことが多いようだ。
 では、“言い訳”は、なぜ要注意なのだろうか?
 第一の理由は、“言い訳”は成長の阻害要因となるからだ。なぜなら、失敗やミスの原因を考えずに、一生懸命に自己弁護に走る、あるいは他人のせいにしてしまうこともある。つまり、そういう人は自らの失敗から学べない人であり、ゆえに成長の機会を失ってしまうからだ。
 第二の理由は、親切心で注意してくれた人の感情を逆なでし、敵にまわしてしまう恐れがあるからだ。(誰だって好き好んで、人が嫌がることをいう人はいない。それなりの配慮をしているはずだ)
 このように、「すみません」の一言がいえる人と、“言い訳”が習慣になっている人とでは、人生の質を変えてしまう。
 失敗にも様々な原因があり、また失敗のレベルがある。例えば、「猿も木から落ちる」という諺のごとく、ちょっとした油断や慢心から生じるような失敗・・・(本田宗一郎さんは、この諺が嫌いだったそうだが)、レベルの低い失敗をしたときのほうが、どちらかというと、“言い訳”に走ることが多いような気がする。
 このように考えてみると、“言い訳”が習慣となっている人というのは、日常性においてぬるま湯に浸かったような生活をしている人ではないだろうか。すなわち、“言い訳”とは緊張感のない、怠惰な習慣がベースにあって生じる失敗、そのカムフラージュになっていないだろうか・・・?
 “言い訳”をせず、「すみません」といえる勇気を持とう。その一言から、真の反省が生まれ、失敗に対する様々な気づきが生まれる。つまり、自らを変えるチャンスが到来するのである。
 素直さ、感謝などを心掛け、“言い訳”の罠から脱却したいと思う。

 

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018

 

”考える言葉”シリーズ(H30.1.22)心掛け

”考える言葉”シリーズ(H30.1.22)心掛け
 
2018年1月22日(月)

”考える言葉”シリーズ(18‐03)

心掛け

 

 

 小さい頃、何か失敗をしでかすと「普段の“心掛け”が悪いからだ!」と、よく叱られた思い出がある。

 そういわれたときは、「その通りだ・・・」と反論の余地もなく、頭をうな垂れて沈黙するしかなかったのだが、その後、「何事にも普段からの“心掛け”が大切だ」という教訓をどれほど生かせたのかというと心もとない。今思うと、人生の目的が明確にあったわけでもなく、それ故に、真に“心掛け”の大切さを受け止めるだけの土壌もなかったのだろう・・・。

 実は、先週末(1920日)、『IG後継者育成塾(第5期⑨)』の中で「経営の本質」について触れ、次のような話をした。

 「経営とは、真理と一体となった営みのこと。それ故に、つねに自らの目的を問い、その達成のための正しいものの見方・考え方を“心掛け”、実行に移すことだ」

 小生が、「“心掛け”、心構え、心得」といった心の準備の大切さを、真に意識し始めたのは、社会人になって、経営を学び、自ら実践するようになってからだと思う。

 「心一つの置き所」(中村天風)、「勝敗は、戦う前に決している」(孫子)、「経営人間学講座における価値観学習」など、すべてが心の準備の大切さを学ぶ大きな機会となった。

 つまり、“心掛け”(心構え)がすべてを決める。仕事の成功も失敗もすべて、“心掛け”次第だといえよう。成功している経営者の人たちと会う機会があり、話をしていると、

やはり、それぞれ“心掛け”ている何かを持っている。だから、信念がある。

 IG会計グループにおいて、定期的に開催している『将軍の日』(月2回)は、まさに自社の経営方針に対する決定を行い、経営者自身の“心掛け”を自己チェックするための『考える一日』である。

 ① 「何のため」の事業なのか?(自己分析やドラッカーの「5つの質問」など)

 ② その目的を達成するための「戦略と戦術」(SWOT分析など)は何か?

 ③ そして、行動目標(達成すべき数値目標と期限)を具体化する。

 一日ハマって考え抜くと、「覚悟が決まる」という感想が多い。それを普段の“心掛け”で習慣化する。もちろん、ブレが生じていないかを検証するために、定期的に参加される経営者も多い。(2回目以降の参加は一年間無料、大歓迎!)

 「価値ある目的を描き、その達成を心から信じ(信念)、行動し続ける」その“心掛け”(心構え)をつくるのは自分自身である。

 さて、あなたはどんな“心掛け”で、毎日を生きていますか?

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018

 

”考える言葉”シリーズ(H30.1.15)失敗

”考える言葉”シリーズ(H30.1.15)失敗
 
2018年1月15日(月)

”考える言葉”シリーズ(18‐02)

失敗

 

 人生は戦いであり、つねに挑戦の連続である。そして、挑戦には結果として、必ず成功と“失敗”がある。

 前回の”考える言葉”シリーズ(18‐01)では、成功をテーマに考えてみたが、今回は“失敗”について考えてみたい。なぜなら、成功と“失敗”は表裏一体の関係にあると思うからだ。

 「“失敗”は成功のもと」とい諺があるが、小生は“失敗”に関して、寛容なほうで、くよくよと悩まないタイプである。成長したいと願望が強く、新しいことに挑戦し続ける。当然のことながら、挑戦には“失敗”は付きものだ。“失敗”の経験を重ねる度に、打たれ強くなっている自分を感じている。

 “失敗”とは過程であって、到達点ではない。だから、大切なのはその“失敗”から

何かを学ぼうとする姿勢である。つまり、“失敗”してもその原因を追究し、欠点や、やり方を反省して改善していくという、まさに「“失敗”は成功のもと」の発想が必要だ。

 今までの失敗を振り返ってみると、さまざまな原因が思い浮かんでくる。

 ① 明確な計画や目的を持たず、状況に流されていた。

 ② 自己修養に欠け、自制心が不足していた。

 ③ 最後までやり遂げる根気がなかった。

 ④ 「濡れ手に粟」みたいな自己都合でやっていた。

 ⑤ 計画性に欠け、準備不足であった。

 ⑥ 周囲に対する感謝の気持ちが不足していた。

 ⑦ チャンスを捉えるだけの展望と創造力に欠けていた。

 ⑧ 率先垂範するというリーダーシップが不足していた。

 ⑨ 物事を先延ばしていた。

 ⑩ 人の話を聞かず、自分のことばかり話していた。

 ⑪ 失敗の原因を環境や他人のせいにしていた。

 ⑫ 積極性に欠け、消極的な思考が習慣化されていた。

 職業柄、いろいろな経営者の方々とお会いする機会がある。“失敗”への対処に対して、多く二つのタイプに分けることができよう。

 一つは、さらに大きな挑戦をする機会にする人、もう一つは、ヤル気をくじかれ、気弱になって努力をあきらめる人、である。

 どう反応するかは、本人次第である。「“失敗”として受け止めないかぎり、“失敗”はこの世に存在しない」という言葉を信じて、経営をしようと思う。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018

 

”考える言葉”シリーズ(H30.1.9)成功

”考える言葉”シリーズ(H30.1.9)成功
 
2018年1月8日(月)

”考える言葉”シリーズ(18‐01)

成功

 

 “やすらぎ伊王島”(リゾート施設)に泊り込んで(16~7日)、IG会計グループの「平成30年度・行動計画発表会&新年会」を行なった。

 今年度は、『Next Innovation~次なる革新!』という中期ヴィジョン(H2731)を掲げてから4年目に入る。それを受けて、今年のIG基本方針は『時流を見極め、貢献戦略を鮮明にしよう』である。

 IGグループは、創業当初から目標管理を重要視してきたつもりであるが、この様な場をつくり、目標の共有化を意識してやり始めたのは平成元年からである。もう30年になる。

 自らの目標を発表すると同時に仲間の目標を傾聴できる場とは、組織的エネルギーを享受できる非常に大切な機会だと考える。そして、その場において最も影響力を行使したいという心構えで参加している人間がリーダーであり、いずれリーダーになる資質を持った人間であるといえよう。

 大切なのは、やはり、事前準備である。「勝敗の行方は、戦う前に決している」(孫子)という言葉の通り、掲げた目標が達成できるかどうかは、この時点ですでに決まっているといっても過言ではない。つまり、“成功”するか失敗するかは、勝つための準備をどれだけ整えたかどうかによるのだ。

 では、“成功”する人の目標とは何か?

 ① まず、自分自身の目標になっているか。

 なぜ、この目標を掲げたのか、目標達成ができたら自分自身がどうか変わるのか、

是が非でも達成したいという熱意と信念が生まれたか。(自己成長のイメージ化)

 ② 貢献目標になっているか。

 自らの目標は、他の人たちの目標達成に貢献できるような内容になっているか。(相互関連性によるシナジー効果)

 ③ 共感・共鳴されるような目標になっているか。

 全体と部分とのバランスが取れているか。つまり、組織の理念・目的に沿った全体的なイメージとその部分である自分の役割・使命とのバランスである。このバランスがあってはじめて、組織的エネルギーを享受できるのである。(組織の本質である関係性思考)

 “成功”とは、目標から生じる熱意と信念、そして揺るぎない行動によって約束されるものだと思う。そんな思考と行動の仲間が集うと、“成功”への組織的エネルギーは無限であると確信する。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2018

 

”考える言葉”シリーズ(H29.12.25)習慣

”考える言葉”シリーズ(H29.12.25)習慣
 
2017年12月25日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-45)
 
習慣

 今年最後の“考える言葉”シリーズとなるが、“習慣”について考えてみたい。“習慣”について、次のような言葉がある。
 「最初は人間が“習慣”をつくるが、後には“習慣”が人間をつくるようになる」(ジョン・ドライデン)。ご存じだろうか・・・?思わず、頷いてしまうほど、説得力がある言葉である。
 「人間は“習慣”の動物である」(人間以外の生物には、“習慣”はないのかな?)といわれるように、考えてみると、一日の内の大半が無意識の行動(いや、意識においてもそうだが・・・)、すなわち“習慣”に流されて生きているような気がする。
 もちろん、“習慣”には悪いものと良いものがある。悪い“習慣”はすぐに身につくが、良い“習慣”は相当に意識しないと身につかないし、油断するとすぐに悪い“習慣”へと流されてしまう傾向がある。(なぜだろう?)
 “習慣”は、その人の思考の産物である。考え方、思考が“習慣”となり、そして人格をつくっていくという。つまり、その人の考え方、思考次第で、良くも悪くもなるのが“習慣”であるといえよう・・・。だったら、なぜコントロールできないのか?
 なぜ?ここに、問題の本質がある。それは、流される“習慣”を身につけてしまっているのではないか?ここでいう、「流される」とは自分の頭で考えようとしていない状況をいう。
 実は、まわりの状況に影響を受けてコントロールされてしまい、知らず知らずのうちに、まわりの環境に支配され、自分の頭を使うことをほとんどせずに、怠惰に、無関心でいるうちに、問題を先送りする。そして、流される“習慣”を身につけてしまっているのだろう。
 “習慣”とは、思考と行動の繰り返しで身につくものである。問題の一つは、自分の思考と行動になっていないところにある。つまり、他にコントロールされてしまっているのである。(思考省略という怠惰な“習慣”・・・)
 もう一つは、どんなに良い“習慣”でも陳腐化するという事実。環境は常に変化して止まないのである。つまり、現状打破の精神で、自ら思考し、行動をやり続ける覚悟が求められる。つねに、「主体的な自己革新の心構えを培うことができるかどうか」が問われる。
 そのためには、正しく思考する“習慣”を養うべきである。それは、目標管理の徹底であり、「仮説~実践~検証」という、正しい思考と行動のサイクルを確立し、やり続けることが唯一の手段であるといえる。これこそ、“習慣”にすべき人類の宝である。
 

Ja-BIG(JaBIG)@2017

 

”考える言葉”シリーズ(H29.12.18)時流

”考える言葉”シリーズ(H29.12.18)時流
 
2017年12月18日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-44)
 
時流

 「流れに掉さす」という言葉がある。「機会をつかんで、“時流”に乗る」という意味である。
 ご存じだろうか?この言葉の意味についてアンケート調査をしたら、6割がたの人が逆の意味(「時流に逆らう」)だと思っていたそうだ・・・。ついでに言うと、「役不足」とは
「力量に比べて、役目が不相応に軽いこと」をいい、「力不足」ではない・・・。
 さて、話題をテーマに移そう。
 “時流”とは、「時代の流れ。風潮、傾向」といった意味であるが、時代を形成する価値観がその流れをつくっているといえよう。
 「生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。それは変化に最もよく適応したものである」(ダーウィン)という言葉があるように、確かに“時流”を捉えたビジネス展開をしている企業の快進撃には目を見張るものがある。
 最近、新たな成長戦略を描けず、現状維持あるいは衰退していく企業が多いと聞く。
さらに社会的問題としては、『大廃業時代の足音~中小「後継未定」127万社!』(日経10月6日付)の記事が象徴するように、経営者の世代交代という事業承継の問題がある。
 世代交代を済ませて、第二創業を託された新経営者から受ける相談に、「新たな成長戦略をどう構築したらいいのだろうか?」というのがある。そのときに思考すべき大きな課題の一つは、まさに“時流”であろう。
 ① 先ずは、世の中あるいは業界の“時流”を見極めること。
いつの時代にも、先駆的な役割を担う勢力がある。また、この世に逆境が生じたときにはそれに抵抗する勢力(イノベーター)が生まれ、新たな環境をつくっていき、時代は動いていく。その“時流”を、どう見極め、捉えるかである。
 ② 次に、“時流”に乗るための戦略を持つこと。
 ここでいう戦略とは、時流を見極め、それを活かすためのオリジナルな思考であり、それを実行に移すためのシナリオだと考えていい。
 以上の二点から、ビジネスチャンスを捉え、ビジネスモデル(儲かる仕組み)を再構築していくと、自ずと新たな成長性が浮き彫りになってくるはずだ。
 “時流”の根底には、社会問題の本質があるような気がする。例えば、少子高齢化人口減少が進む日本では、付加価値の高い仕事のスタイルを身につけていく必要がある・・・。
 そこが一つの“時流”になっていくのであろうと考える。
 

Ja-BIG(JaBIG)@2017

 

”考える言葉”シリーズ(H29.12.11)努力

”考える言葉”シリーズ(H29.12.11)努力
 
2017年12月11日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-43)
 
努力

「石の上にも三年」 小さい頃からよく耳にした格言である。
忍耐強くやり続けること、“努力”の重要性を説いている言葉だ。最近、歳のせいだろうか・・・、その三年を一年で習得できる“努力”の仕方ってないだろうかと、真剣に考えることが多い。
 また、徳川家康の遺訓として知られている、次のような名言がある。「人の一生は重荷を負て遠き道をゆくが如し。いそぐべからず。・・・・」
 人間にとって、忍耐と“努力”は不可欠なもの・・・。家康がいうように、生まれて死ぬまで、人生は様々な“努力”の連続にほかならず、どんな状況においても“努力”から逃げたらおしまいだと思う。
 小さい頃から、“努力”は嫌いな方ではなかったような気がするが、真の意味で“努力”の価値を認識できたのは何時の頃からだろうか・・・?やはり、自分で事業を起こし、経営をし、トップリーダーとしての自覚が生まれて、すべての責任を自ら負う覚悟ができたときからだろうか。
 困難な状況や焦りが生じるような場面に遭遇したとき、「我慢強く、"“努力”さえ怠らなければ何とかなる!」と自分に言い聞かせ、やり続けていると、解決の糸口が見えてきて、視界が広がる瞬間がある・・・。
 そんな経験を積むうちに、「“努力”は必ず報われる!」といった信念のようなものが培われてきたような気がする。そう、“努力”は必ず報われるものなのである。報われないすれば、それは真の“努力”ではない。
 これも経験からであるが、“努力”に見合う成果を得られないとすれば、次の点をチェックしてみよう。
 ① “努力”の「方向性」を間違っていないか?
 ② “努力”する「場所」を間違っていないか?
 ③ “努力”の「量」が不足していないか?
 やはり、きちんと頭を使って“努力”はやるべきであろう。
 未来会計セミナーの講演をし、質疑応答の時間を設けると、必ず聞かれることに「成功の秘訣は何か?」というのがある。
 「正しい目標設定をしたら、あとは成果が出るまでやり続けること、“努力”し続けることである」と、いつも応える。
 “努力”は、成長のエネルギー源である。“努力”が必要とされるときは、自己実現の機会である。つまり、自らの使命に出逢い、それを全うする機会であると考える。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2017

 

”考える言葉”シリーズ(H29.11.27)強運

”考える言葉”シリーズ(H29.11.27)強運
 
2017年11月27日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-42)
強運
 

 「祝!J1初昇格V・ファーレン長崎」
 クラブ創設以来鳴かず飛ばず、経営難が囁かれていたV・ファーレン長崎が、初のJ1昇格を決めたことで、地元長崎は盛り上がっている。
 「奇跡の大躍進」の背景に、新社長就任があることは疑う余地はないと思う。新社長とは、ご存知、ジャパネットたかた創業者である髙田明氏(69)である。「いったいどんなマジックをつかったのか?」とマスコミが騒いでいるが、 一言でいうと“強運”の持ち主なのだと思う。
 長崎にはもう一つ奇跡の大躍進をしている話題がある。創業以来ずっと赤字を続けていたハウステンボス(HTB)だ・・・。18年間、一度も黒字を出したことがなかった企業が、HISの創業者である澤田秀雄氏(66)が社長就任した途端一年で黒字化・・・、さらに躍進を続けている。
 澤田氏には、3年ほど前にお会いし、講演も聞いたことがある。また、氏自身の著書で『運をつかむ技術』という本が出ているように、運を大事にする生き方をしているし、氏自身極めて“強運”の持ち主だ。とに角、思考が前向きで、ポジティブ。また、一旦決めたことは、徹底してやり抜く行動力がある。
 話を髙田氏に戻そう。実は先月の半ばに、懇意にしている某社長の紹介で、髙田氏とはお会いしたばかりである。目的は、IGグループ来年度・新春セミナーの講師依頼のためである。(講演のテーマは、「夢持ち続け日々精進」)
 V・ファーレンの試合開始前の短い時間であったが、あの人懐こい笑顔を絶やさず、紹介者の顔を立てながらの応対には、人を引きつける魅力があり、初対面と思えないような親近感を持たせてくれる。「さすが!」の一言である。
 その後、試合場まで降りていき、選手らはじめ関係者と談笑していたのが目に入り、自ら現場へ足を運び、人任せにしない所が、他から信頼を得られ、運を引き寄せる力になっているのだろうと感じた。「他は是れ吾にあらず!(わしがやらねばだれがやる)」(「道元」松永泰道著)を思い出した。
 「人間は価値ある目的を持ったその時から、その人の人生のあらゆる出逢いが価値あるものになっていくのである」という言葉があるように、願望や志そして夢を持つことが“強運”を引き寄せる第一歩のような気がする。
 小生は、「① 明確な目的意識を持つこと、② 強烈な熱意と信念を培うこと、そして③ 揺るぎない行動を起こすこと」をモットーとして、関係性思考を深化させていくことが“強運”を引き寄せるのだと考えている。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2017

 

”考える言葉”シリーズ(H29.11.20)奉仕

”考える言葉”シリーズ(H29.11.20)奉仕
 
2017年11月20日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-41)
 

奉仕


 IG会計グループの次年度・基本方針は、『時流を見極め、“貢献戦略”を鮮明にしよう』に決定した。
 ここにいう時流とは、世の中のニーズであり、社会的課題である。そして、それらの本質を明確に捉え、どんな貢献ができるのか、しっかりと考えながら、行動する一年にしようという気構えである。
 最初は、「貢献戦略」ではなく、「成長戦略」という風に考えたのであるが、何かインパクトが弱く、しっくりしないので考えていたら、ふっと浮かんだのが“奉仕”という言葉である。     
 「仕」も「事」も「つかえる」という意味があり、「仕えて、事えるのが仕事である」と教わったことがある。つまり、“奉仕”活動こそ仕事の本質だという意味である。その“奉仕”の精神を貢献という言葉に置き換えてみた。
 成長を“奉仕”、すなわち貢献に置き換えてみると、視野がグッと広がったような気がする。つまり、“奉仕”という精神には次のような特徴があると思う。
 一つに、問題意識の視界が広がること。
 全体(=社会)と部分(=個人)という関係性思考で問題をみる意識が生まれる。つまり、 「今、社会が抱えている問題とは何だろうか?」「その問題に対して、私たちIG会計グループはどのよう関り、貢献できるのであろうか?」という問題意識である。
 人口減少、グローバル化、格差社会、世代交代等々の問題・・・、新聞を賑わす日常的な記事から、いろいろな“奉仕”のテーマが浮かび上がってきて、仕事が山ほど溢れてきそうな気がする。
 次に、責任感が強まり、達成意欲が湧くこと。
 人間は、自分との約束に対してはいい加減なところがあるが、他人に対してはそういう訳にはいかない。他己管理という言葉があるように、他人との約束に関しては「ちゃんとやらないと!」いう責任感が強まり、中途半端なことはしない・・・。
 “奉仕”・・・、人様のために尽くそうという気持ちがあって努力をする。結果として自分の成長にも大いに役立っているのである。「仕事が人を育てる」というのも、そんなことなのだろうと思う。
 最近、日経新聞が中小企業の事業承継問題を定期的に話題にしているが、問題意識をもって読んでいるうちに、創造的想像力が高まってきて、やるべきことがたくさん出てきて、嬉しい悲鳴である。
 “奉仕”の心は、経営に必要な創造的想像力を養う大事な土壌だと考える。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2017

 

”考える言葉”シリーズ(H29.11.13)決断力

”考える言葉”シリーズ(H29.11.13)決断力
 
2017年11月13日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-40)
 

決断力

 

 「トップとナンバー2では、器が違う」 そういう言い方をする人がけっこういるが、確かにそういう場面に遭遇することが多い。
 その最たる違いは、“決断力”の大胆さとスピードではないだろうか。トップの決断には、周囲を圧倒する迫力があるような気がする。それは、はやり最高経営責任者としての自覚によっ て培われるものであろう。
 「人生における失敗の最大の原因は“決断力”の欠如にある」という言葉がある。だとすれば、“決断力”はトップ経営者の専売特許とは限らず、誰もが鍛え、身につけるべき能力だといえる。ましてや、変化のスピードがはやく、多様化した今日的な環境においては、なおさらである。
 そこで、トップの“決断力”を支えている要因を検討してみたい。
一つは、決断は理念(人生観や経営観といった価値観)に基づいて行っていること。
京セラの稲盛さんは、第二電電(現KDDI)設立を決断するとき、「動機善なりや、私心なかりしか」と、問い続けたという。
 さらに、「やると決めた以上は、必ずやる」という覚悟を持った決断であること。それが、決  断後の実行のスピード感に現れているである。「やる!」と決めてから「できる条件」を整えているのである。
 そして、「一度下した決断は変えない」という不退転の覚悟を持っていること。途中でやめるから失敗であって、成果が出るまでやり続けることこそ成功の秘訣だという信念をもって決断しているのである。一見、頑固そうにみえるが、そんな人のほうが信頼して付き合えるのではないだろうか。
 “決断力”の反対語に「優柔不断」という言葉がある。関わりのある周囲の人を観察していると、意外と多いのに気づかされる。チャンスを逸する、失敗の最大の原因は「優柔不断」だと言われている。
 なぜ、決断できないのであろうか?当事者意識の欠如(傍観者)、不安回避のための無関心、卑屈な心や自信のなさ、虚栄心、時間がないという幻想、無目的な思考等々が、優柔不断の原因として挙げられる。
 決断力を養うにあたり考えておくべき課題がある。“決断”とは、「決めて断ち切ること」と書くが、決して二者択一的な選択ではない。つまり、二項対立的な判断ではなく、二項共存を模索する統合的な思考である。人生とは選択の連続である。正しい選択ができるかどうかで、その人の人生は決まる。
 統合の価値観を培い、“決断力”に磨きをかけたいと思う。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2017

 

”考える言葉”シリーズ(H29.11. 6)IG合宿

”考える言葉”シリーズ(H29.11. 6)IG合宿
 
2017年11月6日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-39)
 

IG合宿


 例年より1か月はやく、IGグループの次年度・行動計画書を策定する“合宿”(2泊3日)を 行う。
 宿泊施設は、国立諫早青少年自然の家。多良山系の五家原岳(1057.3m)中腹に位置し、有明海、橘湾、大村湾、そして諫早干拓や雲仙岳も望める素晴らしい場所だ。
 “合宿”の目的は次年度の目標設定にある。つまり、組織全体と部門、そして個人へと具体的な目標の落とし込みが主たる課題であり、そのための時間を優先するスケジュールになっている。
 今回は、いきなり、決めたスケジュールを破棄することからスタートした。
 「なぜ、行動計画を立てるのか?」、その原点に立ち返てみる必要を感じたからだ・・・。そして、一人ひとりに人生の目的や中期ビジョンを考えてもらった。また、自分自身を正しく知ってもらおうと自己分析チェック表を使い、自己判断をしてもらった(課題の明確化)。一日目は、その作業だけで終わってしまった・・・。
 しかし、意義ある一日目だったと思う。
 なぜなら、何を考えて生きているのか(欲求・願望とビジョン)、また、その実行の当事者である自分自身を正しく知ることは、行動計画を立てるにあたり、必要不可欠な前提条件だからである。
 人里離れた自然の家で、缶詰め状態で全体合宿を行う効果は計り知れないが、大きく二つの効果を期待している。
 先ずは、徹底して、考え抜く時空を持てること。脱日常性のなかで、現状を振り返ったり、未来をイメージしたりしていると、様々な問題意識が生まれる。計画づくりの第一歩は、ここから始める。
 それから、密度の濃いコミュニケーションが持てること。じっくり語り合うことによって、目的の共有化ができているのかどうか。また、お互いに貢献し合う意欲は十分にあるのかどうか・・・。
 3日間かけても、一年間を戦い抜く十分の準備ができたかというと、そうでもない。だが、考えるための土台はできたので、今年いっぱいかけて、納得のいく行動計画書をつくりあげたいと思う。
 「思考は現実化する」というナポレオン・ヒルの言葉がある。「楽しくて豊かでエキサイティングな一年にしたい」と思う。そのためには、多くの貢献が実る一年にできるように、考えて、考えて、考え抜こう。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2017

 

”考える言葉”シリーズ(H29.10.30)想像力

”考える言葉”シリーズ(H29.10.30)想像力
 
2017年10月30日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-38)
 

想像力


 次年度の方針や目標を思い描くためのIG合宿(2泊3日)が間近になってきた。この時期いつも感じるのが、「光陰矢の如し」である。
 一年365日、一日たりとも無駄にしたくないと思いを込めて、1990年(平成2年)から始めて28年経つ。合宿の醍醐味というか、楽しみは、“想像力”を働かせる時空にあると思っている。
 次年度は、中期5ヵ年計画の4年目になる。完成まであと2年あるのだが、合宿の準備をするにあたって、こんな発想が思い浮かんだ。「来年一年間で、5年分の仕事をしたらどうなるのだろうか?」と。
 過年度において未達成の目標はもちろん、一年前倒しして5年分の目標を来年一年間で済ませることができたら・・・。一年でできることを考え、計画化するのではなく、5年間でやるべきことを一年でやってしまうという強い信念をもって考え抜く合宿にしたらどうなるのだろう。
 そのためには、今までにない発想はもちろん、相当逞しい“想像力”を働かせないと計画書を仕上げることはできないのではないだろうか。しかし、何か、年甲斐もなく、ワクワクドキドキの気分である。
 この発想には、伏線がある。東京の某先生と、日経新聞の次の第一面トップ記事(10月6日付)について話していたときである。
 『大廃業時代の足音・・・中小「後継未定」127万社』
 日経は、最近、中小企業の事業承継問題について警鐘を鳴らし続けている。その時ふと考えたのは、「この社会的問題を解決する最適任者は誰か?」
 未来会計というサービスを通して、中小の経営者と共に未来のあるべき姿を描くお手伝いをしている、われわれ会計人こそ最適任者ではないかと・・・。然も、会計業界は従来型の仕事だけでは、その存在性が薄れていくと言われているのである。
 概算ではあるが、127万社すべてを廃業から救おうとすれば、未来会計サービスを提供できる会計人が8万5千人は必要となる。これをビジネスとして換算すれば、一兆五千億円の市場となる。(Ja‐BIGは、そこを目指している会計人のネットワークである)
 “想像力”とは、ヒラメキを自由に思い描く力で、価値あるものを創造していく思考力だといえよう。
 今の時代において、新たな成長戦略を描くとき、社会的な問題に焦点を当て、自分に何ができるのかという視点から、“想像力”を働かせることが肝要である。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2017

 

”考える言葉”シリーズ(H29.10.23)目標設定

”考える言葉”シリーズ(H29.10.23)目標設定
 
2017年10月23日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-37)
 

目標設定


 『未来会計セミナー』のなかで、必ず紹介するフレーズがある。それは、「企業間の格差は、マネジメント力の差です。そして、その差は“目標設定”の良否で決まる」である。その根拠について、少し踏み込んで考えてみたい。
 なぜ、“目標設定”は健全なマネジメント力を培うのに有効なのだろうか?小生は、次の3つの理由からその有効性を信じている。
 第一の理由は、「選択と集中」である。明確な目標を設定すれば、思考と行動の枠組みができるので、より賢明な選択ができて、なすべきことに集中できる。“目標設定”が明確にできている人の行動にはブレがない。だから、日々のムードに流されることがなくなる。
 第二の理由は、「機会(チャンス)への備え」ができることである。「チャンスの神には前髪しかない」という諺の通りである。多くの人たちが、備えを怠っているがためにチャンスを見逃しているのである。また、目標(思い)にはそれを達成するために必要な環境を引き寄せる力ある。
 そして第三の理由は、「目的地に到達する道筋」を明らかにしてくれる。目標は、目的地に到達するためのプロセス管理に欠くことができないものである。日々の反省や検証の有意性は、“目標設定”が明確になされているからこそ、保持できるのである。
 世の中には、多くの人生本が溢れている。言葉のニュアンスの違いはあるが、共通して触れてある内容に、人生の目的の特定と具体的な“目標設定”の重要性があると思う。なぜなら、「思考は現実化する」(ナポレオン・ヒル)という言葉があるが、まさに「人生は心一つの置き所である」(中村天風)。
 稲森和夫さんの最近の著書『活きる力』の中でも、「人生を決めていくのは、心の中に抱く“思い”」であると・・・。そして、「このことはこの世の真理である」と、自らの経験を踏まえ、確信をもって述べている。
 このように考えると、“目標設定”の良否は、マネジメントの質に影響を与えることはもちろんのこと、一人ひとりの人生そのものに関わる極めて本質的な課題だと捉える必要があるだろう。
 自らの思いを具現化するための唯一の手段が、“目標設定”である。「なぜ、その目標を掲げたのか?」「共感してもらいたい人は誰なのか?」「目標達成の手順は明確であるか?」「期限を決め、日々の行動に落とし込めているのか?」「達成した暁の自分はどうなっているのか?」・・・。思いが、信念と胆識となるまで考え抜こう。
 IGグループの次年度計画を作成する合宿も間近である。“目標設定”の意義について再考してみよう。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2017

 

”考える言葉”シリーズ(H29.10.16)バリ雑感

”考える言葉”シリーズ(H29.10.16)バリ雑感
 
2017年10月16日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-36)
 

バリ雑感


 13年ぶりのバリ(Bali)である。福岡空港からシンガポール経由でバリ島へ・・・。自宅を出たのが午前5時でバリのホテルに着いたのが午後10時過ぎ頃だから、17時間の長旅である。(福岡からの直行便がないのでロスが多い・・・)
 この時期、バリは乾季・・・。気温は高いが湿気がなく、しのぎやすい。そのせいか、多くの外国人観光客も訪れていて、様々な人種の人たちでホテルの敷地内も賑わっていた。
 バリ滞在3日間はオールフリー、各自それぞれの楽しみ方をしたようだ。小生といえば、いつもの通りのゴルフ三昧で芸がない。二十歳前後の若いキャディーが一人ひとりについてくれるので、何かと楽なプレーができて最高!小生の年齢を告げると急に年寄り扱いになって、打ち終わったあと少し急いでカートに戻ろうとすると、「パパさん、ゆっくり!ゆっくり!」と気遣ってくれる。グッド・ショットをすると、「パパさん、ストロング!」と、ホントに驚いてくれる。
 13年前の時と比べて驚いたのは、街中で長蛇の交通渋滞・・・。四輪車両はもちろんであるが、その両サイドを縦横無尽に駆け抜けるバイクの量には驚かされる。それも二人乗りどころか、三人乗り・・・。よく事故らないものだと感心する。「とても怖くて運転できない」というと、「運転のコツはバックミラーを見ないこと。そして車間距離をとらないことだ」という。(やはり、運転は無理だ・・・)
 雑踏の中に若さを感じる。調べてみると、インドネシアの人口は約2.6億人で世界の第4位、平均年齢がナント29歳だという。まさに、日本の高度成長期(1960年代)そのものである。試しに平均寿命も調べてみると、ナント70歳未満・・・。今となると、小生の年齢を聞いた後の、キャディーのリアクションが頷ける。
 さて、日本国内に目を向けると、2025年には6割以上の経営者が70歳を超えると予測されているが、中小127万社で後継者不在の状態にあるという(日経10月6日付)。また、人口減少の問題は、多くの中小企業に働き手不足という深刻な経営課題を投げかけている。
 旅行中にずっと考えていたことに、「仮に日本とインドネシアが一つの市場だとしたら・・・。お互いの国にとって、どんなメリット・デメリットが生じるのであろう」というのがある。国民性や文化・風土の違いはあるとしても、お互いに異次元の成長が空想できて、面白かった。
 今回のバリ旅行には、バリ通の経営者がお二人同伴してくれていたので、地元の情報が得られて、有意義であったと思う。感謝!

 

Ja-BIG(JaBIG)@2017

 

”考える言葉”シリーズ(H29.10. 2)信・疑・進

”考える言葉”シリーズ(H29.10. 2)信・疑・進
 
2017年10月2日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-35)
 

信・疑・進


 9月の三連休(16~18日)のときに読み上げた分厚い本の紹介をしたい。
 それは、『道元』(松原泰道 著)である。難解といわれる道元の教えを分りやすく解説し、語りかけてくれる良書である。この本との購入(出逢い)は、17年ほど前のことである。その当時(松原老師、90歳過ぎてからの作品。2009年に101歳で逝去)、素読のせいだったのだろう、線を引いた跡があるが価値観の形成にまで至っていなかったと、その至らなさを痛感する。
 さて、著書の中に“信・疑・進”という言葉がある。その点を深く考えることができ、腑に落ちたのが、今回の収穫だったといえよう。
 同老師は、“信・疑・進”を“信じて疑う”と述べて、次のような説明を加えてある。
 「本来、自分に仏性が具わっている真理を“信じ”て、なぜ自分にはそれがわからないのかと、自分を“疑う”」のだという。
 禅門では、本覚の仏性を信じる「信」と、なぜ自分にはわからないのかという「疑」と、この疑いを晴らすべく努力精進する「進(精進)」を、修行者が欠かしてはならない三項目に挙げているのだという。
 さて、今回の収穫で最たるものは、“信・疑・進”のうち「疑」の重要性を直感し、再認識できた点であろう。
 小生はどちらかというと、信じやすいタイプである。だから、「いい本に出逢った、いい話を聞かせてもらった」と、すぐに得心してしまう。そのあとが問題だ・・・。「じゃ、普段の自分はそのように思考し、行動しているのだろうか?」「そうでないとすれば、自分はどんな不都合を周囲にもたらしているのだろうか?」という、自分に置き換えての「疑」をやっていないことに気づく。当然、「疑」がないから、「進(精進)」へと進んでいかないのである。ゆえに、単に知識の習得で終わってしまう。
 月末・月初に行うIG定例会議においてもそうだ。現状における仕事の、一つひとつの見直しを行い、「あるべき姿とは何か?」を議論すると、追求すべき理想の姿がカタチになっていく。問題は、「疑」である。現状との差を明確にしないかぎり、自分自身の改善点がみえてこない・・・。だから、「進(精進)」がおろそかになり、元の木阿弥になってしまうことが多々あると思う。
 あらゆることは、“信・疑・進”が一体となって、はじめて成就するのだと思う。
 「あるべき姿と現状との差(=問題)」を明確に捉え、「仮説~実践~検証」の経営サイクルを繰り返し行う『目標管理システム』において、“信・疑・進”は欠くことのできない三項目であると考える。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2017

 

”考える言葉”シリーズ(H29. 9.25)夢や志

”考える言葉”シリーズ(H29. 9.25)夢や志
 
2017年9月25日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-34)
 

 

夢や志
 

 小生の好きな言葉の一つに、『“夢や志”を持つと、自分が思っている以上に、人間は強くなれる』というのがある。
 もうだいぶ前であるが、はじめてこの言葉に出逢った時、「なるほど、“夢や志”にはそんな効用があるのだ・・・」と、得心した気分であった。
 だが、そのうち、「“夢や志”を持っている自分自身は、どれほど強くなれたのだろうか?」、また「“夢や志”を持つと、なぜ人間は強くなれるのか?」等々、考えているうちに段々確信を持てるようになった。
 最近では、小生の『未来会計セミナー』では、必ず未来会計を導入し、実践することの効用の一つとして、この言葉を引用し、語るようにしている。
 なぜ、そうなのかを考えてみよう。
 ある問題に直面したとしよう・・・。“夢や志”を持っていない人は、その問題を解決しようとするとき、どうするだろうか?自分の過去の経験(過去の自分)に相談をするだろう。そして、過去の経験で解決できないとなると、仕方がないとあきらめてしまう人が多い。今は、過去と未来が繋がっていない時代だから、尚更、そうなってしまう傾向にある。
 じゃ、“夢や志”を持っている人はどうするのか?「未来の自分」に相談する。つまり、成長した暁の未来の自分を思い描き、解決の糸口を探ろうとする。または、自分の尊敬できる人を自らの理想像として掲げている人の場合(ほとんどの人がそうである)、その人だったらどうするのだろうかと、その人の頭を借りて考えようとする。だから、自分の限界を超えて、自分の思っている以上の力が湧いてくるのである。
 一度きりしかない人生、その人生をどう生きるのか・・・。人生の目的を改めて問うことが多いこの頃であるが、究極のところ、「自己の完成」に尽きると考える。では、完成すべき自己とは何か?そのあるべき姿は・・・?
 “夢や志”、そのあるべき姿や具体的な目標設定を描き、実現するための計画づくりをお手伝いさせて頂いているが、確かにつくり上げた社長には前向きなエネルギーが溢れているのを実感できる。
 ヘーゲルの言葉に、「人間は価値ある目的を持ったその時から、その人の人生のあらゆる出逢いが価値あるものになってくる」とあるが、まさにその通りである。
 確かに、“夢や志”は、自らをその場の苦難よりも一段上に置くことができるような出逢いを創出してくれる。つまり、ステージの次元が変わっていくのである。
“夢や志”は、「跳躍力UP(=異次元の成長)」にためにも、重要である。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2017

 

”考える言葉”シリーズ(H29. 9.18)NN大会パートⅡ

”考える言葉”シリーズ(H29. 9.18)NN大会パートⅡ
 
2017年9月18日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-33)
 

 

NN大会パートⅡ


 前回に引き続き、NN全国大会(第18回)の話題について紹介したい。
 今回、基調講演の講師をお願いしたのは、ベストセラーとなった『日本でいちばん大切にしたい会社』シリーズの著者である坂本光司教授(法政大)である。
 講演のテーマは、『経営者の心得50ヶ条』である。坂本教授の凄さは、学者であるにも関わらず、徹底した現場主義にある。これまで訪問調査・アドバイスをした中小企業の数は、8000社を超えるという。今でも、年間150社は訪問するというから頭が下がる思いである。
 坂本教授の講演はいつ聴いても歯切れがよく、ブレがない。それは、言動の原点となっている価値観(=思考の枠組み)が素晴らしいからだと思う。
 以前に、同教授から頂戴した『経営者の手帳~働く・生きるモノサシを変える100の言葉』(あさ出版)は、折に触れて読み直しているが、中小企業の経営者にとって深く考えさせられる内容がたくさん詰まっている良書だと思う。
 教授は、経営の使命・目的を次のように定義している。
 「経営とは、会社にかかわるすべての人々の永遠の幸せを実現するための活動のことである」 (業績と成長は、その使命の“結果現象”にすぎない)
 さらに、「経営においては、常に“五人”の幸福を念じ、その実現を図らねばならない」
と述べ、その“五人”の優先順位については下記の通りだ。
 第一は、「社員とその家族」
 第二は、「下請け企業などの社外の社員とその家族」
 第三は、「現在顧客と未来顧客」
 第四は、「地域住民」
 第五は、「株主:出資者」
 利害関係者(ステークホルダー)に対する優先順位のつけ方も、ユニークで教授らしい。(顧客第一主義でも、株主優先でもない)
 経営者の仕事の特徴は、多くの人たちとの依存関係で成り立っているところにあると考える。その中でも、最も身近で影響し合い、依存し合っているのは「社員とその家族」であろう。その「社員と家族」の満足度を優先してこそ、経営の基盤は充実し、盤石なものとなる・・・。
 社長と社員の信頼の絆は、①目的の共有、②貢献意欲、③良好なコミュニケーションによって、つくられる。
 「何のために、働くのか?」 つねに、自らに問い続けたいと思う。

 

Ja-BIG(JaBIG)@2017

 

”考える言葉”シリーズ(H29. 9.11)NN大会

”考える言葉”シリーズ(H29. 9.11)NN大会
 
2017年9月11日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-32)
 

NN大会


 今年も『NN構想の会・第18回全国大会』(9月7~8日)をホテル椿山荘東京で開催することができた。
 2000年(平成12年)に、時代の激動を肌で感じつつ、業界革新の一翼を担いたいという一念でスタート・・・。亀の歩みの如きだが、変革の歴史に貢献しつつ、一歩一歩確実に目的に向かっていると確信している。なぜなら、全国各地から参加してくれる会計人の熱意、多くの支持団体の無私の協力、そして協賛企業の方々の励ましの言葉で、そう感じさせてくれるのである。ホントに、感謝の一言!
 さて、今大会のテーマは『輝く未来をイメージしよう~跳躍力UP!』である。次の3つの考え方を共有したいと思い、掲げてみた。
 ① 「未来は心一つの置き所」
 私達にはすべて、選択の自由がある。輝く未来をイメージし、力強く生きたい。
 ➁ 「跳躍力UP!」
 過去の延長線上ではなく、異次元の成長戦略を描く。つまり次元を変えて考えてみることの大切  

 さ。
 ③ 「迷ったときこそ、先を見よ!」
 小手先の技に溺れず、本質を磨く。未来に大きな影響を及ぶす社会システム上の変化とは何かを 

 捉える。
 大会一日目第一部は、坂本光司氏(法政大教授)を招いての基調講演『経営者の心得50ヶ条』から始まった。「日本で一番大切にしたい会社」とは、どんな会社なのか・・・。持論を熱く語って頂いた。(内容の詳細は、次回に紹介したい)
 続いて第二部、毎回好評のパネルディスカッション。今年も、コーディネーターは澤邉紀生先生(京大教授)。そして、パネリストは、NN支持団体から4人の団体代表に出演して頂き、大いに持論をぶつけ合ってもらった。
 その後に続く、情報交流パーティー(進行:MyKomon)のときに、参加者の人たちから、「基調講演もパネルディスカッションも示唆に富んだ内容が多く、元気が湧いてきた!」等の感想を頂いた。
 パラダイムシフトの時代である。どのように方向付けを行い、自己革新をしていくべきか・・・。自分で考え抜いて、「答え」を生み出すしかない。まさに、「迷ったときこそ先を見よ!」である。
 また、今回初参加の先生から、「来年も、また参加したい!」といって頂いた一言が心に沁みた大会でもあった。これからも、刺激を与え続ける存在でありたい!

 

Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 9. 4)即今

”考える言葉”シリーズ(H29. 9. 4)即今
 
2017年9月4日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-31)
 

即今


 禅に、“即今”という言葉がある。辞書を引くと「ただいま。目下」とあるが、その「今」をどう生きるかを考えてみたい。
 無常の人生、命のはかなさを考えると、「今」という瞬間を大切にしなければと思う。
つまり、“即今”とは、「今という瞬間を大切にし、充実しなければならない」と心に期して生きることを教えてくれる。
 ある本で、「即今(そっこん)、当処(とうしょ)、自己(じこ)」という禅の言葉を紹介してあったのを思い出す。
 道元禅師の悟りに、「他は是れ吾にあらず」、「更に何れの時を待たん」という有名な言葉がある。つまり、「他の人にしてもらったのでは、じぶんのしたことにならない」、「いまやらずに、いつやるのだ」という意味である。
 「いま、ここで、じぶん」として生きるという覚悟みたいなものだ。小生は、この言葉が好きだ。だからこそ、そう生きようと心がけているが、なかなか難しい。
 もうだいぶ前になるが、歳のせいか、夜中に目が覚めて往生した時期がある。いったん目が覚めると、再び寝ようと思っても、目が冴えてきて明け方まで眠れない。睡眠不足では、仕事に差し支えると思い、必死に寝ようと努力すればするほど、目が冴えてきてどうしようもない・・・。
 ある時、「どうせ眠れないのならば、読書しよう!」と思い、机に向かったら効果てきめん、どんどんページが進み、またいろいろなアイデアが出てくる。まさに、“即今”の時を得たような気分だ。
 目が覚めた時こそが、“即今”! 読書にとって最良の時間なのだ。いまや、寝る前に一冊の本を机の上に準備して眠ることが習慣となった。
 いつの間にか、小生の平均睡眠時間は4時間となった。概ね、2時過ぎか3時時ごろまでに目が覚める。かなりのショートスリーパーである。気になって、あるドクターに相談をしたことがあるが、「睡眠には、個人差があるので、それで体調が良ければ、合っているのではないか」と・・・。
 ただ、“即今”と言えでも、体調の良し悪しがある。同じことをしていても、スムーズにいくときと、かなりの努力を強いられる時とがある。そんなときは、どうするのか?最近は、努力しても成果が薄いときは、気分転換をするようにしている。
 「“即今”、当処、自己」は、統合的な概念なので、分けて考えられないと思うが、やってみて最も難しいのは、“即今”ではないだろうか。
目的意識を明確にして、“即今”を習い性として究めたいと願う。

 
Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 8.28)グローバル成長

”考える言葉”シリーズ(H29. 8.28)グローバル成長
 
2017年8月28日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-30)
 

グローバル成長


 昨年購入した書籍の中に、『成長企業の法則』(名和高司 著)という本がある。本のタイトルに関心をもって手に取って見たものの、分厚くて、途中で机の端に積み重ねたままにしておいたものだ。
 改めてチャレンジしてみると、なかなか読み応えがある内容だ。
 本書のテーマは“グローバル成長”である。一定の基準で、21世紀の世界トップ100社を選定し、米英や北欧などの成熟国家においても成長し続けている企業を紹介し、
「成熟国における成長」とは何かを考え、停滞している日本企業に喝を入れたいというのが著者の意図であろう。
 成熟国における“グローバル成長”の要因は何か?その条件を「異次元の成長=LEAP(跳躍)」という表現で概念化しており、「稼ぐ力を強化すること」が重要であると述べている。
 常に指摘していることでもあるが、どんな状況においても成長し続ける企業には、次の3つの特徴がある。
 ① 独自の経営観があること
 ② 付加価値の高い事業領域を確立していること
 ③ 人材育成に熱心であること
 “グローバル成長”も基本的に同じである。ここで言う、「グローバル」とは「市場開拓」のことであり、「成長」とは「事業モデルの構築」を指している。つまり、志を持って、イノベーション&マーケティングをしっかりと展開していくことである。
 「成長か、死か・・・。あらゆる企業は、普通に経営していては失速する。成長を強く意識しないと、企業の継続は難しい」と著者は指摘しているが、全く同感である。現状維持は衰退を意味する時代である。
 さらに、時代環境の変化の中で生じる二律背反性(二者択一の選択)を超える「経営のイノベーション」が求められるという。つまり、統合の価値観(二項共存関係や共創の考え方)がベースにあって、様々な判断ができるかどうかが、一人ひとりの経営者に問われる時代なのだと思う。
 例えば、静的な特性(堅牢性、しぶとさ、ブレない)による「深化」と動的な特性(変容性、身軽さ、融通無碍)による新化という二律背反的な要素の共存が成長のバネになるという。
 「変わるもの」と「変わらないもの」を見極め、統合の価値観で成長を考えていくことが、“グローバル成長”の真髄ではないだろうか。

 
Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 8.21)時熟

”考える言葉”シリーズ(H29. 8.21)時熟
 
2017年8月21日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-29)
 

時熟


 お盆休み(11~16日)に書棚を整理していると、『時間開発のすすめ~独創的24時間のつくり方』(中川昌彦 著)が目に止まった。もう30年も前に購入した本だ。
 懐かしく、ぱらぱらとめくっていると、“時熟”という言葉に赤線が引いてあり、その当時に熟慮した跡がある。著者によると、「時間には命がある。時計時間にはもちろん命などないが、実存的時間にはそれがある」という。
 時計時間とは、時計のように等質的に流れる通俗的時間のことで、実存的時間とは人間の意識に属している根源的時間をいい、それには命がある・・・。自分がいかに生きるかによって、それは伸びもし、縮みもするという。
 時間に命があることを的確に表現した言葉として、“時熟”という言葉を紹介している。
 「時間は未熟な状態から始まって、徐々に成熟する。十分に成熟した状態が“時熟”と呼ばれる。その状態を過ぎると、時間は時代に枯れ、ほろびていく」とある。
 つまり、未熟な状態で成果をあげようとすると失敗する。“時熟”に至れば、熟柿が自然の落ちるよう
に、物事はうまく運ぶ。しかし、その機を逸すると、柿は腐って落ちてしまう・・・。

 このように考えると、「機が熟する」という言葉があるが、“時熟”を読むということはどんな人の人生にとっても極めて重要なテーマであるといえよう。
 新規事業を立ち上げたあと、激しく成長している企業を見ていると、トップの“時熟”を読む目が鋭い。自らが構築したビジネスモデルと時流がマッチングしており、方向性にブレがないのである。
 逆に、失敗を繰り返している企業や人を見ていると、時の熟するのを待てず、独り相撲をとって、焦りから自滅している。または、機を逸してしまい、慌ててやり出すが、手遅れの状態である。
 では、物事が“時熟”しているか否かを読むには、どうすればいいのだろうか?

 先ずは、「備えあれば憂えなし」である。「迷った時こそ先を見よ」という言葉があるが、常に目的意識を持って、明確なビジョンを掲げて、その実現のために何をなすべきかを考え抜く習慣を身につけることであると思う。
 また、企業のトップであるならば、自分の会社をどう伸ばすのかの一点に集中すべきである。つねに成長志向で、未来を考えて、行動をすべきである。このような思考的な習慣によって、“時熟”のタイミングが培われていくのだろう。
 恐らく、無為自然とか無我の境地に達している人は、時の流れに身を任せつつ、“時熟”を得心しているのだと思う。

 
Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 8. 7)目的意識

”考える言葉”シリーズ(H29. 8. 7)目的意識
 
2017年8月7日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-28)
 

目的意識


 先週末(4~5日)は、『NBM(第16期⑥最終講)』と『Ja‐BIG定例会(第3回)』が同時開催された(クロスウェーブ・船橋)。
 「光陰矢の如し」という諺の通り、歳月の流れは、いつもはやいものだ・・・。
 2000年に、「会計人は“社会的インフラ”である!その自覚のもと、会計人の手で“日本の礎”を築こう!」という“目的意識”をもってスタートしたのが『NN構想の会』だ。
 さらに2003年には、単に税務申告を目的とした会計ではなく、「経営者の意思決定に役に立つための会計の体系をつくろう」という趣旨で、NN主催のもとで『新ビジネスモデル研究会(NBM)』をスタートさせた。
 そして2014年には、満を期して、『㈱日本BIGネットワーク(通称:Ja‐BIG)』を全国の会計人有志で設立し、参加事務所のすべてが未来会計の領域で年商一億円の事業化を達成することを目標に掲げ、会計業界の抜本革新を目指し、切磋琢磨しているところである。
 これら一連の活動の根幹にある“目的意識”とは何か?一言でいうと、“業界革新”である。
 バブル崩壊以降、日本の中小企業の約7割近くが赤字だという。先ずは、赤字を黒字化し、ムダをなくすことによって内部留保を高め、環境の変化に適応できる企業体質を創るためにはどうしたらいいか・・・。事業承継の問題、または新たな成長戦略を描くお手伝いをするにはどうしたらいいのか。
 環境の変化に伴い、生じる新たな課題(ニーズ)に応えるためには、自らを変革するしかない。また、変革できなければ、会計人の“社会的インフラ”としての使命・役割としての存在価値がなくなるという、健全な危機意識である。
 「経営者の意思決定をサポートすること」を目的とした会計のことを未来会計と称し、そのドメインの確立を目指してきた。1993年から共同研究をはじめ、IG会計グループでは1995年に「S‐Plan」という中期ヴィジョンを掲げ、戦略的に思考し、行動できる会計事務所に生まれ変わることを決めた。その中心的な課題が「未来会計に軸足を移す!」であった。
 1993年から数えると、25年の月日が流れたことになる。「顧客と共に、未来を語れる会計人になる!」という“目的意識”を持ち、かなり戦略的にも絞り込んだ活動をしてきたつもりでも、あっという間の歳月の流れである。
 “目的意識”を持って日々を送ったとしても、「光陰矢の如し」である。ましてや、“目的意識”を持たないとなれば、「何をか言わんや」である。

 
Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 7.31)先義後利

”考える言葉”シリーズ(H29. 7.31)先義後利
 
2017年7月31日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-27)
 
先義後利

 “先義後利”という四字熟語がある。出典は、『孟子』(梁恵王・上)である。
 「義」とは人として当然あるべき道の意、「利」とは利益のこと。 「道義を優先させ、利益を後回しにする」という意味である。
 大丸百貨店の創業者である下村彦右衛門(1688~1748、江戸時代中期の商人)は、論語を商いの根本精神として、「顧客第一主義に徹すれば、利益は自らついてくる」という考えで、“先義後利”を大丸の店是に定めたという。
 バブル経済が崩壊して、すでに四半世紀が経つが、未だに日本の中小企業はその7割近くが赤字経営に苦しんでいるという。中小企業にとって、目先の利潤さえ追えば、結果が出ていた都合のいい経営環境など、もう二度と期待できないであろう。
 人口減少やグローバル化などの浸透を考慮して、これからの経済環境を洞察したとき、これからの中小企業にとって、大きく、次の四つの経営課題が浮き彫りにされてくるに相違ない。
 ① 人材の確保と育成・定着
 ② リスクに強い財務体質の構築
 ③ グローバル化への対応
 ④ 自己革新へのあくなき挑戦
 しかし、これらの経営課題は小手先のテクニックで乗り越えられるものではない。小生のコンサル経験からも言えるが、赤字企業を一時的に黒字化することは、さほど難しいことではない。しかし、ずっと黒字を出し続ける企業体質となると別問題である。
 やはり、前回の“考える言葉”シリーズでも触れたように、「企業の目的とは何か?」を問うところから始める必要があるし、企業の長期的な業績は、経営者の人間性や生き方の反映である。自らの経営者としての価値観を問い直し、確立させるところから始めなければならないだろう。
 その意味において、“先義後利”の考え方は、他への貢献を旨とする仕事の本質を捉えた考え方である。多くの中小企業が、利益を出せなくて困っている。そんな時こそ、大義のもとに自社の経営資源の再構築をし、経営基盤を固めることから着手すべきではないだろうか・・・。
 バブル期の反省から、顧客第一主義だとか、マーケットインの発想などがさかんに叫ばれているが、孟子が“先義後利”を説いたのは実に紀元前の話である。また、大丸の店是は江戸の中期に定められたという。
 何事も本質を捉え、概念化された言葉は、いつの時代においても力強いものだ。
 
Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 7.24)有意注意

”考える言葉”シリーズ(H29. 7.24)有意注意
 
2017年7月24日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-26)
 
有意注意

 先週末(21~22日)、『IG後継者育成塾(第5期⑥)in福岡』を終えたばかりである。
 今回のメイン講師は、『日本で一番大切にしたい会社』シリーズの著者である坂本光司教授(法政大大学院)である。
 同教授には、毎期一単元をお願いしているが、いつも熱いメッセージを語って頂き、あっという間に3時間が経ってしまう・・・。長年に亘り、自ら現地に足を運び、さまざまな経営者や従業員の生の声を取材されてきた、まさに三現主義に徹した中小企業研究者である。語る言葉に説得力があり、つい聴き入ってしまう。
 塾生(=後継者)に問うように語り続ける。
 「経営の目的とは何か・・・・・?」「経営の目的は、その企業に関わるすべての人々を幸せにすることである」「そのためには、その人々が『自分たちは大切にされている』と実感する経営を行うことだ」と、 自らの信条を語ることから始める。「経営の目的に沿って、正しく考え、正しく経営すれば、成果はあとからついてくるのは当然である」と、言い切る。
 企業の長期的な業績は、経営者の人間性や生き方の反映である。そのような経営者の価値観とは何だろうか・・・?
 「最大のポイントは、利他の心をベースにして自律心を養うことだ」と・・・。坂本先生の経営哲学には、ブレがない。全く、同感である。
 “有意注意”という言葉がある。「意をもって、意を注ぐ・・・。つまり、目的をもって真剣に意識や神経を対象に集中させること」を意味する。恐らく、坂本先生はつねに“有意注意”をもって、自らの仕事や人生を積み上げてこられたのであろう。中小企業経営者にとって大切な言葉一つひとつに対する概念化が実に凄い。
 「人生は心一つの置き所」という言葉を残された中村天風先生は、“有意注意”について次のように述べている。
 “有意注意”(=粘り強い注意)とは、「精神統一」を実現するための手段である。そのためには、次のような方法において“有意注意”力を訓練し、習慣化する必要があるという。
 ① 何事に対しても、興味・関心をもって取り組むこと
 ② 諸事万事、真剣な気分で行うこと
 “有意注意”が習慣化され、完全に精神統一が実現した暁には、一切を一時に我が注意の圏内に取り込むことができるようになり、聖徳太子のような振る舞いができるようになるという。“有意注意”、雑念妄念に苦しむ小生にとって、光明である。
 
Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 7.17)魅力

”考える言葉”シリーズ(H29. 7.17)魅力
 
2017年7月17日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-25)
 
魅力

 ある経営コンサルタントが、「自己満足ではダメ!顧客にとっての“魅力”ある商品やサービスでなければ・・・。そのためには、あなたの会社の商品を買ってくれている顧客に直接聞くことが大事です」と述べていた。
 確かに、その通りだと思う。自分に好意を寄せてくれている異性に、「私の何が“魅力”なの?」と聞くと、意外な答えが返ってくることが多いのではなかろうか。
 “魅力”という言葉を辞書で引くと、「人の心をひきつけて夢中にさせる力」とある。人はもちろん、“魅力”の対象となるものはすべて、その人(対象)の中に人の心をひきつける何かを持っているのである。
 だが、自分自身の“魅力”を自分で正しく認識できている人は、意外と少ないのではないだろうか?なぜなら、“魅力”とは、その人(対象)に対して、相手が感じるものだからであろう。
 お店で買い物をしたりすると、アンケートの記入を頼まれることがある。「なぜ当店を利用されているのですか?その“魅力”をお聞かせください」などは、非常にいい試みだと思う。(その結果をフィードバックできれば、の話であるが・・・)
 IGグループも上半期の合宿を終えたところである。後半戦を戦い抜くためにも、自社あるいは自らの“魅力”(=強み)を再確認してもらうためにも、各自に次の内容でレポートを提出してもらうように指示を出した。
(自分の“魅力”を知るための質問)
 ① 今までに最も高い評価を受けた仕事は何か?
 ② それはこれからも高い評価を受けられそうか?
 ③ なぜ、そう思うのか?
 ④ 評価をさらに高めるために、どのような要素を追加すべきか?
 ⑤ それを習得す方法は?実際に習得するには何が必要か?
 自らの仕事を通して、顧客満足をつくりだしている真の“魅力”とは何か?自分だけに止まらず、自分を支えてくれている組織やネットワークまでに広げて、顧客に喜んでもらえる“魅力”を自覚し、多くの人々に知って頂き、そして“魅せる化”する働きかけも大切なことだ。
 “魅力”を強みとして活かし、選択と集中を行えば、生産性の向上につながり、“魅力”をさらに強化する未来投資も可能になってくるであろう。二極分化が進む時代環境である。自己満足に陥らず、つねに顧客とのコミュニケーションを心がけて、魅力づくりに励みたいと考える。
 
Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 7.10)連携

”考える言葉”シリーズ(H29. 7.10)連携
 
2017年7月10日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-24)
 
連携
 
 かつて、「自前主義を貫く!」いう考え方が流行った時期があったが、最近はあまり耳にしなくなった・・・。
 自社の資源と技術だけで何でもやろうとする考え方だ。自前主義には、その組織や人なりのこだわりがあって、いい面もたくさんあったのだろうと思われるが、環境への適応力(変化のスピード、競争の高度化や多様性など)を考えると、自前で何でも対応する時代は終わったのだろう。
 最近、よく言われるのは“連携”である。小生は、ネットワークと呼び、より幅広い関係性を模索している。
 “連携”とは、同じ目的を持つ者同士が協力し合って行動することである。外部の力も活用して、より効果的に、大きな成果を得ようとする考え方だ。資源のムダも省けるだろうし、大賛成だ。
 IG会計グループの行動指針の一つに、「個人の限界を組織の限界にしない。さらに、組織の限界を業界の限界にしない」というものがある。まさに、‟連携“して衆知を集めることの重要性を唱っているものだ。
 “連携”のいくつかの形態を考えてみよう。
 ① 一つは、同一地域における同業者や他業者との“連携”がある。互いの受注不足やバラツキ、人手不足を補い合うことができて、人材等の資源の効果的な活用ができるメリットが生じる。
 ② 次に、同一規模の同業者が、全国的な“連携”(ネットワーク)を構築し、統一イメージでネットワークのブランド化を図り、圧倒的な競争優位性をつくりだす考え方だ。一社では到底できない知名度を確立できる仕組みだと考える。
 ③ さらに、特殊技術など特別な強みを持った中小企業が、大企業と‟連携“するのも面白い。自社にないブランドや販売網などの強みを持っている大企業と“連携”すれば、全国的な展開が可能となり、事業規模の拡大や収益構造のレベルがあがる。
 いずれも、すでに効果が上がっている事例がたくさんあるので調べてみよう。
“連携”の基本は、対等関係が保たれるかどうかであろう。そのためには、自らの強みをしっかりと認識し、常に磨き続ける努力が必要だ。それから、“連携”の成果は、関係性の良否で決まるといっても過言ではない。お互いがお互いの存在価値を認め合う考え方、価値観を共有できているかどうかである。
 つまり、企業の本質(目的や存在価値)を思考し、なぜ“連携”をするのかなどを確認合い、信頼の絆を構築することが肝要である。
 
Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 7. 3)尊敬心

”考える言葉”シリーズ(H29. 7. 3)尊敬心
 
2017年7月3日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-23)
 
尊敬心

 いつの頃からだろう・・・、結婚式でスピーチを頼まれたときに、触れるようにしている言葉が“尊敬心”である。
 つまり、好いた、惚れたという感情はそう長く続くものではない。それに、好いた、惚れたという感情には、「自分が好きな相手だから、一緒にいたい。だから尽くしたい!」という、どこかエゴ(?)の匂いがする。その意味で、夫婦の絆としては今一つ危なっかしい感じがする。
 単に、好きや嫌いの感情だったら犬や猫でもある。だが、犬や猫に‟尊敬心“があるという話は聞いたことがない・・・。人が他人を尊敬するという行為は、次元が違う心の状態だと思う。
 人はどんなときに‟尊敬心“を持つのだろうか?
 「人は、能力が優れている人を見ると、驚嘆し、称賛もするだろう・・・。だが、その人に‟尊敬心“を抱くのかというと、そうとは限らない」という。
 では、人はどんな人に出逢うと共感・共鳴し、その人のようになりたいと憧れ、‟尊敬心“を抱くのであろうか?私だったら、人としての器が大きい人、人格が崇高な人と出逢ったときである。それは、ものの考え方や価値観のレベルが全然違うという驚嘆であり、その人のようになりたいという‟尊敬心”であろう。
 小さい頃、偉人伝を読んで感動した。今でも自叙伝的な本を読むのは好きだ。何故ならば、その人の生き方を知り、多くのことを学ぶことができるからだ。それは、偉大な人物が描く人生の目的や志の凄さであったり、逆風に立ち向かう勇気が生まれる背景であったり、やり抜く力を支える動機など・・・。
 今改めて思うに、‟尊敬心“は人間の成長にとって極めて大切な要素である。確かに我が人生においても、多くの尊敬できる人との出逢いは、自らの価値観の成長に大きな影響を与えてくれたと実感している。
 面接等でも、「尊敬できる人は誰ですか?」という問いがあるが、これは大切なことである。尊敬心には、次のような効果があると思う。
 ① 謙虚な気持ちでいられる
 ② 人から多くのことを学べる
 ③ 感謝の気持ちを持てる
 ④ 信頼心が生まれる
 ⑤ 人間関係がうまくいく
 立場が高くなればなるほど、‟尊敬心“を失わないようにしたいと考える。
 
Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 6.26)創造性

”考える言葉”シリーズ(H29. 6.26)創造性
 
2017年6月26日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-22)
 
創造性
 
 「21世紀は“創造性”の時代である」と言われて久しい。
 だいぶ以前だが、「中小企業を保護すべき“平均的な弱者”と決めつけるより、多様な可能性と“創造性”を持った事業主体」と捉え、その潜在性に期待するような記事を見た記憶がある・・・。迅速な行動ができる中小企業にとって、環境の激変は“創造性”を発揮できるチャンスだという趣旨で、大いに共感したことを思い出している。
 「日本企業の99.7%は中小企業、その7割が新たな成長戦略を描けず、赤字で苦しんでいる」(国税庁調べ)という話を聞くと、“創造性”を発揮できる環境にあるにも関わらず、「なぜ?」という疑問が残る。
 「改めて問う、“創造性”とは?」 その本質は何だろう?また、なぜ、“創造性”は必要なのか?
 “創造性”について考えていると、次のような言葉が浮かんできた。
 純真無垢な好奇心・探求心・チャレンジ・勇気・ひらめき・空想・イメージ・多面性・関係性・伝播性・・・等々。
 それぞれの仕事の領域において、専門知識や熟練技能や経験等を積んでおく必要はあると思うが、どうもそれだけでは、“創造性”を発揮するには不十分のような気がする。“創造性”に適したマインドや価値観が必要なのではないか・・・。
 ① 目指すところが高く、現状に満足しない人
 ② 失敗を恐れず、打たれ強い人
 ③ 大胆な発想で、勇気ある行動をとる人
 ④ 決して、途中であきらめないという信念の人
 ⑤ 多様性に価値を置き、共感的な関係性をつくれる人
 では、なぜ、“創造性”は必要なのか?やはり、世の中の進化・向上への貢献ではないだろうか。だとすれば、「世の中が根本的に欲していることは何か?」そして、「それを満たすために何をなすべきか?」を、つねに自問自答する必要があるだろう。
 これからの時代では、“創造性”を発揮できない企業は生き残れないという。それでは、どうすればそのような風土が生まれるのか?
 ① 独自な経営観を共有し、目的思考である(システム思考的)
 ② 失敗に寛容で、建設的な意見ができる組織(切磋琢磨)
 ③ 主体的な人材が育まれる風土のある組織
 その前提には、統合的な思想や価値観を共有し、互いに高め合えるような学習組織が必要とされるであろう。

 
Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 6.19)統合

”考える言葉”シリーズ(H29. 6.19)統合
 
2017年6月19日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-21)
 
統合
 
 先週末(6月16~17日)、『NBM16期⑤~組織体制モデル』(「NN構想の会」主催)の研修が無事に終了した。
 全国の有望な若手会計人が集う研究会であり、毎回、積極的な意見交換が飛び交う、素晴らしい出逢いの場である。2003年からスタートし、これまでに1000名近くの卒業生を輩出しており、いつも楽しみにしている勉強会の一つである。
 今回のテーマは、組織論。NBMが提唱する『循環モデル』(=経営者の意思決定をサポートするための会計の体系)を事業として展開していくために必要な組織体制をどう構築するか・・・。
 Chandlerの「組織は戦略に従う」(“Strategy and Structure”1962)という著名な言葉があるが、戦略のパラダイムシフトが起きている21世紀の経営環境において、
新たな戦略の決定と同時に、組織体制をどのように再構築していくのかは、重要な経営課題の一つとなる
 時代のパラダイムが激変する21世紀の社会・経済環境において、業界再編は重要な経営課題となっている。今まで多くの中小企業は、「一国一城の主」として自社の利益と成長を考えて、経営すれば良かった。再編で統廃合が進むと、そういう訳には行かなくなるだろう。
 M&Aなどで、風土や文化の違う組織が一つになる。どのように“統合”し、組織体制を整えていくのか。それだけではない、再編が進む業界全体をどのようにリードし、業界全体の輝く未来を形成していくのか・・・。
 多様化した時代環境の中、上に立つ人ほどまたは業界をリードする企業ほど、多様化した価値を“統合”できるようなモノの考え方、すなわち価値観(=思考の物差し)が非常に重要となるであろう。
 人間の思考には、分離的思考と“統合”的思考があるという。分離とは、他人と自分を分ける考え方で、「相手と自分とは違う」という二項対立的な考えに陥り、良好な関係性をつくれなくなる。
 一方、“統合”とは、自他非分離の考え方で、「相手と自分は一つである」という二項共存的な考えができるので、共感・共鳴的に相手を受入れ、良好な関係性を構築することができて、生産的な場が生まれる。
組織とは、元来、協働行為の体系である。業界再編が進む中、M&Aなどで組織の統廃合が生じる。
 そんな状況下、組織の盛衰を決めるキーワードは、“統合”という概念であろう!
 
Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 6.12)熟練

”考える言葉”シリーズ(H29. 6.12)熟練
 
2017年6月12日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-20)
 
熟練

 商品の一般化(大衆化)が進み、他との差別化ができなくなる状態をコモディティ化という。情報化やグローバル化がさらに深化していく中で、その傾向はいっそう強くなるであろう。
 長く続くと、低価格競争に陥って利益の確保が難しく、消耗戦の上共倒れとなる・・・。対策として、商品の差別化(ブランディングなど)が叫ばれているが、そう現実は甘くない。それは知的サービスの専門家においても同様で、専門知識の一般教養化が進み、より高度に専門特化しないと生き残りが難しい時代である。
 最近、“熟練”したマインドが求められているという。どんなに、たくさんの知識を習得したとしても、それ自体が価値にはならない時代なのである。“熟練”とは、それらの知識の活かし方を身につけていることをいう。つまり、仕事の目的をしっかりと捉え、その目的遂行のために必要な知識を関連付け、体系化できる思考法である。
 “熟練”したマインドを育むためには、次の4つの段階が重要となる。
 第一に、その仕事の目的をつねに問い、本当に重要な課題を見分けること。
 第二に、課題に対する研究をつねに怠らず、やり続けること。
 第三に、手段は無限、多岐にわたる方法を試してみること。
 第四に、学後の実践を旨とすること。
 孫正義氏が、次のようなことを述べている。
 「日常業務を社員ができる範囲でこなしているだけの時は単なる『作業』でしかない。全く異なる環境に飛び込み、もう一段の飛躍のために絶対に成功させねばならない使命を背負った時に、初めて人は大脳が活性化し始める。組織も同じだ」
 “熟練”したマインドを高め続けるために最も重要なことは、チャレンジである。パラダイムシフトが起きている今日的な環境においては、一度身につけた“熟練”がずっと安泰であり続けるなんてことはあり得ない。また、そういう職業などない。
 今盛んに、「生涯学習」の重要性が叫ばれている。重要な仕事に就き、地位が高くなればなるほど、広い意味での教育を受け続ける重要性が増してくるといえよう。大切なことは、強要されるのではなく、主体性をもって“熟練”を自覚し、やり続けるマインドである。
 悟りを究めた伝教大師最澄が自らを大愚といったように、“熟練”したマインドを備えた人ほど、生涯にわたる学習の必要性を自覚し、学ぶことに情熱を傾けている。学んでは実践し、さらに実践から学ぶ。
 “熟練”に過ぎるということはないと考える。

 
Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 6. 5)睡眠

”考える言葉”シリーズ(H29. 6. 5)睡眠
 
2017年6月5日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-19)
 
 睡眠
 
 若い頃によく経験した、マージャンなどもそうであったが、徹夜したあとの爆睡(もう何日も寝ていたような気分になる・・・)、そんな深い眠りに陥ってしまうような“睡眠”を、もう何十年も経験していない。
 歳のせいもあるだろうが、小生は極めて短眠である。概ね3~4時間ぐらいで、目が覚めてしまうのである。それが習慣になってしまったようで、何時に寝てもその時間が過ぎると目が覚めてしまうのである。困ったことに、夜早く寝ようものなら、その日のうちに目が覚めてしまうことだってある・・・。
 家にいるときなど、夜の10時から11時ごろには床に就くので、夜中の2時過ぎから3時ごろには目が覚めてしまう。少なくとも明け方までは寝ようと努力をしたが寝付けず、悶々としていたが、ある時期から目が覚めたら「起きる!」と決めたら、意外と調子が良くて、本が読めるのである。
 今では習慣となって、“睡眠”時間が平均4時間である。読書もはかどり、体調も悪くはないのだが、お陰で夜の付き合いが苦手になってしまった・・・。アルコールが入るとてきめんで、睡魔に勝てないのだ。
 最近もの忘れが激しい(歳のせいもあるのだろうが・・・)ので、“睡眠”不足のせいではないかと気になり、“睡眠”に関する本を読み漁ると、けっこういろんな研究がなされているようだ。それによると、日本は不眠に悩む人が多く、「不眠大国」だという。
 最近は、“睡眠”のメカニズムに関する科学的な研究が進んでいるそうだ。また、不眠による国民の健康への弊害を心配してか、厚労省も「健康づくりのための睡眠指針~睡眠12箇条~」をまとめて、公表している。関心のある人は、のぞいて欲しい。
 現代人の5人に1人は“睡眠”に関する悩みを抱えているそうで、“睡眠”不足から生じる作業効率の低下や事故などによる経済的損失は、年間で約3・5兆円にのぼるという試算もされているそうだ。日中のパフォーマンスが“睡眠”の質で決まるということであれば、私たちは自らの睡眠法について、もっと真剣に考える必要があると思う。
 ショートスリーパーという言葉があるが、ナポレオンのように短い睡眠でも健康を保ち、偉業を成し遂げた人もいるようだが例外だそうで、なろうと思ってなれるものではないという。確かに、睡眠不足は堪えるし、知らず知らずにロス・タイムをつくり出しているような気がする。「もっと、起きている時間のパフォーマンスを高めよう!」という戦略的な視点から、自らに合った“睡眠”方法を一度真剣に考えるのは、人生を豊かにするためにも大切だと思う。
 そのとき、朝型のリズムを習慣化する考え方は絶対にお勧めしたい!
 
Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 5. 29)観想

”考える言葉”シリーズ(H29. 5. 29)観想
 
2017年5月29日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-18)
 
観想

 前回の『IG後継者育成塾』(第5期⑤)で、「仕事の価値化」について研修をし、討議してもらっていたとき、ふっと思い浮かんだのが“観想”という言葉である。その語源は、ギリシャ語のテオーリア(theōria)起因する概念だという。
 “観想”とは、表面的な理解を突き抜けて、より深い意味を探り、物事の本質を洞察することである。アリストテレスは、理性(=考える力)こそが人間の本質であるから、観想的な生活を送ることこそが最大の幸福であるとした。
 情報化社会に生きている現代人は、何か分からない事が出てきてもインターネットで調べれば、すぐに分かる。そう、深く考えることをしなくても、いっぱしの議論もできるし、すっかり知り尽くしているかのごとく思い込んでしまう傾向がある。
 情報過多の気忙しい環境で生きていると、浅く広くの知識の詰め込みが習慣化され、薄っぺらな思考しかできなくなり、目の前で起きている現象的な事実に対応することばかりに気が奪われて、その奥にある本質を見失ってしまう危険性をつねに潜んである。まさに、モグラ叩きの状態である。
 今の経営者にとって、“観想”の習慣を持つことは極めて重要な事だと考える。なぜなら、変化に翻弄されず、その奥にある真実を洞察するには、自らの頭で深く考え抜くしか方法がないからである。
 “観想”とは、一つの特定された問題に焦点を当てて、それを深く考え抜くことである。心をそこへ集中する必要がある。例えば、今回のテーマである「仕事の価値化」について次のように自問自答し、考えを集中してみよう。
 ① これはどういう意味なのだろうか?
 ② その提案の意味していること、目的とは何だろうか?
 ③ 自分にとって、どんな意味があるのだろうか?
 ④ この考えを経営に活かせるだろうか?
 ⑤ 我が社の幹部や社員に問うたら、どう答えるだろうか?
 どうだろう?どれぐらいの時間を、そのテーマに集中できただろうか・・・。また、どのような考えが浮かび、整理できたであろうか。思ったほど、集中力が持続しないことに驚かされる人もいるだろう。
 以前に、ある先生が言っていた事を思い出す。『心とは、「ころころ」するから「こころ」って、言うのだ・・・』と。あらゆる雑念を取り除き、一点に心を集中させるためには、はやり、それなりの訓練が必要だ。
 そのためにも、“観想”の習慣を身につけるように努力をしたいと考える。
 
Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 5. 22)改めて、問う

”考える言葉”シリーズ(H29. 5. 22)改めて、問う
 
2017年5月22日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-17)
 
改めて、問う

 先週末、『IG後継者育成塾(第5期⑤)』を終えたばかりである。お陰様で、2008年9月に第1期をスタートしてから9年目に入る。今回もそうであったが、卒業生がときどき顔を出してくれるのが有難い・・・。
 今回のテーマは、「仕事を価値化する~仕事の報酬は仕事!」である。「仕事の価値化」とは、何を意味するのだろうか?“改めて、問う”と、いろいろな答えが出てきそうで面白い。グループ討議も、様々な意見が飛び交い、弾んでいたようだ。
 「仕事の価値化」を考えるとき、「自分は今、何のために働いているのか?」という仕事の目的やその仕事を選んだ自らの動機を問うことから始める必要があるだろう。“改めて、問う”と、それこそ十人十色だ。
 「生活のため。趣味や生きがいは他にある」「能力を高め、スキルアップしたい」「楽しいから、好きだから」「報酬をガンガン稼ぎたい」「自己実現したい(夢や志)」「社会貢献したい」等など・・・。
 このように仕事に対する目的や動機を“改めて、問う”と、ものの考え方(価値観)に次元の違いを感じることができる。「生活のため」というのと、「自己実現あるいは社会貢献ため」というでは、明らかに次元の違いがあると思う。
 実は、「仕事の価値化」とは、その目的や動機の次元を高次化することにあると考える。つまり、マズローの欲求5段階説でいうところの、欠乏欲求(生理・安全・帰属・自尊)から成長欲求(自己実現・自己超越)へと次元を高めていくことから始めるべきではないだろうか。
 仕事の本質は、奉仕である。仕事の「仕」も「事」も「つかえる」という意味だ。世のため人のために貢献できてこそ、仕事の価値は高まるものだ。まさに、仕事の報酬は仕事なのだ。
 仕事は必ず場を形成する・・・。場とは社会システムを構成する部分であるが、様々な出逢いがあり、関係性を構築して、システム化していく。そのような状況下で、私たちは支えられ、生かされている。つまり、職場とは働く者にとって協働の場であると同時に、成長機会を提供してくれる場であり、自己実現のステージである。
 企業は、社会への貢献性を高めることにより、存在価値が認められ、より大きな場へと成長していく。その場に、優秀な人材が集い、切磋琢磨しあい、互いに成長する機会を共有しているのである。
 このように考えると、仕事の価値化とは社会システムの抱えている問題(ニーズ)に応えることによって、社会の進化に貢献することではないだろうか・・・。
 
Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 5. 15)生涯未婚率

”考える言葉”シリーズ(H29. 5. 15)生涯未婚率
 
2017年5月15日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-16)
 
生涯未婚率

 “生涯未婚率”という言葉がある。日本政府が人口の統計において用いている用語であり、50歳になった時点で一度も結婚をしたことがない人間の割合を意味する言葉だそうだ。
 従来、日本における“生涯未婚率”は極めて少ない数字だったようで、1070年代迄は安定して2%程度、2000年頃でも10%未満という数字だったようだ。その後、年々上昇傾向にあり、2010年には男性の生涯未婚率は20%を超える迄になっているという。
 最近の国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、50歳までに一度も結婚したことがない人が2015年に男性で4人に1人、女性で7人に1人いたことが分かったという。こうした人の割合を示す“生涯未婚率”は、10年前の前回調査から男女とも3ポイント以上増えて過去最高を更新。
 “生涯未婚率”高まった要因が、いくつか指摘されている。
 ① 一つに、女性の社会進出が挙げられる。
 1986年4月から施行された「男女雇用機会均等法」が、女性の社会進出に拍車をかけた。結婚せず、独立したライフスタイルを選ぶ人が増えた。その結果、結婚という形でのパートナーを持つ必要がないという考え方が徐々に広まったという。できる女性ほど、相手を選ぶ条件が高くなり、なかなか良い相手がなく、そのうち結婚の適齢期を逃してしまう・・・。
 ② 次に、収入格差の増大が挙げられる。
 1990年バブル崩壊以降、フリーターなど非正規雇用者の増加に伴い、収入が不安定で将来設計が立てられないという。経済的な余裕がないことが原因だという。
 ③ さらに、独身主義者が増加していることも理由として挙げられる。
 「自分の稼いだお金が自分の好きことに使いたい」「家族をもつことに価値を見出せない」という。
 「国(家庭も個人も同じ)というものは、平らな底をもつ皿を、政治、経済、宗教という3本の柱で支えているようなものだ。柱の一本でも長かったり、短かったりすれば、水はこぼれてしまう。周りが見えず、経済が長ければ日本、宗教が長ければイラクのようになる・・・」(「大愚のすすめ」山田恵諦 著)。
 3本柱のバランスがとれていると、皿の中の人たちは穏やかに過ごせるという。日本の少子高齢化、人口減少の問題は、社会的システムとして深刻な課題である。
「なんのために?」とか「なぜ?」という、物事の本質を自らに問うことを行い、自己革新をしていくことが、全体(国)も部分(企業や家庭、個人)も求められている。
 
Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 5. 8)大愚

”考える言葉”シリーズ(H29. 5. 8)大愚
 
2017年5月8日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-15)
 
大愚

 最近、妙な習慣がついたようだ・・・。書棚を眺めていると、不思議と目に留まる本が出てきて、手に取り、読み始めている。最初は、パラパラとめくりながら、「こんな本があったな・・・」と思いつつ、流し読みをしているのだが、いつの間にか、はまっている。
 連休中に、はまってしまったのが『大愚のすすめ』(山田恵諦 著)だ。熟読しているうちに、いつ頃購入した本だったかが、気になって調べてみると、1991年7月30日初版発行とあるから、25年ほど前のことである。
 時代は20世紀の終盤あたりで、世の中が日本のバブルに気づき始めた頃だろう。小賢しく知識を詰め込み、経済に偏重し過ぎた日本の将来を憂えている・・・。「世の中の誰も彼もが、少しでも利口になろうとあくせくしている。利口でなきゃ損をするから、勉強するのだと、どうにもせせこましい」と。
 「手段にすぎないものを目的化し、真の目的を見失っている日本・・・。経済的に豊かになった日本は、豊かさの中にあぐらをかいているのではなく、助け合う心・分け合う性格をつくり、恩を返して、世界のための日本となるべきだ」と説いてある。
 そのために必要なことは、“大愚”になることだという。元は、伝教大師最澄の次の言葉からだという。
 「色々と学び、励んでみたけれど、自分は知恵も才能もない最低の人間だ。ならば、これまでしてきたことは全て流し去って、生まれたままの自分になってみよう。愚の中の極愚に徹してみよう」
 賢くなろう、利口になろうと、あくせくするのではなく、愚になること。力を抜いて、とことん愚かなじぶんというものを見つめてみる。一から出直す決意である。「愚の中の極愚」、つまり“大愚”とは、自分をまず最低の位置に置いてみることだという。
 そうすると、そこから眺める世界というものは、上から見るのとはえらい違いがあることに気づかされる。山川草木(=自然)のすべてが先生となり、真実というものを教えてくれるのだという。
 その真実とは何か?自分以外のすべての環境に支えられている自分がいることに気づかされることだと思う。つまり、「自分は生かされている!」という真実である。最近だが、そのことが腑に落ちてきている自分に気づかされる。
 以前よりずっと、家族をはじめ、身近な人たちに、自ずと感謝の念を持てるようになっている。すると、不思議と肩の力が抜けて、素直で穏やかな自分になれる。どんな些細なことにでも面倒くさがらず、自然と体が動くのである。
 恐らく、仕事をご縁にいい出逢いをいっぱいさせてもらっているのだと思う。感謝!
    
Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 5. 1)人の力

”考える言葉”シリーズ(H29. 5. 1)人の力
 
2017年5月1日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-14)
 
人の力

 最近購入し、一気に読み上げてしまった本の中に、『孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきたすごいPDCA』(三木雄信 著、ダイヤモンド社)というものがある。今年の2月に初版、すでに第5刷発行となっているので、かなりの売れ筋なのだろう・・・。
 ソフトバンクは、創業からわずか30数年で8兆円企業へと成長した。カリスマ経営者・孫正義が率いる組織だからこそ、なし得た成果だと思うだろうが、ソフトバンク躍進の最大の秘密は、「高速PDCA」思考の徹底実践にこそあるとし、その考え方を分りやすくまとめた良書である。
 ソフトバンク流「高速PDCA」の特徴は、スピードとタイミングの重視であろう。それを、「ソフトバンク3原則」と呼んで、次のように紹介している。
 ① 思いついた計画は、可能な限りすべて同時に実行する
 ② 1日ごとの目標を決め、結果を毎日チェックして改善する
 ③ 目標も結果も、数字で管理する
 「PDCA」という経営サイクルの仕組は、誰もが良く知っている経営手法である。しかし、その手法で結果を出している組織や個人は、はやり、一味も二味も違う。自分流というか、考え抜いて、実行し、自らの哲学にしている。一読の価値あり・・・。
 さて、今日のテーマである“人の力”について、である。この本の中で、「“人の力”の借方」として、孫正義の凄さを紹介している(第6章)。
 なぜ“人の力”を借りるのか?孫さんの答えは明確、「自分一人できることなど、たかが知れている」。“人の手”を借りれば、一番手っ取り早く成功できる、つまり結果を出せる!という。「やる!」と決めて動き出して、“人の力”を借りる。とに角、結果を出すことに専念している。
 また、孫さんは、人を使うのが実に上手いという。秘訣の一つは、素直さ!「相手の肩書きやキャリア、年齢や経験を問わず、自分にとって有益だと思う情報やノウハウを持っている人のアドバイス」を、素直に傾聴するという。
 さらに加えると、熱意!孫さんは若い頃から、知りたいことがあれば自分から情報や知恵を取りに行っていたという。連絡を取って、相談に行けば、相手は「この人は本気だな」と、その熱意を感じて、懇切丁寧に教えてくれるし、力を貸してあげたくなるものだ。
 もう一つ加えるとすれば、孫さんのビジョン・志の確かさだろう。そして、「やる!」ことへの信念・・・。
 「素直さ、熱意、ビジョンの確かさ」 改めて自問自答したいと思う。
     
Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 4. 24)人材育成

”考える言葉”シリーズ(H29. 4. 24)人材育成
 
2017年4月24日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-13)
 
人材育成

 4月に入り、新入社員が入社し、フレッシュ感が漂う職場も多いと思う。
 さて、成長し続けている企業には、次の3つの特徴があるといわれている。
 ① 独自の経営観を持っている
 ② 付加価値の高い事業領域を確立している
 ③ “人材育成”に熱心である
 独自の経営観とは、「なぜ、この事業をしているのか?」という問いかけに明確な答えを持っているということである。つまり、事業の目的が明確であること・・・。また、付加価値の高い事業領域の確立とは、「あなたの会社でないと困る」といってくれるロイヤリティの高い顧客に恵まれているということである。
 ①と➁の重要性を理解し、実行して、企業風土をつくり出しているのが人材である。ゆえに、“人材育成”に熱心な組織は成長し続けるのである。
 ピーター・F・ドラッカーが残した有名な言葉の一つに、「従業員はコストではなく、経営資源である」というのがある。全く、同感である。
 また、経営者には、従業員をコストでなく、経営資源として価値ある人材に育てる責任があると思う。人口減少という社会問題のなかで、人材不足が慢性化している今日では一層その重要性を感じる。
 “人材育成”、そのためには、先ず人材ビジョンを明確にしておく必要がある。IGグループでは、「人材とは、主体的かつ生産的な目標を設定できる人をいう」と定義している。
 そのような人材が育つ環境を整えること、これがトップの仕事である。そのために、次の3つのことを心掛けている。
 ① 価値観(経営理念)を共有し、つねに確認できる機会をつくる
 ② 「仮説~実践~検証」という経営サイクルを確立する
 ③ 「目標管理システム」を構築し、その運用のために時間を確保する
 また、働く社員としての心得は、個人と組織人としての二面性を、どう統合できるかであろう。「仕事の報酬は仕事である」という言葉がある。この言葉の意味をしっかりと噛み締めることができたら、すべてが解決できる。
 人材の成長とは、より生産的になることである。そして、生産性の本質とは良好な関係性で仕事ができている状態をいう。
 このように考えると、人材とはスキルだけでなく、同時にマインドを磨き上げていくことが大切であると考える。
    
Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 4. 10)新陳代謝

”考える言葉”シリーズ(H29. 4. 10)新陳代謝
 
2017年4月10日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-12)
 
新陳代謝

 “新陳代謝”は、生命力の源である。
 ご存知の通り、人のからだは約60兆個の細胞からできており、それらがつねに細胞分裂を繰り返しながら、“新陳代謝をしているのである。
 そして、老化とは、生命力の源である“新陳代謝”の機能低下がもたらす現象である。また一方で、「病は気から」という言葉があるように、人間の心の持ち方が老化現象に大きな影響を与えているのだという。
 ある本を読んでの感想であるが、細胞分裂の限界に関しては、不老不死の妙薬が発明されない限り如何ともし難いが、心の持ち方から生じる老化現象に関しては心掛け次第で何とでもなる・・・。また、これは自らの体験からも自信をもって、そう言える。
 では、精神的に若さを保つ秘訣は何か・・・?一言でいうと、生きる目的である。自分の人生にとって価値ある目的を見出し、描くことができたら、自分でも驚くほどにエネルギーが湧き出てくるのを実感できる。つねに新しいことにチャレンジしようという気持ちが湧いてくるのである。それが、“新陳代謝”を促進させるのであろう。
 からだが自然に動くというか、億劫とか面倒という気持ちが不思議とない・・・。当然ながら、自分がやりたいことをやっているので、ストレスが生じるはずもないのである。ただ、働きすぎて、からだに負担が生じることは気をつけなければならないとは思うが・・・。
 企業経営においても、同じことが言える。組織の“新陳代謝”が行われなくなったときが、衰退の第一歩である。経営でいう“新陳代謝”とは、イノベーション(自己革新)である。
 成長し続けるためには、次の「5つの質問」(ドラッカー)をつねに自らに問い続ける必要がある。
① われわれのミッションはなにか?(存在の意義)
② われわれの顧客は誰か?(貢献の対象)
③ 顧客にとっての価値は何なにか?(顧客のニーズ・期待)
④ われわれにとっての成果はなにか?(価値の創造)
⑤ われわれの計画はなにか(目標設定)
 以上の質問をすることによって、「あるべき姿」が明確になり、「現状との差」が明確になる。つまり、なすべき課題が明確になるので、つねに新しいことへチャレンジする心を持ち続けることができる。
 “新陳代謝”は、生命力(=企業存続・発展)の源である。

   
 Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 4. 3)時間

”考える言葉”シリーズ(H29. 4. 3)時間
 
2017年4月3日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-11)
 
時間

 「光陰矢の如し」という格言は、小さい頃からの教訓である。何度となく耳にし、その都度頷いては納得し、心を引き締めていたような気がする。
 だが、その経験を活かし、その後の日々において、充実した“時間”の使い方を常にやり続けてきたかというと、自信がない。「喉元過ぎれば熱さを忘れる」って、ことだろう。“時間”の浪費癖ってやつは、いったん身についてしまうと始末に負えない、厄介なものである・・・。
 しかし、この格言の価値を真に理解し、人生の早い時期に、自分自身の信念とすることができたら、充実した人生が約束されるに相違ない。
 「人生とは、“時間”との戦いである」という言葉がある。“時間”は、その人の向き合い方によって、友にも敵にもなる。“時間”を良き協力者として頼るにはどうしたらいいのか?
 小生の場合、“時間”との向き合い方について改めて体系的に学ばせてもらったのは、P・F・ドラッカーの「自己管理による目標管理」からである。この考え方は、「IG式目標管理システム」として構築し、自らの習い性となるよう、日々やり続けることを義務付けている。
 成果をあげる人たちは、「“時間”が最大の制約であり、最も希少な資源であること」を知っている。その“時間”を良き友とするためには何をなすべきか、先ずは「汝の時間を知れ!」という。
 “時間”がどのように使われているのか?時間をマネジメントすることの基本は、「“時間”を記録し、整理し、まとめる」という三段階のプロセスであり、極めてシンプルな考え方である。
 ① “時間”を記録し、“時間”の使い方を診断する。(記録と分類)
 ② 仕事を整理する。(廃棄、任せる)
 ③ 空いた“時間”をまとめる(時間のマトリックス、優先順位)
 以上のように、“時間”をマネジメントすることは、仕事の成果にとって極めて重要である。さらに加えて重要なことは、「人の“時間”を無駄にしていないか?」を、つねに心がけておく必要がある。
 IGグループも次世代へ繋ぐ時期にきている。改めて、“時間”との戦いが気になるところである。
 まさに、「光陰矢の如し」である。月日がたつのはあっという間である。だからこそ、時間を大事にしたいと思う。

   
 Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 3. 27)M&A国際会議

”考える言葉”シリーズ(H29. 3. 27)M&A国際会議
 
2017年3月27日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-10)
 
M&A国際会議
 
 この時期の恒例で、楽しみの一つである“M&A国際会議”(日本M&A協会主催)へ今年も参加(3月18~25日)。
 この催しは、1994年の上海を皮切りに、世界の経済的主要都市を舞台として毎年行われており、今年が第23回目の開催になるという。開催の趣旨は、日本M&A協会の理事会員となっている職業会計人一人ひとりにグローバルな視点やセンスを養ってもらい、日々の仕事に役立ててもらうことにある。
 さて、今年の舞台は「サンフランシスコ&シリコンバレー!」 観光としてのイメージというよりは、事業家として一度は訪れてみたい地域だったのでホント嬉しい。参加者の数は、430名を超えて、過去最高だったそうだ。(ホントにご苦労様!)
 さて、シリコンバレーといえば、この半世紀における「時代の進化」に最も貢献をしてきた地域であり、イノベーションの聖地である。サンフランシスコから車で一時間ほど南に位置するサンタクララ・パロアルト・サンノゼ地区の通称。スタンフォード大学があり、Apple、Intel、Google、Twitter、FacebookなどIT企業の本社が多数立ち並ぶ地域である。
 一日目のパネルディスカッションでは、シリコンバレーで活躍する日本人起業家たちの話を聞くことができた。
 シリコンバレーの何が凄いのか・・・?
 「自分たちが世界を変えられると信じている」「絶妙な目標設定能力がある」「非常識に寛大である」「トップが決めたことをやり抜く力」「失敗を恐れない文化」「リスクに対する考え方」「世の中の課題と向き合う」「技術とビジネスをつなげる仕組み」「人とのつながりが根っこにある、人脈の重要性」「スピード感を大事にする」「天気が良い」「テーマは変わり続けること」「ハックする」等々のキーワードが飛び出してきた。
 面白いと思ったのは、一旦17時で仕事を切り上げて、家庭サービスの時間を持つ。急ぐ仕事があれば21時以降に戻ってきて、また仕事をするという。家と職場が隣接していると、そんな時間の切り分けができる。再考すべき妙案である。
 その日の総括をされた千本倖生先生の挨拶。「自分もシリコンバレーとは縁が深いが、日本企業はシリコンバレーに負けない力を十分に持っている!戦える!」 また、シリコンバレーで起業しているパネリストの人たちに一言アドバイス、「やっていることが小さ過ぎる!もっと世界に通用するようなスケールを目指せ」と、さすが一時代をつくった人の迫力だ。
 イノベーションの聖地!その空気を吸ったので英気を十分に養えた気分である。
   
 Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 3. 13)ハワイ雑感

”考える言葉”シリーズ(H29. 3. 13)ハワイ雑感
 
2017年3月13日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-09)
 
ハワイ雑感

 ハワイへ向かう機中での瞑想・・・。
 「あなたは立ち止まってバラのかおりを嗅いだのはいつのことだろうか。長い間、足を止めて、日没という魔法を見たのはいつのことだろうか。あなたは日ごろ、まわりの世界の素晴らしさをどれだけ気づいているだろうか」という本の一節に出逢い、ハッとさせられた。
 考えるに、バラが咲いている庭先や日没の鮮やかな夕日を目にしているにもかかわらず、足を止めることを久しくしていない自分に気づかされる・・・。幸い、自然豊かなハワイ島で3日間を過ごす。ゴルフ三昧を決め込んでいたが、ゆったりとした気分で、自然を満喫しながらプレーを楽しもうと心に決めた。
 朝一のプレー、幸いなことに天気上々・・・。空気が澄んでいて、遠くにマウナ・ケア(4,205m)やマウナ・ロア(4,169m)の頂上を拝むことができて、ラッキー!普段だったら、「おォ、見えている!」で終わるのであるが、今回は違う・・・。暫し、立ち止まり、祈りを込めて見入った。
 朝日が橙色に空を染める風景、コースの途中で見られる白い花の群生、芝の上をちょこちょこと跳ねている小鳥たち、ゆったりと歩いているヤギたち、海岸際のコースに打ち寄せてくる白い波、また波・・・。
 滅多に行かないビーチにまで足を延ばし、孫たちと砂遊び。波打ち際に防波堤をつくり、お城をつくるが、すぐに波にさらわれてしまう。何度も何度も夢中になって作り直す無邪気さ・・・。残念ながら、期待していた日没の魔法は、途中で雲に隠れてしまったが、夕日が染める一直線の海の色も素晴らしい。
 何度も来ているハワイ島だが、本の一節との出逢いのお陰で、違った意味でのリフレッシュを楽しむことができた。
 その後、オワフ島(ホノルル空港)へ飛び、ゴルフ場へ直行。終了後、ワイキキへ戻るのに1時間ほどのドライブだが、途中の山の中腹には住宅地が密集しており、高層マンションもけっこう立ち並んでいる。年々、ワイキキ郊外へと住宅地事情は広がっているようで、郊外からワイキキへ流れ込む朝のラッシュは、半端ではないそうだ。
 俗化が進むワイキキ周辺では、自然に親しむという感じは難しいが、ホテルのベランダから見る海はきれいだ。ただ、気になったのは空の色・・・。ハワイ島からのボグ(火山灰)の影響らしい。
 「立ち止まって、周囲の景色をじっとみる・・・」そんな気付きをもらっただけで、今までと違う時間の過ごし方ができるようになったと思う。やはり、旅はすばらしい・・・。
   
 Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 2. 27)働きがい

”考える言葉”シリーズ(H29. 2. 27)働きがい
 
2017年2月27日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-08)
 
働きがい

 人間の成長にとって、“働きがい”はいつも課題の中心となる。
 「人間は、仕事を通して成長する」という言葉があるが、もっと厳密にいうと、「人間は、“働きがい”のある仕事に出逢ったときに飛躍的に成長する」と考えた方がいい。
 だから、仕事を選ぶとき、「“働きがい”のある仕事なのか、どうか?」は大切な判断基準とすべきだと思う。
 では、“働きがい”を見出し、高めるためにはどうしたらいいのだろうか?これに関しては、ドラッカーの次の言葉が響く。
 「“働きがい”を与えるには、仕事そのものに責任を持たせなければならない。そのためには、①生産的な仕事、➁フィードバック情報、③継続学習が不可欠である」
 仕事に対する責任こそが、“働きがい”の源泉だという。つまり、自らの責任を果たすことが“働きがい”を生み、動機づけの要因になるのだという。
 「“働きがい”の源泉は他に求めるものではなく、自覚だ」という・・・。このドラッカーの考え方は、主体性を確立したいという成長欲求を持っている者にとって肝に銘じておくべきことだと思う。
 さて、仕事を遂行するレベルには次の4段階(成長のプロセス)があると思う。
 (1) 指示に従って正確かつ迅速に処理できるか(素直さ、感謝、基礎力)
 (2) 自らの段取りで仕事ができるか(責任観、職域拡大、目標管理)
 (3) 仕事に対しての問題発見能力があるか(問題意識、指導力、自己革新)
 (4) 仕事に対しての問題解決能力があるか(使命観、マネジメント力、リーダーシップ)
 仕事の各段階において、どのような責任を期待されるのか?その責任を全うするために何をなすべきかをしっかりと考え、目標設定する。その目標へのチャレンジこそが、“働きがい”の向上へとつながるのである。(「責任」~「働きがい」~「成長」)
 以上、“働きがい”とは本人の自覚以外の何ものでもないことが明確になったと思う。
また、次の3点を心掛けて仕事をすることによって、“働きがい”は確実に高まると確信する。
 ① 甘い現状認識を捨てる
 ② 手段ではなく、目的から考える
 ③ 主体的なキャリア形成プランを立てる
 マネジメントにおける人材育成の基本は、育てるのではなく、育つ環境を整えることにある。“働きがい”が育まれる環境をつくりたいと思う。
   
 Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 2. 20)スモールサン

”考える言葉”シリーズ(H29. 2. 20)スモールサン
 
2017年2月20日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-07)
 
スモールサン

 IG会計グループ主催の『IG新春セミナー』が、開催された(2月15日、ニュー長崎ホテルにて)。おかげさまで200名を超える参加者があり、セミナー会場は勿論、懇親会も大盛況であった。
 第一部は、小生が昨年出版した書籍の内容をベースに『“未来からの逆算”が会社を変える!~勝敗の行方は戦う前に決している』というテーマで、「目標を定め、行動することの重要性」について、話をさせて頂いた。
 第二部は、みなさんご存知の山口義行氏(立教大経済学部教授、スモールサン主宰)をゲストとしてお招きし、『中小企業における知的戦略経営』というテーマで、素晴らしい講演を頂いた。
 同教授は、時代環境の激変の中でいろいろな経営課題を抱えている中小企業を支援する目的で、“スモールサン”という「知的サポートネットワーク」主宰されておられ、知行合一を実践されている。“スモールサン”とは、中小企業(small business)のSmallとサポートネットワーク(support network)のSUNをとっての略称。中小企業一つひとつが「小さな太陽」になってほしいという意味をこめての命名だという。
 山口先生の講演内容で、印象に残った点を少し紹介したい。
 日本における人口減少の問題は社会システム上も大きな課題となっているが、中小企業経営者にとっても、それが要因で3つの大きな壁(①市場の壁、②地域の壁、③人手の壁)となって立ちはだかっているという。
 そして、これらの壁(課題)と向き合い、乗り越えるためには何が必要とされるのか?そのために今、次の3つの力が経営者に求められているだという。
 ① 読む力(時代の潮流を見極める)
 ② 問う力(自らの存在の意義と価値を常に問う)
 ③ つなぐ力(連携、衆知を集めることによって、個の限界を全体の限界にしない)
 この3つの力に関しては、自己革新にとって必要不可欠な力であり、全く同感である。つねに心がけて磨きをかけ、高めていきたいと思う。
 また、スマホやコンビニを例にとり、「発展とは、一部にすることである」(ヘーゲルの弁証法)という言葉を紹介して頂いたが、これも得心!低次元においては対立あるいは別物であるものが、次元を高める(発展)ことによって統合されるという・・・。さらに、隣接異業種への挑戦も、イノベーション思考として面白いと感じた。
 新しい成長戦略が描けず、赤字に苦しんでいる多くの中小企業経営者にとって、たいへん示唆に富んだ講演だったと思う。

   
 Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 2. 13)生産性

”考える言葉”シリーズ(H29. 2. 13)生産性
 
2017年2月13日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-06)
 
生産性

 最近、“生産性”という言葉をよく耳にする。
 昨年9月にスタートした『働き方改革実現会議』(第3次安倍内閣で設置)でも、テーマとして「賃金引上げと労働“生産性”の向上」が取り上げられており、「日本の低い労働“生産性”」が話題となっている。
 また、先月に帝国ホテルで開催された『全国経営者大会』でも、多くの有識者が日本の“生産性”の問題を取り上げていたが、概して論調はやはり労働“生産性”の低さを指摘する内容であった。書店でも、売れ筋コーナーに“生産性”に関する書籍が並べてあり、目につく・・・。
 言うまでもなく、話題の背景にあるのは、日本において急速に進んでいる構造的な社会問題である少子高齢化である。恐らく、未来に行けば行くほど、地方や中小企業において人手不足がより深刻化するのは想像に難くない。
 少子化を解消するためには、育児中の女性が働きやすい環境を整える必要があるし、働き盛りの社員が介護離職を余儀なくされるという事態もよく耳にする身近な問題である。
 さて、“生産性”とは「アウトプット(得られた成果)」÷「インプット(投入した資源)」の比率として計算される。「働き方」という視点からいうと、「インプット」を「時間」と考えてもよいだろう。“生産性”の向上とは、短い時間でより大きな成果をあげるための創意工夫だと考えていいだろう。
 企業における“生産性”向上の重要性をいち早く唱えたのは、P・F・ドラッカーであろう。氏は、環境の変化に伴い、生産性の課題が機械や道具といった手法の問題(=効率化)だけでなく、働く人間の姿勢の問題(=効果性)へと発展していることを指摘し、生産性向上の視点として、次のような考え方を示唆している。
 ① 成果の定義(仕事の目的を問う)
 ② 分析(必要な作業、資源、ツールの洗い出し)
 ③ 体系化(相互関係性や段取りの構築)
 この考え方をベースにして「仮説~実践~検証」の経営サイクルを廻し、目標管理を徹底することによって、継続学習の場をつくり“生産性”向上の勝ちパターンをつくり上げていけば、“生産性”を意識した職場環境が生まれるであろう。
 生産的な職場環境が生まれると、人間関係が良好となり、様々なライフスタイルにあった仕事のスタイルが受け入れ易くなり、当然ながら多様な人材が集う場が構築されるのでないかと考える。
  
 
 Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 2. 6)自問自答

”考える言葉”シリーズ(H29. 2. 6)自問自答
 
2017年2月6日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-05)
 
自問自答
 
 “自問自答”とは、「自分で問いかけ、自分で答えること」である。これは深い思考力あるいは考え抜く力を養うために、極めて有効な手段である。
 先週末(2月3~4日)、『NBM(第16期③)』を終えたばかりである。『NBM』とは、NN構想の会主催の『新ビジネスモデル(NewBusinessModel)研究会』の略称。2003年に、会の活動の一環としてスタートしたが、お陰様で好評のうちにロングランを続けている。
 『NBM』の特徴は、ぜんぶで6単元のシリーズ物(2か月にいっぺん、一泊二日の合宿形式)であるが、それぞれのテーマごとの教材はすべて質問形式になっており、2時間程度の導入講義はあるが、グループ討議を中心に運営されているところにある。
 さらに、質問の内容は、「ハウツー(どうすれば)」ではなく、基本的に「なぜ(=Why)?」を中心に考えてもらうように心掛けて準備してある。つまり、物事の本質を捉えて考える訓練をする場でありたいと思っている。
 参加者の心得として一番大事なことは、用意されている質問のすべてを自分の問題として捉え、先ずは“自問自答”してみることである。人間って不思議なもので、質問を投げかけられると、それに対して自然と考えるようになっている。
 本田圭佑サッカー選手の名言の一つに、「くどいほどの“自問自答”をするしかない!」というのがあるそうだ。「大丈夫か?」「準備はできているのか?」など、くどいほど何度も自分に言い聞かせるのだそうだ。その理由は、自らの気の弛みを未然に防ぐためだという・・・。やはり、超一流の人間はどこか違う。
 また、グループ学習の良いところは、意見交換を通して衆知を集めることができるところに妙味がある。お互いの思考性の違いに気づくことによって、切磋琢磨できれば最高である。
 経営においても、“自問自答”するときは二つの視点が大事だと思う。つまり、目的と手段である。先ずは、「Why?」や「What?」を自問することによって目的を明確にし、その上で「How?」を問い、具体的な手段を選択する。
 パラダイムシフトの時代は、時代を支配している価値観(物の考え方)が崩壊し、全体力(国家あるいは業界などの秩序)が低下するところに特徴がある。つまり、個々の独創性が問われる時代であるといえよう。自らの地頭をしっかりと鍛えるしかない。
 IGグループでは、仕事に関わるとき、「何のために(目的)」を必ず問うように心掛け、習慣化しようとしている。そこらから創意工夫のアイデアが生まれるからである。
 “自問自答”を習慣化し、考え抜く力を養いたいと思う。 
   
 Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 1. 30)廟算

”考える言葉”シリーズ(H29. 1. 30)廟算
 
2017年1月30日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-04)
 
廟算

 孫子の兵法書の一節に、次のような文章がある。
 「未だ戦わずして“廟算”して勝つ者は、算を得ること多ければなり」・・・。孫子の有名な「算多きは勝ち、算少なきは勝たず」(計篇第一)という文章の前に、述べている内容である。
 孫子の一文は、いずれも深く考えさせられるものばかりである。その中でも、この行は、小生がもっとも肝に銘じているところであり、まさに経営の本質をついている内容である。
 組織のトップは、あらゆる意思決定の最終決断者であり、その責任を負う。私たちは、トップの判断ミスが組織を破滅させた例を新聞等に限らず、多く知っている。トップの深い思考力、考え抜く力の重要性を説いているのである。
 ここに、“廟算(びょうさん)”とある。“廟算”とは、祖先の霊廟での算である。古代中国では開戦の前に、戦勝祈願をかねて祖先の霊廟で作戦会議を開き、勝利するための計画を練っていたという。
 なぜ、廟での算なのか?これに対して、伊丹敬之教授は次のような解釈をしているが、示唆に富んでいる。「それは、“歴史に恥じない算”をせよ・・・。先祖に対しても、そして後世に対しても、恥じない算を徹底的に突き詰めること・・・」
 先ずは、歴史の流れ(時流)をしっかりと掴むことの大切さであろう。さらに、時代を支配している価値観(ものの考え方)とは何か、それがどう変化しようとしているのか、を見極めることの大切さであろう。「歴史に恥じない算」、“廟算”・・・、すばらしい言葉だと思う。
 先週(1月25~27日)、『全国経営者大会』(第125回)が帝国ホテルで開催された。
各界を代表する著名な講師陣が、「新たな時代を切り拓くために何をなすべきか?」について、様々な切り口で講演するのを聴いていた・・・。
 共通して言えるのは、「過去の延長線上に未来は描けない」というパラダイムシフトを意識しての課題への取り組みが多かったと思う・・・。新たな成長戦略をどう描くのか?その解は、「小手先のテクニックは通用しない。自分の頭で、とことん考え抜いた人が勝つ!」
 一言でいうと、“廟算”である。未来への選択は、徹底して自ら考え抜くしかない。歴史の流れ、時代を支配する価値観の勢力図を見極めて、大胆かつ繊細に、柔軟に発展の構想を描き続けること。
 「歴史に恥じない算」、“廟算”しよう!ぜひ、『将軍の日』へ!
   
 Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 1. 23)数字

”考える言葉”シリーズ(H29. 1. 23)数字
 
2017年1月23日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-03)
 
数字

 今年は“数字”をしっかり意識して、仕事をしたいと考えている。
 そのために、新年早々であるが、以前から導入している経営分析ソフト「SPLEDID21」の有効活用を促進させるため、開発者である山本純子先生を招き、一日研修を行った。さすがに、この道一筋でやってこられただけあって、“数字”を捉えるセンスが光る・・・。
 このソフトは、「営業効率」「資本効率」「生産効率」「資産効率」「流動性」と「安全性」の分析指標を用いて、それらを「企業力総合評価」として一つにまとめ上げ、「経営の見える化」を実現している優れものだ・・・。
 弊社が提供したクライアントの分析事例を見ながら、「この会社の社長さんは凄く真面目な方ですね・・・」と一言コメント。「“数字”のどこを見れば、真面目だと分かるのですか?」という質問が飛ぶ。「だって、自己資本比率がこんなに高い会社って、ちゃんと税金を納めようという意識がある会社ですし、無駄遣いをしないですよね・・・」
 ある“数字”を捉えて、その会社の経営者の人柄や人間性にまで言及する視点は流石である。
 “数字”は、結果を客観的に表現する最良の手段である。その結果をどのように検証し、その後の経営に活かすかが問われるのであるが、“数字”の意味を読み取れない経営者が意外と多いのである。
 ここで一つ気を付けておきたいのは、“数字”を深く観る人がみれば、 単に“数字”による客観的な分析結果(「収益性」「安全性」「成長性」「活動性」などの良否)だけでなく、その“数字”ができるプロセスに関わった人たちの人間性(価値観)まで見抜かれてしまうという事実である。
 「決算書は、企業の顔である」と、よくいわれる。
 全体として“数字”のバランスがいい会社は、やはり独自の経営観がしっかりしており、社会への貢献性をつねに意識した経営を心掛けている。
 利益率が高い会社は、顧客との信頼関係が強く、「あなたの会社でないと困る」といわれるように、付加価値の高い事業領域をつねに目指している。
 また、生産効率がよく、生産性の高い会社は、社内の人間関係が良く、人材の育成も熱心である。
 決算書の“数字”を観るとき、その“数字”のテクニカルな分析結果だけに捉われ、判断するのではなく、そこに至る背景に経営者のどのような価値観が存在し、そうなったのかという経営の本質に迫る視点が大事だと考える。
   
 Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 1. 16)一歩、また一歩

”考える言葉”シリーズ(H29. 1. 16)一歩、また一歩
 
2017年1月16日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-02)
 
一歩、また一歩

 また、“素晴らしい本”に出逢えた・・・。
 『一歩、また一歩』、東北のI 会計事務所50周年を記念して、創業者(大正9年生まれ)の歩んできた人生を綴った私本である。この本を通して、“素晴らしい人”に出逢えたという表現のほうが適切であろう。
 どんな逆境にあろうと、「人間には意志と行動の自由がある!」ということ、そしてその自由をどう使うか・・・。その一歩の選択は、その人自身の裁量であると、改めて感じさせられる内容であり、感動した。
 人生や仕事に限らず、何事もそうであるが、自らの意志で目標を定めたら、その目標に対して、先ず一歩を踏み出すことである。そして、その一歩、一歩の積み重ねが人生を創っていることは、誰もが自分自身の経験から分かると思う。
 人間は十人十色というが、それぞれが自分の価値観をもって生きている。読ませて頂いた本の一節に次のように書いてある。
 「先生のまじめさと熱意、ひとたび世話になった恩を決して忘れない義理堅さと恩返しの精神、自分の都合より他人の立場を尊重する考え方、おそらくお母さんゆずりの運命や不条理を耐える力、生来の性分とその後の人生で身につけ磨き抜いた人間力が、先生の生き方の基軸を形づくったものである・・・」
 “一歩、また一歩”と、目標を設定して前進する。その一歩が様々な経験を生み、その経験を検証し、活かしながら、次の一歩を選択し続ける。人間はそうやって、成長し、人格形成をしていくのであろう。
 やはり、基軸のぶれない生き方は、何か大きな成果を成し遂げようとするとき極めて重要であると、この本を読んでいてそう感じる。小生のように、専門的な知識や能力を手段としている専門家の人たちにとっては、とくに人格形成は大切である。
 卓越した才能はつねに称賛の的にはなるが、尊敬されるとは限らない。むしろ、別の問題であるといえよう。多くの人々に尊敬の念を抱かせるのは、その人の生き様であり、すぐれた人格であろう。
 小生が帰属している会計業界に限らず、どの業界においてもそうだと思うが、“一歩、また一歩”と優れた諸先輩方が積み上げてきた歴史があって、今の社会的な信用の基盤がある。そして、その恩恵に預かって、仕事に従事できていることに改めて気づかされた・・・。まさに、良書である。
 その恩に報いようとするならば、歴史をつくってきた諸先輩方の生き方から学び、“一歩、また一歩”と未来につなげるように、行動するしかないと思う。  
 
 Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H29. 1. 9)希望

”考える言葉”シリーズ(H29. 1. 9)希望
 
2017年1月9日(月)
”考える言葉”シリーズ(17-01)
 
希望

 “やすらぎ伊王島”(リゾート施設)に泊り込んで(1月7~8日)、IG会計グループの「平成29年度・行動計画発表会&新年会」を行なった。
 今年度は、『Next Innovation~次なる革新!』という中期ヴィジョン(H27~31)を掲げてから3年目に入る。それを受けて、今年のIG基本方針は『輝く未来をイメージしよう~跳躍力UP』である。
 小生は、発表会の冒頭において、以前に読んだ本の「世界を動かし、つねに躍動的にしているのは“希望”という名の精神力である」という一節を思い出しながら、次のような話をした。
 「今日という日は、一人ひとりが自らの“希望”を語り、ここに集うメンバー全員で“希望”という財産を共有し合う一日です。自ら掲げた目標は、世界をどう変えるのだろうか?それぐらいの気概をもって、熱く語ってもらいたい」と・・・。
 それを受けて、各部門や各個人の発表が始まる・・・。
 発表会のスケジュールは、例年通り、グループ全体の売上目標(ベース、増収、スポット)の確認を行い、次に各種委員会の活動方針と担うべき成果の発表。そして、各部門と各個人の目標へと移る。各人の発表の内容は、次のとおりである。
① 今年選んだ言葉(キーワード)
② 目指すべきゴール(定量目標)
③ 四半期ごとになすべきこと(達成すべき目標と手段)
④ 一年後のあるべき姿(定性目標、変化した自己のイメージ)
 今年の基本方針である『跳躍力UP』を受けてか、総じて各人の発表に「激しく成長したい!」という思いが伝わる内容であった。そうなると勿論、目標達成のハードルは高くなるが、失敗を恐れず、その経験を価値に変えるしかない。そのためには、自問自答のフィードバック・クエスチョンを定期的にきちんと行う必要がある。
 激しく成長するためには、過去の成功体験を捨てる覚悟が必要だ。つまり、ビルド&スクラップ(創造的破壊)を繰り返し、繰り返し、やり続けるしかないと考える。それができて、はじめて激しく成長できるのではないだろうか・・・。
 “希望”という言葉には、①望み(hope)、②願望(wish、desire)、③抱負(ambition)、④期待(expectation)、⑤要求(request、demand)という意味がある。物事をポジティブに考えて、生きようとする力が込められているような気がする。
 “希望”を心に描き、逆算思考で生きる。そして、跳躍力を大きくアップできる一年にしたいと、みんなの発表を聴きながら改めて、そう覚悟を決めた!
 
  
 Ja-BIG(JaBIG)@2017
 

”考える言葉”シリーズ(H28.12.26)システム思考

”考える言葉”シリーズ(H28.12.26)システム思考
 
2016年12月26日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-46)
 
システム思考

 「17年度予算案 最大97兆円」~構造改革なき歳出増・アベノミクスに綻び・・・。日経新聞(12月23日付の一面)の見出しである。
 「円安や超低金利の追い風に頼る短期主義(=目先の帳尻合わせ)で、大局的視野での構造改革がないまま、歳出だけを膨らませてしまったら、将来への不安は募るばかり・・・。長い目で次世代の安心を考えた構造改革へ取り組むべきだ」ということであろう。同感である。
 抜本革新つまり、発想の転換をやらない限り、新たな成長戦略は描けない・・・。これは、国も企業も個人も同じである。
 今、ある本の内容を思い出している。自らが帰属している業界の枠組み(システム)に捉われず、より大きな社会システムで起きている構造的な変化に目を向けて、自社の関わるべき役割をイメージしてみる。そうすると、今まで気づくことが出来なかった様々なアイデアが生まれてくるという・・・。
 日本全体における構造的な変化といえば、人口減少と同時に進行している超高齢化社会、それに伴う社会保障費の膨張などが思い浮かぶ。人口減少は、消費市場だけでなく労働市場の縮小を伴う。中小企業の人手不足はもっと深刻さを増してくるであろう・・・。そこから生ずる社会的な問題にどう対処していくべきかを思考する。そこから、個々の業界や企業の成長戦略が見えてきそうな気がする。
 「最強組織の法則」という著書のなかで、ピーター・センゲが提唱している“システム思考”は、まさに全体をみるための手法として有意義である。
 “システム思考”とは、「部分は全体の目的の中で機能を担い、他の部分と相互に影響しあう」という原理に基づいた考え方であるといえよう。つまり、目的思考であり、全体的思考であり、関係性思考なのである。
 例えば、超高齢社会の本質的な課題は、寝たきり老人が増えて、医療や介護の手間やコストはかかることだろう・・・。だとすれば、起きて、歩く元気な老人であれば何の問題もない。つまり、社会システムとして、健康寿命を延ばすためのアイデアや事業をみんなで考えるとよい。すると、元気な老人が働き手となり、人材不足が解消する。また、健康寿命サービスの消費者となる。企業の生産性は向上し、税収は増える。それを明るい未来のために投資すると、安心して子供を産んで、育てようとなる。人口が増えて、社会に活力が生まれる・・・。
 一例だが、“システム思考”で構造的な問題を捉えて、良循環の社会システムを構築すると、素晴らしい未来がイメージできる。人間の考える力に、万歳!
  
 Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.12.19)現状打破

”考える言葉”シリーズ(H28.12.19)現状打破
 
2016年12月19日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-45)
 
現状打破

 IG研修(幹部会の午前中に行っている価値観学習)で、発表担当者から“現状打破”というテーマで発表があり、その内容についてディスカッションを行った。
 「人類の歴史において、変革のための最初の組織が企業だった。・・・意図した変化としてのイノベーションだけが富を生む」(P・F・ドラッカー)
 それまでは、あらゆる人間集団と組織は、継続のためのもの。いまでも、変革のための組織は企業だけだという。ゆえに、企業はつねに“現状打破”を試み、イノベーションを行うことによって、新たな社会的価値の創造(富)に貢献し続けることを旨とすべきだと考える。
 ここで一つ問題が生じる。ドラッカーも指摘しているが、「企業もまた、他の組織と同じように人から成る」ということである。そして、人間は習慣の動物であり、継続を必要とするからだ。そこで、「変革と継続のバランスが、マネジメントにとって変わることのない課題となる」という。
 さて、“現状打破”という課題について考えよう・・・。
 組織を構成するメンバーは、人である。そして、人は安定と継続を求めたがる。「今でも十分食えているではないか・・・。何も、自ら変化というリスクを背負うようなことをあえてしなくても・・・」 そんな無言の抵抗を感じたとき、どうしたらよいのか・・・。
 「人はパンのみに生きるにあらず」という言葉がある。つまり、「目的・理想のために生きる。そして、生きるために食べる」のである。この目的・理想のために生きるというエネルギーこそが、“現状打破”への原動力となるのだ。
 「明日は必ず来る。そして明日は今日と違う」(ドラッカー)。現状維持はあり得ないのである。目的・理想を掲げ、つねに未来への働きかけを行っていなければ、どんな企業でも淘汰されてしまうのが、パラダイムシフトが起きている21世紀時代の特徴だといえよう。
 “現状打破”の精神を培うには、大局観が必要だ。それは、目的思考であり、全体思考であり、関係性思考である。
 自らが帰属する業種や産業というレベルの発想ではなく、社会システム(全体)における自社(部分)の役割という発想に立つと、現状に捉われない未来のあるべき姿が見えてきそうな気がする。
 「変化をマネジメントする最善の方法は、自ら変化をつくりだすことである」(ドラッカー)という名言がある。
 “現状打破”という自らの意思による変革こそ、継続のエネルギーである。

 
 Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.12.12)夫婦愛

”考える言葉”シリーズ(H28.12.12)夫婦愛
 
2016年12月12日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-44)
 
夫婦愛
 
 前回の“考える言葉”シリーズで「こだわり婚」について取り上げたが、新郎新婦に対する祝いの言葉でふれた“夫婦愛”について、考えてみたい。
 結婚して、新しい家庭を築き、人生を歩んでいくことになった二人に、先輩として餞(はなむけ)の言葉としてアドバイスをしたときの内容である。
 人は、まずは「好きだ!」という感情を抱き、一緒になりたいと思い結婚を決意する。しかし、「好き」という感情は移ろいやすいもの・・・。最初のうちは「あばたもえくぼ」というが、そのうち、「あばたはあばた」にしか見えなくなる。下手すると、お互いの粗ばかりが気になってしょうがないときだってある。
 そのとき、大切なことは相手の中に「尊敬」できるものを見つけるという行為である。尊敬の念というものは、自分に足りない価値を相手の中に見出すことであるから、お互いに補い合うという気持ちが生まれるものだ。
 ずいぶん前の『経営人間学講座』だったと思うが、「好き嫌いの感情だったら、近所の犬や猫にでもある。隣のポチが、誰それを尊敬しているなどという話は聞いたことがない」と。つまり、尊敬という念は動物レベルにはない、人間だけの特徴である。
 つまり、「好き」という感情的なレベルの“夫婦愛”を「尊敬」という精神的なレベルにまで高める必要があるし、それができるからこそ人間なのである。尊敬とは、その人の生き様に対する共感ではないだろうか・・・?お互いの人生の目的を語り合う時間をもつと、尊敬レベルの“夫婦愛”が生まれるのではないだろうか。
 そしてもっと大切なことは、「信頼」である。では、信頼とは何だろう?自分と相手を分けない、一つだと思えることだと思う。では、信頼の絆とはどのようにして生まれ、強まっていくのだろうか・・・。
 夫婦になると、夫婦であるがゆえに避けられない(運命共同体)、共有すべき人生体験に遭遇する。それは身近でいうと子供のことであったりとか、両方の親・兄弟のことであったりとか、その他様々なしがらみ・・・。
 その共有すべき夫婦としての体験を二人で受け止め、協力し合い、労わりながら乗り越えていくプロセスで、夫婦のとしての共通の価値観が培われていくものだ。そのときに、「夫婦は対である」という言葉が実感できる。それが、信頼の絆であり、究極の“夫婦愛”だといえるのではないか。
 仕事にも同じことがいえる。相手ができないことを代わりにやってあげると「好感」をもたれる。自分でやれるように指導をしてあげると「尊敬」されるようになる。相談を受けたときに親身に受け止めると「信頼」が生まれる・・・。

 
 Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.12. 5)こだわり婚

”考える言葉”シリーズ(H28.12. 5)こだわり婚
 
2016年12月5日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-43)
 
こだわり婚
 
最近の結婚式は、企画・演出力が凄い。
 あたかも、芸能界のそれを観ているような感じだ。一生に一度の晴れ舞台、勧められれば、その気になってもおかしくない。(間違いなく、そうするだろう!)
 職場結婚の若いカップルに招かれ、列席。挙式(約1時間)からはじまり、披露宴(2時間半)、そして二次会までセッティングされている。ベイサイドでロケーションが良く、若い世代にとって憧れの式場だという。
 最近の結婚式の特徴の一つでもあるが、仲人を立てず、いきなり新郎のウエルカム・スピーチから始まり、主賓の挨拶、乾杯の音頭と続く。二人の馴れ初めや自己紹介や小さい頃からのエピソードなどは、会場の大きなスクリーンに流れている。会場までの並木道には、二人の小さい頃からの写真がたくさん飾ってあった。また、会場で流す動画やアルバムなどの編集など、二人のそれまでの人生がきれいに整理整頓されていて、記念になると思う。どれぐらいの時間とコストをかけて、企画・演出をしたのだろうと、職業柄、気になるところだ・・・。
 ウエディングマーケットもご多聞に洩れず、成熟化し、独自性や多角化などの戦略をきちんと展開しないと厳しい状況にあるという。少子化等(非婚、未婚も含む)が進み、10年後には婚姻届出数は半分になると予測されているそうだ・・・。
 「売上=来館数×成約率×単価」であるから、「来館数」が減少する以上、「成約率」と「単価」を上げるしかない。そこで活躍をするのが、専属プランナーである。カップルの要望を聞きながら独自の挙式を企画立案する仕事だ。つまり、“こだわり婚”に対する提案である。
 以前に、某ハウスメーカーで自宅を建てたときのことを思い出した。営業マンに予算をいって、「その範囲内であれば建てたい」と話したら、予算通りの見積もりが出てきて、OK。問題は、その後である・・・。家の骨格ができて、外壁や内装に取り掛かるときに女性のコーディネーターを紹介される。そして、外壁で使う材料や内装の壁紙、キッチン・システム、照明器具やカーテンなどに対して、アドバイスを受ける。結果、アドバイスを受ける度に数十万ほど単価があがり、予算が500万円ほど増えたのを思い出した(結果、満足しているのであるが・・・)。営業マンのコーディネーターに対する気遣いが尋常でなかったので、その理由を聞くと、「私たちの仕事は成約率を高めることだから、どうしても単価を下げてしまい、利益貢献できないのです・・・」と。
 身内びいきでいうわけではないが、凄くいい結婚式だった。最初に届いた案内状からすべてに“こだわり婚”の成果が出ていたと思う。(永遠の幸せを!)
 
 Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.11.28)見切り

”考える言葉”シリーズ(H28.11.28)見切り
 
2016年11月28日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-42)
 
見切り

 先週(25~26日)、IG後継者塾(第5期②)を終えたばかりである。講師は、『最強の組織をつくる「5S」のススメ』の著者である戸敷進一先生。講義の中で、企業の生存率のデータがあったが、創業して数年も経たないうちに廃業に追い込まれる企業が意外に多いのに驚く・・・。
 「“見切り”千両!」という言葉がある。相場世界での格言・・・。含み損状態にある株式などは、反転を期待して持ち続けるのではなく、手放して損切りをすべきだという教訓である。
 経営でいうところの撤退の見極め、決断であろう。起業には将来を描く楽しさ、夢がある。だが、廃業の“見切り”となると、そう簡単ではない。元々、自分の意思で始めたことだし、それなりの勝算があったはず。失敗とは思いたくないし、利害関係者との調整や社員の生活、残される債務など・・・。苦しい中での後始末は、経験した本人でないと分からないものだと思う。
 すでに会長職にある経営者の方とお話をする機会があるが、「現役の当時を振り返ると、いろんな事業を手掛けたが、失敗ばかりだった。10に一つ成功できたかどうか・・・、だが、自慢じゃないが逃げ足だけは早かった」と。
 つまり、“見切り”の決断である。起業は思い付きでもできるが、廃業や撤退はそう簡単なものではない。しかし、失敗から学ぶことは貴重だという。チャレンジに失敗は付きもの、「廉恥を重んじ、元気を振るう!」(三綱領)という精神で、体験を次に活かすことである。
 “見切り”の哲学があるとすれば・・・。新規事業を始めるとき、成功のイメージを描くことは当然であるが、最悪の事態(撤退)を合わせて想定しておく必要があるという。そうなったときの“見切り”の条件を、前もって決めておくこと肝要だ。
 ① 背負えるリスクを事前に計算しておくこと(例えば、損失は1億が限度)
 ② 前もって期限を決めておくこと(3年で見通しが立たなければ撤退)
 ③ できる限り他人に迷惑をかけないこと(迷惑の許容範囲を見極める) 
 ④ 未練を残さないこと(日頃から全力を尽くしておく)
 ⑤ 見栄やプライドに縛られないこと(自分の気持ちに正直であること)
 ⑦ ソフトランディングできる状態をつくること(軟着陸)
 ⑥ ケセラセラ(いい意味での開き直り)
 “見切り”の先輩から教えて頂いた知恵である。もちろん、起業した以上はやり抜く覚悟は当然!その上での臨機応変さ・・・。無常の世の中である・・・。
 
 Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.11.21)勉強

”考える言葉”シリーズ(H28.11.21)勉強
 
2016年11月21日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-41)
 
勉強

 学生の頃であるが、授業中に「君らは、“勉強”が好きか?」と数学担当の先生から
問われたことを思い出した・・・。
 その質問の意図に戸惑いつつ、曖昧に、無言のまま頷いていると、「好きな訳ないよな・・・。だってそうだろ?“勉強”って、“強いて勉める”と書くだろう?」「いいか、“勉強”は学生の本分だ!と心得よ!」
 「そうか・・・。“強いて勉める”か!」「学生である以上、好きだとか嫌いだとかの屁理屈をこねまわす前に、机に向かって“勉強”するしかない・・・」 妙に腑に落ちた瞬間だった。(その後、真摯にやり続けたかどうかは、疑わしいのだが・・・笑い)
 そんな以前の事を、なぜ今頃になって思い出したかというと、「中期5ヵ年計画」を作成するときに、「5年後の“あるべき姿”をしっかり描いてから、その実現のために何を為すべきかを逆算しましょう!」という話をしたら、「“あるべき姿”というよりも“ありたい姿”のほうが自然体でいいのでは・・・?」という意見を頂いたからである。
 「べき」なのか「したい」なのかの論議は、昔からずっと続いている問題である。「義務でやっていたのでは、モチベーションは持続しない。好きなことをやるからこそ、やり続けることができる」という意見である。確かに、一理ある主張だと思う。
 だが、この意見にも反論がある。一つは、人間は飽きっぽい生き物である。好きなことだから持続性が保証されるとは限らない。もう一つは、企業はゲゼルシャフト(=目的集団)であるから、個々人の「したい」よりも組織の「べき」が優先されるという考え方である。
 「べき」=義務で、「したい」=権利という図式で考える前に、「何のために」=目的という視点から考えるほうが、座りの良さを感じる。
 目的を掲げ、起業をした以上、その目的を達成することへの社会的責任が伴う。「その責任を全うすることこそ、われわれ企業人としての本分である」と考え、「強いて勉める」ことこそが、仕事であろうと思う。
 ある本を読んでいると、「目標を達成する人は必要か不必要かで判断するが、ダメな人は好き嫌いで判断している」とあった。要するに、自分の好き嫌いに捉われていたのでは、個人の限界を超越できないということであろう。
 「仕事の本分は、世のため、人のために尽くすところにある」と考えると、「仕事の成果を上げるために必要か不必要かという判断軸が生まれる」という。顧客の視点で考えてこそ、プロフェッショナルなのである。
 本分を全うできるように、“勉強”を心掛けたいと思う。

 
 Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.11.14)仕組み

”考える言葉”シリーズ(H28.11.14)仕組み
 
2016年11月14日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-40)
 
仕組み

 
“仕組み”とは、物事の組み立て、構造、企てをいう。
 何かを成し遂げようとするとき、モチベーション(ヤル気)の持続性が要求される。しかし、モチベーションというのは初動が一番高く、時間が経つにつれて逓減していく傾向がある。余程、意志の強い人であれば、別だと思うが・・・・・。つまり、属人性に左右されやすいのである。
 そこで、成果が出るまでやり続けることができる“仕組み”をつくることを提案したい。
多くの優れたビジネスモデルは、儲かる“仕組み”の提案であり、その持続性が一段と優れているのである。
 例えば、マネジメントでいうと「仮説(P)~実践(D)~検証(S)」の経営サイクルは「先見経営・先行管理」のベースをつくるための唯一素晴らしい“仕組み”だと考えている。ただ、この“仕組み”を使いこなし、自家薬籠中のものにするためには、それぞれの組織に馴染むように各自の創意工夫が必要となる。
 「仮説」においては、その実行可能性の検証を見極める“仕組み”が必要となる。次の「実践」においては、実行のプロセスをきちんと記録し、検証できる状態を確保できるような“仕組み”がいる。そして、「検証」においてはフィードバック機能が働く“仕組み”が求められるという風に、である。
 さらに、これら経営サイクルの“仕組み”を運用するプロセスに「目標管理システム」を導入すれば、主体的人材の育成が可能となる。(但し、これもその運用に創意工夫が求められる)
 「未来会計」という経営者の意思決定をサポートする会計の体系は、まさにそれらの“仕組み”を構築するためのサービス体系だといえる。
 モチベーションは属人的な要素が強いという問題があったが、“仕組み”も課題がある。それは、組織として“仕組み”を構築し、運用する以上、その“仕組み”を共有する人たちとの人間関係・コミュニケーションの良否に影響を受けざるを得なくなる。
 つまり、組織内部の関係性をいかに良好にするか・・・。「協働行為としての体系である」という組織の本質を、どう意識づけするか。一つには、組織における目的の共有(理念の浸透)を徹底できるかどうか。さらに、その目的に対し、個々人の貢献意欲をいかにして引き出せるかどうか。
 “仕組み”とは、何かを成し遂げるための手段である。それゆえに、組織リーダーは
「何のために、何を成し遂げようとしているのか」という目的を、熱く語り続ける必要がある。それによって、“仕組み”は絶大な効用をもたらすことになる。
 
 Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.11. 7)わしづかみ

”考える言葉”シリーズ(H28.11. 7)わしづかみ
 
2016年11月7日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-39)
 
わしづかみ

 最近、書棚の整理をしながら、以前に読んだ本と再会し、再読することが多い。『歴史をつかむ技法』(山本博文 著)も、そうだ。
 表紙の帯にあるキャッチコピーが目を引く・・・。
 『この一冊で「日本史の流れ」を“わしづかみ!”単なる「知識」を超えた「歴史的思考力」を鍛える』と、ある。
 最近の歴史本ブームの背景には、「自分には歴史の素養がない」という欠損感があり、「学び直したい」という気持ちの表れが強いのだという。それは、私たちが学んできた歴史教科書が「最初に歴史を大きく俯瞰する部分がほとんどなく、いきなり原始時代の記述から始まっている」ということが、その原因だという。
 要するに、知識偏重が過ぎて、その知識を活かすための思考法(「考え方」や「ものの見方」)が置き去りにされているのだろう。断片的な知識にとらわれ過ぎて、歴史の大きな流れを理解できていない・・・。流れを“わしづかみ”するという表現は、適切であるかどうかは別として、面白い!
 先日、IGグループにおいて全体合宿(2泊3日)を行った。中期ヴィジョンの見直しがテーマだった。組織としての中期ヴィジョンは明確であり、『Next Innovation~次なる革新!』であり、もっと端的にいうと世代交代である。
 今回、合宿に参加するメンバー一人ひとりに、『自らが理想とする事務所像』について事前アンケートを実施した目的は、まさに、組織全体を覆う、大きな意識の流れを“わしづかみ”したかったからだ。
 つまり、全体の構成要員である一人ひとりが、どんな意識をもって仕事をしているのか、それは全体の大きな流れのなかに収まっているのかどうか、この時期に確認をしておきたかったからである。つまり、全体を“わしづかみ”し、意識の統合を図っておきたいと思ったからである。
 経営とは、「組織としての戦い」であると同時に、「変化・環境との戦い」であるという。歴史が時代の大きな流れのなかで動いているのであれば、その時代をつくる特有の価値観を“わしづかみ”しておくことも大切である。(著者は、「時代の観念」「時代の正義」と表現している)
 全体をざっくりと捉えてから、部分との関係性を考える。これは、いつ何時においても大切な思考法であるが、とくに、今日のように環境の変化が激しい、自己変革の時代においては、重要な心得であるといえよう。
 全体を俯瞰し、“わしづかみ”する。そんな一日を、心掛けてもちたいと思う。
 
 Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.10.30)人間力

”考える言葉”シリーズ(H28.10.30)人間力
 
2016年10月30日(日)
”考える言葉”シリーズ(16-38)
 
人間力

 
「IG中期ヴィジョン」を描くための合宿(2泊3日)を行うにあたり、事前アンケートを実施した。アンケートの内容は下記の通り。
 「どういう事務所であって欲しいか?」つまり、「私たちは何を目指し、何のために頑張るのか?」についての問いである。
 アンケート結果をまとめると、表現に違いはあるが要約すると、次に対する要望が圧倒的に多かった。
 「働きやすい職場」
 「働きがいのある職場」
 「成長できる職場」
 中でも、「成長できる職場」環境を望む声が一番多かったと思う。じゃ、具体的にどんな環境であれば、人間は成長できるのであろうか?
 ① 独自な経営観が確立されており、目的が共有できている職場
 ② 多士済々な人材がいて切磋琢磨し合える職場
 ③ つねに新しいことへチャレンジし、革新的である職場
 ④ 成長し続けている職場
 ⑤ 目標管理が徹底しており、主体性が育つ職場
 ⑥ 価値観教育ができている職場
 ⑦ 人間関係が良好で、生産的な職場
 ⑧ 人材の定着率が高く、知識や経験の伝承ができる職場
他にも、成長を促す環境要因はたくさんあるだろう・・・。
 問題は、その職場環境を活かすことができる“人間力”が個々人に備わっているかどうかが問われると思う。同じ環境にありながら、やはり個人間の格差がつねに生じるのである。
 自己成長するためには、次のような“人間力”を培う必要がある。
 ① 飽くなき探求心(好奇心旺盛)
 ② 未来志向(あるべき姿からの逆算、価値ある目標設定)
 ③ 相手本位(貢献意欲) 
 ④ 素直さ(上司や同僚から好かれるタイプ)
 ⑤ 主体性(つねに自分の影響力を考え、自己責任が強い)
 ⑥ 自他非分離の価値観(出逢った相手は自分)
 あるべき姿を描き、つねに“人間力”を鍛え続けたいと思う。
 
 Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.10.24)あるべき姿

”考える言葉”シリーズ(H28.10.24)あるべき姿
 
2016年10月24日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-37)
 
あるべき姿

 自社の“あるべき姿”を明確に描くことの重要性が一段と高まってきているような気がする。(拙著『社長、経営はぜんぶ未来からの「逆算」でやりましょう』も、この事を強調しているのであるが、好評のようである・・・。感謝!)
 “あるべき姿”とは、ヴィジョン(将来像)と置き換えてもよいが、社長の思いであり、夢や志を具体的に描くことである。もちろん、その思いの根本に経営に対する理念や目的、人生の哲学があることはいうまでもない。
 毎年この時期、IG会計グループは次年度の行動計画書を作成する合宿(2泊3日)を行うようにしているが、今年は各分社・部門ごとの“あるべき姿”を徹底して描く3日間にしようと思っている。
 その理由は、IGグループの事業承継を前提に、昨年から中期ヴィジョンに『Next Innovation~次なる革新』を掲げて、新たな成長戦略のスタートを切っているのであるが、それを達成した暁の具体的なイメージが、今一つ具体的なものとして、みんなで共有できていないような気がするからだ。
 創業以来30数年、小生も含め主たる幹部たちが存在しなくなった後の経営体制をイメージすることは、口でいうほどに容易ではないと思う・・・。だが、それを鮮明に描かない限り、『Next Innovatin』は画餅となってしまう。
 そこで、少し趣向を変えようと思った。今まで、中期ヴィジョンや年度基本方針については、トップである小生が決めて発表し、その趣旨の説明をして、各分社・部門の行動指針や個人目標へ落し込んでもらっていたが、今回からは一人ひとりに“あるべき姿”を描いてもらおうと思っている。
 つまり、「どういう事務所であって欲しいのか?」「自分たちは何を目指し、何のために頑張るのか?」という問いを自らに投げかけ、先ずは考え抜いてもらう・・・。そして、「それは他の人たちと何が違うのか、または同じなのか?」「また、分社・部門の“あるべき姿”と比べて、どうなのだろうか?」と問うてみよう。
 全体(組織)と部分(個人)との間にトレードオフが生じていないだろうか?もし、生じているとすれば、何が原因なのだろうか?
 組織は個人の集合体である以上、様々な個性があって当然である。またそれが、多様性の妙を創り出し、シナジーが生れる。多様な個性があるからこそ、衆知を集めることの価値が生れるのだ。
 各人の“あるべき姿”を明確にして、それらを統合する重力の存在を改めて、確認できる合宿にしたいと考えている。
 
 Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.10.17)画餅

”考える言葉”シリーズ(H28.10.17)画餅
 
2016年10月17日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-36)
 
画餅

 “画餅”とは、絵に描いた餅のこと。要するに、絵に描いた餅は食えないので、役に立たないという意味である。
 もう30年以上も前の話であるが・・・。ある社長に経営計画をつくることの重要性について力説していたら、「熱心に進めてくれるのは有り難いが、所詮、絵に描いた餅・・・。以前にも高いお金を払って、あるコンサルタントにつくってもらったことがあるが、その通りいかず、無駄だった・・・」と一言。
 IGグループは、平成8年9月から『将軍の日』と呼ぶ『中期5ヵ年計画立案教室』を月に2回開催し続けているが、去年一昨年からは、ほぼ満席状態が続いており、盛況である。
 過去の延長線上に未来が描けないという時代(パラダイムシフト)のせいもあると思うが、格差社会という厳しい経営環境のもと、マネジメントの質が問われることへの不安、自覚もあるのだろう。業界丸ごと儲かるという時代でないことは確かである。
 「マネジメントの質は、目標設定の良否で決まる!」というのが小生の持論。経営の成果を出したければ、「自らの手で未来を創る!」という社長の覚悟が必要である。その覚悟に基づいて、そのために何をなすべきかを明確にして、実行のプロセスをシナリオ化したのが経営計画である。
 その経営計画が、“画餅”にならないようにするために心掛けるべきことが3つある。
 ① 計画の作成を他人任せにしないこと
 トップの思いや意思、主体性が、周囲の人を動かす力になるのである。丸投げしたら、“画餅”になるのは当然である。
 ② 数字の遊びにしないこと
 金融機関などの支援を当て込んだ帳尻合わせや過去のデータを分析して予測するような数字では意味がない。自社の思いを実現するために必要な利益、資金、自己資本の観点から、きちんと数字を固めることである。
 ③ 現場に落とし込んだ行動計画であること
 「誰が?」「何を?」「いつまでに?」「どのように?」に行うか、具体的なアクション・プランを立て、組織一丸となって取り組む体制づくりが大切である。
 元来、経営計画を作成するということは、自らの手で未来を創ることであり、運命を共にする人々と未来を共有することなのである。ゆえに、“画餅”にしてしまうこと自体が可笑しいと考えたほうがよい。
 経営計画作成のお手伝いを通して、多くの社長と出逢い、それを実感している。
 
Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.10. 3)実行

”考える言葉”シリーズ(H28.10. 3)実行
 
2016年10月3日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-35)
 
実行

 
前回の“考える言葉”シリーズ(16‐34)で、「結果目標は外部環境からの制約に左右されやすいので、自らの意思で自由にコントロールできる行動目標(=やるべきこと)をはっきりさせておく必要がある」という風に述べた。
 そこで、さらなる問題が生じる・・・。「行動目標を明確に掲げたにも関わらず、それを“実行”しない、できない者が出てきたら、どう対処すればいいのか?」という問題である。(成程、とうぜん起こり得ることだ・・・)
 先ずは、人材の育成が大きな鍵になると考える。弊社では、「IG式目標管理システム」を用いて、一人ひとりが自らの業務目標を設定し、その進捗や“実行”を自ら主体的に管理できるようにしている。つまり、自らの仕事に責任をもって行動できるよう、主体性を養うことができる環境を整えている。
 それでも、自ら責任をもって“実行”できる人が育つには時間を要するものだ。目標管理の考え方や手法を身につけ、習慣化できるまでの間、どうしたらいいのだろうか?
 そこで次に求められるのは、やはり、トップあるいは幹部の強烈なリーダーシップであろう。
 では、リーダーシップが発揮される基本条件を考えてみよう。少なくとも、次の3つの要件を満たす必要がある。
 ① 自社の理念・目的に対して信念をもって、熱く語り続けることができているか
 経営計画を作成するプロセスを共有し、理念・目的やビジョンならびに戦略を描き、ベクトルを合わせる。
 ② 目標管理を通して、メンバーに正しい動機づけと啓発ができているか
 メンバーの価値観に訴えながら、仕事へのロイヤリティを高めていくようにする。目標管理の本質を理解してもらう。
 ③ コミュニケーションの機会を密にする
 人心の統合を図り、組織の結束力を高める。「仮説~実践~検証」のサイクルを確立させるなかで、不断のコミュニケーションを培う。
 また、リーダーが傍観者でいるかぎり、“実行”はおざなりにされてしまうことが多い。リーダーが先頭に立ち、率先垂範してこそ、メンバーは奮い立つ。また、リーダーは、メンバーに自信が芽生えるまで伴走を怠ってはならない。
 達成感の共有こそが、“実行”のモチベーションを高める唯一の要因だと考える。みんなで、“実行”から生まれる価値を共有しよう!
 
Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28. 9.26)目標設定

”考える言葉”シリーズ(H28. 9.26)目標設定
 
2016年9月26日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-34)
 
目標設定

 “格差”が、あらゆる局面で社会問題となっている。かつて、一億総中流社会といわれていた頃からすると、隔世の感がする。
 企業経営においても、“格差”は常態であり、さらに広がり続けている。業界丸ごと儲かるような仕組みは、すでに壊れてしまい、一人勝ちする企業が出てくると同時に、淘汰を余儀なくされる企業も出てきている。
 同じような環境に身を置きながら、なぜ“格差”が生じるのだろうか?企業間においては一言でいうと、マネジメントの質の差だといえる。では、その質の差は、どこから生じるのであろうか?小生は、目標設定の良し悪しだと考えている。
 正しく経営をしようと思うならば、自らの目的や目標を明確に定めることは必要条件である。つまり、目標設定ができていないということは論外だと考える。問題は、設定した目標の良し悪しである。
 例えば、全社目標を定め、それを各部門や個人へと役割分担化していく。そのときに、各部門や個人の自ら達成すべき目標は誰もがちゃんとつくっている。問題は、各部門や個人間相互の関係性に対する目標が欠落していることが多い。つまり、①他部門等の目標達成にどのような貢献ができるかという目標や、②自部門の目標達成に対して他から貢献してもらいたいという目標が、言及されていないことが多い。相互の関係性が重要視される今日的環境においては致命的な問題である。
 また、こんな問題もある。「今期中に、×××を達成したい!」という目標を立てたとしよう。これは結果目標である。そのために「毎日、×××を必ず実行する」という行動目標が必要となる。意外と、この行動目標が具体化されていないことが多いのである。結果目標は外部環境から制約を必ず受けることになる。自らの意思で自由にコントロールできるのは行動目標のみである。
 これら2点は、“目標設定”のときに十分に考慮すべきことである。
 さらに、経営の現場では必ずトレードオフが生じることも念頭において“目標設定”しておくべきである。
 ① 利益とのバランス(「売上を最大に、経費を最小に!」という考え方)、② 現在と未来のバランス(設備投資と回収期間など)、③ ほかの目標とのバランス(二項共存関係の考え方)
 ざっと考えてみても、“目標設定”対しての意識レベルの差が認識できよう。その差が、そのままマネジメント力の差につながり、格差の原因となっているのである。
 ぜひ、“目標設定”に衆智を集めて頂きたいと思う。
 
Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28. 9.19)守破離

”考える言葉”シリーズ(H28. 9.19)守破離
 
2016年9月19日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-33)
 
守破離

 『IG後継者育成塾(第5期)』がスタートした。
 一期2年なので、この企画がはじまって9年目に入ったことになる。今回も、15名(定員)の参加者があり、実に有難いと思う。継続は力というが、多少ながら、ブランド力が培われてきているような気がしている。
 人が道を究める、上達の極意として“守破離”という3つのステップがあるといわれている。ネットで調べてみると、「守り尽して、破るとも、離るるとも、本ぞ忘るな」という千利休の言葉が語源だという。また、室町時代の世阿弥の「風姿花伝」に出てくる能を究める極意「序破急」によるという説もあるそうだ。
 “守”とは、基本を忠実に身につける段階をいう。素晴らしい師匠に出逢い、その流儀を完全にマスターできれば最高である。その時、大切なことは謙虚と素直さ。分かったふりをせず、すぐ師匠に素直に聞いてみることである。有名な同業者が、「うちの事務所は“ハイ”と“イエス”しかない」と話していたが、この段階での学ぶ姿勢をいっているのだと思う。白紙の状態で居れるか・・・。
 次に“破”とは、仕事に創意工夫を重ね、自分流をつくりあげていく段階である。ここで大切なことは、傲慢や慢心に陥らないことである。税理士として駈け出しの頃である。顧問先の経営にとって良かれと思い、自説を滔々と述べていると、「それって、あんたの上司に相談した結果なのか?」と問われ、そうじゃないと答えたら、「良く、上司に相談してくれ」と一言・・・。人は、内容ではなく、誰がいったのかで、安心しているのである。虎の威を借りる重要性を知り、「うちの所長が・・・」と前置きしていうと聞き入ってくれたのである。そのうち、「あんた自身はどう思う?」と聞かれるようになったことを覚えている。自分流が認められて、はじめて“破”である。
 そして“離”とは、師匠から離れ、自分流を世に問うときであろう。後継者でいうと、引き継いだ会社の抜本革新を断行し、第二創業を始めるときである。先代から継承した事業を、次元を変えて成長させていくことが問われる。この時に大切なことは、「不易流行」の見極めである。そして、時流を捉えて、自らの強みをどう生かしていくかであろう。
 “守破離”は、上達の極意だという。3つのステップ(守~破~離)を踏みながら、道を究めていくのであるが、私流にいうと逆算したらどうだろう。つまり、“離”の構想を先にイメージしておく。
 来るべき時のあるべき姿(離)を描き、現状との差を捉える。その差を埋めるために何をなすべきか(守と破)を考える。未来からの逆算である。
  
    Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28. 9.12)没頭

”考える言葉”シリーズ(H28. 9.12)没頭
 
2016年9月12日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-32)
 
没頭

 仕事に“没頭”できている時って、最高に幸せだと思う。迷いとか、苦しみと全く無縁の世界が、そこにある。
 周囲の人からみると、「そんなに忙しく飛び回っていて大丈夫だろうか?」と気になるほどの働きぶりであるが、本人は極めて元気!睡眠が十分であろうとなかろうと、頭は冴えているし、身体も軽いのである。
 没頭している時って、恐らく、別の次元に舞い込んでしまっているのであろう・・・。不都合な出来事はぜんぶ、自分を避けて通るような感じなのだ。周囲の状況まで、自分に味方してくれそうな・・・、最近、そう感じるような出来事があった。
 先月お盆明けの事だが、どうしても外せない用で、上京を予定していたのだが、関東地方へ台風が上陸。朝から欠航が相次いでいたが、小生が予約した便だけが調整中という。取りあえず、空港へ行き、待機していたら、この便だけが飛び、その後の便もすべて欠航という。
 「運がいい!」と言うしか、いいようがないのだが・・・。
 その一週間ほど前の話であるが、逆もある。少し、働き過ぎだということで休息をとろうと、郊外のリゾート地で4~5日ノンビリを決め込み、ゴルフをしたり、読書やカラオケしたりで寛いでいたのだが、家に戻るとわき腹に違和感・・・、帯状疱疹だという。
 休暇をとらずに、仕事に“没頭”していたら、恐らく病にならなかったのではないかと勝手に思い込んでいる。(笑い)
 確かに、仕事に“没頭”しているときは、迷ったり、悩んだりする暇がないのである。暇をつくるから、心に隙ができて、余計なことを考えてしまう。人に勧めていいものかどうかは別として、片付けるべき仕事があるときは、それがどんなにボリュームがあったとしても、その仕事に“没頭”したほうが賢明だ。特に経営者にとっては、「結果だけが唯一の妙薬だ!」と思うからだ。
 では、仕事に“没頭”するコツみたいなものはあるのだろうか?
 経験上、一つ言えるのは、自分の仕事を好きになることである。人間は自分の好きなことには、時間が経つのを忘れてしまうほどに“没頭”する。最初は与えられた仕事でも、毎日毎日、創意工夫を重ねながらしていると、新しいアイデアが生まれ、試したくなるものだ。自らの向上心が、さらに高まってくる。
 とに角、受け身で仕事をしないように心掛けることが、“没頭”するためには大切だと思う。目標管理の徹底は、日々、自分がなすべきことが明確にできるので、“没頭”に最適な手段だと考える。
  
    Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28. 9. 5)環境

”考える言葉”シリーズ(H28. 9. 5)環境
 
2016年9月5日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-31)
 
環境

 “環境”と価値観の関係性について考えてみたい。
 価値観とは、「思考の枠組み」のことである。人間には、人それぞれの価値観がある。十人十色、まさにその通り・・・。
 面白いことに、価値観は人そのものに備わっているだけではなく、時代には時代の、地域には地域の価値観があるのだという。だから、同じ日本人でありながら、江戸時代に生きていた日本人と、現代を生きている日本人では、同じ日本人でありながら、かなり考え方というか常識が違う・・・。また、九州と東北では、やはり違う。
 なぜ、そうなのだろうか?もちろんそれは、生まれ育った“環境”が違うからである。つまり、人はみな、“環境”からの影響を受けて生きている。そして、その出逢った“環境”によって身につけた価値観を自分の物差しとして、物事を判断し、選択しながら生きている・・・。
 人間は、歳を重ねる度に、様々な“環境”との出逢いを体験する。だとすると、「自分が信じている今の価値観は、いつどこで、どんな出逢いの影響を受けて、身につけたものだろうか?」 「今の自分に最もインパクトを与えた要因は何だったのだろうか?」
しかし、改めて聞かれると答えに窮するのではないだろうか。
 人生には節目がある・・・。進学、就職(転職)、結婚(離婚)等など。そんな人生の転機となる体験やそのプロセスの中で、どんな影響を受けて、私たちの価値観は形成されてきたのだろうか。また、多くの読書やセミナー等の勉強会、絵画や音楽の鑑賞、宗教等との出逢いも価値観の形成に大きな影響を与えているように思える。
 このように様々な“環境”との出逢いをベースに、今の価値観が形成されてきたのであろう・・・。ただ、私の場合は、仕事という“環境”からの影響が一番大きいという確信がある。その影響力は今でも大きく、今なお日々、価値観の成長を実感している。
 仕事とは、「仕」も「事」も「仕える」と読む。そこに、仕事の意味がある。今や死語に近いが、「滅私奉公」という言葉がある。昔は、働く者の倫理・道徳として広く語られ、価値観の形成に強い影響を持っていたようだ。仕事の本質を捉えた言葉だと思う。
 仕事を与えてくれる“環境”に貢献するためには、“環境”が求めているもの、需要をしっかり掴むことが重要だ。自らの価値観に捉われずに、“環境”の声に耳を傾けてみよう。“環境”が真に求めているもの、その変化などが聞こえてきそうな気がする。
 ビジネスの成功は、“環境”から必要とされている仕事を開発した者によって、享受されるものだ。元々、“環境”から授けられた価値観、環境の進化に貢献できてこそ、その成長も約束されるものだと考える。

  
    Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.8.29)行動

”考える言葉”シリーズ(H28.8.29)行動
 
2016年8月29日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-30)
 
行動

 「人間は一本の葦であり、自然のうちでもっとも弱いものにすぎない。しかし、それは考える葦である」(『パンセ』パスカル著)。
 あまりにも有名な、パスカル(1623-1662)の言葉である。宇宙という広大無辺な自然の中で、ほんの一点にすぎない存在・・・。だが人間は思考によって、宇宙を包み込める存在でもある。
 創業の当初、経営者に参加して頂いて、『葦の会』という勉強会を主催していたことを思い出す。経営者は考える人であり、つねに考え抜いて経営の舵取りをすべきであるという趣旨であったと思うが・・・。また、“考える言葉”シリーズも、その流れから生まれたネーミングである。
 昨日のIG幹部会で、思考と“行動”について次のような話をしたことを反芻している。
 「私たちは、つねに思考して、“行動”することを旨としている。しかし昔から言行一致あるいは知行合一の大切さが繰り返し言われているように、思考と“行動”を合致させることはそれほど難しい・・・。そんなとき、どうすればいいのだろうか?」
 何故か?考えるに、私たちは自らの思考を思うように自己管理できないのではないか。「こうしようと決めた矢先に、他にもっといいやり方が・・・」と迷いが生じ、望むように考えることができないのである。
 人間は、また感情の生き物である。喜怒哀楽という感情は、思考ではコントロールできないものである。哀しいときに、なぜ哀しいのか?考えても、哀しさから抜け出すことはできない・・・。気分が落ち込んだ時に、いろいろ考えても堂々巡りをするだけで解決の糸口さえ見いだせない時がある。
 世にいう優れた経営者って、思考と“行動”のスイッチの切り替えがうまい人ではなかろうかと、ふと思う。
 松下幸之助さんの「やってみなはれ!」という言葉は有名である。いろんな解釈はあると思うが、要するに“行動”には必ず結果が伴う。やってみて初めて分かることだってたくさんあるという事だろう・・・。それに、思考と違って、“行動”は一歩踏み出せば思い通りになるものである。
 チェンジ・オブ・エアという言葉があるが、海外に出ると開放的な気分になって、日常のしがらみがスッーと消えてしまい、大胆な発想が浮かび、いくら考えてもまとまらなかったことが見事に整理できた経験って、誰にでもあると思う。
 先送りするぐらいだったら、まず“行動”をしてみよう!“行動”すれば、必ず結果が出る。そこからまた思考してもいいのではないだろうか。
  
    Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28. 8.22)目利き

”考える言葉”シリーズ(H28. 8.22)目利き
 
2016年8月22日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-29)
 
目利き

 「世に伯楽有り、然る後に千里の馬有り。千里の馬は常に有れども、伯楽は常に有らず」 (韓愈「雑説」)という諺がある・・・。簡単に解説すると、「千里を走る名馬がいたとしても、それを見抜く人(伯楽)と出逢わなければ、駄馬のままで終わってしまう」ということであろう。
 日本の企業の99.7%は中小企業である。今その7割が新たな成長戦略を描くことができずに、赤字で苦しんでいるという。かつて、業績がよく、税金対策に苦慮していた多くの中小企業経営者を知っている者にとって、にわかには信じがたい状況である。
 バブル経済が崩壊して25年は経つ・・・。確かに、様々な要因があって経済環境は激変した。しかし、日本の中小企業を取り巻く社会的インフラの質は、諸外国のそれと比較しても見劣りしているわけでもなく、むしろ優位性は高いのではないだろうか・・・。では、なぜ停滞からの脱却ができないのか?
 伯楽とは、“目利き”のことである。ひょっとしたら、現在の中小企業がもつ事業性の
高さを正しく評価できる“目利き”がいないのではないか・・・。
 昨年、金融庁が公表した「金融行政方針」(森信親長官)は、その辺を意識してのことだろう、「地銀が担保や保証ではなく、取引先の事業内容や将来性を見極めるように求めている」、いわゆる「事業性評価」である。(「捨てられる銀行」講談社)
 かつては、銀行には外回りの人たちがいて、中小企業の現場に赴き、いろいろなヒヤリングをしながら、決算書等では知ることができない社長の価値観や将来への思いを聞きながら、その企業における事業の将来性を“目利き”していたように記憶している。そんな銀行が少なくなったという。
 小生は、中小企業の経営者そのものが“目利き”であるべきだと思う。
 業界ごとに儲かる仕組みがあって、走るべきレールが敷かれていた頃は、能力や経験さえ積めば、それでも成果は出せたのかも知れないが、今は違う。独自性を発揮できない企業は淘汰されてしまう時代である。
 “目利き”とは、二つの思考性が問われるのではないだろうか。一つは、普遍性。物事の本質を見極める真贋力・・・。その人の価値観(物差し)のレベルである。
 もう一つは、洞察性。経営環境の変化や時流を読み取り、自らの強みを発揮できるドメインを見極め、進むべき進路、つまり戦略の指針・方向性を見定めていく思考力だといえよう。
 日本の経営資源は、いまでも、他国と比較しても決して見劣りしないどころか、優位性があると考える。問われるは、トップリーダーの“目利き”であると・・・。
  
    Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.8.8)歴史は動く

”考える言葉”シリーズ(H28.8.8)歴史は動く
 
2016年8月8日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-28)
 
歴史は動く

 先週末(5~6日)、NN構想の会主催『第15期・新ビジネスモデル研究会(NBM)』の最終講を終えたばかりである。期を重ねるごとに、若い会計人や女性会計人の参加者も増えて、場の活力がパワーアップしているように感じる。
 NBMとは、「我々会計人は社会的インフラである!」という自覚のもと、その役割を担うために何をなすべきか・・・。激変する時代のニーズに適応し、自己変革するために何をなすべきかを研究し、実践可能な新しいビジネスモデルの習得を目的とした学習組織である。
 税理士業界は、戦後のシャウプ勧告に基づいた自主申告納税制度の社会的インフラの担い手として役割を全うし、60年以上もの間発展してきた・・・。その制度会計というパラダイムから脱却し、マーケットインの発想で会計人の仕事を捉えなおしたらどうなるのであろうか・・・。
 日本の企業の99.7%は中小企業である。その7割が新たな成長戦略を描くことができずに、赤字で苦しんでいるという。もし、我々会計人が企業の成長戦略を描くお手伝いができて、赤字を黒字に転換する役割を担うことができたら、こんな素晴らしい仕事はないのではないだろうか?
 IG会計グループでは、20年以上も前から、私たち会計人の強みである会計という専門知識を、単に税務署へ申告するためのものではなく、経営者の意思決定をサポートするための会計として捉えて、実践を積み上げてきた歴史がある。
 そのサービスの領域を未来会計と称し、その領域を深耕するためのビジネスモデルをMAS監査と呼んでいる。
 2年前、 その推進・普及のために設立したコンサルティングファームがJa‐BIGである。(全国の有志・50会計事務所が共同出資をし、未来会計を事業化することによって、中小企業の存続と発展をサポートすることを目的としているネットワーク型の組織である)。
 “歴史は動く!”、目的を持った日々の活動が歴史をつくる・・・。そのために必要なのが「学後の実践」である。
 NBMで習得した知識を、現場で実践する。それによって業界の景色が変わる。
 「会計事務所は過去を語る所ではなく、未来を語る所である。すなわち、会計人は“未来人”である」、そう受け止められたとき、“歴史は動く”のであろう。
 未来会計を提案することによって、「御社の未来を担いたい!」「赤字は必ず解消できる!」とコミットしたい。ぜひ、ご相談を!
  
    Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28. 8. 1)体験

”考える言葉”シリーズ(H28. 8. 1)体験
 
2016年8月1日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-27)
 
体験

 私たち人間は、いろんな“体験”を積み重ねながら成長する。“体験”は、その意味において、成長に欠かせないものである。
 だが、“体験”がそのままその人の成長へつながるとは思えない。なぜなら、多くの“体験”を重ねたからと言って、他の人よりも成長できているとは言えないし、同じ場にいて同じ“体験”をしていながら、その“体験”を活かして成長する人もいればそうでない人もいるからだ。
 では、“体験”を自らの成長につなげる人とそうでない人との差は、何から生まれるのであろうか?
 一言でいうと、その“体験”に対して、深く検証できているかどうかである。いくら“体験”をしても、その後に深く思考することをしなければ消化不良を起こすだけで、血肉にはならない・・・。つまり、その人の価値観の形成に何ら役に立っていないのである。
 企業で行う目標管理も同じである。「あるべき姿」を描き、「現状」との差を捉え、その差を埋めるために何をなすべきか、目標を設定する。つまり、「仮説(Plan)~実践(Do)~検証(See)」の経営サイクルを導入したとしても、うまく機能しているところもあれば、そうでないところもある。
 やはり、“体験”のあとの検証が拙いのである。
 どんなに時間をかけて立派な経営計画を立てたとしても、その仮説の実行可能性の検証がなされてない限り、実践でつまずく。仮に実践ができたとしても、そのプロセスの記録がなく、検証できなければ、次の仮説へのフィードバックができず、経営サイクルが機能しなくなるのである。つまり、“体験”から何も学べず、何も身につかないのである。
 まして今や、過去と未来が繋がっていない時代である。単に、テクニカル的な成功“体験”だと、未来の失敗の原因となる。むしろ、捨てなければならない・・・。ここでいう、
捨てるとは「次元を変えて活かす」という意味で捉えてみたい。
 つまり、“体験”の枝葉末節的な要素(ハウツー的な知識や経験のレベル)ではなく、本質的なものの見方や考え方といった要素(自己の人生の目的そのものに影響を与えるような思考のレベル)で捉えられるような思考である。
 自らの“体験”を通して、自らに問うべきは「この“体験”は、自らの価値観にどのような変化をもたらすのであろうか?」である。
 価値観とは、自分自身の生き様である。それがまわりの人々の生き方にどんな影響を与えてきたのだろうか?それは、“体験”によって進化したのだろうか・・・?
  
    Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28. 7.25)自分事

”考える言葉”シリーズ(H28. 7.25)自分事
 
2016年7月25日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-26)
 
自分事

 「日本の課題先進地から」というテーマで、鈴木直道氏(北海道夕張市長、35歳)へのインタビュー記事が掲載されていた。(朝日新聞7月23日付)
 10年前に財政破綻した夕張市は炭鉱で栄えた町・・・。最盛期の1960年に12万弱いた人口は、いま8千人台。高齢化率は49%(ちなみに国は26.7%)だそうだ。驚かされる数字であるが、まさに日本の課題を先取りした「先進地」なのである。
 人口減少は、確実に公費負担増かつサービス減につながる。「行政サービスは空気のように、そこにあるのが当たり前。濃度が薄くなると突然苦しくなり、存在がなくなると生命の維持すら難しくなる」という。他人事として捉えず、「自分たちのお金という、コスト意識持ってもらうこと・・・」、つまり“自分事”という意識を持ってもらうところから始めるしかないという。
 “自分事”とは、当事者意識と置き換えてもいいと思うが、つい最近のIG活動でテーマとしてあがった「主体性」として、その意味を考えたほうが、より意味合いが深くなるような気がする。
 何事にも、“自分事”として関わるためには「主体性」をもつ必要がある。つまり、自分自身の存在の意義と価値が明確にできているがどうか。さらにその上で、共有すべき場に対する貢献と責任ある行動であろう。
 日本の課題先進地として、夕張市・・・。人口減少問題は、日本のあらゆる地方における共通の課題であり、共通の未来である。すでに、人手不足の問題でいえば、多くの中小企業が課題先進地となっている。
 こんな状況で、将来性のない業種や魅力のない企業に若い人材が寄ってこないのは、当然の帰結である。しかし、これを環境や他人のせいにしていても、何の解決にもならない。ましてや、先送りすればするほど事態は悪化する。やはり、“自分事”として主体性を発揮するしか、根本解決の糸口は見出せないのではないかと思う。
 では、優秀な人材が集う、魅力ある場はどうすればできるのであろうか?
 それは、根本において、レベルの高い関係性をできるかどうかだと考える。つまり、職場に集うメンバーの一人ひとり(=部分)が、夢や志(=全体)を共有し、誰もがその実現への貢献意欲を持っており、互いの信頼関係のベースとしているような関係性である。良好な人間関係は、つねに生産的である。ゆえに、人は働き甲斐を感じるのであろう。
 無関心で居られたとしても、無関係で居られないのが、世の中である。何事においても、“自分事”として課題に向き合う習慣を身につけていきたいと思う。
  
    Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28. 7.18)聞く力

”考える言葉”シリーズ(H28. 7.18)聞く力
 
2016年7月18日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-25)
 
聞く力

 IG後継者育成塾・第4期生の卒業式が、無事終了した(7月15~16日)。
塾生一人ひとりが二年間で学んだ成果を、駈けつけてくれた現社長たちの前で発表するセレモニーがある。少しの緊張と同時に、感慨深い想いが胸に込みあがってくる瞬間でもある。
 一泊二日の合宿形式で二ヶ月に一度で12単元を行うので、卒業まで2年間要することになる。塾の運営は、準備された課題(質問形式)に基づいて、グループ討議を中心に行うやり方だ。
 同じ境遇にある仲間たちと、経営者として必要とされる課題に向き合い、自らの意見を述べたり、他の人たちの意見を聞いたりすることは、たいへん刺激的であると同時に楽しい時間でもある。
 最近、経営におけるコミュニケーションの重要性を良く耳にする。グループ討議のいいところは、そのコミュニケーション能力が高まることである。つまり、“聞く力”と伝える力が身につくのである。
 先ず大切なのは、“聞く力”であろう。相手の話を聞きたいというのは、相手の事をもっと知りたいという気持ちの表れである。だからこそ、相手も同じ気持ちになり、お互いの心の琴線に触れ合い、信頼関係が生まれる・・・。
 相手の話に耳を傾けること、聞くことの目的は二つある。一つは、相手の心に触れ、相手を理解するためである。相手が変な要求をしているように見えても、よく聞くと自分の立場を理解してもらいたい一心に過ぎなかったりすることも多いのだ。
 もう一つは、学ぶためである。小生は、ずっと税務申告のお手伝いを通して、多くの経営者と触れ合うことができ、経営者としての悩みや生き様などを聞く機会があり、報酬を頂きながら多くのことを学ばせて頂いたと思っている。これは今、コンサル的な仕事に関わる中で、もの凄い財産となっている。正直、恩返しをしようにも、し足りないぐらいである。
① 先ずは、聞く姿勢を持つこと。(関係者の話を聞く時間を定期的に設定してみるの
も妙案であろう)
② 相手の立場に立って考え、質問すること。(相手を人間として尊重し、共通項を探
してみよう)
③ 「行間を聞く」という姿勢を持つこと。(話している言葉の背景にある感情などを
読みとろう) 
以上の3点を考慮しながら、“聞く力”を養いたいと思う。
 
 
    Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28. 7.11)捨てる

”考える言葉”シリーズ(H28. 7.11)捨てる
 
2016年7月11日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-24)
 
捨てる

 「光陰矢の如し」という諺がある・・・。
 いうまでもなく、月日の過ぎるのは、矢が飛んでいくようにはやいという例えである。だから、日々を無為に過ごしてはならないという戒めでもある。確かに年を重ねる度に、さらに実感できる諺である。
 そこで当然のことながら、時間を有意義に過ごしたい、活用したい、そのためにはどうしたらいいのかという、問題が生じる。それに対する小生の解はシンプルで、「今なすべき目標を明確にし、その達成に専念することである」と・・・。
 最近よく耳にする言葉に、「仕事の断捨離」がある。要領の悪い人はなんでもやろうとするが、要領のいい人は断る事や“捨てる”事ができている、すなわち「仕事の断捨離」がうまいので、無駄な時間を使わないのだと・・・。
 「ToDoリスト」をつくって、やるべきことをチェックし仕事に追われている人が多い。それよりも「やらないことリスト」を作成したほうが仕事の無駄が省け、効率もいいじゃないかと・・・。(今すぐやる必要がないもの、成果が期待できないもの、不要な会議、不要なブレスト等々)
 確かに、一理ある。また、ある意味そうあるべきであろう。しかし、小生の経験からいうと、仕事というのはいろんな人や事の関わり合いでできており、そう単純に割り切れるものではない。“捨てる”という行為は難しいもので、いつも悩むところでもある。
 そんなとき出逢ったのが、ニーチェの言葉だ。
 「限られた時間の中で何かをなす以上、何かから離れたり、何をきっぱりと捨てなければならない。しかし、何を捨てようかと悩んだりする必要はない。懸命に行動しているうちに、不必要なものは自然と自分から離れていくからだ。あたかも、黄色くなった葉が樹木から離れ去るかのように・・・」
 要領の良し悪しで「“捨てる”、捨てない」を判断するのではなく、自らの役割や使命に基づき、今なすべきことを明確にして、専念する。あとの“捨てる”は、自然の摂理に委ねることだと・・・。迷いがなくなり、腑に落ちた瞬間である。
 現に、必要だと思っていた事がそうでもなかったり、不要だと思っていた事が重要なものとして機能してくれたりということは多分にあることである。運は、つねに関係性の良し悪しで動くもの、まさに「心一つの置きどころ」だと思う。
 時間がないわけではないし、過ぎ去るのが早くなったわけでもない。自分の心理的な状況が、そう思わせているだけに過ぎない。年と共に、理想を“捨てる”自分こそが、その原因であると考える。理想のもと、今に専念しよう。
 
    Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.7.4)売上アップ

”考える言葉”シリーズ(H28.7.4)売上アップ
 
2016年7月4日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-23)
 
売上アップ

 
ご存知のように、「売上=単価×数量」である。“売上アップ”、つまり売上を増やす方法は、「単価を上げるか」あるいは「数量を上げるか」しかない。
 さて、そこで問題・・・。
 ① 「@100×1個=100」も、 ② 「@1×100個=100」も同じ100の売上である。
あなたなら、どっちの方法を好ましいと思うだろうか?
 昨日のIGグループの第2四半期合宿で、若手のメンバーに聞いてみた・・・。「①の方が、売価が高い分、販売数量少なくて済むから、効率がいい」「でも、返品等があったら売上はガタ落ちだよね・・・。その点では、②の方はリスクが小さい」「①の方が、付加価値が高そうだけど・・・(ホントに、そう?)」等々。
 一つ認識しておくべきことは、単価と数量の違いは、単価の方は上げるとそのまま利益の増加になり、下げるとそのまま利益の減少になってしまうこと。また、数量の増減には、原価の増減が伴うということである。「値決めは経営」(稲盛和夫氏)という言葉があるように、そう簡単にどっちがいいか決められるものではない。
 “売上アップ”の目標を立てるとき、考慮すべき点がある。それは、必要利益の確保と回収すべき固定費を考えた上で、それを稼ぐためにどれだけ“売上アップ”が必要かという視点である。
 その“売上アップ”目標を達成するために、どのように「単価×数量」を決定するかを考える。
 単価は、顧客が納得し、喜んで買ってくれる最高の値段を見抜けるかどうかである。「原価+必要利益」という単純さでは、売るのが難しいだろう。その意味においても、まさに「値決めは経営」である。
 数量は、どれだけ売れるかの読みである。市場の動向を見極める必要がある。これから先もニーズは増えていくのか、類似商品との競争力はどうなのか、新しい流通チャネルの開発はどうなのか・・・。
 「単価×数量」で売上アップを考えるとき、さらに考慮すべきは変動費比率である。変動費比率が高いと、当然ながら粗利が低くなる。粗利が低いと固定費の回収が難しくなる。そう考えると、「単価×数量」(=売上)は、変動費比率の高低によって左右されることになる。
 “売上アップ”は、単価と数量の組み合わせをどうするかによって決まることになるのだが、必要利益、固定費と変動費を考慮に入れて、「単価×数量」のマーケティング戦略を構築する必要があるといえよう。
 
   Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28. 6.27)人間として

”考える言葉”シリーズ(H28. 6.27)人間として
 
2016年6月27日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-22)
 
人間として

 最近読んだ「超訳 ニーチェの言葉」(白取春彦 訳)の一節に、次のような言葉が
あった。
 「自分をたいしたことがない人間だなんて思ってはならない。それは、自分の行動や考え方をがんじがらめに縛ってしまうようなことだからだ。そうではなく、最初に自分を尊敬することから始めよう。まだ何もしていない自分を、まだ実績のない自分を、“人間として”尊敬するんだ・・・」
 これは、勇気づけられる言葉である。肝は、“人間として”の自分である・・・。人間は有史以来、集団的創造の歴史をつくってきた生き物である。その一員であるという自覚さえあれば、尊敬に値するという。
 “人間として”の自分を自覚し、尊敬すると、どうなのるか? ニーチェ曰く、「自分を尊敬すれば、悪いことなんてできなくなる。“人間として”軽蔑されるような行為をしなくなるものだ」と・・・。
 そういう風に価値観が変わると、生き方変わり、そして、自分の可能性を信じたくなり、理想の自分像を明確にイメージできるようになる。それが他の人も見習いたくなるほどに、自己成長を促してくれるという。
 “人間として”の自分を自覚し、尊敬するということは、統合の思考(「全体は部分であり、部分は全体である」という考え方)が根底にあり、理に適っている。ゆえに、力強いのである。
 その真逆の思考が、分離思考・・・。「他人を信じてはいけない、裏切られるだけだ。信じられるのは自分だけ・・・」ということを、口にする人がいるが自己矛盾に気づいていないのだ。
 自分が人間であるように、他人も同じ人間である。他人を信じられないということは、同じ人間である自分自身を否定するのと同じ・・・。本来、分けることができない自分と他人を分けて考えようとする分離思考から生じる限界なのだ。現に、そんな人ほど、自分との大事な約束を破ってしまう人が多い。
 ニーチェの言葉には、他にも“人間としての”本質を語っている言葉がたくさんある。
 「自分をだめだと思ったり人に対して憎しみを覚えたりしたときは、疲れている証拠だ。そんなときは、たっぷりと眠るのが一番だ」という。これも、救われる言葉の一つである。
 お釈迦さまは、人間はすべて十界を互具しているという。ゆえに、誰の心にも仏界がある。“人間として”の自分を尊敬することから始めてみたいと考える。

 
   Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28. 6.20)予測

”考える言葉”シリーズ(H28. 6.20)予測
 
2016年6月20日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-21)
 
予測

 日経新聞に、思わず目を引くような、次の記事が載っていた。「中小企業 2030年消滅?~社長の年齢、14年後80歳前後に」・・・。
 要するに、経営者の中心年齢は2015年に66歳となり、この20年で19歳上がったという。円滑な事業承継や若者の起業が進まなければ30年には80歳前後に達するという“予測”である。
 過去のデータを分析し“予測”するという手法は、将来の成り行きや結果を前もって推し量るための常套の手段として用いられ、その有効性を発揮してきた。将来を的確に見通すことができれば、私たちは常に適切な意思決定ができ、行動することができるからだ。
 今日、この“予測”の手法が疑問視されている。その背景にあるのが、パラダイムシフトである。時代のパラダイムが大きな転換期を迎え、その変化のスピードも凄まじい中で、過去と未来がつながらない・・・。つまり、過去のデータを分析し、“予測”をしても当たらないのである。まさに今、問われている課題が、ここにある。
 では、このような環境の中で不確実な未来に対して、私たちはどのように対処していけばいいのだろうか?
 小生は、経営計画を策定するときに、「分析・“予測”型」を捨てて、「洞察・創造型」でつくることを提案している。なぜかというと、“予測”してもその通りにいかないのだから、時代の潮流(世の中の進化や顧客ニーズの変化など)を見極め、それらにどう適応するか、自らの意思で決断し、未来を創造していく覚悟である。
 今、経営者に求められているには分析的な能力ではなく、時代を見抜く物の考え方、価値観のレベルである。その人の価値観のレベルが、その人の生き様を決め、経営理念の構築と浸透となり、組織文化を醸成していく。
 素晴らしい組織には、独自の経営観がある。そして、その経営観がベースとなって、未来のあるべき姿やビジョンを描き、未来を創造するエネルギーを醸し出しているのである。ゆえに、外部環境に左右されない志の強さを感じ取ることができる。(孫正義氏は、300年以上成長し続ける企業をイメージしているという・・・)
 確かに、冒頭の記事のように、放っておくと“予測”通りの厳しい未来となるであろう。だが、私たちには智慧もあり、勇気も持っている。あるべき姿と現状とのギャップ(=差)を明確に捉え、何をなすべきかを思考し、行動することこそが未来会計の真髄である。
 “予測”の罠に嵌らないように、創造する力を養おう。
 
   Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28. 6.13)長い目

”考える言葉”シリーズ(H28. 6.13)長い目
 
2016年6月13日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-20)
 
長い目

 仕事に限らず、人生においてもそうであるが、いま関わっている物事に対して“長い目”で捉えなおして、考えることは重要なことだと思う。
 ソフトバンクの孫正義氏が、「300年成長続ける企業のイメージを真剣に考えている」という風に語っていた新聞記事を見たことがある。「迷いがあるときほど、もっと遠くを見てみると、明らかに大きな流れがよりクリアになってくる」と・・・。
 実は、孫さんほどのスパンではないが、ここ数年、創業者である小生がいなくなった後のIGグループの未来を考えることが多い。創業時につくったIG理念は、30数年経った今、やっと馴染んできたが、これから先もずっと風雪に耐えて、IGグループの価値創造の源として、あり続けるのであろうか・・・・・?
 学校を出て、就職先も決まり、社会人としての一歩を歩みだす。毎日がドキドキワクワクの日々であるが、緊張やストレスのせいで五月病にかかる人も多いという。目先の事が気になって、“長い目”で物事を考えることができていないのであろう。
 「何の目的で、この仕事を選んだのか?」「そのためには、どんなビジョンを描き、実現したいのか?」「その達成のための戦略と戦術はいかに?」等々、“長い目”で物事を捉えると、考えるべきことがたくさんあるはずである。
 目先の事ではなく、5年後や10年後、もっと先の未来でもいい。自らのあるべき姿が明確になったら、単に日常業務に追われることなく、もう一段飛躍するためのステージが思い描けるであろう・・・。「10年後の自分は、どんなポジションにいて、どんな貢献をしているのか。そして、どれくらい給料を稼げる人間になっているのだろう・・・」 そんな強烈な自己イメージをもって仕事をしている人がどれくらいいるのだろうか?
 先だって、人材不足で悩んでいた社長から連絡があった。「新卒の男性が入社してくれた」と大層な喜びよう・・・。水を差すわけではないが、「その人に支払う生涯賃金いくらだと思います?2億円は下りませんよ!」と話したら、沈黙だった・・・。
 言いたかったのは、目先の人手不足の解消を喜ぶのではなく、「“長い目”で、この人材をどう育て、役割を担わせようとしているのか・・・」という人材ビジョンについて、社長と語り合いたかったのである。
 「中小企業2030年消滅?社長の年齢、14年後80歳前後に」(日経新聞)という記事を読んだ。私たち団塊の世代が、まさにその原因である。永続的成長を続ける組織のDNAをいかに設計できるのか、「次世代へ繋ぐための次なる革新(Next Innovation)」を真剣に考えなければならない。
 先が見えない時代だからこそ、“長い目”で考えることが重要だ。

 
   Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.6.6)組織モデル

”考える言葉”シリーズ(H28.6.6)組織モデル
 
2016年6月6日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-19)
 
組織モデル

 先週末(6月3~4日)に、NN構想の会主催の『新ビジネスモデル研究会(第15期⑤)』を終えたばかりである。
 会計業界では『NBM』の愛称で呼ばれ、毎年50名程の受講生が集まる。平成15年8月にスタートして、現在、第15期目が進行中なので、かなりロングランの企画ものといえよう。全6講のシリーズもので、二ヶ月に一度、東京で一泊二日の合宿形式で開催している。
 NBMをスタートさせた動機は、一言でいうと、「会計業界の抜本革新!(イノベーション)」である。経営者の意思決定をサポートするための未来会計を体系化した『循環モデル』(IGグループのHPを参照のこと)を学習し、未来を語れる多くの会計人を世に輩出することによって、中小企業を倒産という悲劇から救うことを目的としている。
 さて、今回(Step5)のテーマは、“学後の実践”を円滑に進めるための『組織体制のモデル~システム思考的目標管理』である。
 “組織モデル”には、大きく二つの考え方がある。
 一つは、機械論的“組織モデル”。組織を仕事の側面(機能)から構造的に捉え、それぞれの働きを担う部品として人間を配置する。目的達成手段として有効な組織を合理的・計画的にデザインし、管理できるようなモデルを形成する考え方である。一方、この考え方は、機械をモデルとしているため、環境変化への適応性が悪く、硬直化し、制度疲労を起こしやすいといえる。(安定的な環境ではいいのだが・・・)
 もう一つは、有機体的“組織モデル”。組織を相互に作用し合う要素の集合体としてのシステムと捉えている。つまり、組織を構成するメンバーの一人ひとりの目的・意図・ニーズなどが相互に影響し合い、一つの全体を創り上げていく成長・進化のプロセスとして考えるとよいだろう。その大きな特徴は、自己組織化である。
 自己組織化(self‐organization)とは、生命の発生や社会構造の成立などに見られる、自律的に秩序をもつ構造をつくりだす現象のことである。その本質は、環境の変化に適応できように、自己の仕組みに依拠しながら、自己を変化させていくところにある。
 私たちは今、パラダイムシフトの時代に生きている。大きなゆらぎの中にいる。変化が常態のこの世の中、ゆらぎは必然である。私たちは何を触媒として自己組織化されていくのだろうか・・・。
 もちろん、二つの組織モデルは二者択一ではない。両者を統合させる思考が大切である。いずれにしても、自社に合った“組織モデル”を再構築する必要がある。
 
   Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28. 5.30)マンネリ

”考える言葉”シリーズ(H28. 5.30)マンネリ
 
2016年5月30日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-18)
 
マンネリ

 “マンネリ”とは、マンネリズム(mannerism)の略。
 「最近、“マンネリ”だな・・・」と、仕事をしているときなどに、よく使う言葉である。ワンパターンで、単調・・・、「ネタ切れで、つまらなく、飽きがきた・・・」と感じてしまう状態をいうのだろう。
 新卒の人が、夢を描いて就職をしたとしよう。当然ながら、仕事をし始めた当初から“マンネリ”に陥る人は、先ずいないだろう。恐らく、毎日がワクワク・ドキドキの日々だと思う。それがいつの間にか、ワクワク・ドキドキ感が失せてしまう日がくる・・・。
 毎日の仕事に慣れてきて、いちいち上司や先輩からの指示がなくても、自分で一日の仕事の段取りとパターンができてくる。そんな時、ふっと「仕事って、こんなもんかな~?」と思い、舐めてしまうのだ。慣れてしまい、飽きを感じる瞬間だ。
 一つに、“マンネリ”の原因は、慣れから生じる、飽きである。恐ろしいことに、“マンネリに”陥った人の中には、働き盛りの時期を何十年も無為に過ごしてしまうような輩も見受けられる。“マンネリ”すら、気にならなくなるのである。
 中には、“マンネリ”を感じ、新天地を求めて転職をする人も多いという。気分一新、一時的な効果はあったとしても、それで本当の意味で、“マンネリ”から脱却できるのであろうか?
 小生の経験からであるが、日常的な業務はすべてパターン化されていることが多いので、経験、場数を踏めば慣れるのは当たり前である。じゃ、慣れると誰もが飽きが来て“マンネリ”を感じてしまうのかというと、そうではないと思う。現に、小生は“マンネリ”を感じないタイプである。
 長くやっているからといって仕事に慣れ、飽きを感じることはない。むしろ、心の余裕が生まれるといったほうがいいだろう。その分、創意工夫の時間をもてる。
 「より生産的にするためにはどうしたらいいのか?」「他の人に任せても、同じ結果を出してもらうためには、どう段取りをすればいいのか?」などを、考え始める。楽しそうにしているから、他の人が関心を持ち、やりたがる。だから、手離れが良くなり、新たな仕事にチャレンジする時間ができる・・・。
 こう考えると、慣れたから“マンネリ”になるのではなく、その仕事が自分の中で変化しないから、飽きてきて“マンネリ”になるのである。つまり、自分自身が成長しない人ほど、“マンネリ”の罠に陥っているのが真相だと思う。成長し続けている人は、つねに自分自身が変化しているので、同じ仕事をやり続けても少しも“マンネリ”を感じないのである。あなたは、10年前と何が変わりましたか?
 
   Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28. 5.23)大局観

”考える言葉”シリーズ(H28. 5.23)大局観
 
2016年5月23日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-17)
 
大局観

 
先週末(5月20~21日)に、『IG後継者育成塾・第4期⑪』(福岡)を終えたばかりである。
 今回は、『ドラッカー流マネジメントの真髄~自らの手で未来を創造する』をテーマにマネジメントの本質を探ろうという企画であった。
 第4期も、あと「最終講⑫」(7月予定)を残すのみとなり、2年間近く学んだ成果のお陰だろう、難しいテーマであるにも関わらず、グループ・ディスカッションも活発な意見が飛び交い、塾生の成長に頼もしさを感じた合宿であった。
 「忙」とは「心を亡くす」と書く。目先の事に追われ、日々をバタバタと忙しくしている人の特徴は、一つに“大局観”の欠如である。つまり、本来の目的(根本)を見失って、枝葉末節的なことに振り回されていることが多い。
 企業の掲げる理念やビジョンこそが、その組織の存在に意義であり、「何のために」という目的を考えるときの原点である。また、経営者にとって大切な“大局観”は、それをベースに培われるものだと考える。
 “大局観”というと、安岡正篤氏の思考の三原則を思い出す。
 第一は、目先にとらわれず、“長い目”で見る。
 第二は、物事の一面だけを見ないで、“多面的・全面的”に観察する。
 第三は、枝葉末節にこだわることなく、“根本的”に考察する。
 経営者など上に立つ人にとって、これは心得ておくべき大切な考え方だと思う。
 これらは、「わが社をどんな会社にしたいのか(理念・目的・ビジョン)、社会にどう役立ちたいのか(使命観)、日々の経営判断において大切にしている物差しは何か(価値観)」等々、ものの考え方のベースとなる。
 市場のコモディティ化が叫ばれている今日において、企業の独自性を発揮させる唯一の手段は、理念経営の確立だと言われている。確かに、同感である。しかし、理念をつくって、壁に掲げているけれど、形骸化している企業が多い。つまり、それを社内外に浸透させるまで、徹底されていないのである。
 今回の後継者塾は、「理念のもつ効用とは何か?また、理念を浸透させるために何をなすべきか?」などを、徹底してグループ討議した。先ず、後継者にとって必要なことは、自社の掲げる理念という大義(錦の御旗)に対し、熱意と信念を持ち得ているかどうかである。
 そして、“大局観”を持って、その実現のための方向性を指し示し、周囲を奮い立たせるようなリーダーシップとコミュニケーションを自家薬籠中の物にすることである。
 
   Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28. 5.16)攻めの経理

”考える言葉”シリーズ(H28. 5.16)攻めの経理
 
2016年5月16日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-16)
 
攻めの経理
 
どんな企業でも、“経理”の仕事はある。最近では、外部の会計事務所などにアウトソーシングするところも増えているようであるが、会計帳簿の作成は法律で義務付けられている・・・。
 そこで、日々の取引を記録して、会計帳簿を作成し、決算をする。その動機は、義務だから・・・。利益が出ていれば、税金対策に知恵を絞ることもあるだろう。しかし、これでは、守りのために経理をしているに過ぎない。
 経理には、“攻めの経理”がある。経営者の意思決定をサポートし、未来を創造していくために大切な情報を提供していくための経理である。小生が、未来会計と呼んでいる領域の経理は、まさにそうである。
 まさに、渋沢栄一がいうところの「論語と算盤」である。論語とはその事業を成り立たせている基盤の考え方(=理念やフィロソフィー)であり、算盤とはその考え方を具現化するために必要な利益の確保(=計数管理)をいう。つまり、経営の両輪なのだ。
 例えば、経営者の仕事をし易くするために、次のような事を常に考えて経理を行う。
 ① 必要最小限利益をどうやって確保するのか?
 どうすれば、売上を伸ばし、利益率を高めることができるか。固定費の無駄を常になくす意識をもつ。
 ② どうすれば効率的な資金繰りの仕組みができるのか?
 銀行はじめ取引先との交渉力を磨く。金利を1~2%下げるだけでも違う。また、資産等の回転率(在庫管理や売掛・買掛管理、投資等など)を高めるだけでも、資金は廻るようになる。
 ③ 企業価値を高めるためにはどうすればいいのか?
 資産と負債・資本のバランスを考え、内部留保の充実と自己資本比率の向上を常に考えて、経理を行う。
 経営者の視点で、経理を考える。これが、“攻めの経理”である。
 本来、数字とは正直なもので、ごまかせないものだ。だから、経理には事実を正しく把握する力がある。把握した事実を、次の打つ手にいかに活用するか。経営に活かす数字力を問われるのである。確実に業績を伸ばし、成長し続ける社長には必ず経理の達人(プロ)が寄り添っている。京セラの稲盛さんがいうように、「正しい会計が分からんで、正しい経営ができるのか!」は、実に名言である。
 事前のリスク計算をきちんと行う未来会計は、「“攻めの経理”を担う人にとって習得すべき重要な考え方であり、計数管理の手法である」と考える。
 
   Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.5.9)計画

”考える言葉”シリーズ(H28.5.9)計画
 
2016年5月9日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-15)
 
計画

 小さい頃から、“計画”を立てることが大好きだった・・・。なぜか、“計画”を立てていると、それだけで心が弾むのである。小生にとって、未来を思い描くことそれ自体が夢や希望に満ちた行為だからであろう。
 小中学校の頃は、夏休みになると40日間の過ごし方について“計画”をしっかり立てるように指導を受けたと思うが、それが楽しくてしょうがなかった。思い描いているだけで、やる気が出てきて、“計画”が出来上がったときには、もう夏休みを一度体感したような気分になっていた。
 職業会計人(税理士や公認会計士)になることを決意して、故郷の会計事務所に就職して、初めて担当を任され、経営者の方と話しをした時のことを、今でも鮮明に覚えている。
 「社長のところの経営計画書を良かったら見せて頂けますか?」
 「経営計画?そんなのないよ・・・」
 「経営計画書がなくても、経営はできるのですか?」
 「・・・」返事ないまま、会話は途切れてしまった。その後、他の経営者にも尋ねてみたが、似たり寄ったりの反応であった。
 企業経営に不可欠なはずの経営計画書が、中小企業の現場にはない・・・。驚きと同時に、すごく新鮮な発見をしたような気分になったのを覚えている。また、本来あって然るべきものがない、とてつもなく大きなマーケットを発見したような気がした。
 今から、40年近くも前の話である。今思うと、当時、まだ右肩上がりで全体の経済が底上げされていた時期であったし、業界ごとに儲かる仕組みがあって、独自性がなくても共存できた環境であったのであろう・・・。
 今や、格差社会であり、淘汰の時代である。自立して、独自性を発揮できなければ、生き残れない、つまり未来はないのである。そんな健全な危機感をもった経営者が、嬉しいことに、随分と増えている。つまり、“計画”をつくるお手伝いができる経営者層が年々増加しているということだ。
 今、経営者が向き合っている環境(グローバル化、人口減少、世代交代等々)は、複雑で、多様化し、難しい問題である。年間廃業社数は、約29万社(そのうち、後継者不在の理由で約9万社)に上るという。
 一方で、急成長している企業の話も聞く・・・。成長企業の特徴は3つ、①独自の経営観を持っている、②高付加価値な領域を確立している、③人材育成に熱心である。
 やはり、「“計画”なくして成長なし。成長なくして存続・発展なし」である。

 
   Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28. 4.25)誠実

”考える言葉”シリーズ(H28. 4.25)誠実
 
2016年4月25日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-14)
 
誠実

 初期の段階の“考える言葉”シリーズを整理していると、次の一文に目が止まった。「人に対して“誠実”であるか」・・・。
 これは確か、安岡正篤先生の『人生の大則』という本に紹介されていた「大和的生活法」(=日常的な生活における基本となる考え方と過ごし方)の一つとして示唆された内容であったと思う。
 人に対して思いやりがなく、不誠実な人間は世間から信用されない。つまり、「あいつはちゃらんぽらんだ」となると、どんなに能力があっても相手にされなくなってしまうのだ。
 ピーター・F・ドラッカーは、真摯さ(=integrity of character)という言葉で「経営者の条件」として掲げ、“誠実”であることの重要性を次のように述べている。
 「人間性と真摯さは、それ自体では何事もなしえない。しかしそれらの欠如はほかのあらゆるもの(仕事上の能力や強みなど)を破壊する」と・・・。つまり、その人間の人格の統合、価値観に関わることであると捉えているのである。
 では、“誠実”とは何をいうのか?少し、考えてみたい。
 “誠実”とは、「私利私欲をまじえず、真心をもって人や物事に対すること」「いつわりなくまめやかなこと」とある。無私、真心、真摯、律儀、忠実、至誠、篤実などが類似語として挙げられる。
 もう少し、具体的に“誠実”な人の特徴を考えてみよう。
 ① 正直である、うそをつかない。
 ② 約束を必ず守る。
 ③ 言行一致で一本筋が通っており、裏表がない。
 ④ 面倒見が良く、打算がない。
 ⑤ 間違いに対して、素直に謝罪する。(言い訳をしない)
 ⑥ 結果に対して責任をとる。
 ⑦ 他人の心情を察して、親身に行動できる。
 ⑧ 仕事に対して真面目に取り組む。
 ⑨ 美辞麗句、調子のいい言葉を使わない。
 ⑩ 人を見て態度を変えない。
 「自分自身と人に対して、いつも“誠実”であれ!」(ニーチェ)という言葉があるように、“誠実”とは自分自身に対しても問われることである。
 自分が大事にしている“誠実”と何か?自問自答してみよう!
 
   Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28. 4.18)壁

”考える言葉”シリーズ(H28. 4.18)壁
 
2016年4月18日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-13)
 

 
“壁”(wall)とは、家の四方を囲うもの、または室と室の隔てとなるものをいう。つまり、空間を区切るもの。その効用は、守りかな・・・?
 私たちは普段から壁に囲まれた空間に身を置くことによって、安らぎを感じ、生きている。外から自分のオフィスや家に戻り、お茶やコーヒーを飲んで、ひと時のくつろぎを覚えるのも、そのせいであろう。
 今回、考えてみたい“壁”は、空間を区切る物理的な機能をもったものではなく、私たちの心の中に生じる精神的な、意識の“壁”について、である。どんな心の“壁”があるのか、整理してみたい。
 ① 自我の壁
 自我とは、自分と他人を分ける働きをもっている。そこから生じる自己防衛的な本能や他との比較において優位性を保とうとするプライドが生じる。見栄や虚栄心、相手によって態度を変える行為などの弊害をつくる。
 ② 習慣の壁
 人間は、習慣の動物である。一定の行動のパターンが身についてしまい、多くの日常的な行動は無意識化されたものになっている。毎日の小さな習慣の繰り返しが、慢性的な病気を引き起こしたり、偏狭的な心の状態をつくり出したりしている。
 ③ 価値観の壁
 人それぞれ自分の価値観をもっている。それは、思考の枠組みであり、思考や行動を限定している。また、世間を図るときの物差しとなっている。それが、他の思考や行動の可能性を阻害してしまっている。
 ④ 恐怖の壁
 戦う相手が強すぎたり、困難な事態に陥ったり、状況が悪すぎたり、未知なことに遭遇したりしたとき、心が恐れを抱き、怖気づく。「失敗したら・・・」という不安が心によぎり、一歩を踏み出す勇気を失ってしまう。
 今、多くの企業が自らの未来を描けないでいる。過去の成功体験が通用しないことへの焦り・・・。新たな成長戦略を描こうと模索をしているが、妙案が浮かばないのである。
 その原因は、過去の延長線上に未来を描くことができないというパラダイムシフトしている環境のせいだといえなくもないが、環境や他人のせいしていても状況は一つも進展しない・・・。あらゆる限界はすべて、自分自身の心の“壁”がつくっているからだ。
 軽やかで、柔軟な心で、自分の“壁”と向き合ってみたいと考える。
 
   Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28. 4.11)ソリューション営業

”考える言葉”シリーズ(H28. 4.11)ソリューション営業
 
2016年4月11日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-12)
 
ソリューション営業
 
 先週のIG幹部会における研修テーマの一つとして取り上げられた“ソリューション営業”について考えてみたい。
 国内市場が成熟化する過程で、プロダクトアウト(商品ありき)からマーケットイン(顧客ありき)の志向へシフトする必要性が叫ばれてから久しい。その一つの解決策として提案され、ブームになったのが、“ソリューション営業”だったような気がする・・・。
 “ソリューション”とは、課題解決という意味であるが、“ソリューション営業”とは顧客企業の課題の解決方法を提示しながら、そこに自社の商品やサービスの販売を組み込んで提案するという営業スタイルである。
 時代に合った素晴らしいモデルだと思う。だが、「言うは易く行うは難し」である。いくつかの壁がある。
 先ずは、全体的問題の掌握力。顧客企業の部門を超えたビジネス全体の問題をどうやって掌握するのか・・・。部分だけでは捉えることができない全体像をどうやって把握できるのだろうか。
 次に、当事者意識である。他人の問題を真に自分の問題として考えることができる価値観を持ち合わせることができるのであろうか・・・。
 さらに、“ソリューション営業”を関係性の思考から考えると、次のように定義できる。「顧客と“価値ある関係性”を構築するための提案型営業」であると・・・。ここでいう、“価値ある関係性”とは信頼である。
 つまり、相互信頼関係が構築できるかどうかである。このように、“ソリューション営業”を定義してみると、その本質は信頼である。信頼できる人であるかどうかをお互いに見定めることができるかである。“ソリューション営業”が成功するか否か、それは終始一貫、信頼がテーマとなる。
 企業の経営計画を策定するお手伝いをしていると分かるが、目標の数値化は簡単にできる。だが、数値重視の計画は必ずと言っていいほど、頓挫する。画餅と化すのである。何故か?経営者の思いや魂(=365日の生き様)が欠落しているからだ。
 信頼し合うということは、お互いの思いや魂に、それを価値観と置き換えてもいいと思うが、共感し合うことであると確信する。このように考えていくと、“ソリューション営業”は、テクニカルな営業レベルではなく、経営計画や事業計画策定のはじめから、一体となって関わり、価値観を共有し合ってはじめて成果につながるものだと考える。
 揺るぎない信頼関係を構築できなければ、反って仇となる恐れがある。肝に銘じでおきたい。
 
   Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.4.4)新人

”考える言葉”シリーズ(H28.4.4)新人
 
2016年4月4日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-11)
 
新人

 IG会計グループは、第1四半期の合宿(3月31日~4月1日)を終えて、第2四半期がスタートしたばかりである。
 今年の新卒採用者4名も参加しての合宿だったので、研修ルームも手狭になった感じであった。新陳代謝で、少し平均年齢も下がり、いい意味での緊張感も生まれ、有意義な2日間になったと思う。労働市場がシュリンクしている状況で、前途洋々の新卒者を4人も確保できたのはラッキーだと思う。さらに、中途採用ではあるが、有資格者2名(CPA)も加わるので、俄然、気合も入ってくる・・・。
 少子高齢社会が進む中、若い人材の希少性が懸念されているが、企業経営における人材の採用と育成は、重要な経営課題として押しかかってくるだろう。現に、人材の確保ができず、店舗を閉めたとか、事業そのものを撤退したという話も聞く。
 人材確保の問題も然ることながら、採用した人材をいかに育成し、定着させるかを、
もっと真剣に考えるべきではないだろうか。2~3年もしないうちに、辞めてしまうというケースが意外と多いという。
 新卒であろうと中途であろうと、就職(転職)する者にとっては、「期待と不安」が入り混じった心境であろう。その期待を膨らませ、不安を解消してあげられる環境を、どう整えてあげたらいいのだろうか?3つのキーワードを考えてみた。
 ① 自立できる環境
 精神的、経済的自立である。精神的には、主体性の確立。自己責任で物事を考え、周囲に影響力を与えることができるような考え方・価値観を養ってもらうことだ。経済的な自立、豊かさの実感も大切であろう。
 ② 成長できる環境
 帰属することによって、将来への可能性を膨らませることができるような環境であること。日々新たな発見があり、チャレンジ精神を醸成させてくれるような環境である。
 ③ 貢献できる環境
 貢献とは、自らの仕事を通じて、「世のため、人のため」になることだ。社会の役に立っていることが実感できれば、誰だって嬉しい気分になれる。そんな環境を整えてあげれば、自己研鑽に励むはずである。
 IG理念は、仲間一人ひとりの可能性を信じ、互いに切磋琢磨して、自己実現できるよう、組織を進化させていくことを切に願って、つくったものである。その理念への共感から“新人”研修は始まる。
 IG式目標管理を自分の習い性にできたとき、IGが期待する人材となる。
 
  Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.3.28)杞憂

”考える言葉”シリーズ(H28.3.28)杞憂
 
2016年3月28日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-10)
 
杞憂

 “杞憂”とは、無用の心配をすること。取り越し苦労。中国の古典(列子)に由来する諺で、「杞の国に、天が崩れ落ちたらどうしたらいいか心配して、寝ることも食べることもできない人」がいたという・・・。
 「現代人は、ストレス社会の中で生きている」とよく言われる。ストレスとは、外部環境からの様々な刺激(ストレッサー)によって自分の身体や心に負荷がかかり、「歪み」が生じることをいうのであるが、そんな中、“杞憂”に陥っている人が意外と多いのではなかろうか。
 “杞憂”の原因は、不安(=anxiety)、つまり、心配や恐れの感情である。では、人はどんなときに不安に陥るのだろうか?考えるに、人は自分でコントロールできないものに対して、不安を感じているのである。
 さすがに現代人には、杞人のように「天が崩れたら」という不安を抱える人はいないと思うが、複雑化した環境とその変化の激しさなどに翻弄され、コントロール不能な状況に置かれ、“杞憂”状態の人がいるようだ。
 では、現代人が抱える“杞憂”の対象とは何だろうか・・・?多くは、次の二つから生じているのではないだろうか。
 一つは、人間関係。ストレスの第一原因に、人間関係を挙げる人が多いという。特に、職場におけるネガティブな上司との問題、思いやりのない職場環境など。また、家庭においても夫婦や親子の会話ができないという問題もあるようだ。
 もう一つは、未来。過去の延長線上に未来が描けない時代である。過去の成功体験がすべて否定されてしまうような変化が起きている。不確実な未来は、どう動いていくのであろうか・・・(予測不能)。
 いずれも、本質は、思い通りにならないことに対する心の在り様である。不確実性が高く、コントロールできにくいもの、つまり、コントロールできない度合いが強ければ強いほど、不安は大きくなり、“杞憂”の原因となっていくのである。
 要するに、コントロールできないことをコントロールしようとして「歪み」を自らつくっている。だとすれば、自らがコントロール可能なことへ専念したほうが理に適っている。それは、何か?自分自身である。つまり、自分自身をどう変えることが“杞憂”から解放されるのか・・・。「レジリエンス」という言葉が注目されている。復元力、回復力、弾力、強靭さという意味であるが、環境への適応性だろう。
 思いやりと感謝の心を持って、「仮説~実践~検証」の自己革新プログラムを主体的にやり続けること、それが“杞憂”から解放される最良の手段であると考える。

 
 Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.3.14)ナンバーワン

”考える言葉”シリーズ(H28.3.14)ナンバーワン
 
2016年3月14日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-09)
 
ナンバーワン

 
最近、“ナンバーワン”という言葉をよく見聞する。(小生の意識が、その言葉に敏感になっているのかもしれない・・・)
 一昔前には、「“ナンバーワン”でなくとも、オンリーワンでいいではないか・・・」という風潮があり、そんな歌も流行ったが、逆戻り?の感がある。その背景には、何があるのだろうか?
 一言でいうと、格差社会の到来であろう・・・。
 バブル崩壊(1991年)前までは、日本は貧富の差が少ない国として知られ、国民の大部分も中流階層としてのアイデンティティを持っていたのだが、それが崩壊し始めており、ワーキングプア(働く貧困層)やネットカフェ難民、また最近では下流老人(貧乏老人)などのキーワードで象徴されるような現象が起きている。
 また、企業レベルでいうと、もっと厳しい淘汰が生じている。あらゆる業界において再編・統廃合が進み、どの業界においても1位か2位しか生き残れないという危機感が充満している。
 もちろん、人生も経営も勝負の連続である。当然、勝ち負けがあり、その結果として格差が生じるのは世の習いである。また、競争があるからこそ、進化するのである。ゆえに、絶対的な強さを誇る“ナンバーワン”を目標に掲げ、努力することは、至極当然のことである。
 考えるべきは、「なぜ、“ナンバーワン”なのか?」「“ナンバーワン”になったら、何ができるのか?」であろう。つまり、手段であって、目的ではない・・・。
 “ナンバーワン”の強みは、一つにブランド力であろう。そして、規模の経済も働き利益体質が強化される。そして、自然に成長できる基盤ができるのも、強みであろう。
 それらの強みを生かして、何をなすべきなのか?そこに、真の目的(=存在の意味と価値)がある。
 先ずは、社員満足を高めてあげることができるかどうか。経済的な豊かさも然ることながら、働きがいや生きがいを提供できるようにしたい。そして、顧客満足の追求を怠らないこと。つねに、イノベーションのリスクを背負うことだ。さらに思考すべきは、社会全体の進化にどんな貢献ができるのであろうか。
 “ナンバーワン”になるということは、生存の必要条件であるが、それだけでは社会性を満たすことにならない。影響力を持てば持つほど、環境への貢献と責任という課題としっかりと向き合うことが大切である。
 その上で、“ナンバーワン”になることを自覚し、目指したいと考える。
 
 Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.2.29)チャンス

”考える言葉”シリーズ(H28.2.29)チャンス
 
2016年2月29日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-08)
 
チャンス

 「“チャンス”の女神に後ろ髪はない」という西洋の格言がある。 “チャンス”が来たときに、それを“チャンス”だと思わないと、通り過ぎてから気づいても手遅れで、後悔しか残らない・・・。良く、耳にする格言の一つである。
 確かに、事業を大きく成功させている人たちは、ビジネスモデルの独自性も然ることながら、時流をしっかと捉えている。
 千本倖生氏も、『挑戦する経営』(経済社)という著書で、次のように述べている。
 『どんなビジネスにも「今が参入のタイミングだ」というポイントが必ずある。開いたと思ったらすぐに閉じてしまうこの窓を決して逃さないことだ』 つまり、優柔不断だと“チャンス”を逃してしまうということである。
 確かに、チャンスに強い人は、いつもチャンスをつかんでいるし、下手な人は、いつも逃してしまい、後悔をしている。では、その差はどこで生じるのであろうか?少し、考えてみよう。
 (1) 「人生の目的」をもって生きている
 「やる」と決めていることがあるので、いざ“チャンス”が目の前にくると、すぐに飛びついて行動できるようになっている。また、価値ある「人生の目的」が“チャンス”を引き寄せているともいえよう。
 (2) チャレンジ・ゾーンに身を置いている
 “チャンス”を掴む人は、つねにチャレンジ・ゾーンに身を置いているので決断が早く、すぐに行動に移れる。一方、決断の遅い人は、慣れ親しんだ快適ゾーンにどっぷり浸かっているので、“チャンス”を見逃してしまう傾向がある。
 (3) 「捨てる」勇気をもっている
 一つの可能性に賭けるということは、ほかの可能性を「捨てる」ということでもある。その勇気を問われることがある。選択の決断である・・・。変化の激しい今日、過去の成功体験にしがみついていると、未来の失敗の要因になってしまうことだって起こり得る環境である。
 「機を見るに敏」という言葉がある。仕事においても、「これは“チャンス”だ!」と思ったら、つかまなければならないし、人間関係においても、「人生にとって重要だ!」と思える人とは、しっかりと手を組む必要もあるだろう。
 IGグループが提唱する未来会計とは、「“チャンス”を掴み、自らの手で未来を創造する」ためのサービスである。
 経営計画とは、“チャンス”をものにするための台本づくりだといえよう。

 
 Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.2.22)活性化

”考える言葉”シリーズ(H28.2.22)活性化
 
2016年2月22日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-07)
 
 活性化

 
Ja‐BIG主催の『未来会計実践塾(第1回定例会)』(2月17~18日)が、いよいよスタートした。
 この塾の最大の課題は、徹底した“学後の実践”にある。そして、業界革新の先駆的な役割を担い、会計人の“社会的インフラ”としての質的な価値を高めることをミッションとして掲げている。そのために達成すべき具体的な数値目標が、「未来会計の領域で年商1億円の事業化」である。
 現在の参加事務所数は、30社。すべてが達成できた30億円の需要の創出となり、200名を超える雇用創出につながる。未来会計で提供するサービスの内容は、時代のニーズであり、時流であると考えると、今後もどんどん参加者が増えていくであろう。測り知れない市場の誕生が期待される。
 もちろん、変革には、つねに「期待と不安」がつきまとう。どちらかというと、不安のほうが大きい・・・。
 ① 過去の成功体験を捨て切れるのだろうか?
 ② 強烈かつ持続的なリーダーシップを発揮できる人はいるのだろうか?
 ③ 人材の“活性化”は可能だろうか?
 『実践塾』は、実践によって生ずる壁(=問題)を共有化し、輝く衆知を集めて解決していく場である。「抱えている問題は、何か?」「それらを解決する方法は、何か?何が不足しているのか?」「誰が、いつまでに、それらを実行するのか?」「誰のサポートを必要とするのか?」等々を、グループ討議してまとめていく。
 それから、『実践塾』は、未来会計サービスの実践事例を持ち合い、発表し、共有化する場である。「①顧客開拓のルート、②成約できた決め手、③提案した内容、④有効的な解決手段・方法、⑤成果・貢献」などを、まとめて各人に発表してもらった。
 今回やってみて、嬉しかったのは、場の“活性化”を肌で感じることができたことである。さすが、名乗り出て、集まってくれた精鋭である。グループ討議の内容も、前向きな意見が飛び交っていたし、実践事例の発表もよそに先駆けてやってきた先進事務所の事例だけあって、多くの気づきをもらえたと思う。
 人の集まる場が“活性化”する、その要因は何だろう?場の風土の良否も当然考えられるが、はやり、場を構成するメンバー、一人ひとりの主体性の発露ではないだろうか。組織変革とは、環境の激変に遭遇したとき、メンバーの一人ひとりが主体性をもって自らを能動的に変革していくエネルギーである。
 その主体的エネルギーの集合が、場を“活性化”していくのである。
 
 Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.2.15)変革

”考える言葉”シリーズ(H28.2.15)変革
 
2016年2月15日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-06)
 
変革

 この時期の恒例となっている、IG会計グループ主催の新春セミナー(長崎、宮崎)を終えたところである。今回の講演テーマは、『変革へのリーダーシップ~心を奮い立たせる人材になろう』・・・。
 長崎会場(約200名の参加者)では、㈱日本M&Aセンターの分林保弘会長にも登壇して頂き、『あなたの会社は“成長していますか?”~仕組み経営で勝つ~』というテーマで、激動の経済環境の中で成長し続けるために、どんな仕組みを構築し、経営していけばいいのかを熱く語って頂いた。『分林保弘の「仕組み経営」で勝つ!』著を参照にして頂きたい。(氏の友情出演に感謝!) また、セミナー後の懇親会も大変盛り上がり、ご参加頂いた皆様に改めて感謝です!
 さて、“変革”について、少し考えてみたい。
 “変革”とは、一言でいうと新陳代謝である。「今のままでいいではないか・・・」と慣れ親しんだ“快適ゾーン”に留まろうとする“古い自分”と、「リスクは大きいが・・・」ワクワクドキドキする“チャレンジゾーン”へ軸足を移そうとする“新しい自分”との戦いだといえよう。
 新陳代謝といえば、生命の維持に不可欠な活動である。人間の細胞は一般に大人で約60兆個あると言われているが、新陳代謝が正常に機能していれば、人間の身体は約3ヵ月経過すると、まったく新しい細胞に生まれ変わってしまうそうだ。
 「何故、こんなことが可能なのか・・・?」と問うのは、愚問である。私たちの基本的な生命活動が、何の理屈もなく、間断なく行われている・・・。その自然の力というか、摂理(providence)に驚かざるを得ない。
 私たち人間も、大自然の一部である以上、すべてにおいてその摂理に従わざるを得ないと考える。頭や心を働かせることによって身につけた能力や価値観も一生において役立つものなど一つもない・・・。すなわち、諸行無常なのである。
 “変革”について、このように考えると、過去の成功体験や個人の考えに執着して、それらを捨てようとしないのは論外である。特に私たち企業人は、大自然の摂理に伴って生じる変化(=進化)に対し、積極的に貢献しようとする意思が問われるのでないだろうか・・・。
 「変化はコントロールできない。できるのは、その先頭に立つだけである」(P・F・ドラッカー)という言葉がある。乱世のリーダーは、自ら“変革”の担い手、チェンジ・リーダーにならざるを得ないと考える。
 “変革”に必要なのは、タイミングと成長し続けることへの強い意志である。
 
 Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.2.8)準備

”考える言葉”シリーズ(H28.2.8)準備
 
2016年2月8日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-05)
 
準備

 NBM(第15期③)を終えて、長崎へ戻ったところである
 NBMとは、NN構想の会主催の『新ビジネスモデル(NewBusinessModel)研究会』の略称。2003年に会の活動の一環としてスタートしたが、けっこう好評で第15期目とロングランを続けている。
 活動の目的は、未来会計(経営者の意思決定をサポートすることを目的とした会計の体系)を事業化することによって業界革新を推し進めることにある。「過去ではなく、未来を語れる会計人」を多く輩出し、会計人の社会的インフラとしての役割の質を時代のニーズに応えられるよう、自己革新を呼び掛けている。
 期を重ねる度に、場の質も自然と高まり、若くて優秀な人材が集うようになり、グループ討議や全体討議の内容も驚くほどに進化している。ほんとうに多士済々で、衆知が集まる場となっている。
 主催者としては、これからもずっと場のレベルをあげていけるように運営していきたいと考えているのであるが、一番大切なことは万全な“準備”であると思う。やはり、“準備”を整えて行うのとそうでないのとでは、得るべき結果が全然違うのである。
 では、“準備”とは何か?「結果を得るための原因をつくること」だと定義したい。そして、“準備”とは、心の持ち方、整え方だと思う。
 セミナーで未来会計の効用を話すとき、経営計画がなぜ必要なのかを説明する下りで、「原因と結果の法則」を引用して次のような話をしている。
 「原因には必ず結果があるというが、原因と結果はストレートに結びついていない。経営とは、あるべき姿(結果)を実現するために、持てる経営資源(原因)を自らの意思で環境に条件付けするところに意味がある」と・・・。
 まさに、経営において“準備”をするとは、自らが志すところに基づいて計画をつくることであり、決心を固めるということである。どんな状況が起きようと動じない心構えというのは、そんな“準備”から生まれてくるのだといえよう。
 逆に、“準備”を怠っている(計画ができず、迷っている)企業をみていると、大切な経営資源を他から条件づけられてしまい、「そんなはずではなかった・・・」と後悔し、人のせいにしてしまっていることが多い。
 もう一つ大切なことは、“準備”ができたら、結果が出るまでやり続けることである。継続しているうちに偉大な「原則」に出逢い、気づかされることがある。それを習い性にすることだ。
 “準備”とは、未来からの逆算であり、勝利の方程式を確立することである。

 
 Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.2.1)機会費用

”考える言葉”シリーズ(H28.2.1)機会費用
 
2016年2月1日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-04)

機会費用
 
 今年度第1回目のIG全体会議(1月29~30日)を終えたばかりである。会議というよりも、自己研鑽の場と考えている。
 各部署・各人ごと、自らの目標に対しての確認と検証を徹底して行い、全体の場で自らの気づきを発表する。当然ながら、手厳しい質問や意見が飛び交う。いい加減な検証をしていると、立ち往生となること必定だ・・・。
 真摯さが伝わらない人間が一人でも混ざっていると、場全体の空気がよどむ。メンバーの一人ひとりが希少な経営資源そのもの、その自覚が欲しいと思う。何人かの発表を聴いていて、そんな思いが頭の中をよぎると同時に、“機会費用”という言葉がふっと浮かんだ。
 “機会費用”(opportunity cost)とは、選択されなかった選択肢のうちで最善の価値のことである。希少性(使いたい量に対して使える量が少ないこと)によって迫られる選択に際して生じる。「そのことをすると、他のことがどれだけ犠牲になるか」計算するものを“機会費用”と呼ぶ。
 ある選択を行うことで失った(選択しなかった)ものの価値・・・。“機会費用”というのは見えない費用のことであるが、経営の意思決定を行う際に考慮すべき、非常に大切な概念であると考える。
 例えば、人材の採用には、“機会費用”のリスクがつねに伴う。しかも、一度採用を決めたらそう簡単にやめてもらうわけにはいかない。(もちろん、就職活動をしている側においても、選択の結果の“機会費用”を背負うであるが・・・)
 中小企業では、付加価値の高い仕事があるのも関わらず、人手不足や能力不足がゆえにそのチャンスを逸してしまったという話をよく耳にする。すなわち、“機会費用”が生じているのである。
 人材における“機会費用”は、一つは採用時の選択ミス、もう一つは採用後の育成の仕方と適材適所によって生じると考えられる。さらにもう一つ付け加えると自己革新の機会を設けているかどうかであろう。
 「日常業務を社員ができる範囲でこなしているだけの時は、単なる作業でしかない。全く異なる環境に飛び込み、もう一段の飛躍のために絶対に成功させねばならない使命を背負った時に初めて人は、大脳が活性化し始める。組織も同じだ」(孫正義)
 どのような環境を選択するか、その人や組織の“機会費用”に大きな影響を与えるであろうことを示唆している。人生は、「選択」の繰り返しの結果、つくられていくものだと思う。“機会費用”について、正しい認識をしておきたいと考える。

 
 Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.1.25)運

”考える言葉”シリーズ(H28.1.25)運
 
2016年1月25日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-03)


 「
事業が成功するか否かは、“運の強さ”に左右される!」という考えがあるが、我々はどう反応したらいいのだろうか?
 人生はすべて「塞翁が馬」という諺があるように、人生って自分の意志で思うようにならないことがあることは事実である。この世に生まれたことだって自分の意志ではないし、その境遇を選べた訳でもない・・・。
 じぁ、“運”に任せて、「ケセラセラ~!」と気楽に、“運任せ”で生きるかというと、どうも合点がいかない自分がいる。それどころか、自らの手で“運命”を打開しようと、もがき、苦しんでいる自分がいる。
 そこで改めて考えてみた。そもそも、“運”って何なのだろうか・・・?
 “運”とは、その人の意思や努力では“どうしようもない巡り合わせ”を指す。そして、結果に対しての原因がうまく説明できないときに、私たちはよく「運が良かった!」とか「運が悪かった!」とか表現することがある。
 世の中には、『「原因」と「結果」の法則』(ジェームス・アレン)なるものが存在しているという。「私たちの心の中の“思い(原因)”が、私たち自身の“環境や運命(結果)”を創り出している」と・・・。
 小生は、「未来会計~自らの手で未来を創ろう!」という経営のあり方を経営者の方々に推奨し続けている。それは、経営の意思を明確にして、その実行のための仕組みづくり(「仮説~実践~検証」というサイクル)の重要性を説いている。
 この根底には、一つに「経営は、未来からの逆算である」という考え方がある。更にいうと、「原因と結果の法則」を経営に上手く活かそうという考えである。孫子の兵法の中に、「勝敗の行方は戦う前に決まっている。勝つための準備を整えた者が勝ち、そうでない者が敗れているのである」という有名な言葉がある。
 経営計画とは、まさに得るべき結果を出すためのシナリオづくりである。「あるべき姿(結果)」を描き、「現状」との差を捉える。その差を埋めるために何をすべきなのかを真剣に考える・・・。そのなすべきことが目標である。
 未来会計の真髄は、「結果を得るための原因をつくること」、つまり「準備を万端に整える」ところにある。それは、「自らの手で“運”を引き寄せる経営」といっても過言ではないだろう。
 “考える言葉”シリーズでも何度となく引用している言葉、「人生の価値ある目的を持った時から、価値ある出逢いが始まる」(ヘーゲル)。
 “運”とは、その人の心の持ち方に大きく左右されるのではないだろうか・・・。
 
 Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.1.18)実行

”考える言葉”シリーズ(H28.1.18)実行
 
2016年1月18日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-02)

実行

 IG会計グループ主催の「後継者塾(第4期生)」は、第9講目(1月15~16日)を終えたところである。
 今回のテーマは、経営戦略。講師は、「戦略参謀」システムの開発者であり、「軍師の会」を主宰している若山恵佐雄税理士である。積雪の青森から馳せ参じ、熱弁を奮ってくれた。(友情に感謝・・・)
 戦略的な思考は、経営の本質を“実行”に移すために必要不可欠なものと心得る。
 では、経営の本質とは何か?「経営とは、真理と一体となった営みをいう」(経営人間学講座)。つまり、つねに経営の目的(「なんのために」)を自らに問い、その達成のために「正しい見方、考え方」を心がけ、“実行”に移すことである。
 「戦略が意図を“実行”に変え、たんなる多忙さを仕事に変える」という言葉があるが、まさにマネジメントにおける“実行”の前提となるのが経営戦略だといえよう。
 「組織は戦略に従う」という名言があるが、戦略は組織の“実行力”によって保障されるのではなかろうか・・・。
 『経営は“実行”』(L・ボシディ&R・チャラン著)の中で、“実行”の責任を担うリーダーがとるべき7つの行動を掲げているので紹介をしたい。
① 自社の人材や事業を知る
  実行力のない企業の経営者は、実務に疎いものだ。(現場主義の徹底)
② つねに現実を直視するように求める
  現実直視を社内のあらゆる対話の目標とし、その風土をつくる。
③ 明確な目標を設定し、優先順位をはっきりさせる
  目標は全体として簡潔に、そして直接語る。
④ 最後までフォローする
  実行力欠如の最大の原因は、最後までフォローされないところにある。
⑤ 成果を上げた者に報いる
  業績と報酬がきちんと連動していない企業が少なくない。
⑥ 社員の能力を伸ばす
  自らの持つ英知を次世代のリーダーに伝える。
⑦ 己を知る
  多様性の組織を率いる精神的な強さ(本物、自覚、克己心、謙虚さ・・・)が必要。
 “実行”を企業文化にするには、計画性のある経営(=経営の意思×仕組み)の基盤づくり、すなわち未来会計の実践が必要となる。(ぜひ、「将軍の日」へ!)

 Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H28.1.11)創意工夫

”考える言葉”シリーズ(H28.1.11)創意工夫
 
2016年1月11日(月)
”考える言葉”シリーズ(16-01)

創意工夫

 1月9~10日、恒例となった“やすらぎ伊王島”(リゾート施設)に泊り込んで、IG会計グループの「平成28年度・行動計画発表会&新年会」を行なった。
 今年度は、『Next Innovation~次なる革新!』という中期ヴィジョン(H27~31)を掲げてから2年目に入る。それを受けて、今年の基本方針は『変革へのリーダーシップ~心を奮い立たせる人材になろう!』である。
 小生は、冒頭で次のような挨拶をした・・・。
 「変革とは、新陳代謝を促進させるという意味である。現状維持は衰退と同じ・・・進化に対するしっかりとしたフィロソフィを確立しよう。今こそ、IG理念の一つである業界の先駆的役割を担う気概を持とう。
 リーダーシップとは、組織を動かす力のこと。一人ひとりが経営者マインドを醸成し、自らの心を奮い立たせ、他の人の心を奮い立たせることができる人材へと成長しようではないか・・・」
 それを受けて、各部門や各個人の発表が始まる・・・。
 発表会のスケジュールは、例年通り、グループ全体の売上目標(ベース、増収、スポット)の確認を行い、次に各種委員会の活動方針と担うべき成果の発表。そして、各部門と各個人の目標へと移る。各人の発表の内容は、次のとおりである。
① 今年選んだ言葉(キーワード)
② 目指すべきゴール(定量目標)
③ 四半期ごとになすべきこと(達成すべき目標と手段)
④ 一年後のあるべき姿(定性目標、変化した自己のイメージ)
 「選んだ言葉(キーワード)」には、一人ひとりの“創意工夫”見て取れて嬉しい。最近推奨した書物、例えば『挑戦する経営』(千本倖生 著)や『分林保弘の「仕組み経営で勝つ!」、また“考える言葉”シリーズの題材をもとに選んだ、自分が一年間大事にしていきたい思いのエッセンスである。
 小生が選んだ言葉は、「苦しみ抜き、考え抜け!」である。そこから生まれてくるものが自分にとっての本物であり、過去を振り返ってみると、そうやって身につけたものしか残っていないような気がする。
 いばらの道だからこそ、“創意工夫”が生まれ、非凡が生じるのだと思う。非凡な経営者の悲痛な心の叫び声が聞こえるようになったところから、真の経営者としての器が磨かれてくるような気がする。
 一つひとつに“創意工夫”を重ね、飛躍の年にしたいと考える。
 
 Ja-BIG(JaBIG)@2016
 

”考える言葉”シリーズ(H27.12.21)ほめる

”考える言葉”シリーズ(H27.12.21)ほめる
 
2015年12月21日(月)
 ”考える言葉”シリーズ(15‐49)

ほめる

 書棚を整理していると、2~3年前に購入した『人を動かす2』(D・カーネギー)という本が目につき、読み直していると、自分のリーダーとしての至らなさに改めて気づかされる。
 例えば、「人を変える八原則」(PART4)の第一番目に「まず“ほめる”」という原則がある。これが意外とできていない。意外というよりむしろ、そう簡単に“ほめて”いいのかという信念めいたものがある。
 若い頃、ゴマすり野郎の無責任男を主役にした映画が流行ったこともあったし、「豚もおだてりゃ木に登る」という言葉もあるように、「“ほめる”=茶化すこと」のような感じだったし、また“ほめ言葉”に対する照れくささもあるのだろう。
 だが、この本を読むともっと“ほめる”べきだと考えさせられた。
 D・カーネギーはいう・・・。
 「批判的で、ネガティブな言葉は、暗くて陰気な雰囲気をつくる。相手は気分が重くなり、うなだれ、肩を落とすことになる。結果として、相手のネガティブな心理的・生理的反応と闘わざるをえなくなる」
 「会話を正直な、心からの“ほめ言葉”ではじめることだ。相手はずっと素直に聴いてくれるだろうし、防衛的になられることも抵抗されることもずっと少なくなる」
 まさにその通りだと思う。だが、あいにくなことに「人が他人をみるとき、欠点や悪いところのほうが、長所やいいところよりずっとよく目につくし、重大にみえる。ことに道徳的・倫理的な面については、その傾向が著しい」という。
 つまり、相当意識して努力をしないと、“ほめる”どころか“貶す”方向へ走ってしまう傾向があるということだ。(並では、リーダーは務まらない・・・)
 人間には、ミラーニューロン(Mirror neuron)という人に「共感」をもたらす脳細胞が存在しているという。これのおかげで私たちは他人の行動を理解し、意図を解釈し、次の行動を予測できるのだという。
 良好な人間関係を保ち、より生産的な職場環境をつくっていくためには、元来、人類が備えている「共感」という機能をもっともっと鍛え上げる必要があるのであろう。その第一の努力が“ほめる”という行為ではないだろうか・・・。
 「一人に三つ」というルールを紹介している。「好きになれない人がいたり仕事のやり方がなっていないと思う人がいても、それをすぐに口に出さず、まず相手のいいところを最低三つ発見する・・・」
 人のいいところに注目すれば、人間関係は必ずいいほうへ向かう!
 
 Ja-BIG(JaBIG)@2015
 

”考える言葉”シリーズ(H27.12.14)モチベーション

”考える言葉”シリーズ(H27.12.14)モチベーション
 
2015年12月14日(月)
 ”考える言葉”シリーズ(15‐48)

モチベーション
 
 「どうすれば社員の意欲を引き出せるのだろうか?」という話題を耳にする機会が増えている。“モチベーション”の問題は、いつの時代でも経営における中心的な課題の一つである。
今回は、“モチベーション”について考えてみたい。
 “モチベーション”とは、動機づけと同義であり、「目標を掲げ、その達成のために自分や他の人の意欲(やる気・その気)を引き出すこと」だと考えたい。その意欲が持続し続けることが最高の“モチベーション”である。
 多様性の時代環境の中で、個人プレーから組織プレーへの関係性思考が企業経営でも重要視されるようになった。つまり、リーダーシップのあり方である。リーダーシップと“モチベーション”は密接な関係にある。
 関わる人たちの意欲を引き出すことができないリーダーは、リーダーとして失格の烙印を押されてしまうであろう。しかし、他の人をその気にさせるのは簡単ではない。昔から「馬を水辺に連れていくことはできても、水を飲ませることはできない」という諺があるように、飲む気のない馬に水を飲ませるのは至難の業である。
 かといって、断念してしまっては何も変わらない。リーダーとしての役割を担うことによって分かったことがある。それは、自分の意欲は、他人の意欲を引き出すことと不可分の関係にあるという事実である。つまり、高い“モチベーション”の持続性は相互作用によって成り立っているのである。
 では、人間の“モチベーション”を高める要因とは何であろうか?
1. 強烈なヴィジョンを描き、共有すること。
2. 各人の“モチベーション”要因を理解し、切磋琢磨すること。
3. つねにお互いの貢献意欲・強みを確認し合うこと。
4. 結果を共有し、フィードバックすること。
5. 全体の成果を共有し、喜び合うこと。
以上、リーダーシップという観点から“モチベーション”の課題を考えてみたが、最高
の“モチベーション”のあり方は、“セルフ・モチベーション”ではないだろうか・・・。
 IG会計グループが創業の当初から取り組んで大事にしてきたのは、まさにこのテーマである。“セルフ・モチベーション”の高い主体的な人材をいかに育成し、組織化するか・・・。そのための仕組みづくりが『IG式目標管理システム』として組織文化を培っているといえよう。
 IGには、相互の主体的価値を尊重し、切磋琢磨するという文化がある。
 
 Ja-BIG(JaBIG)@2015
 

”考える言葉”シリーズ(H27.12.7)議論しない

”考える言葉”シリーズ(H27.12.7)議論しない
 
2015年12月7日(月)
 ”考える言葉”シリーズ(15‐47)

議論しない

 『D・カーネギー人を動かす2』(創元社)という本がある。著名な本だから知っている人も多いと思うが、そのなかに「信頼を築く十原則」(PART3)という内容が紹介されている。
 「十原則」とは、次の通りである。
1. 議論しない
2. 「あなたは間違っている」と決して言わない
3. 間違いを潔く認める
4. 親しみをこめて話しかける
5. 共感を得る
6. 手柄をゆずる
7. 人の身になる
8. 気高い精神に訴える
9. 物語を共有する
10.対抗意識を刺激する
 信頼とは、相手と心が通い合い、繋がることであり、人を動かす力の源泉である。「十原則」を頭の中で反芻していると、本を読まなくとも内容がほとんど浮かんでくる。ただ一つだけイメージがすぐに湧いてこなかったのが、「1.議論しない」である。
 職業柄か、どちらかというと議論癖がある小生に